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002 婚約の条件
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「うーん。どうしたものかなぁ。」
リズレットは屋敷の庭を歩きながらつぶやいた。
最近、隣国から人がよくこの領地へ流れてきているのだ。
家族丸ごと来るならまだいい。その多くが子供を山へと捨てて行っているのだ。
つまりは口減らしというやつだろう。
山を偵察している輝く星のメンバーからいくつも報告が上がっている。
その子供たちを孤児院に預けたりしているのだが、子供が増えた分、孤児院の運営を圧迫していく。
どうにかして父にその現状を伝えなければならないのだが、孤児院から寄付にという声が上がることは滅多にない。
寄付が当たり前になっているからだ。
「孤児院と言えば、寄付。寄贈。うーん。」
ただでさえ忙しい領主である父を動かすきっかけ。
すぐにではなくても、孤児院へ訪問するきっかけにさえなればいい。
「まぁ、それが最近話題の泥パックですの?」
「えぇ。奥様が商人から取り寄せたのです。」
「あら、でも今日はお客様が来られるのではなかったかしら。」
「お嬢様に婚約の話を持って来ているという話ですよね。でも、旦那様も乗り気ではないようでして。」
「男爵家から縁談だったわね。自分の身の程、わきまえていらっしゃるのかしら。」
「えぇ。いくらお嬢様があれでも、格上である辺境伯爵家相手によくそんな話を持ち掛けられたものだと思いますわ。」
「なるほど、つまり旦那様は相手に奥様さえ会わせたくないという事ね。」
「えぇ、お嬢様にも外で遊んでくるように言って聞かせていたから。」
「まぁ。でもいっそ、会わせたほうが手っ取り早そうではなくて?」
「それもそうですね。」
侍女たちの話を聞いていたリズレットは、泥パックと呟いて手に持っていた人形を持ち上げるとにんまりと笑った。
「うん。これが良い。」
早速庭の隅っこで泥遊びを始めたリズレットは人形の顔に泥を塗り始めた。
泥を塗るのに集中していたリズレットの愛らしいフリルの付いた赤のドレスや顔はいつの間にか泥まみれになった。
それから暫くして屋敷内に戻ったリズレットは泥まみれのドレスのまま泥で汚れた人形を持って父であるアルフォンスの居る応接室に駆け込んでいった。
「お、お待ちくださいお嬢様!旦那様は今、来客中です。」
慌てて止めようとする家令の傍をするりと抜けて応接室の扉を開け放つ。
ぎょっとこちらを向いた父と相対するようにソファーにどっかりと座っている太った男が目に入った。
リズレットは挨拶さえもせずに泥の付いたドレスのままアルフォンスに駆け寄った。
「お父様!聞いてくださいませ。」
涙を流しながら飛びつくようにアルフォンスに抱きついたリズレットを父はぐいっと引き離してリズレットの姿をまじまじと眺めた。
「リズ、なんだその恰好は…。」
泥に塗れた娘の姿に呆れたような声を上げたアルフォンス。
当然向かいに座っていた男はあまりの不躾な娘の態度にひくりと頬を引きつらせている。
リズレットは手に持っていた人形をずいとアルフォンスの顔の前に掲げるとぽろぽろと涙を零した。
「泥まみれになってしまったのです。お父様、新しいのを買ってくださいませ。」
「…またか。この間買ったばかりだっただろうに。」
いやいやと駄々をこねるリズレットの肩を押さえて、アルフォンスはリズレットの透き通るような青の瞳を見てゆっくりと言葉を紡いだ。
「リズ、今はお客様が来られている。お前と婚約を結びたいと仰せだ。分かるね?」
「私にですか?このおじさんが?」
ちらりと向かいに座っている男を見てリズレットは鼻で笑った。
アルフォンスはお客様にご挨拶をと言いたかったのだが、リズレットの口から出たのはとんでもない言葉だった。
「あり得ませんわ。だってどう見ても私の条件に満たないもの。」
「じょ、条件だと?挨拶もせずに失礼な。私はこれでもベイリー男爵家の当主だぞ!条件が合わないなどあるはずがない。」
ベイリー男爵はリズレットの言葉にがたりと音を立てて立ち上がった。
ベイリー男爵家の当主であるクライブ・ベイリーは最近のレイリー辺境伯爵領の活気に目をつけて婚約を持ち込んできている。
リズレットと結婚できれば一気に辺境伯へと位も上がるし、活気のある領地で税収を期待しているに違いない。とんでもない勘違いだが。
「私の条件はずっと昔から変わりませんわ。私、物語の英雄のような強い殿方が好みですの。命をかけて私を守り、私も相手を命がけで守りたいと思うような相手。そして結婚式には大空を翔るあの神聖なグリフォンの前で祝福を受けるのが夢なのです。それが達成できない相手とは結婚なんてできませんわ。どう見てもそのぷよぷよのお腹では私を守るどころか、自分の身さえろくに守れそうにないではありませんか。」
リズレットは声高々にそう宣言した。
「な、馬鹿な獰猛なグリフォンの前で祝福など受けられるわけがないではないか。馬鹿にしているのか!」
「あら、何でしたらドラゴンの前でも良いのですよ?」
当たり前のようにリズレットが言うので、その条件を満たせなければ結婚は引き受けないのだという意思を感じる。
「この程度も叶えられない相手など結婚するに値しませんわ。」
リズレットは男爵を見てくすりと笑った。
無理なのが分かっていてそう言われているのだと男爵のこめかみに青筋が浮かぶ。
馬鹿な娘だとは聞いていたがこれほどとはと考えているのが良く分かる。
グリフォンの前に出るなど死ねと言われているようなものだ。
しかし、リズレットの言葉の裏の意味を解さない時点でリズレットを軽んじているのが良く分かる。
「それに、私が出したものは何でも喜んで口にしてくれる殿方が良いですわね。」
うっとりとしたように告げた言葉は先ほどの内容よりもある意味物騒だ。
毒でも喜んで飲めと言っているのだから。
リズレットの言葉をアルフォンスは頭を抱えたくなる衝動を必死で押さえつけて男爵に微笑んだ。
「このように娘が申しておりますが、どうされますか?」
アルフォンスの言葉でその条件が満たなければ受け入れることは無いと宣言したようなものだ。
元々乗り気ではない話だ。このままお帰り願おうという気持ちがどうやら勝ったらしい。
「なっ、後悔しますぞ!」
吐き捨てるようにベイリー男爵は出ていった。
リズレットはベイリー男爵が出ていった扉をしばらく見つめた後、くるりと父へ向き直る。
そして父の手に人形を押し付けた。
「では、お父様新しいお人形お願いしますね。あ、その人形は孤児院にでも寄贈してくださいませ。」
パタパタと音を立てて部屋を出ていったリズレットを見送ったアルフォンスはやれやれと頭を振って泥まみれの人形を手に妻の元へと向かった。
「フレア、入るぞ。リズレットがまたやらかして…。」
がちゃりと扉を開いて入れば、茶色の髪をタオルで包み込んでいる後姿の女性が目に入った。
ソファーに腰かけていたその女性が扉から入って来た人物に気が付いて叫び声を上げた。
「いやー!見ないで。」
顔に真黒な泥を塗った妻のフレアは青い瞳をうるませて顔を伏せた。
フレア付きの侍女が何とも言えない顔で扉を閉めてアルフォンスは部屋から追い出された。
一瞬だったがばっちりと泥パックをした妻の顔を見てしまったことで、きっと後程その件でネチネチと言われるだろうと項垂れた。
下を向いた時にふとリズレットの人形が目に留まる。
顔を泥で塗りたくったようなその人形と先ほどの妻の顔を思い出して思わずくすりと笑った。
妻の真似をして人形を駄目にしてしまったらしい娘の行動はなんとも言えない愛らしさがあった。
リズレットは屋敷の庭を歩きながらつぶやいた。
最近、隣国から人がよくこの領地へ流れてきているのだ。
家族丸ごと来るならまだいい。その多くが子供を山へと捨てて行っているのだ。
つまりは口減らしというやつだろう。
山を偵察している輝く星のメンバーからいくつも報告が上がっている。
その子供たちを孤児院に預けたりしているのだが、子供が増えた分、孤児院の運営を圧迫していく。
どうにかして父にその現状を伝えなければならないのだが、孤児院から寄付にという声が上がることは滅多にない。
寄付が当たり前になっているからだ。
「孤児院と言えば、寄付。寄贈。うーん。」
ただでさえ忙しい領主である父を動かすきっかけ。
すぐにではなくても、孤児院へ訪問するきっかけにさえなればいい。
「まぁ、それが最近話題の泥パックですの?」
「えぇ。奥様が商人から取り寄せたのです。」
「あら、でも今日はお客様が来られるのではなかったかしら。」
「お嬢様に婚約の話を持って来ているという話ですよね。でも、旦那様も乗り気ではないようでして。」
「男爵家から縁談だったわね。自分の身の程、わきまえていらっしゃるのかしら。」
「えぇ。いくらお嬢様があれでも、格上である辺境伯爵家相手によくそんな話を持ち掛けられたものだと思いますわ。」
「なるほど、つまり旦那様は相手に奥様さえ会わせたくないという事ね。」
「えぇ、お嬢様にも外で遊んでくるように言って聞かせていたから。」
「まぁ。でもいっそ、会わせたほうが手っ取り早そうではなくて?」
「それもそうですね。」
侍女たちの話を聞いていたリズレットは、泥パックと呟いて手に持っていた人形を持ち上げるとにんまりと笑った。
「うん。これが良い。」
早速庭の隅っこで泥遊びを始めたリズレットは人形の顔に泥を塗り始めた。
泥を塗るのに集中していたリズレットの愛らしいフリルの付いた赤のドレスや顔はいつの間にか泥まみれになった。
それから暫くして屋敷内に戻ったリズレットは泥まみれのドレスのまま泥で汚れた人形を持って父であるアルフォンスの居る応接室に駆け込んでいった。
「お、お待ちくださいお嬢様!旦那様は今、来客中です。」
慌てて止めようとする家令の傍をするりと抜けて応接室の扉を開け放つ。
ぎょっとこちらを向いた父と相対するようにソファーにどっかりと座っている太った男が目に入った。
リズレットは挨拶さえもせずに泥の付いたドレスのままアルフォンスに駆け寄った。
「お父様!聞いてくださいませ。」
涙を流しながら飛びつくようにアルフォンスに抱きついたリズレットを父はぐいっと引き離してリズレットの姿をまじまじと眺めた。
「リズ、なんだその恰好は…。」
泥に塗れた娘の姿に呆れたような声を上げたアルフォンス。
当然向かいに座っていた男はあまりの不躾な娘の態度にひくりと頬を引きつらせている。
リズレットは手に持っていた人形をずいとアルフォンスの顔の前に掲げるとぽろぽろと涙を零した。
「泥まみれになってしまったのです。お父様、新しいのを買ってくださいませ。」
「…またか。この間買ったばかりだっただろうに。」
いやいやと駄々をこねるリズレットの肩を押さえて、アルフォンスはリズレットの透き通るような青の瞳を見てゆっくりと言葉を紡いだ。
「リズ、今はお客様が来られている。お前と婚約を結びたいと仰せだ。分かるね?」
「私にですか?このおじさんが?」
ちらりと向かいに座っている男を見てリズレットは鼻で笑った。
アルフォンスはお客様にご挨拶をと言いたかったのだが、リズレットの口から出たのはとんでもない言葉だった。
「あり得ませんわ。だってどう見ても私の条件に満たないもの。」
「じょ、条件だと?挨拶もせずに失礼な。私はこれでもベイリー男爵家の当主だぞ!条件が合わないなどあるはずがない。」
ベイリー男爵はリズレットの言葉にがたりと音を立てて立ち上がった。
ベイリー男爵家の当主であるクライブ・ベイリーは最近のレイリー辺境伯爵領の活気に目をつけて婚約を持ち込んできている。
リズレットと結婚できれば一気に辺境伯へと位も上がるし、活気のある領地で税収を期待しているに違いない。とんでもない勘違いだが。
「私の条件はずっと昔から変わりませんわ。私、物語の英雄のような強い殿方が好みですの。命をかけて私を守り、私も相手を命がけで守りたいと思うような相手。そして結婚式には大空を翔るあの神聖なグリフォンの前で祝福を受けるのが夢なのです。それが達成できない相手とは結婚なんてできませんわ。どう見てもそのぷよぷよのお腹では私を守るどころか、自分の身さえろくに守れそうにないではありませんか。」
リズレットは声高々にそう宣言した。
「な、馬鹿な獰猛なグリフォンの前で祝福など受けられるわけがないではないか。馬鹿にしているのか!」
「あら、何でしたらドラゴンの前でも良いのですよ?」
当たり前のようにリズレットが言うので、その条件を満たせなければ結婚は引き受けないのだという意思を感じる。
「この程度も叶えられない相手など結婚するに値しませんわ。」
リズレットは男爵を見てくすりと笑った。
無理なのが分かっていてそう言われているのだと男爵のこめかみに青筋が浮かぶ。
馬鹿な娘だとは聞いていたがこれほどとはと考えているのが良く分かる。
グリフォンの前に出るなど死ねと言われているようなものだ。
しかし、リズレットの言葉の裏の意味を解さない時点でリズレットを軽んじているのが良く分かる。
「それに、私が出したものは何でも喜んで口にしてくれる殿方が良いですわね。」
うっとりとしたように告げた言葉は先ほどの内容よりもある意味物騒だ。
毒でも喜んで飲めと言っているのだから。
リズレットの言葉をアルフォンスは頭を抱えたくなる衝動を必死で押さえつけて男爵に微笑んだ。
「このように娘が申しておりますが、どうされますか?」
アルフォンスの言葉でその条件が満たなければ受け入れることは無いと宣言したようなものだ。
元々乗り気ではない話だ。このままお帰り願おうという気持ちがどうやら勝ったらしい。
「なっ、後悔しますぞ!」
吐き捨てるようにベイリー男爵は出ていった。
リズレットはベイリー男爵が出ていった扉をしばらく見つめた後、くるりと父へ向き直る。
そして父の手に人形を押し付けた。
「では、お父様新しいお人形お願いしますね。あ、その人形は孤児院にでも寄贈してくださいませ。」
パタパタと音を立てて部屋を出ていったリズレットを見送ったアルフォンスはやれやれと頭を振って泥まみれの人形を手に妻の元へと向かった。
「フレア、入るぞ。リズレットがまたやらかして…。」
がちゃりと扉を開いて入れば、茶色の髪をタオルで包み込んでいる後姿の女性が目に入った。
ソファーに腰かけていたその女性が扉から入って来た人物に気が付いて叫び声を上げた。
「いやー!見ないで。」
顔に真黒な泥を塗った妻のフレアは青い瞳をうるませて顔を伏せた。
フレア付きの侍女が何とも言えない顔で扉を閉めてアルフォンスは部屋から追い出された。
一瞬だったがばっちりと泥パックをした妻の顔を見てしまったことで、きっと後程その件でネチネチと言われるだろうと項垂れた。
下を向いた時にふとリズレットの人形が目に留まる。
顔を泥で塗りたくったようなその人形と先ほどの妻の顔を思い出して思わずくすりと笑った。
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