33 / 48
32.タヌキ愛好家
しおりを挟む
何故だか、急に周囲が静かになった気がする。外を歩いていても、誰からも声をかけられなくなった。こちらが挨拶をすると、やっと挨拶が返ってくるだけだ。
今日はいい天気ですねーとか、お母様はお元気ですかとか、大根持ってけとか、暑苦しいほど構われていたのが、ピタリと止んだのだ。おかしい。誰が何をやったのか。とうとう家族だけでなく、村全体で腫れ物扱いになってしまった。
今日の黒曜お迎え担当は、父さんだった。迎えに来ただけではなく、一緒に朝ごはんを食べている。父さんも変わってしまったろうか。元々そう口数が多い訳でもなく、あまり構ってくれる人でもなかったので、判断がつかない。
「ん? なんか言いたいことでも、できたか?」
じっと顔を眺めていたら、不審がられてしまった。
「いえ、近頃、村中で避けられているので、父さんもそうなのかと」
私としては、思い切ってした相談だったのに、父さんはニヤニヤして手で口を覆い、下を向いた。父さんだけならまだしも、パパまでそっぽを向いて肩を振るわせている。
「ひどいですよ! 私は、これでも真剣に!」
立ち上がって抗議を始めると、にゅっと手が目の前に伸びてきた。父さんの目に涙が浮かんでいる。そんなに面白かったのか!
「悪い。限界だった。タイミングが悪かった。吹き出すところだった。危なかった」
危機は去ったのか、ひーひー笑いだした。やっぱりひどい。
「俺も驚いた。琥珀が人気者の証拠だ」
「避けられるのの、何が人気なのですか。嫌われたのでしょう」
「それは、琥珀の所為だよ」
パパの危機も去ったらしい。良かったですね!
「琥珀があんまりエスメラルダだけを可愛がるから、村中全員でエスメラルダのマネをしてんだよ。討伐推奨モンスターを羨んでマネしてんだぞ? 面白いだろ」
エスメラルダの真似? 最初こそ、堂々と歩いて入村したが、その後はずっとお父様の家にいて、最近、パパの家に引っ越ししたが、外に出たのは、引っ越しの時だけだ。エスメラルダを見たことのある人はいないとは言わないが、真似をするほど詳しい人物など、何人もいないだろう。それが村人全員に流行してるとか、おかしい。何をどうして、そうなった?
「それは、みんながエスメラルダを狙っているということですか?!」
大変だ。みんながエスメラルダの魅力に気付いてしまった。私だけの天使が奪われてしまう!
「心配するな。エスメラルダは、お前のものだ。村の誰かがお前に敵うハズもないと、翡翠が落ち込んでいたからな」
「翡翠が?」
「可愛い兄と強靭な妹なのが、嫌なんだと。なんで性別を逆にしてくれなかったのかと、怒り狂っていた」
「私は男です。可愛くありません。可愛い担当は、黒曜に引き継ぎを終えました」
「そうだね。琥珀は得意なものが沢山あるのだから、フィドル担当にでもなればいいよ」
「そうですね。まだまだ黒曜にはフィドルの腕は負けませんよ! 黒曜の情操教育のためにも、芸事を極めてご覧に入れましょう」
黒曜は、いつも寝ているようにしか見えない。ミルクを飲む時すら、大体目を閉じている。お腹を空かせて泣いてる時すら、目を開けない。寝ながら飲んでる疑惑と寝ながら泣いてる疑惑を持っている。だから、たまに目を開けているのを見ると、それだけで嬉しくなる可愛い妹だ。
起きているのか、寝ているのかわからないが、騒いでも何も言われないので、毎晩練習がてらフィドルを聞かせている。練習が楽しくなった。新しい教本が、必要だ。
「ジョエル、そろそろ琥珀を返せよ」
「子どもは、全てわたしのものにするんだ」
「そうだ。シャルルから、手紙を預かったんだが、読むか?」
白い紙を折っただけで、封筒にも入れられていない紙束を差し出された。こちらでは紙は高価だ。封筒になど入れなくても構わないが、渡された紙は、明らかにあちら産だった。
「返事を書かなくても宜しければ、読むくらいは構いませんが」
なんの用事だろうか。久しぶりに見た母の字は、相変わらずキレイで無機質だった。
可愛いかわいい琥珀へ?
「却下です。1行目から間違えています。読むに値しません」
折戻して、父さんにつき返すことにした。
「1行目? 早すぎないか? いっぱい書いてるのに、もう少し読んでやったら、どうだ。まだ本題に入ってないだろう」
「キーリー、シャルルに伝言。可愛い担当は、黒曜になったんだ」
「そんな理由で? それはちょっと、可哀想すぎるだろう」
「現在の息子の趣味嗜好を知る、いい機会だと思うよ」
「わかった。伝えておくが、それ書き上げるのに、頑張りすぎて半分死んだようになってたから、あんまりイジメてやるなよ。、、、なんだ、その目は?」
私は、寒気を感じて、両腕を擦った。
母は、見た目普通のおばさんだ。中身は、変な人だ。お父様以上に話が通じないし、家事能力以外は、取り立てて見るべきところは何もない。神龍だが、その力も使いこなせていない。
それに比べて父たちは、見た目だけなら誰が父でもいいや、と思える程度に整っている。性格はともかくとして、みんな突出した何かを持っている。1人くらい変わった趣味の人間もいるんだろうな、ということにしたとして、他の男と仲良くしている女だけど、まあいいか、と思える何かが母にあるとは思えない。とんでもないタヌキ愛好家揃いなのだ。
「いや、あんなのの何がそんなにいいんだろう、と気味が悪くなりまして」
「琥珀、シャルルは琥珀の母親だよ。そんな言い方は良くないね」
「私も、両親が仲睦まじいのはいいことだと思います。しかし、全員夫とはいえ、男を3人も侍らせて、美女でもない母の存在が、理解不能なのです。私は、男の1人になりたくないですし、女の1人にするつもりもないので」
「仕方がないだろ。惚れた女が、変な女だったんだよ。なんでもいいから獲りにいったら、こうなったんだ」
「なるほど。少しだけ得心しました」
変な女だという認識は、あったのか。それはそれで恐ろしいな。私は、絶対にエスメラルダだけにしよう。エスメラルダが、緑小鬼を3人くらい連れてきたら、どうしようか。
「お前こそ、スフェーンはどうするつもりだ。随分と口説いていただろう」
父さんは、私を攻撃する糸口を見つけて嬉しそうにしているが、私は、そんなものにダメージを受けない。
「スフェーンは、緑小鬼キングの右腕ですよ。部下であって、妻でも恋人でもありません。口説き文句を口にしていたのは、単にお父様への嫌がらせでした」
「あんな顔して、あんなこと言っておいて部下って、どういうことだ。シャルル以上のモンスターになる気しかしねぇ。
つまり、あれは演技だってことだろう? 外に出しちゃいけないのは、エスメラルダじゃなくて、琥珀の方じゃないか? ジョエル以上の災害モンスターはいらねぇぞ」
うっかり秘密を自分で暴露してしまった。いけない。
「スフェーンのいいところは、顔だけじゃないですか。その程度でいちいち結婚してたら、嫁を100人作っても足りませんよ」
「それは、シュバルツの台詞だね」
パパは、笑顔で恐ろしいことを言った。お父様の女は、そんなに沢山いたのか。そこまでとは思わなかった。
「反省致しました。改善致します」
「あと、キーリーと2人きりにならないように」
「何故ですか?」
「危ないから」
パパは、いつになく真剣な顔だ。父さんの何が危ないのだろう。父さん相手なら、本気を出せば、勝てそうなのに。
「てめ、こら、子どもを独り占めにするのに、おかしな手を使うな!」
今日はいい天気ですねーとか、お母様はお元気ですかとか、大根持ってけとか、暑苦しいほど構われていたのが、ピタリと止んだのだ。おかしい。誰が何をやったのか。とうとう家族だけでなく、村全体で腫れ物扱いになってしまった。
今日の黒曜お迎え担当は、父さんだった。迎えに来ただけではなく、一緒に朝ごはんを食べている。父さんも変わってしまったろうか。元々そう口数が多い訳でもなく、あまり構ってくれる人でもなかったので、判断がつかない。
「ん? なんか言いたいことでも、できたか?」
じっと顔を眺めていたら、不審がられてしまった。
「いえ、近頃、村中で避けられているので、父さんもそうなのかと」
私としては、思い切ってした相談だったのに、父さんはニヤニヤして手で口を覆い、下を向いた。父さんだけならまだしも、パパまでそっぽを向いて肩を振るわせている。
「ひどいですよ! 私は、これでも真剣に!」
立ち上がって抗議を始めると、にゅっと手が目の前に伸びてきた。父さんの目に涙が浮かんでいる。そんなに面白かったのか!
「悪い。限界だった。タイミングが悪かった。吹き出すところだった。危なかった」
危機は去ったのか、ひーひー笑いだした。やっぱりひどい。
「俺も驚いた。琥珀が人気者の証拠だ」
「避けられるのの、何が人気なのですか。嫌われたのでしょう」
「それは、琥珀の所為だよ」
パパの危機も去ったらしい。良かったですね!
「琥珀があんまりエスメラルダだけを可愛がるから、村中全員でエスメラルダのマネをしてんだよ。討伐推奨モンスターを羨んでマネしてんだぞ? 面白いだろ」
エスメラルダの真似? 最初こそ、堂々と歩いて入村したが、その後はずっとお父様の家にいて、最近、パパの家に引っ越ししたが、外に出たのは、引っ越しの時だけだ。エスメラルダを見たことのある人はいないとは言わないが、真似をするほど詳しい人物など、何人もいないだろう。それが村人全員に流行してるとか、おかしい。何をどうして、そうなった?
「それは、みんながエスメラルダを狙っているということですか?!」
大変だ。みんながエスメラルダの魅力に気付いてしまった。私だけの天使が奪われてしまう!
「心配するな。エスメラルダは、お前のものだ。村の誰かがお前に敵うハズもないと、翡翠が落ち込んでいたからな」
「翡翠が?」
「可愛い兄と強靭な妹なのが、嫌なんだと。なんで性別を逆にしてくれなかったのかと、怒り狂っていた」
「私は男です。可愛くありません。可愛い担当は、黒曜に引き継ぎを終えました」
「そうだね。琥珀は得意なものが沢山あるのだから、フィドル担当にでもなればいいよ」
「そうですね。まだまだ黒曜にはフィドルの腕は負けませんよ! 黒曜の情操教育のためにも、芸事を極めてご覧に入れましょう」
黒曜は、いつも寝ているようにしか見えない。ミルクを飲む時すら、大体目を閉じている。お腹を空かせて泣いてる時すら、目を開けない。寝ながら飲んでる疑惑と寝ながら泣いてる疑惑を持っている。だから、たまに目を開けているのを見ると、それだけで嬉しくなる可愛い妹だ。
起きているのか、寝ているのかわからないが、騒いでも何も言われないので、毎晩練習がてらフィドルを聞かせている。練習が楽しくなった。新しい教本が、必要だ。
「ジョエル、そろそろ琥珀を返せよ」
「子どもは、全てわたしのものにするんだ」
「そうだ。シャルルから、手紙を預かったんだが、読むか?」
白い紙を折っただけで、封筒にも入れられていない紙束を差し出された。こちらでは紙は高価だ。封筒になど入れなくても構わないが、渡された紙は、明らかにあちら産だった。
「返事を書かなくても宜しければ、読むくらいは構いませんが」
なんの用事だろうか。久しぶりに見た母の字は、相変わらずキレイで無機質だった。
可愛いかわいい琥珀へ?
「却下です。1行目から間違えています。読むに値しません」
折戻して、父さんにつき返すことにした。
「1行目? 早すぎないか? いっぱい書いてるのに、もう少し読んでやったら、どうだ。まだ本題に入ってないだろう」
「キーリー、シャルルに伝言。可愛い担当は、黒曜になったんだ」
「そんな理由で? それはちょっと、可哀想すぎるだろう」
「現在の息子の趣味嗜好を知る、いい機会だと思うよ」
「わかった。伝えておくが、それ書き上げるのに、頑張りすぎて半分死んだようになってたから、あんまりイジメてやるなよ。、、、なんだ、その目は?」
私は、寒気を感じて、両腕を擦った。
母は、見た目普通のおばさんだ。中身は、変な人だ。お父様以上に話が通じないし、家事能力以外は、取り立てて見るべきところは何もない。神龍だが、その力も使いこなせていない。
それに比べて父たちは、見た目だけなら誰が父でもいいや、と思える程度に整っている。性格はともかくとして、みんな突出した何かを持っている。1人くらい変わった趣味の人間もいるんだろうな、ということにしたとして、他の男と仲良くしている女だけど、まあいいか、と思える何かが母にあるとは思えない。とんでもないタヌキ愛好家揃いなのだ。
「いや、あんなのの何がそんなにいいんだろう、と気味が悪くなりまして」
「琥珀、シャルルは琥珀の母親だよ。そんな言い方は良くないね」
「私も、両親が仲睦まじいのはいいことだと思います。しかし、全員夫とはいえ、男を3人も侍らせて、美女でもない母の存在が、理解不能なのです。私は、男の1人になりたくないですし、女の1人にするつもりもないので」
「仕方がないだろ。惚れた女が、変な女だったんだよ。なんでもいいから獲りにいったら、こうなったんだ」
「なるほど。少しだけ得心しました」
変な女だという認識は、あったのか。それはそれで恐ろしいな。私は、絶対にエスメラルダだけにしよう。エスメラルダが、緑小鬼を3人くらい連れてきたら、どうしようか。
「お前こそ、スフェーンはどうするつもりだ。随分と口説いていただろう」
父さんは、私を攻撃する糸口を見つけて嬉しそうにしているが、私は、そんなものにダメージを受けない。
「スフェーンは、緑小鬼キングの右腕ですよ。部下であって、妻でも恋人でもありません。口説き文句を口にしていたのは、単にお父様への嫌がらせでした」
「あんな顔して、あんなこと言っておいて部下って、どういうことだ。シャルル以上のモンスターになる気しかしねぇ。
つまり、あれは演技だってことだろう? 外に出しちゃいけないのは、エスメラルダじゃなくて、琥珀の方じゃないか? ジョエル以上の災害モンスターはいらねぇぞ」
うっかり秘密を自分で暴露してしまった。いけない。
「スフェーンのいいところは、顔だけじゃないですか。その程度でいちいち結婚してたら、嫁を100人作っても足りませんよ」
「それは、シュバルツの台詞だね」
パパは、笑顔で恐ろしいことを言った。お父様の女は、そんなに沢山いたのか。そこまでとは思わなかった。
「反省致しました。改善致します」
「あと、キーリーと2人きりにならないように」
「何故ですか?」
「危ないから」
パパは、いつになく真剣な顔だ。父さんの何が危ないのだろう。父さん相手なら、本気を出せば、勝てそうなのに。
「てめ、こら、子どもを独り占めにするのに、おかしな手を使うな!」
0
お気に入りに追加
48
あなたにおすすめの小説

侯爵令嬢に転生したからには、何がなんでも生き抜きたいと思います!
珂里
ファンタジー
侯爵令嬢に生まれた私。
3歳のある日、湖で溺れて前世の記憶を思い出す。
高校に入学した翌日、川で溺れていた子供を助けようとして逆に私が溺れてしまった。
これからハッピーライフを満喫しようと思っていたのに!!
転生したからには、2度目の人生何がなんでも生き抜いて、楽しみたいと思います!!!
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@コミカライズ発売中
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。

【長編・完結】私、12歳で死んだ。赤ちゃん還り?水魔法で救済じゃなくて、給水しますよー。
BBやっこ
ファンタジー
死因の毒殺は、意外とは言い切れない。だって貴族の後継者扱いだったから。けど、私はこの家の子ではないかもしれない。そこをつけいられて、親族と名乗る人達に好き勝手されていた。
辺境の地で魔物からの脅威に領地を守りながら、過ごした12年間。その生が終わった筈だったけど…雨。その日に辺境伯が連れて来た赤ん坊。「セリュートとでも名付けておけ」暫定後継者になった瞬間にいた、私は赤ちゃん??
私が、もう一度自分の人生を歩み始める物語。給水係と呼ばれる水魔法でお悩み解決?

結婚30年、契約満了したので離婚しませんか?
おもちのかたまり
恋愛
恋愛・小説 11位になりました!
皆様ありがとうございます。
「私、旦那様とお付き合いも甘いやり取りもしたことが無いから…ごめんなさい、ちょっと他人事なのかも。もちろん、貴方達の事は心から愛しているし、命より大事よ。」
眉根を下げて笑う母様に、一発じゃあ足りないなこれは。と確信した。幸い僕も姉さん達も祝福持ちだ。父様のような力極振りではないけれど、三対一なら勝ち目はある。
「じゃあ母様は、父様が嫌で離婚するわけではないんですか?」
ケーキを幸せそうに頬張っている母様は、僕の言葉にきょとん。と目を見開いて。…もしかすると、母様にとって父様は、関心を向ける程の相手ではないのかもしれない。嫌な予感に、今日一番の寒気がする。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇
20年前に攻略対象だった父親と、悪役令嬢の取り巻きだった母親の現在のお話。
ハッピーエンド・バットエンド・メリーバットエンド・女性軽視・女性蔑視
上記に当てはまりますので、苦手な方、ご不快に感じる方はお気を付けください。

【完結】王女様の暇つぶしに私を巻き込まないでください
むとうみつき
ファンタジー
暇を持て余した王女殿下が、自らの婚約者候補達にゲームの提案。
「勉強しか興味のない、あのガリ勉女を恋に落としなさい!」
それって私のことだよね?!
そんな王女様の話しをうっかり聞いてしまっていた、ガリ勉女シェリル。
でもシェリルには必死で勉強する理由があって…。
長編です。
よろしくお願いします。
カクヨムにも投稿しています。

【完結】どうやら魔森に捨てられていた忌子は聖女だったようです
山葵
ファンタジー
昔、双子は不吉と言われ後に産まれた者は捨てられたり、殺されたり、こっそりと里子に出されていた。
今は、その考えも消えつつある。
けれど貴族の中には昔の迷信に捕らわれ、未だに双子は家系を滅ぼす忌子と信じる者もいる。
今年、ダーウィン侯爵家に双子が産まれた。
ダーウィン侯爵家は迷信を信じ、後から産まれたばかりの子を馭者に指示し魔森へと捨てた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる