1 / 21
000 プロローグ
しおりを挟む
そこは、神の住まう地にして魂の回帰するところ。
全知全能の神にして、万物の神であり、また父である。
その神の住処をこの世界に住む者は『ヴァルハラ』と呼ぶ。
ヴァルハラとは世界を監視しそれを管理するために造られた場所。もしくは世界を愛でるためのプライベート空間のようなものである。
そんな居住空間で今、黒いローブを着た男が大量に届いた荷物の山に辟易しつつ、涙目になりながら、それでも手を止めずに必死で仕事をしていた。
男というよりも青年といった方がしっくりと来るだろうか。白金を思わせるなめらかな光沢をたたえた銀の髪、眼帯をしているため片方の目の様子は伺うことができないが、天空を映したような青い瞳。色白な肌に細身の体躯。
現在行っている仕事を考えなければ、きっと絵になっただろう。
その青年、いったい何を必死でやっているのかというと、ずばり洗濯である。それも、たらいに水と洗濯板を使ってという昔ながらの方法だ。
ただし、彼が洗濯しているのはシャツやズボンでもなければもちろん下着でもない。
ひとつひとつ丁寧に、壊れ物を扱うかのような繊細な手つきでごしごしと汚れを落としていく。見た目は丸みを帯びて半ば透き通った見た目物体であり、触り心地はマシュマロのような弾力がある。
パチパチと微弱な静電気を帯びている様は正にエクトプラズマそのものだ。
何を言っているのかよく分からないって顔をしているね。コレは見る人によって形が違って見えるから仕方がない事でもある。人魂として見えたり、人の形を持って見えたり、それこそ見えなかったり。
しかし、ここは神の住まう神殿であり、見えないものも見える場所ということだ。見える、見えないはこの際置いておこう。捉える形が分かれているのは、そもそも魂の形は定まっていない為でもある。常に変化し続けていると言ってもいい。
魂は長く生きれば生きるほど中に含まれる情報量が増えていく。それこそ、それを直視しようものなら吐き気がするくらいの細かさ。
この情報のことを人は【アカシックレコード】と呼んでいる。まさに人生で体験したものや見たり覚えたりした記憶や個体の情報を記憶した情報体、それが魂というものだ。
魂の記憶と肉体の記憶もまた違ったものだけれど、それはまた別の話。
ほら、こうして説明している間に彼は魂を洗い上げて新しい世界に送るようだ。
洗い上げた魂は、真っ新で何も情報が残っていない。記憶も知識ももちろん意識も何もない白紙。新しい世界で次の生に向けて旅立っていく。輪廻転生という重要な世界のシステムを回すために彼はここで魂の洗濯を続けている。
そして、偶に世界を眺めて観賞する。神は基本的に世界に無干渉だ。神が世界に干渉する時といえば、ほんの気まぐれか、はたまた世界の滅亡か再生の時。
余程の事がない限りは、モニターを前に座って監視カメラでチェックをしているただの傍観者である。
一人で魂を洗いつづける彼は決して独り身ということはない。息子も娘もちゃんといる。
その神は荷物として送られた箱の中から、また一つ魂を取り出し、洗濯を始める。
まず始めにその人の歩んだ人生の記憶情報を洗剤でごしごしと落とす。
次に知識情報、意識を何度も濯いで泡を落とす。すると綺麗な空の魂が出来上がる。
あとは、次の転生先に魂を送り付け、落ちた世界で自然と情報が追加されて新たな命に魂が芽吹く。
それをただひたすら繰り返すのだ。彼が単調作業に飽きてきた頃を見計らったかのように、ここを訪ねるものがいた。
その人物はわたあめのように甘くふんわりとした雰囲気を纏い、純正のココアを思わせる柔らかなウェーブ状の髪を腰まで伸ばしている。
彼は彼女を愛おしげに見つめ、ヴァルハラの中へと招き入れた。
「お帰り。我が麗しの娘ヨルズ、来てくれて嬉しいよ。」
「この度はお招きいただき、感謝いたします我らが最高神オーディン様。」
「堅苦しいことは要らないよ、ヨルズ。ここには私と君だけだ。」
その言葉を待っていましたとばかりに、ヨルズはへにゃりと態度を崩した。
「ではお言葉に甘えましてお父様。ヨルズただ今帰りましたぁ。あ、お仕事中でしたね。」
「うん、最近とある世界で死後の世界である黄泉の世界が、容量オーバーになってしまってね。こっちで一部を受け持つことになったんだ。」
「あちゃ~、黄泉がオーバーってどんな天変地異ですか!」
「はは、なんだか人口爆発やら食料自給率がどうだの自然災害がなんとかって言っていたよ。」
「大変なんですねぇ。世界の管理をするのも…。」
遠い目をしながらヨルズはそのとばっちりを受けた自らの父を見る。
「だからこそ、ヨルズに来てもらったんだけどね。」
はぁ。と小さくため息をつく娘に苦笑しつつ、自らの仕事場へと案内した。オーディンに案内された部屋に入った瞬間、言葉を飲み込もうとして失敗したヨルズは叫んだ。
「って、なっ、なっ、なんですかこの部屋は!」
積み上がる箱の山は隙間なくぎっしりと……。
しかも絶妙なバランスで積み上げられて部屋を圧迫しており、申し訳程度の仕事スペースまでの道は一人がぎりぎり通れるくらいしかない。
その仕事道具もまた問題の一つであった。天井を埋め尽くす箱を再び見上げてこれらをこれからどう処理するか考えを巡らす。
「お父様、手洗いで洗濯なんていつの時代の人ですか。洗濯機を買いましょうよ…。」
娘にジト目で見られているにも関わらず、やれやれと肩をすくめてオーディンは悪びれもせずに告げた。
「とは言ってもね。なんせ機械類は僕が触るとな・ぜ・か・壊れちゃうから使えないのさ。」
「取扱い説明書見ましたか?」
「………。」
ふいっと目をそらす父に、これ以上の論議は無意味と悟ったヨルズはとっとと洗濯機の注文をしようと書斎へと向かった。
娘を仕事部屋から見送ったオーディンは先ほどの洗濯の続きを黙々と始める。
「さてと、綺麗に洗ってあげようね♪」
鼻歌交じりで魂を洗い始める。新たに箱から取り出した一つの魂。その人生情報をすっきりと洗い上げて、さて次のステップに進もうとしたその時、ヨルズがパタパタと音を立てて部屋へと戻ってきた。
「あ、お父様、この書類にサインを下さいませ。」
そう言い終わるか終わらないかの間際、何もない所で盛大に躓いたヨルズが箱の山にぶつかって…
「あっ」
危ないと言うよりも速く天井まで積み上げられた箱が絶妙なバランスを崩し―――
「ぎゃぁああああ!」
「きゃーお父様!ご、ごめんなさいぃ。」
ものの見事に生き埋めならぬ箱埋めとなったオーディンが洗っていた途中の魂は、するりと手から滑り落ち、いくつかの箱から飛び出した魂とともに世界に落ちて行った。
その事に二柱の神が気付いたのは、オーディンが箱の山から脱出して部屋を片付け終わってからであって、すでに世界に旅立った魂たちが新たな身体を得て定着した後の事だった。
本来の手順を得ていない魂たちは、それぞれ既にある肉体ある魂と交じり合い一つになった。
元の持ち主を凌駕する知識や記憶、意志によって塗りつぶしてしまったと言い換えても良い。魂たちの行方はそれぞれ同じ世界ではあったが、落ち着いた先の時間軸はバラバラであった。
あるものは生まれてすぐに目覚め、あるものはまだ幼い子供であった。
ルールを逸脱した魂、それぞれの行く末は神にも分からない。
この世界の定められた運命を打ち破る楔になるかもしれないし、イレギュラーゆえにその行動ひとつで世界を破壊に導くかもしれない。
自ら生み出したひとつの世界が未知のものになったという事実にオーディンは胸を躍らせた。
「ふふふっ、世界を監視する楽しみが増えたね。」
「ひゃわわぁ!ど、どうしましょう。」
くすくすと未来の見えなくなった未知の世界を思い笑う。楽しげなオーディンとは裏腹に、この原因を作ったヨルズは顔を青くしてひたすら父に頭を下げ続けるのであった。
そして、本来の運命とは違う未来を刻み始めた世界で、新たな生を受けた一つの命が産声を上げた。
「この世界の運命はすでに私の手を離れた。さぁ、僕の造り出した愛しい箱庭で君たちの物語を紡いでおくれ。」
未だ青くなったり白くなったりしているヨルズを慰めながら、オーディンは今日も世界を見守っている。
全知全能の神にして、万物の神であり、また父である。
その神の住処をこの世界に住む者は『ヴァルハラ』と呼ぶ。
ヴァルハラとは世界を監視しそれを管理するために造られた場所。もしくは世界を愛でるためのプライベート空間のようなものである。
そんな居住空間で今、黒いローブを着た男が大量に届いた荷物の山に辟易しつつ、涙目になりながら、それでも手を止めずに必死で仕事をしていた。
男というよりも青年といった方がしっくりと来るだろうか。白金を思わせるなめらかな光沢をたたえた銀の髪、眼帯をしているため片方の目の様子は伺うことができないが、天空を映したような青い瞳。色白な肌に細身の体躯。
現在行っている仕事を考えなければ、きっと絵になっただろう。
その青年、いったい何を必死でやっているのかというと、ずばり洗濯である。それも、たらいに水と洗濯板を使ってという昔ながらの方法だ。
ただし、彼が洗濯しているのはシャツやズボンでもなければもちろん下着でもない。
ひとつひとつ丁寧に、壊れ物を扱うかのような繊細な手つきでごしごしと汚れを落としていく。見た目は丸みを帯びて半ば透き通った見た目物体であり、触り心地はマシュマロのような弾力がある。
パチパチと微弱な静電気を帯びている様は正にエクトプラズマそのものだ。
何を言っているのかよく分からないって顔をしているね。コレは見る人によって形が違って見えるから仕方がない事でもある。人魂として見えたり、人の形を持って見えたり、それこそ見えなかったり。
しかし、ここは神の住まう神殿であり、見えないものも見える場所ということだ。見える、見えないはこの際置いておこう。捉える形が分かれているのは、そもそも魂の形は定まっていない為でもある。常に変化し続けていると言ってもいい。
魂は長く生きれば生きるほど中に含まれる情報量が増えていく。それこそ、それを直視しようものなら吐き気がするくらいの細かさ。
この情報のことを人は【アカシックレコード】と呼んでいる。まさに人生で体験したものや見たり覚えたりした記憶や個体の情報を記憶した情報体、それが魂というものだ。
魂の記憶と肉体の記憶もまた違ったものだけれど、それはまた別の話。
ほら、こうして説明している間に彼は魂を洗い上げて新しい世界に送るようだ。
洗い上げた魂は、真っ新で何も情報が残っていない。記憶も知識ももちろん意識も何もない白紙。新しい世界で次の生に向けて旅立っていく。輪廻転生という重要な世界のシステムを回すために彼はここで魂の洗濯を続けている。
そして、偶に世界を眺めて観賞する。神は基本的に世界に無干渉だ。神が世界に干渉する時といえば、ほんの気まぐれか、はたまた世界の滅亡か再生の時。
余程の事がない限りは、モニターを前に座って監視カメラでチェックをしているただの傍観者である。
一人で魂を洗いつづける彼は決して独り身ということはない。息子も娘もちゃんといる。
その神は荷物として送られた箱の中から、また一つ魂を取り出し、洗濯を始める。
まず始めにその人の歩んだ人生の記憶情報を洗剤でごしごしと落とす。
次に知識情報、意識を何度も濯いで泡を落とす。すると綺麗な空の魂が出来上がる。
あとは、次の転生先に魂を送り付け、落ちた世界で自然と情報が追加されて新たな命に魂が芽吹く。
それをただひたすら繰り返すのだ。彼が単調作業に飽きてきた頃を見計らったかのように、ここを訪ねるものがいた。
その人物はわたあめのように甘くふんわりとした雰囲気を纏い、純正のココアを思わせる柔らかなウェーブ状の髪を腰まで伸ばしている。
彼は彼女を愛おしげに見つめ、ヴァルハラの中へと招き入れた。
「お帰り。我が麗しの娘ヨルズ、来てくれて嬉しいよ。」
「この度はお招きいただき、感謝いたします我らが最高神オーディン様。」
「堅苦しいことは要らないよ、ヨルズ。ここには私と君だけだ。」
その言葉を待っていましたとばかりに、ヨルズはへにゃりと態度を崩した。
「ではお言葉に甘えましてお父様。ヨルズただ今帰りましたぁ。あ、お仕事中でしたね。」
「うん、最近とある世界で死後の世界である黄泉の世界が、容量オーバーになってしまってね。こっちで一部を受け持つことになったんだ。」
「あちゃ~、黄泉がオーバーってどんな天変地異ですか!」
「はは、なんだか人口爆発やら食料自給率がどうだの自然災害がなんとかって言っていたよ。」
「大変なんですねぇ。世界の管理をするのも…。」
遠い目をしながらヨルズはそのとばっちりを受けた自らの父を見る。
「だからこそ、ヨルズに来てもらったんだけどね。」
はぁ。と小さくため息をつく娘に苦笑しつつ、自らの仕事場へと案内した。オーディンに案内された部屋に入った瞬間、言葉を飲み込もうとして失敗したヨルズは叫んだ。
「って、なっ、なっ、なんですかこの部屋は!」
積み上がる箱の山は隙間なくぎっしりと……。
しかも絶妙なバランスで積み上げられて部屋を圧迫しており、申し訳程度の仕事スペースまでの道は一人がぎりぎり通れるくらいしかない。
その仕事道具もまた問題の一つであった。天井を埋め尽くす箱を再び見上げてこれらをこれからどう処理するか考えを巡らす。
「お父様、手洗いで洗濯なんていつの時代の人ですか。洗濯機を買いましょうよ…。」
娘にジト目で見られているにも関わらず、やれやれと肩をすくめてオーディンは悪びれもせずに告げた。
「とは言ってもね。なんせ機械類は僕が触るとな・ぜ・か・壊れちゃうから使えないのさ。」
「取扱い説明書見ましたか?」
「………。」
ふいっと目をそらす父に、これ以上の論議は無意味と悟ったヨルズはとっとと洗濯機の注文をしようと書斎へと向かった。
娘を仕事部屋から見送ったオーディンは先ほどの洗濯の続きを黙々と始める。
「さてと、綺麗に洗ってあげようね♪」
鼻歌交じりで魂を洗い始める。新たに箱から取り出した一つの魂。その人生情報をすっきりと洗い上げて、さて次のステップに進もうとしたその時、ヨルズがパタパタと音を立てて部屋へと戻ってきた。
「あ、お父様、この書類にサインを下さいませ。」
そう言い終わるか終わらないかの間際、何もない所で盛大に躓いたヨルズが箱の山にぶつかって…
「あっ」
危ないと言うよりも速く天井まで積み上げられた箱が絶妙なバランスを崩し―――
「ぎゃぁああああ!」
「きゃーお父様!ご、ごめんなさいぃ。」
ものの見事に生き埋めならぬ箱埋めとなったオーディンが洗っていた途中の魂は、するりと手から滑り落ち、いくつかの箱から飛び出した魂とともに世界に落ちて行った。
その事に二柱の神が気付いたのは、オーディンが箱の山から脱出して部屋を片付け終わってからであって、すでに世界に旅立った魂たちが新たな身体を得て定着した後の事だった。
本来の手順を得ていない魂たちは、それぞれ既にある肉体ある魂と交じり合い一つになった。
元の持ち主を凌駕する知識や記憶、意志によって塗りつぶしてしまったと言い換えても良い。魂たちの行方はそれぞれ同じ世界ではあったが、落ち着いた先の時間軸はバラバラであった。
あるものは生まれてすぐに目覚め、あるものはまだ幼い子供であった。
ルールを逸脱した魂、それぞれの行く末は神にも分からない。
この世界の定められた運命を打ち破る楔になるかもしれないし、イレギュラーゆえにその行動ひとつで世界を破壊に導くかもしれない。
自ら生み出したひとつの世界が未知のものになったという事実にオーディンは胸を躍らせた。
「ふふふっ、世界を監視する楽しみが増えたね。」
「ひゃわわぁ!ど、どうしましょう。」
くすくすと未来の見えなくなった未知の世界を思い笑う。楽しげなオーディンとは裏腹に、この原因を作ったヨルズは顔を青くしてひたすら父に頭を下げ続けるのであった。
そして、本来の運命とは違う未来を刻み始めた世界で、新たな生を受けた一つの命が産声を上げた。
「この世界の運命はすでに私の手を離れた。さぁ、僕の造り出した愛しい箱庭で君たちの物語を紡いでおくれ。」
未だ青くなったり白くなったりしているヨルズを慰めながら、オーディンは今日も世界を見守っている。
1
お気に入りに追加
460
あなたにおすすめの小説

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
【完結】魔王様、溺愛しすぎです!
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
「パパと結婚する!」
8万年近い長きにわたり、最強の名を冠する魔王。勇者を退け続ける彼の居城である『魔王城』の城門に、人族と思われる赤子が捨てられた。その子を拾った魔王は自ら育てると言い出し!? しかも溺愛しすぎて、周囲が大混乱!
拾われた子は幼女となり、やがて育て親を喜ばせる最強の一言を放った。魔王は素直にその言葉を受け止め、嫁にすると宣言する。
シリアスなようでコメディな軽いドタバタ喜劇(?)です。
【同時掲載】アルファポリス、カクヨム、エブリスタ、小説家になろう
【表紙イラスト】しょうが様(https://www.pixiv.net/users/291264)
挿絵★あり
【完結】2021/12/02
※2022/08/16 第3回HJ小説大賞前期「小説家になろう」部門 一次審査通過
※2021/12/16 第1回 一二三書房WEB小説大賞、一次審査通過
※2021/12/03 「小説家になろう」ハイファンタジー日間94位
※2021/08/16、「HJ小説大賞2021前期『小説家になろう』部門」一次選考通過作品
※2020年8月「エブリスタ」ファンタジーカテゴリー1位(8/20〜24)
※2019年11月「ツギクル」第4回ツギクル大賞、最終選考作品
※2019年10月「ノベルアップ+」第1回小説大賞、一次選考通過作品
※2019年9月「マグネット」ヤンデレ特集掲載作品
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。

【完結】ヒロインに転生しましたが、モブのイケオジが好きなので、悪役令嬢の婚約破棄を回避させたつもりが、やっぱり婚約破棄されている。
樹結理(きゆり)
恋愛
「アイリーン、貴女との婚約は破棄させてもらう」
大勢が集まるパーティの場で、この国の第一王子セルディ殿下がそう宣言した。
はぁぁあ!? なんでどうしてそうなった!!
私の必死の努力を返してー!!
乙女ゲーム『ラベルシアの乙女』の世界に転生してしまった日本人のアラサー女子。
気付けば物語が始まる学園への入学式の日。
私ってヒロインなの!?攻略対象のイケメンたちに囲まれる日々。でも!私が好きなのは攻略対象たちじゃないのよー!!
私が好きなのは攻略対象でもなんでもない、物語にたった二回しか出てこないイケオジ!
所謂モブと言っても過言ではないほど、関わることが少ないイケオジ。
でもでも!せっかくこの世界に転生出来たのなら何度も見たイケメンたちよりも、レアなイケオジを!!
攻略対象たちや悪役令嬢と友好的な関係を築きつつ、悪役令嬢の婚約破棄を回避しつつ、イケオジを狙う十六歳、侯爵令嬢!
必死に悪役令嬢の婚約破棄イベントを回避してきたつもりが、なんでどうしてそうなった!!
やっぱり婚約破棄されてるじゃないのー!!
必死に努力したのは無駄足だったのか!?ヒロインは一体誰と結ばれるのか……。
※この物語は作者の世界観から成り立っております。正式な貴族社会をお望みの方はご遠慮ください。
※この作品は小説家になろう、カクヨムで完結済み。
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@コミカライズ発売中
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
悪役令嬢はモブ化した
F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。
しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す!
領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。
「……なんなのこれは。意味がわからないわ」
乙女ゲームのシナリオはこわい。
*注*誰にも前世の記憶はありません。
ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。
性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。
作者の趣味100%でダンジョンが出ました。

溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~
夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」
弟のその言葉は、晴天の霹靂。
アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。
しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。
醤油が欲しい、うにが食べたい。
レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。
既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・?
小説家になろうにも掲載しています。

婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?
こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。
「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」
そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。
【毒を検知しました】
「え?」
私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。
※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる