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10.火蜥蜴討伐
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翡翠の転移魔法で、一気に火山にやってきたようだ。
「暑いな。食べ物の心配より、服の心配をするべきだった。ここは、どこだ?」
「火山だよ。火山と言ったら、ボルカンでしょ」
「なんで、そんなに遠いガチ火山を選んだ!?」
ボルカンと言えば、絶対に歩いては行けない、海を越えた大陸にある火山だ。円錐形の遠目にキレイな山なのだが、かなり頻繁に火砕流や溶岩流が発生する危険な山として知られている。周囲に人里はないため、補給にも休憩にも向いていない。火口周辺は、黄色いような気がするし、火山ガスだか火山灰だか噴石だかも、現在進行形で噴き出ているのが見えた。弁当しか持ってない状態で来る山じゃないのは、確かだ。
なんで、翡翠にバカ呼ばわりされなくちゃいけなかったんだ。
来てしまったものは仕方ないので、火口に向かって歩いた。土石流が発生しようと、すぐに逃げられるように、翡翠から離れる訳にはいかない。ダサ兄だ。
「なんで、こんなに暑いのに、火口なんかに行かなきゃいけないんだ。翡翠は、平気か?」
「私は、ハーフドラゴンだから、へいきー。そよ風も使ってるしー」
「そうか。そよ風、、、あつー!!」
涼もうと、扇風機魔法を使って、熱風にやられた。翡翠は笑っている。騙しやがったな。
「ドラゴンの涼み方を、人間がマネしちゃダメだよー」
「ドラゴンは、卑怯だ」
「私は、普通の人間に生まれたかったよ」
「魔力量も豊富で、肉体は強靭。何が不満だ。羨ましいぞ」
「強靭とか言われて、喜ぶ意味がわからないんだけど。お兄ちゃんは、何処でも行けていいよね。私が行けないところに行かないでよ」
まだ娼館に行ったことを怒っているのか。あそこは、私だって自由に出入りできる場所じゃあないんだが。
「リスがいたんだ。行きたくて行ったんじゃないよ」
「違うよ。小学校だよ。16年も通うんでしょ?」
「いや、小学校単体では、そんなに通わないが。別に、行くなと言うなら、行かないぞ」
「そんなのできないよ。義務だよ」
「違う。小学校に通わせるのは、保護者の義務だ。お母様の義務であって、私の義務ではない。不登校を選ぶ権利はある。中学までは不登校で、高校は2日くらい試験を受ければ通ると聞いた。大学は何日通うのか知らんが、自宅学習メインのところがあるらしい。
お母様は、そうおっしゃった。不満をこぼすのは、お父様だけだ。嫌なら、お父様を説得すれば良い。私には、無理だ。翡翠の方が、可能性がある」
翡翠は、まだこちらを睨んでいる。ここに置き去りにされそうで、怖い。
「お兄ちゃんは、行きたくないって、言わないんだ」
「逆らっても通らない。ただの時間の無駄だ。もう諦めたんだ」
「お兄ちゃんは、行きたくないの?」
「行きたいとか、行きたくないとか言う前に、お父様の会話にもならないあの姿勢に、閉口している。私の意見など、存在するとも思っていないのだろう」
「そんなことないよ。お父様は、ちゃんとお兄ちゃんの気持ちもわかってるよ。ただ、お母様の幸せしか叶える気がないだけで」
「知った上で無視されてるなら、より一層性格が悪いだろう」
お父様のひどさ具合に、私は傷付いたが、翡翠の機嫌が直ったようなので、気にしないことにした。
琥珀は、父さんの色だ。私は、父さんの子だからいいんだ。この状態で、お父様が実父だったら、本当に嫌だな。
火口が見える位置まで来た。
暑いを通り越して、皮膚が痛くて仕方がないと泣き言を言ったら、翡翠が防火服をくれたので、途中で着替えた。そんな便利な物を持っているなら、早く出して欲しかったが、今もらってきたと、よくわからない弁明をされた。着替えたら、皮膚が痛いのはマシになったが、服の厚みが増した分、暑さも増した気がする。飲み水の減りが早い。魔法を使えば、水くらい出せるが、飲み水の出し過ぎで魔力が枯渇したら、ダサすぎる。だが、我慢を重ねて倒れても、格好悪い。どちらもあり得ない。
翡翠は着替えていないが、涼しい顔をしている。いつもの服のままだ。本当に、羨ましい。絶対に、人間よりいい。
「火蜥蜴、いっぱいいるね」
「ああ」
火蜥蜴は、火山の噴火口などの兎に角暑い場所に住んでいるトカゲの一種だ。小さいもので30cm程度、大きいもので300cmくらいの個体が見えた。大きいので、トカゲというよりオオサンショウウオの方が似ているかもしれない。ヌメヌメと光る体は、黒と黄色のマダラ模様で実に毒々しい。背中には、炎のようなタテガミがある。触れば火傷を負うくらいに熱く、遠距離でも火を放ってくるらしい。近接でも遠距離でも面倒な相手だ。
「大地の精霊様。火に強い武器と盾をお授け下さい」
コランダムの長剣と盾が現れた。
「あ、可愛いね」
本当に、最悪だ。同じコランダムなら、ブルーサファイアが良かった。なのに、ダイダイ色とツツジ色のバイカラーの剣と盾が出てきたのだ。見た目も気に入らないが、実用性としても、重くて扱いづらい。やり直すから、魔力を返して欲しい。
基本的に、精霊様たちは翡翠の味方だ。翡翠と一緒にいると、翡翠好みの物ばかり出てくる。私の魔力を使っている時くらい、私の好みを優先させろ! 私の魔力は、無駄遣いするほどないんだからな!!
剣と盾は、保険で出しただけで、メイン武器ではない。諦めて、そのまま使うことにした。
「水の精霊様、水球を出して下さい」
なんだか知らないが、火相手なら水だ。鎮火してしまえばいい。火口と同じくらいの大きさの水球を中に落とした。
「お兄ちゃん、やめて!」
「え?」
意識が、一瞬で刈り取られるかと思った。火口から何かが噴き出てきて、身体が吹き飛んだ。岩陰に隠れていたおかげか、それほどの距離ではなかったようだが、これ以上ないくらいびっくりした。そして、驚きに盛大に呼吸をして、肺が痛い。
周囲の視界が、一気に悪くなった。さっきまでも、湯気や毒ガスが出ていたが、白さが悪化した。吹き飛んだ所為で、翡翠が見えない。
「翡翠? どこだ? 無事か?」
翡翠を巻き込んでしまった! やっぱり一人でくれば良かった。もう火蜥蜴なんて、どうでもいい。翡翠を探さなければ。
そう思ったのに、翡翠より先に火蜥蜴を見つけてしまった。パパくらい大きな個体だ。それが、とても怒っている。さっきまで4足歩行だったのに、後ろ足で立ち上がり、炎を吹き付けてきた。
「あっつ!」
盾と防火服でなんとか防げたが、防ぎ切った気にはならなかった。火蜥蜴、超危険! 無策で来るんじゃなかった!!
「水の精霊! 火の精霊! 風の精霊! 氷の槍、飛ばして、刺して!」
次々、吹き付けられる炎を避けたり、防いだりしながら、氷の槍を飛ばしてみたが、火蜥蜴には刺さらなかった。刺さる前に、溶けてしまった。魔法の氷は、魔法だから溶けないと思ってたのに!!
「ウッキー!! 地の精霊! 風の精霊! 金のヤジリの弾丸だ!」
よし! 当たった。ヤジリは、体の中に入って、火蜥蜴が痛がってるように見えたが、それだけだった。炎を吐くのを辞めて、怒ってこちらに突っ込んできた。それだけならまだいいけど、別の火蜥蜴が2体増えた。片方は、3m級だ。もう無理ー!
「地の精霊! 風の精霊! 金のヤジリを100連発!」
魔力が足りないのだろう。実際は、100個も出なかったが、最初の個体は沈めた。あと2体だ。
そう思ったのに、前を見たら10体くらいいた。嘘だろ?! 翡翠のところに行かれるよりはいいかもしれないが、私だって限界がある。翡翠がいるのだから、置いて逃げることもできない。こんなものを引き連れて、翡翠のところへ近寄ることもできない。倒すしかない。
「地のせいれ」
「私のお兄ちゃんに何するの? 首刈り鎌!!」
え? クビカリ??? 視界に入っていた火蜥蜴は、すべて同時に倒れた。なんで?
