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過去~高校生編1
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ーside 水野慶太ー
中間テストが終わったくらいから僕の耳に入ってくる名前がある。
桐生玲人。
クラスの女子が聞いてもいないのにご親切にも教えてくれた。
「ねぇ、水野くん。勉強どうやってるの?教えてくれると嬉しいなぁ」
そう言って僕の腕に軽く触れる。
「…」
さっとその腕を払い、僕は読みかけていた本へと意識を戻す。
「何よぉ、別にいいじゃん!あ~あ、桐生くんが同じクラスだったら良かったのになぁ」
「私も思ったぁ」
「え~、私も」
どこかよそでやってくれればいいのにお構いなしに僕の席の真横で女子たちが話し始めた。
桐生玲人。
勉強ができる上で顔もとてもいいらしい。
お軽い性格で女性の出入りも激しいそうだ。
「でも桐生くんなら一回でもいいかも~」
なんて言われているあたり、そんなに魅力のある人間なのだろうか。
そう思った三十秒後には彼の名前などすっかり頭から消え、僕は本の世界に浸っていた。
中間テストが終わったくらいから僕の耳に入ってくる名前がある。
桐生玲人。
クラスの女子が聞いてもいないのにご親切にも教えてくれた。
「ねぇ、水野くん。勉強どうやってるの?教えてくれると嬉しいなぁ」
そう言って僕の腕に軽く触れる。
「…」
さっとその腕を払い、僕は読みかけていた本へと意識を戻す。
「何よぉ、別にいいじゃん!あ~あ、桐生くんが同じクラスだったら良かったのになぁ」
「私も思ったぁ」
「え~、私も」
どこかよそでやってくれればいいのにお構いなしに僕の席の真横で女子たちが話し始めた。
桐生玲人。
勉強ができる上で顔もとてもいいらしい。
お軽い性格で女性の出入りも激しいそうだ。
「でも桐生くんなら一回でもいいかも~」
なんて言われているあたり、そんなに魅力のある人間なのだろうか。
そう思った三十秒後には彼の名前などすっかり頭から消え、僕は本の世界に浸っていた。
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