ポメガバって異世界転移したら、冷酷王子に飼われて溺愛されました

夏芽玉

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86.帰還*

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 グエンに運ばれている間、何度も情けない嬌声を上げてしまったし、ちょっとした刺激だけでビクビクとイってしまったりもした。そのたびにグエンが心配そうな顔でオレを見るのが居た堪れなかった。
 王城内の寝室に戻って来ることができて、ようやく二人きりになれたことにホッとする。

 ベッドの上にそっと置かれて、オレはグエンを見上げた。
 早くグエンとひとつになりたい。

 グエンはオレの顔を両手で包むと、唇同士を合わせるキスをした。
 ポメラニアンの姿だと唇を深く合わせて貪るようなキスはできない。それでも、チュッチュっと何度もキスをしてくれた。

 もっと深く繋がりたい……!!

 グエンに抱きつこうとしたとき、オレの身体に異変が起こった。

 最初、伸ばした前足がグイっと伸びた気がした。それから、顔の高さもどんどん上がっていく。

「ショータ……!!」
「グエン……!!」

 身体の変化が落ち着いたら、オレは目の前にいるグエンに抱きついた。
 ぎゅうぎゅうと力を込めて抱きしめ合って、オレたちはまたキスをした。

「グエンのキスで元に戻れた……!!」

 唇が離れると、オレは笑いながら言った。
 キスで元の姿に戻してくれるなんて、流石は本物の王子様だ。

「身体は……大丈夫なのか……!? 何か変なことはされてないか!?」

 グエンが少し身体を離して、オレのことをじっと見る。オレはその視線だけでまた身体を昂らせてしまった。
 変なことって……されたというよりは、したのはオレのほうだと思う。だって、グエンの腕に抱かれているというだけで、勝手に感じてイったりしてしまったのだから。そんな自分の痴態を思い出して、頬が熱くなる。

「だ……大丈夫。ロロがオレに飲ませたのは、媚薬だって言ってたから……」
「ロロ……?」
「ロロ・ドゥって……知ってる? ルグミアンの魔法使いらしいんだけど……」
「いや、知らないが……わかった。調べておこう」
「ありがとう。それより、……さっきはごめん……あの、グエンの腕も……」

 改めて見ると、オレのチンコは精液がべったりついているし、グエンの袖もオレの出したもので汚れてガピガピになっていた。
 グエンは移動中もロロの捜索のために指揮を執っていたというのに、オレはしがみついたグエンの腕に自分のチンコを無意識に擦り付けていたようだ。
 グエンはオレのことをマントで隠してくれていたから、その醜態は多分誰にも見られていないと思うんだけど、オレはなんてことを……あまりの恥ずかしさに、気が遠くなりそうだ。

「別に構わない。それより、身体はもう落ち着いたか?」
「……ううん、全然。グエンの側に居るって思っただけで、興奮がおさまらない……」
「どうして欲しい?」
「お願い、抱いて。いっぱい、セックスして」
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