「お兄ちゃん、大丈夫? ケガしてない?」
翡翠は、霧の中から現れて、こちらに走ってきた。
いつも通りの翡翠だった。ケガもしていないようだし、微塵も汚れていない、笑顔が可愛い翡翠だ。
「ケガはない。多分。翡翠は?」
「翡翠は、翡翠だよ? お兄ちゃん、真っ黒だね。水、洗、浄!」
「がばばばばばばば」
大量の水に揉まれて、溺死するかと思ったが、その前に解放された。翡翠の洗浄魔法は、水が多すぎる。水流が速すぎる。そして、長すぎる。
「はい。キレイなお兄ちゃん。折角洗ったんだから、座っちゃダメだよ」
「ごめん。もう限界」
「しょうがないなー」
「暑いな。食べ物の心配より、服の心配をするべきだった。ここは、どこだ?」
「火山だよ。火山と言ったら、ボルカンでしょ」
「なんで、そんなに遠いガチ火山を選んだ!?」
ボルカンと言えば、絶対に歩いては行けない、海を越えた大陸にある火山だ。円錐形の遠目にキレイな山なのだが、かなり頻繁に火砕流や溶岩流が発生する危険な山として知られている。周囲に人里はないため、補給にも休憩にも向いていない。火口周辺は、黄色いような気がするし、火山ガスだか火山灰だか噴石だかも、現在進行形で噴き出ているのが見えた。弁当しか持ってない状態で来る山じゃないのは、確かだ。
なんで、翡翠にバカ呼ばわりされなくちゃいけなかったんだ。
来てしまったものは仕方ないので、火口に向かって歩いた。土石流が発生しようと、すぐに逃げられるように、翡翠から離れる訳にはいかない。ダサ兄だ。
「なんで、こんなに暑いのに、火口なんかに行かなきゃいけないんだ。翡翠は、平気か?」
「私は、ハーフドラゴンだから、へいきー。そよ風も使ってるしー」
「そうか。そよ風、、、あつー!!」
涼もうと、扇風機魔法を使って、熱風にやられた。翡翠は笑っている。騙しやがったな。
「ドラゴンの涼み方を、人間がマネしちゃダメだよー」
「ドラゴンは、卑怯だ」
「私は、普通の人間に生まれたかったよ」
「魔力量も豊富で、肉体は強靭。何が不満だ。羨ましいぞ」
「強靭とか言われて、喜ぶ意味がわからないんだけど。お兄ちゃんは、何処でも行けていいよね。私が行けないところに行かないでよ」
まだ娼館に行ったことを怒っているのか。あそこは、私だって自由に出入りできる場所じゃあないんだが。
「リスがいたんだ。行きたくて行ったんじゃないよ」
「違うよ。小学校だよ。16年も通うんでしょ?」
「いや、小学校単体では、そんなに通わないが。別に、行くなと言うなら、行かないぞ」
「そんなのできないよ。義務だよ」
「違う。小学校に通わせるのは、保護者の義務だ。お母様の義務であって、私の義務ではない。不登校を選ぶ権利はある。中学までは不登校で、高校は2日くらい試験を受ければ通ると聞いた。大学は何日通うのか知らんが、自宅学習メインのところがあるらしい。
お母様は、そうおっしゃった。不満をこぼすのは、お父様だけだ。嫌なら、お父様を説得すれば良い。私には、無理だ。翡翠の方が、可能性がある」
翡翠は、まだこちらを睨んでいる。ここに置き去りにされそうで、怖い。
「お兄ちゃんは、行きたくないって、言わないんだ」
「逆らっても通らない。ただの時間の無駄だ。もう諦めたんだ」
「お兄ちゃんは、行きたくないの?」
「行きたいとか、行きたくないとか言う前に、お父様の会話にもならないあの姿勢に、閉口している。私の意見など、存在するとも思っていないのだろう」
「そんなことないよ。お父様は、ちゃんとお兄ちゃんの気持ちもわかってるよ。ただ、お母様の幸せしか叶える気がないだけで」
「知った上で無視されてるなら、より一層性格が悪いだろう」
お父様のひどさ具合に、私は傷付いたが、翡翠の機嫌が直ったようなので、気にしないことにした。
琥珀は、父さんの色だ。私は、父さんの子だからいいんだ。この状態で、お父様が実父だったら、本当に嫌だな。
火口が見える位置まで来た。
暑いを通り越して、皮膚が痛くて仕方がないと泣き言を言ったら、翡翠が防火服をくれたので、途中で着替えた。そんな便利な物を持っているなら、早く出して欲しかったが、今もらってきたと、よくわからない弁明をされた。着替えたら、皮膚が痛いのはマシになったが、服の厚みが増した分、暑さも増した気がする。飲み水の減りが早い。魔法を使えば、水くらい出せるが、飲み水の出し過ぎで魔力が枯渇したら、ダサすぎる。だが、我慢を重ねて倒れても、格好悪い。どちらもあり得ない。
翡翠は着替えていないが、涼しい顔をしている。いつもの服のままだ。本当に、羨ましい。絶対に、人間よりいい。
「火蜥蜴、いっぱいいるね」
「ああ」
火蜥蜴は、火山の噴火口などの兎に角暑い場所に住んでいるトカゲの一種だ。小さいもので30cm程度、大きいもので300cmくらいの個体が見えた。大きいので、トカゲというよりオオサンショウウオの方が似ているかもしれない。ヌメヌメと光る体は、黒と黄色のマダラ模様で実に毒々しい。背中には、炎のようなタテガミがある。触れば火傷を負うくらいに熱く、遠距離でも火を放ってくるらしい。近接でも遠距離でも面倒な相手だ。
「大地の精霊様。火に強い武器と盾をお授け下さい」
コランダムの長剣と盾が現れた。
「あ、可愛いね」
本当に、最悪だ。同じコランダムなら、ブルーサファイアが良かった。なのに、ダイダイ色とツツジ色のバイカラーの剣と盾が出てきたのだ。見た目も気に入らないが、実用性としても、重くて扱いづらい。やり直すから、魔力を返して欲しい。
基本的に、精霊様たちは翡翠の味方だ。翡翠と一緒にいると、翡翠好みの物ばかり出てくる。私の魔力を使っている時くらい、私の好みを優先させろ! 私の魔力は、無駄遣いするほどないんだからな!!
