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後日談2 トラウマ
【7】痛いことするだけがお仕置きじゃないんですよ*
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「唯織さん、お仕置きされて感じちゃってるんですか?」
10回目のスパンキングを終えたあと、つぃっと久我の指先が筋裏を撫でた。
お仕置きは、あと5回分残っている。
「か、感じてないっ……!!」
打たれて感じるだなんて、そんなハズはない。ペニスは勃起しているし、身体もやけに熱く火照っている自覚はあったけれど、オレは頭を振った。
「嘘ついたらもっと酷いお仕置きしちゃいますよ? いいんですか?」
久我の言葉にオレは再びふるふると首を振る。
お仕置きを嫌がってるのか、わざと嘘をついてお仕置きされたがってるのか。自分が何を言おうとしているのか、自分でもよくわからない。
でも、久我にされたことに対して嫌な気持ちは全く無かった。どちらかといえば、初めてのお仕置きで頭がフワフワしている気がする。
「唯織さん、本当のことをSay」
「……もっと、久我にお仕置きされたい……もっと酷いことされてもいいから……」
フワフワした気持ちのままでは、そのCommandには逆らえなかった。ポロリと本心が口から零れ落ちる。
「酷いことされたくて、わざと嘘ついちゃうんですか?」
オレはそっぽを向いた。
「本当、悪い子」
耳元で言われて、ゾクゾクっとした。
「悪い子には、もっと厳しいお仕置きが必要ですね……そうですね、残りの5回は体勢を変えましょうか。唯織さん、Roll……それから、脚を開いたまま膝を抱えてお尻をPresent」
Command通りに身体を動かすと、赤ちゃんがおしめを替えてもらうみたいな格好になった。ペニスも睾丸も太腿の間から見えてるしアナルまで丸出しにして、久我に自ら尻を差し出すような体勢だ。
お仕置きしてもらうためにこんな姿を晒す羞恥に顔が赤らむ。
「恥ずかしいです?」
オレはコクリと頷いた。
「でも、唯織さんは恥ずかしいの、好きですよね」
「好きじゃ、ない」
「また嘘ついて」
「……嘘じゃ、ない」
「ふぅん? それじゃあ、もし『恥ずかしいのが好きじゃない』っていうのも嘘だったら追加でお仕置きですからね」
その言葉に、身体はまた期待に昂ぶった。
「はぁあんっ……!」
久我に叩かれるたびに出るのは、完全な嬌声になっていた。
「恥ずかしい格好で叩かれたときのほうが、可愛い声が出てますけど?」
「や、ちがっ……!」
久我が手を振り上げるのが視界に入る。
パアァン────!!
振り下ろされた手が尻を叩く大きな音がする。
「あぁぁぁあっ……!!」
四つん這いのときは見えなかったが、この体勢だと久我の表情がよく見える。
目を細めてオレを見ている久我が欲情している。
漏れ出してくるGlareの量も半端ない。蕩ける。それを久我に見られている。そしてまたオレは煽られる。
「やっぱり唯織さん、嘘つきましたね。もう、こんなになってますよ」
「ひぁうんっ!」
ペニスに手を伸ばされて、次はそこを嬲られるのかと身を竦ませたが、その部分には優しく触れられるだけだった。
久我の熱い掌でペニスを撫でられると、すぐにでも暴発しそうなほどの快感が身体中を駆け巡った。
「残り2回です」
そういって、また手が振り上げられる。
バシィィン────!!
「ひぃああぁぁあんっ!」
体勢だけは崩さないように、膝裏をしっかり抱える。というより、どちらかといえば自分の脚に縋りついているような状態に近いかもしれない。
「次で最後ですよ」
バアァァァンッと高い音がして、最後に一層強く打たれた。
「あぁぁあああ……!!」
オレは身体を震わせた。
はぁはぁと零れる息は熱い。
「最後まで体勢崩さなかったから、お尻ペンペンはもういいです。よく頑張りました。Good Boyでしたよ」
息を整えていると久我からそう言われて、ホッと身体の力を抜く。
足をベッドに降ろすと、叩かれた部分がシーツに触れた。その部分はまだじんわりとした熱を伝えてきた。
久我が近づいてきて、チュッと唇にキスが落とされた。
「でも、次は嘘ついたお仕置きをしましょうね」
頭を撫でられながら耳元で囁かれて、ゾクリと背筋が震える。思わず期待に潤んだ目で久我を見てしまう。
「唯織さん、知ってます? 痛いことするだけがお仕置きじゃないって」
続けて耳元で囁かれた言葉に、オレは目を瞬かせた。
10回目のスパンキングを終えたあと、つぃっと久我の指先が筋裏を撫でた。
お仕置きは、あと5回分残っている。
「か、感じてないっ……!!」
打たれて感じるだなんて、そんなハズはない。ペニスは勃起しているし、身体もやけに熱く火照っている自覚はあったけれど、オレは頭を振った。
「嘘ついたらもっと酷いお仕置きしちゃいますよ? いいんですか?」
久我の言葉にオレは再びふるふると首を振る。
お仕置きを嫌がってるのか、わざと嘘をついてお仕置きされたがってるのか。自分が何を言おうとしているのか、自分でもよくわからない。
でも、久我にされたことに対して嫌な気持ちは全く無かった。どちらかといえば、初めてのお仕置きで頭がフワフワしている気がする。
「唯織さん、本当のことをSay」
「……もっと、久我にお仕置きされたい……もっと酷いことされてもいいから……」
フワフワした気持ちのままでは、そのCommandには逆らえなかった。ポロリと本心が口から零れ落ちる。
「酷いことされたくて、わざと嘘ついちゃうんですか?」
オレはそっぽを向いた。
「本当、悪い子」
耳元で言われて、ゾクゾクっとした。
「悪い子には、もっと厳しいお仕置きが必要ですね……そうですね、残りの5回は体勢を変えましょうか。唯織さん、Roll……それから、脚を開いたまま膝を抱えてお尻をPresent」
Command通りに身体を動かすと、赤ちゃんがおしめを替えてもらうみたいな格好になった。ペニスも睾丸も太腿の間から見えてるしアナルまで丸出しにして、久我に自ら尻を差し出すような体勢だ。
お仕置きしてもらうためにこんな姿を晒す羞恥に顔が赤らむ。
「恥ずかしいです?」
オレはコクリと頷いた。
「でも、唯織さんは恥ずかしいの、好きですよね」
「好きじゃ、ない」
「また嘘ついて」
「……嘘じゃ、ない」
「ふぅん? それじゃあ、もし『恥ずかしいのが好きじゃない』っていうのも嘘だったら追加でお仕置きですからね」
その言葉に、身体はまた期待に昂ぶった。
「はぁあんっ……!」
久我に叩かれるたびに出るのは、完全な嬌声になっていた。
「恥ずかしい格好で叩かれたときのほうが、可愛い声が出てますけど?」
「や、ちがっ……!」
久我が手を振り上げるのが視界に入る。
パアァン────!!
振り下ろされた手が尻を叩く大きな音がする。
「あぁぁぁあっ……!!」
四つん這いのときは見えなかったが、この体勢だと久我の表情がよく見える。
目を細めてオレを見ている久我が欲情している。
漏れ出してくるGlareの量も半端ない。蕩ける。それを久我に見られている。そしてまたオレは煽られる。
「やっぱり唯織さん、嘘つきましたね。もう、こんなになってますよ」
「ひぁうんっ!」
ペニスに手を伸ばされて、次はそこを嬲られるのかと身を竦ませたが、その部分には優しく触れられるだけだった。
久我の熱い掌でペニスを撫でられると、すぐにでも暴発しそうなほどの快感が身体中を駆け巡った。
「残り2回です」
そういって、また手が振り上げられる。
バシィィン────!!
「ひぃああぁぁあんっ!」
体勢だけは崩さないように、膝裏をしっかり抱える。というより、どちらかといえば自分の脚に縋りついているような状態に近いかもしれない。
「次で最後ですよ」
バアァァァンッと高い音がして、最後に一層強く打たれた。
「あぁぁあああ……!!」
オレは身体を震わせた。
はぁはぁと零れる息は熱い。
「最後まで体勢崩さなかったから、お尻ペンペンはもういいです。よく頑張りました。Good Boyでしたよ」
息を整えていると久我からそう言われて、ホッと身体の力を抜く。
足をベッドに降ろすと、叩かれた部分がシーツに触れた。その部分はまだじんわりとした熱を伝えてきた。
久我が近づいてきて、チュッと唇にキスが落とされた。
「でも、次は嘘ついたお仕置きをしましょうね」
頭を撫でられながら耳元で囁かれて、ゾクリと背筋が震える。思わず期待に潤んだ目で久我を見てしまう。
「唯織さん、知ってます? 痛いことするだけがお仕置きじゃないって」
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