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本編
4.有精卵*
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ヴァンは食事をする前に、しっかり下ごしらえと味付けをするタイプなのかもしれない。きっとそうだ。好きな味があるなら、その味付けで僕を食べて欲しいとは思う。そうは思うんだけど、それにしても、あまりにも準備が入念すぎる気がする。
感じさせられ、喘がされ、息も絶え絶えになっているというのに、ヴァンは僕を味付けするばかりで、なかなか食べてはくれなかった。
洞窟の外が明るくなって、暗くなって、また明るくなった。
僕に中にも外にも、ヴァンの精液がいっぱい注がれた。僕は精液まみれになった。まるでマーキングされているみたいだ。
早く食べちゃってもらいたかったけれど、じっくり時間をかけて味合われるのも悪くない。そんなことを考えていたんだけど……
「あ! 今は挿れちゃダメ……!!」
何度目かは、もう数えてない。
体勢を変えてヴァンがお尻にペニスを突き立てこようとしたとき、初めて僕はその行為を拒絶した。
腰を掴むヴァンの手を振り払って、身体を丸める。
さっきからお腹がグルグルして、出てきちゃいそうなんだ。僕の中で育ったアレが。
「リュミエール……?」
「う、……産まれちゃいそうだからちょっと待ってて!!」
こんなことをするのは初めてだけど、今から何が起こるのか、僕は知っていた。だって、お母さんが産んだのを見たことがあるから。
今まで欲しがるばかりだった僕が尋常じゃなく拒絶するからか、ヴァンが心配そうに僕を覗き込んでくる。
ちゃんと説明しなきゃと思うけれど、今はそれどころじゃない。
「あっ……ふぅ、ん……」
お腹の中をゆっくりと降りてきたソレが、出口に向かって動き始める。ゴリュゴリュと腸壁を擦りながら、さっきまでヴァンが入っていた隘路を進んでいく。
「ふぁっ……んっ、くぅ……はぁ……」
産卵するのは初めてだから、ちょっと苦しい。
「はぁっ……、ああ……んっ、んん……んんんんーっ!!」
ソレが身体の中をズルリと進んだ瞬間イキんだら、僕のお尻からポコンと卵が産まれてきた。
拳くらいの大きさの、クリーム色をした卵だ。
身体を起こして小さな命を胸に抱く。
僕が有精卵を産む日が来るなんて……
「これは……」
「卵です。温めたら雛が孵ります。あ、この子は食べちゃダメですよ! 食べるのは僕だけにしてくださいね。あ、ところで僕のことはいつ食べる予定ですか?」
「もしかして……その卵の中に入っているのはオレたちの子なのか……?」
確かに。僕が産んだから僕の子だけど、精子をくれたからヴァンの子であることも間違いない。
「そうなりますね」
そうか。この子がヴァンの子供でもあるのなら、流石に自分の子供は食べないだろう。それなら安心して、卵を孵せる。
「雛が孵るまで、僕のこと食べるのは待っててもらってもいいですか? ちょっと温めなきゃなんないので……」
早く食べてもらいたかったけれど予定変更だ。
せっかく生まれてきた命だ。大切にしたい。
「雛が孵ったら、今度こそ僕のことちゃんと食べちゃってくださいね」
「リュミエール……愛してる」
「ありがとうございます。ところで、営巣したいので、柔らかい布を持ってきてもらってもいいですか? 脱いだ服とかでいいんですけれど……」
「お、おぅ……」
僕たちは二人で協力して、卵を孵した。
ヴァンが僕のことを食べるといっていたのは、食料にするということではなく性的に食べると言う意味だったと知るのは、僕が五個目の卵を産んだ後のことだった。
感じさせられ、喘がされ、息も絶え絶えになっているというのに、ヴァンは僕を味付けするばかりで、なかなか食べてはくれなかった。
洞窟の外が明るくなって、暗くなって、また明るくなった。
僕に中にも外にも、ヴァンの精液がいっぱい注がれた。僕は精液まみれになった。まるでマーキングされているみたいだ。
早く食べちゃってもらいたかったけれど、じっくり時間をかけて味合われるのも悪くない。そんなことを考えていたんだけど……
「あ! 今は挿れちゃダメ……!!」
何度目かは、もう数えてない。
体勢を変えてヴァンがお尻にペニスを突き立てこようとしたとき、初めて僕はその行為を拒絶した。
腰を掴むヴァンの手を振り払って、身体を丸める。
さっきからお腹がグルグルして、出てきちゃいそうなんだ。僕の中で育ったアレが。
「リュミエール……?」
「う、……産まれちゃいそうだからちょっと待ってて!!」
こんなことをするのは初めてだけど、今から何が起こるのか、僕は知っていた。だって、お母さんが産んだのを見たことがあるから。
今まで欲しがるばかりだった僕が尋常じゃなく拒絶するからか、ヴァンが心配そうに僕を覗き込んでくる。
ちゃんと説明しなきゃと思うけれど、今はそれどころじゃない。
「あっ……ふぅ、ん……」
お腹の中をゆっくりと降りてきたソレが、出口に向かって動き始める。ゴリュゴリュと腸壁を擦りながら、さっきまでヴァンが入っていた隘路を進んでいく。
「ふぁっ……んっ、くぅ……はぁ……」
産卵するのは初めてだから、ちょっと苦しい。
「はぁっ……、ああ……んっ、んん……んんんんーっ!!」
ソレが身体の中をズルリと進んだ瞬間イキんだら、僕のお尻からポコンと卵が産まれてきた。
拳くらいの大きさの、クリーム色をした卵だ。
身体を起こして小さな命を胸に抱く。
僕が有精卵を産む日が来るなんて……
「これは……」
「卵です。温めたら雛が孵ります。あ、この子は食べちゃダメですよ! 食べるのは僕だけにしてくださいね。あ、ところで僕のことはいつ食べる予定ですか?」
「もしかして……その卵の中に入っているのはオレたちの子なのか……?」
確かに。僕が産んだから僕の子だけど、精子をくれたからヴァンの子であることも間違いない。
「そうなりますね」
そうか。この子がヴァンの子供でもあるのなら、流石に自分の子供は食べないだろう。それなら安心して、卵を孵せる。
「雛が孵るまで、僕のこと食べるのは待っててもらってもいいですか? ちょっと温めなきゃなんないので……」
早く食べてもらいたかったけれど予定変更だ。
せっかく生まれてきた命だ。大切にしたい。
「雛が孵ったら、今度こそ僕のことちゃんと食べちゃってくださいね」
「リュミエール……愛してる」
「ありがとうございます。ところで、営巣したいので、柔らかい布を持ってきてもらってもいいですか? 脱いだ服とかでいいんですけれど……」
「お、おぅ……」
僕たちは二人で協力して、卵を孵した。
ヴァンが僕のことを食べるといっていたのは、食料にするということではなく性的に食べると言う意味だったと知るのは、僕が五個目の卵を産んだ後のことだった。
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