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過去~高校生編1

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ーside 桐生玲人ー

はぁ、桜マジでうぜぇ。

こんなに降ってんじゃねぇよ。

ただでさえ、イラついてんのに。


桐生玲人。十五才。

県立修蘭高校入学。


「代表の挨拶って俺じゃねーの?」


中学でも常に学年トップだった俺は代表確実だと自信満々だったのに、いつまで経ってもそのオファーは来ることはなかった。


「あ~あ、せっかく挨拶でイケメンアピールかまして、かわいい子侍らす予定だったのに」


そう漏らすと隣にいた敦は「ばっかじゃねぇ?」とけらけら笑った。


「だってさ、俺くらい顔イケてて勉強もできるなんて。レアじゃん?」

親友に向けてキメ顔を披露する。


そうだよ、中学でも選び放題だったし。

高校でも、って計画だったのによ。


ま、いっか。

そのうち噂になるっしょ?


若いんだし楽しまなきゃ損だよね。
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