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最終章 神造七代の創生
終幕 後日談
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全ての戦いが終結、あの悪神との決戦から早くも三年が経つ。
俺たちの日常も、世界は元通りになり、何も失ってなどいない。神山町も、御三家も健在だ。ただ、巫女や神殺し――いや、〝偽りの神人〟は最初から存在していない、という法則に書き換えられた。
そして、全てが元通りというわけではない。そう、直矢も機械仕掛けの子でなく俺と美哉の息子として人間の体を得ていた。俺の相棒ことフェンリルやヨルムンガンドとヘル、仲間の神獣たちもちゃんと生きている。
俺たちが世界を創生したあの日、時を三連休の最終日から刻んだ。目を覚ました時、全員がグラウンドに倒れ込んでいた。空を見上げれば晴天、学園も崩壊などしていない。
その現状に誰もが安心した。ただ、一つだけ。俺たち十二人は激しく寿命を削った。生きられる時間は三十年ほど。
「えらく寿命を削ったな」
「仕方あるまい、主よ。創生は神が行うもの、それを人の身で行使したのだ」
「それもそうだな」
それが代償だった。けれど、誰も後悔などしていない。俺は、美哉と直矢に相棒たちと同じ時、共に死ねるのならこんな最高な死に方はないと笑うほどだ。あの創生を行った者たちは、生きる時間は同じであり死ぬ時も同時に、という見送ることも見送られることもない。そんな摩訶不思議な運命共同体となった。
それが、創生した時の大まかな経緯。
ここからは、それぞれの話だ。
全員が学園を卒業。俺は、浪人ではなく燐たちより先輩として学生生活を楽しみ、卒業して間もなく念願の美哉との入籍。
紅と燐も、あの戦いを生き抜き何があったかは分からないが恋人に発展。本当に何があったのやら、少し気になる。
でだ、神前先輩……同学年だったから今では真冬と呼び、陽菜も同様に名前呼びで。この二人もちゃっかり『世界の出来事』に書き込み、同性婚を世界が可能に書き換えこちらも結婚。ほんと、抜け目ないな。
それに便乗して奏と遥も婚約したと、二人から報告を受けた。まあ、二人ならそうなるだろうとは思っていたから驚きよりも、祝福の気持ちが強いな。
春人(真冬や陽菜と同じ呼び)と桜は、神山町をもっと発展させ護るため御三家を纏め上げ舵を取っている。兄妹になら任せられる。
さて、アザゼルとルシファーこと四音も恋人未満の友達以上の関係を続けているそうだ。俺個人の意見としては、早く恋人なり夫婦なりなればいいのにと思う。
今も度々、みんなで集まり交友を続けている。今日も、全員が逢真家に集合して遊ぶ予定だ。
「夏目ー、来たわよ」
「お邪魔、します」
「来たか。好きなところで寛いでくれ」
「いらっしゃい。二人共」
真冬と陽菜を出迎え、リビングに通す。さっそく、レヴィアタンが真冬の影から姿を現し、クッションが大量に置かれている箇所へ飛んでいく。そこには、クッションに埋もれながら寛ぐフェンリル、直矢と一緒にテーブルの上にお菓子を広げテレビゲームを楽しむヨルムンガンド。
そのお菓子をバリバリと食べる八岐大蛇、お昼寝中のフェニックス。神獣同士も仲が良く、寛ぎ団欒とする様は愛らしい。こうして、返ってきた日常を思い思いに楽しむ。
「夏目お兄さん、遊びに来たよー!」
「お邪魔します」
そうこうしていると、玄関から元気の良い声が聞こえリビングへやって来たのは奏と遥だ。
「美哉お姉さん、これどうぞ!」
「あら、いいんですか?」
「うん! 遥が商店街のくじ引きですき焼きセット当ててくれたの! で、みんなですき焼きパーティーしたいなって!」
「それはいいですね! みんなが揃ったら準備しましょうか」
「やったー!」
美哉と奏の会話を聞き、今晩は楽しいすき焼きパーティーか。となると、アザゼルと四音が酒を呑むな。冷蔵庫に入ってたか?
あの二人も度々、家にやって来ては勝手に缶チューハイを冷やして肴と共に呑んでるからな。まあ、その分、肉や野菜などくれるからいいが。
「邪魔するぞ」
「来たよ。夏目くん、美哉ちゃん」
「燐、紅。ようこそ。さっそくだが、今晩はすき焼きパーティーだ」
燐と紅にそう伝える。
「そうなのか!? なら、これを差し入れに持ってきて正解だったな」
燐が嬉しそうに言い、俺にビニール袋ごと手渡す。その中身は、牛肉と豆腐だ。
「気が利くな、燐」
「せっかく集まるんだ。大勢で食事をするだろうと、紅がお肉を持って行こうと言ってな」
「さすが、紅」
「焼き肉とか今晩のすき焼きにも使えると思ってね」
「なるほどな」
そんな会話をしていると、東雲兄妹とアザゼルに四音が合流。これで全員が揃ったことになる。
美哉とヘルを筆頭に今晩のすき焼きパーティーの準備に取り掛かる燐と桜、四音に紅。
「直矢、ヨルムンガンド。そろそろ、ゲーム終わりだぞ?」
「はーい」
「今晩はなに!?」
「すき焼きだ、ヨルムンガンド」
「すき焼き! やった! お肉!」
はしゃぐヨルムンガンドの頭を撫でる。
他のメンバーは大きなテーブルと広げ、周りの物を片づけて神獣たちの食べる場所も確保。テーブルの上に食器類を並べ、すき焼き鍋の用意、各自の飲み物も。
そうして、準備が整いすき焼きパーティーの開始。
「やっぱ、肉と酒は合うな!」
「美味しいわ~!」
初っ端から酒を片手に、肉を頬張るアザゼルと四音。二人揃って仄かに顔が赤い。
「もう、燐ってば! お肉ばっかり取らない!」
「いいじゃないか! すき焼きといえば、肉がメインだろう!」
「はい、フェニックスの分だよ」
「キュッ」
桜と燐のやり取りを見ていると、あの林間合宿を思い出すな。燐が肉ばっか取って、桜が注意する感じ。
春人とフェニックスは、以前より仲良し度が増したか? 箸でお肉と野菜を一緒に摘み、フェニックスの口へ運び与えている。
「美哉様、こちらをどうぞです」
「ありがとう。ヘル」
美哉の分を取ってくれたヘルから受け取る。美哉とヘルは一緒に料理をするのが楽しいらしく、アレンジレシピやオリジナルレシピを考えることも多い。微笑ましい光景なので、俺は少し離れた位置から見守っている。
わいわい、と騒ぎ笑顔が絶えず、残った時間を精一杯生きるため計画を練る。
「さて、俺たちの旅の話だが――」
俺がフェンリルやヨルムンガンドと約束を交わした、美味しいものを食べる旅に、仲間全員が付いてくるという大所帯になった。
集まり、こうして一緒に晩ごはんを食べるのにも話し合うためでもある。
これも、大切な思い出になると笑い合い、日本一周だけではなく世界一周の旅計画の話が進み着実に形へと。
そしてこれから先も、俺たちは全力で現在を生き抜く。最期は笑顔で、この世界に別れを告げるその時まで――――。
~Fin~
◇あとがき
長きに渡る長編、最後まで読んでくださりありがとうございます。作者の趣味というか、書きたいもの、欲を詰め込み書き上げた作品でしたが、少しでも楽しい時間、面白かった、と思えてもらえたのなら嬉しい限りであります。
さて、これにて『偽りの神人 ~神造七代の反逆と創生~』完結でございます!
ご愛読、本当にありがとうございました。
俺たちの日常も、世界は元通りになり、何も失ってなどいない。神山町も、御三家も健在だ。ただ、巫女や神殺し――いや、〝偽りの神人〟は最初から存在していない、という法則に書き換えられた。
そして、全てが元通りというわけではない。そう、直矢も機械仕掛けの子でなく俺と美哉の息子として人間の体を得ていた。俺の相棒ことフェンリルやヨルムンガンドとヘル、仲間の神獣たちもちゃんと生きている。
俺たちが世界を創生したあの日、時を三連休の最終日から刻んだ。目を覚ました時、全員がグラウンドに倒れ込んでいた。空を見上げれば晴天、学園も崩壊などしていない。
その現状に誰もが安心した。ただ、一つだけ。俺たち十二人は激しく寿命を削った。生きられる時間は三十年ほど。
「えらく寿命を削ったな」
「仕方あるまい、主よ。創生は神が行うもの、それを人の身で行使したのだ」
「それもそうだな」
それが代償だった。けれど、誰も後悔などしていない。俺は、美哉と直矢に相棒たちと同じ時、共に死ねるのならこんな最高な死に方はないと笑うほどだ。あの創生を行った者たちは、生きる時間は同じであり死ぬ時も同時に、という見送ることも見送られることもない。そんな摩訶不思議な運命共同体となった。
それが、創生した時の大まかな経緯。
ここからは、それぞれの話だ。
全員が学園を卒業。俺は、浪人ではなく燐たちより先輩として学生生活を楽しみ、卒業して間もなく念願の美哉との入籍。
紅と燐も、あの戦いを生き抜き何があったかは分からないが恋人に発展。本当に何があったのやら、少し気になる。
でだ、神前先輩……同学年だったから今では真冬と呼び、陽菜も同様に名前呼びで。この二人もちゃっかり『世界の出来事』に書き込み、同性婚を世界が可能に書き換えこちらも結婚。ほんと、抜け目ないな。
それに便乗して奏と遥も婚約したと、二人から報告を受けた。まあ、二人ならそうなるだろうとは思っていたから驚きよりも、祝福の気持ちが強いな。
春人(真冬や陽菜と同じ呼び)と桜は、神山町をもっと発展させ護るため御三家を纏め上げ舵を取っている。兄妹になら任せられる。
さて、アザゼルとルシファーこと四音も恋人未満の友達以上の関係を続けているそうだ。俺個人の意見としては、早く恋人なり夫婦なりなればいいのにと思う。
今も度々、みんなで集まり交友を続けている。今日も、全員が逢真家に集合して遊ぶ予定だ。
「夏目ー、来たわよ」
「お邪魔、します」
「来たか。好きなところで寛いでくれ」
「いらっしゃい。二人共」
真冬と陽菜を出迎え、リビングに通す。さっそく、レヴィアタンが真冬の影から姿を現し、クッションが大量に置かれている箇所へ飛んでいく。そこには、クッションに埋もれながら寛ぐフェンリル、直矢と一緒にテーブルの上にお菓子を広げテレビゲームを楽しむヨルムンガンド。
そのお菓子をバリバリと食べる八岐大蛇、お昼寝中のフェニックス。神獣同士も仲が良く、寛ぎ団欒とする様は愛らしい。こうして、返ってきた日常を思い思いに楽しむ。
「夏目お兄さん、遊びに来たよー!」
「お邪魔します」
そうこうしていると、玄関から元気の良い声が聞こえリビングへやって来たのは奏と遥だ。
「美哉お姉さん、これどうぞ!」
「あら、いいんですか?」
「うん! 遥が商店街のくじ引きですき焼きセット当ててくれたの! で、みんなですき焼きパーティーしたいなって!」
「それはいいですね! みんなが揃ったら準備しましょうか」
「やったー!」
美哉と奏の会話を聞き、今晩は楽しいすき焼きパーティーか。となると、アザゼルと四音が酒を呑むな。冷蔵庫に入ってたか?
あの二人も度々、家にやって来ては勝手に缶チューハイを冷やして肴と共に呑んでるからな。まあ、その分、肉や野菜などくれるからいいが。
「邪魔するぞ」
「来たよ。夏目くん、美哉ちゃん」
「燐、紅。ようこそ。さっそくだが、今晩はすき焼きパーティーだ」
燐と紅にそう伝える。
「そうなのか!? なら、これを差し入れに持ってきて正解だったな」
燐が嬉しそうに言い、俺にビニール袋ごと手渡す。その中身は、牛肉と豆腐だ。
「気が利くな、燐」
「せっかく集まるんだ。大勢で食事をするだろうと、紅がお肉を持って行こうと言ってな」
「さすが、紅」
「焼き肉とか今晩のすき焼きにも使えると思ってね」
「なるほどな」
そんな会話をしていると、東雲兄妹とアザゼルに四音が合流。これで全員が揃ったことになる。
美哉とヘルを筆頭に今晩のすき焼きパーティーの準備に取り掛かる燐と桜、四音に紅。
「直矢、ヨルムンガンド。そろそろ、ゲーム終わりだぞ?」
「はーい」
「今晩はなに!?」
「すき焼きだ、ヨルムンガンド」
「すき焼き! やった! お肉!」
はしゃぐヨルムンガンドの頭を撫でる。
他のメンバーは大きなテーブルと広げ、周りの物を片づけて神獣たちの食べる場所も確保。テーブルの上に食器類を並べ、すき焼き鍋の用意、各自の飲み物も。
そうして、準備が整いすき焼きパーティーの開始。
「やっぱ、肉と酒は合うな!」
「美味しいわ~!」
初っ端から酒を片手に、肉を頬張るアザゼルと四音。二人揃って仄かに顔が赤い。
「もう、燐ってば! お肉ばっかり取らない!」
「いいじゃないか! すき焼きといえば、肉がメインだろう!」
「はい、フェニックスの分だよ」
「キュッ」
桜と燐のやり取りを見ていると、あの林間合宿を思い出すな。燐が肉ばっか取って、桜が注意する感じ。
春人とフェニックスは、以前より仲良し度が増したか? 箸でお肉と野菜を一緒に摘み、フェニックスの口へ運び与えている。
「美哉様、こちらをどうぞです」
「ありがとう。ヘル」
美哉の分を取ってくれたヘルから受け取る。美哉とヘルは一緒に料理をするのが楽しいらしく、アレンジレシピやオリジナルレシピを考えることも多い。微笑ましい光景なので、俺は少し離れた位置から見守っている。
わいわい、と騒ぎ笑顔が絶えず、残った時間を精一杯生きるため計画を練る。
「さて、俺たちの旅の話だが――」
俺がフェンリルやヨルムンガンドと約束を交わした、美味しいものを食べる旅に、仲間全員が付いてくるという大所帯になった。
集まり、こうして一緒に晩ごはんを食べるのにも話し合うためでもある。
これも、大切な思い出になると笑い合い、日本一周だけではなく世界一周の旅計画の話が進み着実に形へと。
そしてこれから先も、俺たちは全力で現在を生き抜く。最期は笑顔で、この世界に別れを告げるその時まで――――。
~Fin~
◇あとがき
長きに渡る長編、最後まで読んでくださりありがとうございます。作者の趣味というか、書きたいもの、欲を詰め込み書き上げた作品でしたが、少しでも楽しい時間、面白かった、と思えてもらえたのなら嬉しい限りであります。
さて、これにて『偽りの神人 ~神造七代の反逆と創生~』完結でございます!
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