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過去~高校生編1
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高校に入学してから二ヶ月が経った。
すでに俺には三人目の彼女がいた。
「んやぁ…玲人ぃ。…はぁん……」
軽く揺さぶるだけで女の口からはしたなく上がる甘い声。
ラインストーンで隙間なく埋め尽くされた爪を背中にたてられる。
こいつも相当遊んでんなぁ。
ヤリ終わってすぐにそいつを追い出し、ポケットから取り出したタバコに火をつける。
フゥ、っと白濁に煙を宙へ吐き出しそれが消えていくのを眺めた。
はぁ、面白くねぇな。
そろそろ次見つけるかな。
そんな風に考えていたのは、中間テストの前日だった。
数日後に張り出された結果は前回と同じ。
またしても二位である俺にあり得ないほどの点差をつけ誇らしげに一位の座に置かれた名前。
たまに耳にするあいつの名前。
「水野ってすげぇよな」
「でもあいつ全然喋んないぜ」
「せっかくきれいな顔してんのにもったいない」
「お高くとまってんじゃねぇの?」
確かにあいつはいつも一人だ。
休み時間も昼飯もいつも一人だ。
図書館で一人静かに本を読んでいるのを目にすることがある。
俺は自分でも無意識のうちにあいつの姿を目で追っていた。
すでに俺には三人目の彼女がいた。
「んやぁ…玲人ぃ。…はぁん……」
軽く揺さぶるだけで女の口からはしたなく上がる甘い声。
ラインストーンで隙間なく埋め尽くされた爪を背中にたてられる。
こいつも相当遊んでんなぁ。
ヤリ終わってすぐにそいつを追い出し、ポケットから取り出したタバコに火をつける。
フゥ、っと白濁に煙を宙へ吐き出しそれが消えていくのを眺めた。
はぁ、面白くねぇな。
そろそろ次見つけるかな。
そんな風に考えていたのは、中間テストの前日だった。
数日後に張り出された結果は前回と同じ。
またしても二位である俺にあり得ないほどの点差をつけ誇らしげに一位の座に置かれた名前。
たまに耳にするあいつの名前。
「水野ってすげぇよな」
「でもあいつ全然喋んないぜ」
「せっかくきれいな顔してんのにもったいない」
「お高くとまってんじゃねぇの?」
確かにあいつはいつも一人だ。
休み時間も昼飯もいつも一人だ。
図書館で一人静かに本を読んでいるのを目にすることがある。
俺は自分でも無意識のうちにあいつの姿を目で追っていた。
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