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007 ゴロツキ共の頭
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なおも食い下がるルイに辟易してシュラは腕を振りほどいて立ち去ろうとする。
だが、扉の前にいた男達、そして腰を抜かしていた者たちがシュラの周りを囲むように跪いて動かない。
「頼む。この通りだ。」
頭を下げて頼み込むルイにシュラは訳の分からない怒りを感じる。
「なんで僕なんだよ!お前達は母様を殺した奴の仲間じゃないか。」
「俺達はあんな頭でも養って貰っていたし、守って貰っていた。あの人の決めたルールには従う。」
「僕はその頭を殺したんだ。憎いんじゃないのか。」
「頭は殺されて当然の行いをした。悲しいが憎いと思うのは筋違いだ。俺達のほとんどは元傭兵だったり、冒険者だったりで荒事に長けた奴等ばかりだ。だが負傷して働けなくなってどうしようもない時に頭が助けてくれた。昔は良い人だったんだ。最近は羽目を外して戻れなくなってしまったけれど。君が止めてくれて良かったと俺は思っている。」
まっすぐな瞳で答えるルイにシュラは何とも言えない気持ちになった。
もやもやする気持ちが行き所を失って気分が悪くなる。
「だったらさっきも言ったけど頭は貴方が継げばいい。」
「それじゃ駄目だ。俺は上に立つには向かない。他の奴等もそうだ。だから頭を止めた君にしか頼めない。無理は承知で頼んでいる。どうか、俺達を救ってくれ。」
一方的な言葉にくらくらする。
言っている事がむちゃくちゃだ。
シュラはだんだんとどうでも良くなってきた。
溜息をついてルイを見上げる。
「好きにして下さい。」
シュラはとうとう面倒になって投げやりにそう言った。
シュラは勝手に言っていればいい僕は関係ないという意味で言ったのだが、彼らはシュラが頭になるのを同意したと受け取った。
どっと歓声が上がりシュラは目を白黒させている。
「頭、これからよろしくお願いします。」
全員に頭を下げられて、シュラは自分の言葉が足らず誤解を与えたことに気がついた。
「ち、ちが……僕は。」
「男に二言はないだろ。」
ニヤリと笑うルイをキッと睨みつけると、ますます面倒に思って立ち去ろうとする。
「どこに行くんですか頭!」
慌てて付いて来ようとする男達を見て、そういえば片づけをしていなかったと思い出す。
くるりと踵を返して部屋に戻る。
そして頭だった男を火の属性魔力で燃やし尽くした。
唖然とする周囲の男達。
「馬鹿な…複数……属性だと?」
ぎょっと目を剥くルイを一瞥すると今度こそ部屋を立ち去る。
「待ってくだせぇ。ど、どこに行くんですか頭ぁ。」
追従する男達にいい加減にしろという気分で投げやりに答える。
「家に帰ります。母様の遺品を整理しないといけませんから。それと、頭じゃありません。僕はシュラって名前もあります。」
ムッとして答えるシュラに苦笑してルイは男達に指示を出す。
「シュラ様が部屋の整理をするそうだ。手伝いに行くぞ。」
「なっ!」
「人手は多いに越した事はないですよ。さ、行きましょう。」
勝手に指示を出してぞろぞろと付いてくる。
やっぱり貴方が継げば良いじゃないかと毒づくシュラ。
「俺達はシュラ様の手足です。足りなくなった者たち同士でこうして助け合って生きているんですよ。」
よくよく見渡すと片足を失ったもの、片目が無い者など様々だ。
「ただのゴロツキじゃないって言いたいのですか?」
「いえ、やっている事はそう変わらないのでゴロツキで良いと思いますよ。」
「ところで、何で急に敬語に?」
「貴方が頭になったからです。頭領に従う俺達が敬語になるのは普通の事です。」
「なんだか気持ち悪いです。」
「ひどい言い草ですね。でも嫌なら止めますよ?」