剣と盾は、保険で出しただけで、メイン武器ではない。諦めて、そのまま使うことにした。
「水の精霊様、水球を出して下さい」
なんだか知らないが、火相手なら水だ。鎮火してしまえばいい。火口と同じくらいの大きさの水球を中に落とした。
「お兄ちゃん、やめて!」
「え?」
意識が、一瞬で刈り取られるかと思った。火口から何かが噴き出てきて、身体が吹き飛んだ。岩陰に隠れていたおかげか、それほどの距離ではなかったようだが、これ以上ないくらいびっくりした。そして、驚きに盛大に呼吸をして、肺が痛い。
周囲の視界が、一気に悪くなった。さっきまでも、湯気や毒ガスが出ていたが、白さが悪化した。吹き飛んだ所為で、翡翠が見えない。
「翡翠? どこだ? 無事か?」
翡翠を巻き込んでしまった! やっぱり一人でくれば良かった。もう火蜥蜴なんて、どうでもいい。翡翠を探さなければ。
そう思ったのに、翡翠より先に火蜥蜴を見つけてしまった。パパくらい大きな個体だ。それが、とても怒っている。さっきまで4足歩行だったのに、後ろ足で立ち上がり、炎を吹き付けてきた。
「あっつ!」
盾と防火服でなんとか防げたが、防ぎ切った気にはならなかった。火蜥蜴、超危険! 無策で来るんじゃなかった!!
「水の精霊! 火の精霊! 風の精霊! 氷の槍、飛ばして、刺して!」
次々、吹き付けられる炎を避けたり、防いだりしながら、氷の槍を飛ばしてみたが、火蜥蜴には刺さらなかった。刺さる前に、溶けてしまった。魔法の氷は、魔法だから溶けないと思ってたのに!!
「ウッキー!! 地の精霊! 風の精霊! 金のヤジリの弾丸だ!」
よし! 当たった。ヤジリは、体の中に入って、火蜥蜴が痛がってるように見えたが、それだけだった。炎を吐くのを辞めて、怒ってこちらに突っ込んできた。それだけならまだいいけど、別の火蜥蜴が2体増えた。片方は、3m級だ。もう無理ー!
「地の精霊! 風の精霊! 金のヤジリを100連発!」
魔力が足りないのだろう。実際は、100個も出なかったが、最初の個体は沈めた。あと2体だ。
そう思ったのに、前を見たら10体くらいいた。嘘だろ?! 翡翠のところに行かれるよりはいいかもしれないが、私だって限界がある。翡翠がいるのだから、置いて逃げることもできない。こんなものを引き連れて、翡翠のところへ近寄ることもできない。倒すしかない。
「地のせいれ」
「私のお兄ちゃんに何するの? 首刈り鎌!!」
え? クビカリ??? 視界に入っていた火蜥蜴は、すべて同時に倒れた。なんで?
「お兄ちゃん、大丈夫? ケガしてない?」
翡翠は、霧の中から現れて、こちらに走ってきた。
いつも通りの翡翠だった。ケガもしていないようだし、微塵も汚れていない、笑顔が可愛い翡翠だ。
「ケガはない。多分。翡翠は?」
「翡翠は、翡翠だよ? お兄ちゃん、真っ黒だね。水、洗、浄!」
「がばばばばばばば」
大量の水に揉まれて、溺死するかと思ったが、その前に解放された。翡翠の洗浄魔法は、水が多すぎる。水流が速すぎる。そして、長すぎる。
「はい。キレイなお兄ちゃん。折角洗ったんだから、座っちゃダメだよ」
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