48 / 48
ss.パパがパパになる日〈後編〉
しおりを挟む
お父様の予言通り、お母様の赤ちゃんも生まれたそうなので、次の日、お父様とバラカちゃんと見に行くことになった。
お母様は、異世界の日本という国の出身なのだが、今は父さんと一緒に里帰りしていて、実家の近くの病院で出産したらしい。私の時も、黒曜の時も、同じ病院で世話になったそうだ。
黒曜の時は、私以外全員で見に行ったそうだ。私が家出している間に、みんなで旅行に出掛けていたあの時だ。今回はママの子も生まれているので、交代で行くらしい。お母様の実家に泊まり込んでいる父さんと合流して、一緒に病院に出かけた。
今日の関係は、複雑だ。父さんが現在のお母様の内縁の夫で、お父様が元内縁の夫で、私はお父様とお母様の子どもという設定だ。子どもだから、少々間違ってもいいと言われたが、なんでそうなったのだろう。私は、父さんの子なのに。
受付をしていたら、看護師さんたちが、「木名瀬さんのパパが、シュバ衛門さんを連れて来たわー」と、ザワついていた。シュバ衛門って、なんだろう。こちらでも、お父様は自由人なんだろうな、とお母様の苦労が偲ばれた気がした。そして、これが嫌で、私に話ができなくなったんだな、と察せられた。これを二六時中やられたら、確かに嫌になりそうだ。
お母様の部屋に行く途中に、赤ちゃんの部屋があったので、先に生まれた赤ちゃんを見せてもらった。身長が足りず、異世界では魔法が使えない私は、父さんに抱きあげてもらい、見ることになったのだが。お母様の赤ちゃんは、一緒にいたどの赤ちゃんよりも、ひと目でそうとわかる程に、ぶっちぎりで大きかった。昨日の赤ちゃんよりも、多分、大きい。あんなに赤ちゃんが大きくて、お母様は無事だろうか。
じっと見ていたら、赤ちゃんの目が開き、目が合った気がした。あれは、大丈夫なのだろうか。ガラス越しだから、変に見えるんじゃないと思う。
お母様の部屋に入ると、お母様はベッドをイスにしてテレビを見ているところだった。顔色は、悪くない。まだ赤ちゃんが入っているかの如く、お腹が大きいような気がするが、ママよりは元気そうだ。
「おはようございます。お身体の具合は、いかがですか?」
父さんに下ろしてもらって、お母様の方へ歩いた。近寄ろうと思ったが、まだうまくいかない。
「琥珀、会いに来てくれて、ありがとう。私は、医者が引くほどスーパー安産だから、大丈夫だよ」
医者が引くほど? それは、本当に大丈夫なのか?
「それは、良かったです。あの、、、沢山、ワガママを申し上げまして、申し訳御座いませんでした」
深々と頭を下げた。日本の謝罪の方法は、これで良かったハズだ。自然と涙も出てきたが、こらえる。泣けば、嘘泣きだと思われてしまう。
「え? どうしたの? まさか、また家出とか、誘拐とかした?!」
お母様は、立ち上がってこちらに来ようとしたが、身体は本調子ではないらしい。痛がって悲鳴をあげたので、支えに行った。
「スーパー安産では、ないではないですか。何してるんですか。大人しく座ってて下さい。寝ててもいいくらいです。ママは、寝てましたよ」
「またこの病院の最短出産時間記録を叩き出したらしいし、お産が楽な方なのは、嘘じゃないから。今も、歩けない訳じゃないの。ゆっくりなら問題なく歩けるんだけど、変なとこに力入れて失敗しただけだから。心配しなくても、大丈夫。私は、最強のニ龍だから、大丈夫」
ただの普通のおばさんのくせに、強がりやがって。なんだよ、なんなんだよ。ふざけんな。
「私も龍になったそうですが、何も変わりませんよ。出産に耐えられる気もしません」