「そうしてくれると助かります。子供相手になんだか不自然です。」
「あぁ。分かったよ。でも時と場合によるけどな。これで良いかシュラ様?」
「様付けは変わらないのですか?」
「そこは変えるとおかしいからな。」
ニッと笑うルイは先ほどとはまた違った表情に見える。
入ってきたときと僕に懇願しているとき、そしてさっきの愁傷な態度、どれも全く違う顔に見える。
どれだけの顔を持っているんだと言いたくなる様な変わりようにシュラは呆れるしかない。
――――…
家に戻ると早速片付けを始める。
黒髪を持つ自分はきっとここから追い出されるだろう。
だからこれから先は路上暮らしに違いない。
そう思って家財道具なども全て売り払うことに決めたシュラはせっせと仕分けを始める。
元々自分のものと言えるものは服くらいで大した量はない。
母様のドレスや服、装飾品は持っていても使い道がないものだ。
そう思って売り払おうと片付けているとルイが側に寄ってきて指を指した。
「シュラ様、これって公爵家の紋じゃないですか?」
「は?こうしゃくけ?」
何を言われているのか意味が分からずルイを見上げる。
それに気付いたルイが言い直した。
「貴族の紋です。この短剣とそっちの指輪。」
言われてみるとなんだか大層な文様が刻まれている。
おまけに装飾もかなり豪華だ。
「これは母様が大切にしていたものです。貴族から貰ったのか何なのかは知らないけど。」
それを聞いたルイは少し考えて一つ提案をする。
「シュラ様、これは売ると面倒になるかもしれない。母君が大切にされていた品なのであれば形見の品として持っておいたほうが良い。」
「ではそうします。」
そう言ってそっと大切に持って行く物の中に加える。
「ところで、笛とか琴とか……これってシュラ様が使うんですかい?」
ふと、一人の男が尋ねる。
眼帯を付けた男は戦争で矢を目に受けて失明したらしい。
元傭兵のイワンという名の男は不思議そうに楽器を見ている。
「母様が毎日練習するようにと言っていたので、続けたいと思っています。」
「へぇ、シュラ様は多彩なんすねぇ。」
感心したように頷くイワンに恥ずかしくなったシュラは思わず顔を逸らす。
「おぅ、シュラ様が照れてるぜ!顔が真っ赤だ。」
別の男がからかう様に言う。
片足を魔物に食われ冒険者を続けられなくなった男。
名をオルグと言う。
笑いながらもテキパキと作業を進める彼はかなり手慣れている。
「皆さん、なんでそんなに片付けるのが手慣れているんですか?」
思わず疑問を口にしたシュラにルイが笑って答える。
「なんせ、盗んだりするのが仕事みたいなもんだからな俺達は。」
「それじゃ盗賊じゃないか。」
「はは、確かに違ぇねえや。」
大声を上げて笑う男達にシュラは唖然と見上げている。
整理が終わると後は売りに出すだけなのだが、シュラが持って行こうとするのをルイが止める。
「シュラ様、これは俺達に任せてください。」
「でも、これは……。」
「シュラ様はまだ子供です。それに黒持ちでもある。だから買い叩かれるのが落ちです。」
シュラの持っていた荷物は有無を言わさず取り上げられた。
ルイの言い分は最もなので大人しく任せることにする。
ルイは男達に指示を出してどんどん家から荷物を運び出していく。
あっという間に何もなくなった家に残されたシュラはなんだか寂しい気持ちになった。
部屋の隅で床にぺたんと座り込んで空っぽになった家を眺める。
すると指示を終えて戻ってきたらしいルイがシュラの横に座る。
「寂しいか?」
「はい。もう母様が居ないと思うと悲しい…です。」
「ほら。」
ひょいと渡されたのは明らかに酒の入った瓶だ。
「僕、子供ですよ?」
「悲しい時はそれを飲んで寝ちまうのが一番だ。」
そう言ってぽんぽんと頭を撫でるルイの手は何だか優しくて、シュラは思い切って酒を口にした。
「げほっ、に……苦い。」
「はは、酒だからな。まだお子様には早かったか?」
苦笑するルイになんだかムカついたシュラは思い切ってもう一度酒を口にした。
だが、扉の前にいた男達、そして腰を抜かしていた者たちがシュラの周りを囲むように跪いて動かない。
「頼む。この通りだ。」
頭を下げて頼み込むルイにシュラは訳の分からない怒りを感じる。
「なんで僕なんだよ!お前達は母様を殺した奴の仲間じゃないか。」
「俺達はあんな頭でも養って貰っていたし、守って貰っていた。あの人の決めたルールには従う。」
「僕はその頭を殺したんだ。憎いんじゃないのか。」
「頭は殺されて当然の行いをした。悲しいが憎いと思うのは筋違いだ。俺達のほとんどは元傭兵だったり、冒険者だったりで荒事に長けた奴等ばかりだ。だが負傷して働けなくなってどうしようもない時に頭が助けてくれた。昔は良い人だったんだ。最近は羽目を外して戻れなくなってしまったけれど。君が止めてくれて良かったと俺は思っている。」
まっすぐな瞳で答えるルイにシュラは何とも言えない気持ちになった。
もやもやする気持ちが行き所を失って気分が悪くなる。
「だったらさっきも言ったけど頭は貴方が継げばいい。」
「それじゃ駄目だ。俺は上に立つには向かない。他の奴等もそうだ。だから頭を止めた君にしか頼めない。無理は承知で頼んでいる。どうか、俺達を救ってくれ。」
一方的な言葉にくらくらする。
言っている事がむちゃくちゃだ。
シュラはだんだんとどうでも良くなってきた。
溜息をついてルイを見上げる。
「好きにして下さい。」
シュラはとうとう面倒になって投げやりにそう言った。
シュラは勝手に言っていればいい僕は関係ないという意味で言ったのだが、彼らはシュラが頭になるのを同意したと受け取った。
どっと歓声が上がりシュラは目を白黒させている。
「頭、これからよろしくお願いします。」
全員に頭を下げられて、シュラは自分の言葉が足らず誤解を与えたことに気がついた。
「ち、ちが……僕は。」
「男に二言はないだろ。」
ニヤリと笑うルイをキッと睨みつけると、ますます面倒に思って立ち去ろうとする。
「どこに行くんですか頭!」
慌てて付いて来ようとする男達を見て、そういえば片づけをしていなかったと思い出す。
くるりと踵を返して部屋に戻る。
そして頭だった男を火の属性魔力で燃やし尽くした。
唖然とする周囲の男達。
「馬鹿な…複数……属性だと?」
ぎょっと目を剥くルイを一瞥すると今度こそ部屋を立ち去る。
「待ってくだせぇ。ど、どこに行くんですか頭ぁ。」
追従する男達にいい加減にしろという気分で投げやりに答える。
「家に帰ります。母様の遺品を整理しないといけませんから。それと、頭じゃありません。僕はシュラって名前もあります。」
ムッとして答えるシュラに苦笑してルイは男達に指示を出す。
「シュラ様が部屋の整理をするそうだ。手伝いに行くぞ。」
「なっ!」
「人手は多いに越した事はないですよ。さ、行きましょう。」
勝手に指示を出してぞろぞろと付いてくる。
やっぱり貴方が継げば良いじゃないかと毒づくシュラ。
「俺達はシュラ様の手足です。足りなくなった者たち同士でこうして助け合って生きているんですよ。」
よくよく見渡すと片足を失ったもの、片目が無い者など様々だ。
「ただのゴロツキじゃないって言いたいのですか?」
「いえ、やっている事はそう変わらないのでゴロツキで良いと思いますよ。」
「ところで、何で急に敬語に?」
「貴方が頭になったからです。頭領に従う俺達が敬語になるのは普通の事です。」
「なんだか気持ち悪いです。」
「ひどい言い草ですね。でも嫌なら止めますよ?」
「そうしてくれると助かります。子供相手になんだか不自然です。」
「あぁ。分かったよ。でも時と場合によるけどな。これで良いかシュラ様?」
「様付けは変わらないのですか?」
「そこは変えるとおかしいからな。」
ニッと笑うルイは先ほどとはまた違った表情に見える。
入ってきたときと僕に懇願しているとき、そしてさっきの愁傷な態度、どれも全く違う顔に見える。
どれだけの顔を持っているんだと言いたくなる様な変わりようにシュラは呆れるしかない。
――――…
家に戻ると早速片付けを始める。
黒髪を持つ自分はきっとここから追い出されるだろう。
だからこれから先は路上暮らしに違いない。
そう思って家財道具なども全て売り払うことに決めたシュラはせっせと仕分けを始める。
元々自分のものと言えるものは服くらいで大した量はない。
母様のドレスや服、装飾品は持っていても使い道がないものだ。
そう思って売り払おうと片付けているとルイが側に寄ってきて指を指した。
「シュラ様、これって公爵家の紋じゃないですか?」
「は?こうしゃくけ?」
何を言われているのか意味が分からずルイを見上げる。
それに気付いたルイが言い直した。
「貴族の紋です。この短剣とそっちの指輪。」
言われてみるとなんだか大層な文様が刻まれている。
おまけに装飾もかなり豪華だ。
「これは母様が大切にしていたものです。貴族から貰ったのか何なのかは知らないけど。」
それを聞いたルイは少し考えて一つ提案をする。
「シュラ様、これは売ると面倒になるかもしれない。母君が大切にされていた品なのであれば形見の品として持っておいたほうが良い。」
「ではそうします。」
そう言ってそっと大切に持って行く物の中に加える。
「ところで、笛とか琴とか……これってシュラ様が使うんですかい?」
ふと、一人の男が尋ねる。
眼帯を付けた男は戦争で矢を目に受けて失明したらしい。
元傭兵のイワンという名の男は不思議そうに楽器を見ている。
「母様が毎日練習するようにと言っていたので、続けたいと思っています。」
「へぇ、シュラ様は多彩なんすねぇ。」
感心したように頷くイワンに恥ずかしくなったシュラは思わず顔を逸らす。
「おぅ、シュラ様が照れてるぜ!顔が真っ赤だ。」
別の男がからかう様に言う。
片足を魔物に食われ冒険者を続けられなくなった男。
名をオルグと言う。
笑いながらもテキパキと作業を進める彼はかなり手慣れている。
「皆さん、なんでそんなに片付けるのが手慣れているんですか?」
思わず疑問を口にしたシュラにルイが笑って答える。
「なんせ、盗んだりするのが仕事みたいなもんだからな俺達は。」
「それじゃ盗賊じゃないか。」
「はは、確かに違ぇねえや。」
大声を上げて笑う男達にシュラは唖然と見上げている。
整理が終わると後は売りに出すだけなのだが、シュラが持って行こうとするのをルイが止める。
「シュラ様、これは俺達に任せてください。」
「でも、これは……。」
「シュラ様はまだ子供です。それに黒持ちでもある。だから買い叩かれるのが落ちです。」
シュラの持っていた荷物は有無を言わさず取り上げられた。
ルイの言い分は最もなので大人しく任せることにする。
ルイは男達に指示を出してどんどん家から荷物を運び出していく。
あっという間に何もなくなった家に残されたシュラはなんだか寂しい気持ちになった。
部屋の隅で床にぺたんと座り込んで空っぽになった家を眺める。
すると指示を終えて戻ってきたらしいルイがシュラの横に座る。
「寂しいか?」
「はい。もう母様が居ないと思うと悲しい…です。」
「ほら。」
ひょいと渡されたのは明らかに酒の入った瓶だ。
「僕、子供ですよ?」
「悲しい時はそれを飲んで寝ちまうのが一番だ。」
そう言ってぽんぽんと頭を撫でるルイの手は何だか優しくて、シュラは思い切って酒を口にした。
「げほっ、に……苦い。」
「はは、酒だからな。まだお子様には早かったか?」
苦笑するルイになんだかムカついたシュラは思い切ってもう一度酒を口にした。
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