空白の場所

多田 えみ

文字の大きさ
上 下
6 / 20
1日目

しおりを挟む
 「あぁっ…なんでっ……戻っんッて来てっ……」

 真綾がいくら頼んでも返答はなく、拘束されたままイき続けるしかなかった。

 「ーーっ!ーーーーっ!」

 どれくらいたったのだろうか?
途中何回か意識を失い、朦朧としながらも男を待つしかなかった。



ガチャ──



 扉を開け男が見たものは何度も絶頂を迎え、ベットに潮で水溜まりを作った真綾の姿だった。

 『起きてる?もしもーし?』

 呼びかけ、全ての玩具のスイッチを切っていく。

 「ん…。もどってきた……?」

 真綾の意識が戻ったようだがだいぶ声が枯れている。

 『ごめんね。待たせすぎちゃったね。スポーツドリンク持ってきたけど飲める?』

 身体を起こしてあげ、飲み物を見せるが真綾は首を横に振る。

 『大丈夫だよ。何も入ってないから。』

 男はスポーツドリンクを自分の口に含むとわざとらしく喉を鳴らしながら飲んで見せた。

 『喉乾いてるでしょ?飲んで?』

 真綾は何も入ってない事を理解するとゴクゴク飲み始めた。

 「ありがとう…もう少しちょうだい。」

 男にコップを返すとまた注がれたスポーツドリンクを飲み干した。
飲み終わったのを確認すると

 『湯船にお湯貯めてあるんだ。身体綺麗にしに行こう』

 真綾の身体を抱き上げ男はお風呂場へと向かった
湯船の中に真綾をゆっくり入れると着ていた服を脱ぎ、全裸になって浴室に戻ってきた。

(この人の体つき凄い。それに……大きくなってる。アレで突かれたら……///)

 落ち着いたはずの自分のの身体が少し高鳴るのを感じ

(さっきまであんなにされてたのに私…なんて事考えてるんだろう…
でも…なぜかこの人に身体を触られるのはいやじゃないんだよなー)

 『少しは温まった?洗うからこっちに来れる?』

 真綾が頷くと男は手を差し延ばし真綾の身体を支えながら洗い場の椅子に座らせた。

 湯船のお湯より少し低い温度のシャワーで髪を濡らすと丁寧に洗っていく。

 至れり尽くせりで顔まで洗ってもらうと、男は泡立てたボディソープを背中につけ素手で洗おうとしてきた。一瞬ビクッと真綾の身体が動くと

 『力入らなくて自分じゃ洗えないでしょう?任せて。』

 背中を撫でながらそう言ってきた。

 「…ありがとう」

 男の洗い方はとても心地よく眠気を誘う。

(自分だとここまで丁寧に洗わないしなー。毎日こうだったらいいのにー)

 そんな呑気な事を考えながら襲ってくる眠気に身を委ねようとしていた。

 背中を洗い終えた手が肩、腕、デコルテと順に来た。一旦手が離れると泡を手に沢山持ち胸へと来る。胸の形を確かめるかのように洗われ、眠かった真綾はもどかしい感覚がまた戻ってきて

 「そこは自分で…んっ…やるからだいじょっぶです」

 『さっきも言ったけど自分じゃ出来ないでしょ。全部やるから任せて』

 手が胸を包み込み、乳首に触れるか触れないかの距離で揉み洗われ真綾はじれったいながらも敏感になっていたからか気持ちよくなってきた。

 「んッ……んんッ 、そこばっかっ、やぁっ…」

 『─っ!そんな声出されたら弄りたくなっちゃうよ?乳首も綺麗にしようね』

 「あぁっ!!そこばっかだっ…めぇ…んぁっ、あっ、やぁ、んんッ!!」

 『イッちゃったの?他のところも洗おうね』

 真綾の脇腹やお腹を優しく撫で回すかのような手付きで洗ってきて、1度果てた真綾はそれだけでも気持ちよくなってしまう。

 「んっ…んんッ、ひゃっ……やぁめぇ……っ」

 『洗ってるだけなんだけどな…足も間も綺麗にしようね』

 男の手が秘部に滑りこんでくる。

クチュクチュ─

 いやらしい音が浴室に響く

 『ここが1番汚れてるね。ちゃんと中まで洗おうね』

 そう言うと2本の指が腟内にはいってくる。

 「──っ!あっ、あっ、あぁっ、や、やぁっ、イッちゃっっ……!!!」

 『ヌルヌルでなかなか落ちないね。』

 シャワーヘッドを持ち水圧を1本にしたお湯がクリトリスに直撃し、中に入っていた指がバラバラに動く。

 「───っ!」

 腰を反らせ足をガクガクさせながら、真綾はまた絶頂を迎えた。

 『きちんと綺麗にしようね。洗ってるだけだから暴れないで。』

 「や、や、もう……あぁっ、あっ、あぁっ!またっ!!」

 絶頂を迎えてるのに暴れるなという方が無理な話だ。弱い所を逃すまいと後ろからホールドされ呆気なく3度目の絶頂を迎える。

 絶頂を迎えたのが分かると男はシャワーを止め足を洗い始めた。
太腿から足の付け根、膝裏、ふくらはぎも撫でるように洗い、
足の裏も指は1本ずつ丁寧に洗っていく。

 「ん、んっ…んんっ…」

 『指の間も気持ちいいの?電車で触ってた時から思ってたけど、Mだよね。何されても気持ちよくなっちゃうMな変態さん』

 「ち、違う…そんなんじゃ…ないです…」

(薄々自覚はあったけど気持ちいいし、弱い所ばっかりするから…)

 『自覚あるのかな?語尾がだんだん小さくなってるね。洗い終わったから流すよ。』

 シャワーを当てられ泡が流されていく。
お風呂を出ると分かると真綾のお腹が鳴った。

 「…////」

 『ふふっ、お腹すいたね。ご飯も作ってあるから出たら食べよう。』

 「…うん///」

 欲望に忠実な自分の身体に恥ずかしく顔が赤くなるがお腹が空いてる事を意識するとさらに鳴る。

 『よっぽど空いてるみたいだから身体は拭かないでこれ羽織るだけにしよっか』

 タオル地のバスローブを肩にかけられたので袖を通し紐を前でリボン結びにすると男が髪の毛を拭いてくドライヤーもかけてくれた。

 また抱きかかえられ、最低限の家具しかないような殺風景な部屋が視界に入る。

(ここがリビング?)

 『温めてくるからちょっと待ってて』

 ソファに寝かされクッションを背中に入れると男はキッチンに準備をしに行った。

(ほんとに至れり尽くせりだなー。そりゃ出会いがあんなのだから
色々されちゃうのは分かってるし、それもそんなに嫌じゃない……
後…この人と居るの心地いいし、なんか初めてあった気がしないんだよなー。)

 そんな事を考えてるといい匂いがしてきた。

 『おまたせ。餡掛け炒飯作ったんだけどアレルギーとか大丈夫?一応ほかのもあるけど。』

 男が持ってきたのは湯気がたった、かにかまの餡掛け炒飯だった。卵がお米にしっかり絡んでいて、ネギやチャーシューが入っていてとても美味しそうだ。

 「美味しそう!!」

 真綾が起き上がろうとすると

 『いいよ、横になってて。まだちゃんと動けるわけじゃないでしょう。』

 1口よりやや少ない程度をスプーンで掬い、フーフーと冷まし真綾の口元へ運んでくれる。

 『あーんして?』

 口を開くと入れてくれる。まるで親鳥の餌付けのような光景だ。

 「美味しい!これ自分で作ったの?凄い美味しいよ!」

 次のをと言わんばかりに口を開けて待つ。

 『一人暮らしが長いからね。1人で暮らし初めてから大抵の物は作れるようになったよ。』

 そんな会話をしながら真綾はご飯を食べさせてもらった。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

アイドルグループの裏の顔 新人アイドルの洗礼

甲乙夫
恋愛
清純な新人アイドルが、先輩アイドルから、強引に性的な責めを受ける話です。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

ハイスペック上司からのドSな溺愛

鳴宮鶉子
恋愛
ハイスペック上司からのドSな溺愛

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!

霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。 でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。 けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。 同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。 そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

処理中です...