「大丈夫だよ。琥珀は男の子だから、出産する機会なんてないと思うし。出産は、確かにちょっと大変だけど、生まれた赤ちゃんを見てたら、そのうち忘れちゃう程度の痛みだよ。それにね、私は、赤ちゃんに会いたいから、私の意思で勝手に出産してるだけなんだよ。琥珀を産んだのは、琥珀に頼まれたからじゃないし、琥珀が謝ることじゃないよ」
まだお腹が痛いのに、お母様は笑顔でいる。痛くても子どもが欲しいから、子どもを産んだ。理屈はわかる。父親は痛みなしで親になれるなんて、ズルい生き物なんだな。
「私の失言の所為でした。次はパパの子がいいと言ったから、お父様が魔改造したと伺いました。以後、発言には注意致します。申し訳ありませんでした」
私の発言の途中から、お母様の目が泳ぎ出した。父さんも、何かおかしい。お父様は何も変わらないが、私はまた失言を重ねたのだろうか。
「あー、うん。それね。それは、琥珀の所為じゃなく、シュバルツの所為だよ。でも、順番的には、確かにジョエルだし、でもジョエルは無理だし、ある意味助かったからいいの。気にしないで」
パパは、無理? 何が無理なんだ? 赤ちゃんは、キレイだったけど。
「そうだ! 赤ちゃんは、元気なのでしょうか。変わった瞳をしていましたが」
赤ちゃんの部屋にいた赤ちゃんたちは、みんなお母様と同じ色の髪を生やしていた。だから、取り替えてもわからなくなりそうに見えたのだが、お母様の名前入りベッドで寝ていた赤ちゃんだけ、瞳の色が違ったのである。キレイな色だと思ったが、1人だけ色が違うのだ。病気だったり、目が見えないという可能性が浮かんだ。
「あー、あれねー」
お母様の目が、死んだ魚のように曇った。やはり何かあるのか。
「父親の形質を継いだだけだろう」
「パパの色とも違いましたよ?」
「混ざったんじゃないか?」
「そんなこともあるのですね」
赤ちゃんの瞳は、淡藤色のような見たことのない色彩をしていた。透けるようなキレイな色をしていた。母の茶眼ともパパの翠眼とも、まったく違って見えた。
「おかげさまで、キーリーの子じゃないんじゃない? って、叩かれてるよ」
お母様は、わかりやすく不貞腐れている。自分が変なことをしているのをわかっているから、不貞腐れるしかないのだろう。
「それは、そうでしょう。父さんの子じゃないんですから。私もそうですが、なんで素直に実父を連れて来ないんですか?」
「ジョエルがお父さんだって聞いたから、ナデシコの側に置いときたかったんだよ。シュバルツは、絶対に連れて来れないから」
変なお母様だが、ママには優しい。理解不能だが、お母様なりのルールがあることに、ようやく最近気付くようになった。私のことも、放置ではなかったのかもしれない。
「暇人選抜でしたか。それは、納得です」
「誰が暇人だ。ふざけんな」
怒っても無駄だ。父さんは、未だにガッカリ父さんのままだ。
「こっちの係は、店で買い物するくらいしか仕事がないからな。誰でも良かったんだ」
「父さんは、お母様からお小遣いを貰って買い出しに行って、ごはんを食べて、生まれた子は父さんの子に見えなくて、父親欄に父さんの名前は記載しない。今回も、なかなかの噂の的になりそうですね」
「そだねー。もう既に、陰口が影から飛び出してるよ。3回目なのに、誰も飽きてくれないよ」
「負けずに頑張って下さい。私も4月から頑張りますから」
私は、4月から小学校に入学することに決めた。行くのをやめるのは、行ってから決めようと思ったからだ。お母様のように、両方の世界で暮らす道もある。知らずに決めるのは、もったいないと思った。
「なかなか準備を手伝えなくて、ごめんね」
「叔父先輩が頼もしいので、心配はいりません」
入学準備品は、沢山あるようだが、選択肢などほぼなく学校指定品ばかりらしい。そうでないものは、適当に叔父から借りて行って、周囲を確認してから揃えることに決めている。今はまだ、何もしなくていい。
入学試験も、叔父のおかげで、ほぼ免除だった。面接に行った折、脱色した髪を染めて来いと注意されたが、地毛で通した。私は、パパの息子のフリを続けているのだ。母は困っていたが、私は試験に落ちても染める気はなかった。そもそも校則に化学変化禁止とあるのに、染めろとはどういうことだ。
「そうだ。赤ちゃんの名前を考えてきたのですよ。順番的には、私ではないと思うのですが。
お母様の赤ちゃんは、灰簾かいれん。ママの赤ちゃんは、瑠璃です。如何でしょうか?」
「えー。私の子は、今度こそ南瓜だよ」
出た。南瓜推し。実話だったのか。
「いけません、お母様。それは、私のタヌキの名前で使用済みです。弟をタヌキと同じ名にする訳には、参りません」
いつぞや伯父に買ってもらった緑小鬼ぬいぐるみから、タヌキを引き抜いて見せた。念のため、お父様に持たせておいて良かった。アンバーくんには申し訳ないが、私の弟妹のための犠牲になってもらおう。このタヌキは、元々私の分身として作ってもらったものだった。南瓜と名付けるのに相応しかろう。
「そっかー。じゃあ、蓮根は?」
「シャルル、今回は、琥珀が寝ずに一生懸命誠心誠意考えに考えた名がある。灰簾にしておけ。蓮根は、その次だ」
なるほど。名付けが、私の係になった理由を察した。今度があれば、黒曜か瑠璃のぬいぐるみか何かに蓮根と名付けることにしよう。南瓜よりは、名前っぽいな、なんて油断はいけない。
お母様は、異世界の日本という国の出身なのだが、今は父さんと一緒に里帰りしていて、実家の近くの病院で出産したらしい。私の時も、黒曜の時も、同じ病院で世話になったそうだ。
黒曜の時は、私以外全員で見に行ったそうだ。私が家出している間に、みんなで旅行に出掛けていたあの時だ。今回はママの子も生まれているので、交代で行くらしい。お母様の実家に泊まり込んでいる父さんと合流して、一緒に病院に出かけた。
今日の関係は、複雑だ。父さんが現在のお母様の内縁の夫で、お父様が元内縁の夫で、私はお父様とお母様の子どもという設定だ。子どもだから、少々間違ってもいいと言われたが、なんでそうなったのだろう。私は、父さんの子なのに。
受付をしていたら、看護師さんたちが、「木名瀬さんのパパが、シュバ衛門さんを連れて来たわー」と、ザワついていた。シュバ衛門って、なんだろう。こちらでも、お父様は自由人なんだろうな、とお母様の苦労が偲ばれた気がした。そして、これが嫌で、私に話ができなくなったんだな、と察せられた。これを二六時中やられたら、確かに嫌になりそうだ。
お母様の部屋に行く途中に、赤ちゃんの部屋があったので、先に生まれた赤ちゃんを見せてもらった。身長が足りず、異世界では魔法が使えない私は、父さんに抱きあげてもらい、見ることになったのだが。お母様の赤ちゃんは、一緒にいたどの赤ちゃんよりも、ひと目でそうとわかる程に、ぶっちぎりで大きかった。昨日の赤ちゃんよりも、多分、大きい。あんなに赤ちゃんが大きくて、お母様は無事だろうか。
じっと見ていたら、赤ちゃんの目が開き、目が合った気がした。あれは、大丈夫なのだろうか。ガラス越しだから、変に見えるんじゃないと思う。
お母様の部屋に入ると、お母様はベッドをイスにしてテレビを見ているところだった。顔色は、悪くない。まだ赤ちゃんが入っているかの如く、お腹が大きいような気がするが、ママよりは元気そうだ。
「おはようございます。お身体の具合は、いかがですか?」
父さんに下ろしてもらって、お母様の方へ歩いた。近寄ろうと思ったが、まだうまくいかない。
「琥珀、会いに来てくれて、ありがとう。私は、医者が引くほどスーパー安産だから、大丈夫だよ」
医者が引くほど? それは、本当に大丈夫なのか?
「それは、良かったです。あの、、、沢山、ワガママを申し上げまして、申し訳御座いませんでした」
深々と頭を下げた。日本の謝罪の方法は、これで良かったハズだ。自然と涙も出てきたが、こらえる。泣けば、嘘泣きだと思われてしまう。
「え? どうしたの? まさか、また家出とか、誘拐とかした?!」
お母様は、立ち上がってこちらに来ようとしたが、身体は本調子ではないらしい。痛がって悲鳴をあげたので、支えに行った。
「スーパー安産では、ないではないですか。何してるんですか。大人しく座ってて下さい。寝ててもいいくらいです。ママは、寝てましたよ」
「またこの病院の最短出産時間記録を叩き出したらしいし、お産が楽な方なのは、嘘じゃないから。今も、歩けない訳じゃないの。ゆっくりなら問題なく歩けるんだけど、変なとこに力入れて失敗しただけだから。心配しなくても、大丈夫。私は、最強のニ龍だから、大丈夫」
ただの普通のおばさんのくせに、強がりやがって。なんだよ、なんなんだよ。ふざけんな。
「私も龍になったそうですが、何も変わりませんよ。出産に耐えられる気もしません」
「大丈夫だよ。琥珀は男の子だから、出産する機会なんてないと思うし。出産は、確かにちょっと大変だけど、生まれた赤ちゃんを見てたら、そのうち忘れちゃう程度の痛みだよ。それにね、私は、赤ちゃんに会いたいから、私の意思で勝手に出産してるだけなんだよ。琥珀を産んだのは、琥珀に頼まれたからじゃないし、琥珀が謝ることじゃないよ」
まだお腹が痛いのに、お母様は笑顔でいる。痛くても子どもが欲しいから、子どもを産んだ。理屈はわかる。父親は痛みなしで親になれるなんて、ズルい生き物なんだな。
「私の失言の所為でした。次はパパの子がいいと言ったから、お父様が魔改造したと伺いました。以後、発言には注意致します。申し訳ありませんでした」
私の発言の途中から、お母様の目が泳ぎ出した。父さんも、何かおかしい。お父様は何も変わらないが、私はまた失言を重ねたのだろうか。
「あー、うん。それね。それは、琥珀の所為じゃなく、シュバルツの所為だよ。でも、順番的には、確かにジョエルだし、でもジョエルは無理だし、ある意味助かったからいいの。気にしないで」
パパは、無理? 何が無理なんだ? 赤ちゃんは、キレイだったけど。
「そうだ! 赤ちゃんは、元気なのでしょうか。変わった瞳をしていましたが」
赤ちゃんの部屋にいた赤ちゃんたちは、みんなお母様と同じ色の髪を生やしていた。だから、取り替えてもわからなくなりそうに見えたのだが、お母様の名前入りベッドで寝ていた赤ちゃんだけ、瞳の色が違ったのである。キレイな色だと思ったが、1人だけ色が違うのだ。病気だったり、目が見えないという可能性が浮かんだ。
「あー、あれねー」
お母様の目が、死んだ魚のように曇った。やはり何かあるのか。
「父親の形質を継いだだけだろう」
「パパの色とも違いましたよ?」
「混ざったんじゃないか?」
「そんなこともあるのですね」
赤ちゃんの瞳は、淡藤色のような見たことのない色彩をしていた。透けるようなキレイな色をしていた。母の茶眼ともパパの翠眼とも、まったく違って見えた。
「おかげさまで、キーリーの子じゃないんじゃない? って、叩かれてるよ」
お母様は、わかりやすく不貞腐れている。自分が変なことをしているのをわかっているから、不貞腐れるしかないのだろう。
「それは、そうでしょう。父さんの子じゃないんですから。私もそうですが、なんで素直に実父を連れて来ないんですか?」
「ジョエルがお父さんだって聞いたから、ナデシコの側に置いときたかったんだよ。シュバルツは、絶対に連れて来れないから」
変なお母様だが、ママには優しい。理解不能だが、お母様なりのルールがあることに、ようやく最近気付くようになった。私のことも、放置ではなかったのかもしれない。
「暇人選抜でしたか。それは、納得です」
「誰が暇人だ。ふざけんな」
怒っても無駄だ。父さんは、未だにガッカリ父さんのままだ。
「こっちの係は、店で買い物するくらいしか仕事がないからな。誰でも良かったんだ」
「父さんは、お母様からお小遣いを貰って買い出しに行って、ごはんを食べて、生まれた子は父さんの子に見えなくて、父親欄に父さんの名前は記載しない。今回も、なかなかの噂の的になりそうですね」
「そだねー。もう既に、陰口が影から飛び出してるよ。3回目なのに、誰も飽きてくれないよ」
「負けずに頑張って下さい。私も4月から頑張りますから」
私は、4月から小学校に入学することに決めた。行くのをやめるのは、行ってから決めようと思ったからだ。お母様のように、両方の世界で暮らす道もある。知らずに決めるのは、もったいないと思った。
「なかなか準備を手伝えなくて、ごめんね」
「叔父先輩が頼もしいので、心配はいりません」
入学準備品は、沢山あるようだが、選択肢などほぼなく学校指定品ばかりらしい。そうでないものは、適当に叔父から借りて行って、周囲を確認してから揃えることに決めている。今はまだ、何もしなくていい。
入学試験も、叔父のおかげで、ほぼ免除だった。面接に行った折、脱色した髪を染めて来いと注意されたが、地毛で通した。私は、パパの息子のフリを続けているのだ。母は困っていたが、私は試験に落ちても染める気はなかった。そもそも校則に化学変化禁止とあるのに、染めろとはどういうことだ。
「そうだ。赤ちゃんの名前を考えてきたのですよ。順番的には、私ではないと思うのですが。
お母様の赤ちゃんは、灰簾かいれん。ママの赤ちゃんは、瑠璃です。如何でしょうか?」
「えー。私の子は、今度こそ南瓜だよ」
出た。南瓜推し。実話だったのか。
「いけません、お母様。それは、私のタヌキの名前で使用済みです。弟をタヌキと同じ名にする訳には、参りません」
いつぞや伯父に買ってもらった緑小鬼ぬいぐるみから、タヌキを引き抜いて見せた。念のため、お父様に持たせておいて良かった。アンバーくんには申し訳ないが、私の弟妹のための犠牲になってもらおう。このタヌキは、元々私の分身として作ってもらったものだった。南瓜と名付けるのに相応しかろう。
「そっかー。じゃあ、蓮根は?」
「シャルル、今回は、琥珀が寝ずに一生懸命誠心誠意考えに考えた名がある。灰簾にしておけ。蓮根は、その次だ」
なるほど。名付けが、私の係になった理由を察した。今度があれば、黒曜か瑠璃のぬいぐるみか何かに蓮根と名付けることにしよう。南瓜よりは、名前っぽいな、なんて油断はいけない。
0
お気に入りに追加
48
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢は大好きな絵を描いていたら大変な事になった件について!
naturalsoft
ファンタジー
『※タイトル変更するかも知れません』
シオン・バーニングハート公爵令嬢は、婚約破棄され辺境へと追放される。
そして失意の中、悲壮感漂う雰囲気で馬車で向かって─
「うふふ、計画通りですわ♪」
いなかった。
これは悪役令嬢として目覚めた転生少女が無駄に能天気で、好きな絵を描いていたら周囲がとんでもない事になっていったファンタジー(コメディ)小説である!
最初は幼少期から始まります。婚約破棄は後からの話になります。
元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
初夜に大暴言を吐かれた伯爵夫人は、微笑みと共に我が道を行く ―旦那様、今更擦り寄られても困ります―
望月 或
恋愛
「お前の噂を聞いたぞ。毎夜町に出て男を求め、毎回違う男と朝までふしだらな行為に明け暮れているそうだな? その上糸目を付けず服や装飾品を買い漁り、多大な借金を背負っているとか……。そんな醜悪な女が俺の妻だとは非常に不愉快極まりない! 今後俺に話し掛けるな! 俺に一切関与するな! 同じ空気を吸ってるだけでとんでもなく不快だ……!!」
【王命】で決められた婚姻をし、ハイド・ランジニカ伯爵とオリービア・フレイグラント子爵令嬢の初夜は、彼のその暴言で始まった。
そして、それに返したオリービアの一言は、
「あらあら、まぁ」
の六文字だった。
屋敷に住まわせている、ハイドの愛人と噂されるユーカリや、その取巻きの使用人達の嫌がらせも何のその、オリービアは微笑みを絶やさず自分の道を突き進んでいく。
ユーカリだけを信じ心酔していたハイドだったが、オリービアが屋敷に来てから徐々に変化が表れ始めて……
※作者独自の世界観満載です。違和感を感じたら、「あぁ、こういう世界なんだな」と思って頂けたら有難いです……。
【完結】長い眠りのその後で
maruko
恋愛
伯爵令嬢のアディルは王宮魔術師団の副団長サンディル・メイナードと結婚しました。
でも婚約してから婚姻まで一度も会えず、婚姻式でも、新居に向かう馬車の中でも目も合わせない旦那様。
いくら政略結婚でも幸せになりたいって思ってもいいでしょう?
このまま幸せになれるのかしらと思ってたら⋯⋯アレッ?旦那様が2人!!
どうして旦那様はずっと眠ってるの?
唖然としたけど強制的に旦那様の為に動かないと行けないみたい。
しょうがないアディル頑張りまーす!!
複雑な家庭環境で育って、醒めた目で世間を見ているアディルが幸せになるまでの物語です
全50話(2話分は登場人物と時系列の整理含む)
※他サイトでも投稿しております
ご都合主義、誤字脱字、未熟者ですが優しい目線で読んで頂けますと幸いです
冤罪で山に追放された令嬢ですが、逞しく生きてます
里見知美
ファンタジー
王太子に呪いをかけたと断罪され、神の山と恐れられるセントポリオンに追放された公爵令嬢エリザベス。その姿は老婆のように皺だらけで、魔女のように醜い顔をしているという。
だが実は、誰にも言えない理由があり…。
※もともとなろう様でも投稿していた作品ですが、手を加えちょっと長めの話になりました。作者としては抑えた内容になってるつもりですが、流血ありなので、ちょっとエグいかも。恋愛かファンタジーか迷ったんですがひとまず、ファンタジーにしてあります。
全28話で完結。
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@12/27電子書籍配信
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
愛など初めからありませんが。
ましろ
恋愛
お金で売られるように嫁がされた。
お相手はバツイチ子持ちの伯爵32歳。
「君は子供の面倒だけ見てくれればいい」
「要するに貴方様は幸せ家族の演技をしろと仰るのですよね?ですが、子供達にその様な演技力はありますでしょうか?」
「……何を言っている?」
仕事一筋の鈍感不器用夫に嫁いだミッシェルの未来はいかに?
✻基本ゆるふわ設定。箸休め程度に楽しんでいただけると幸いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる