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第265死 ▼チャネル7▼
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長い嫌がらせを抜けた────チャネル3の果てを斬り裂き、無限の暗がりへと放り出された。
豪華なUFOがキラキラと輝き彼方へと飛び消え、既にリアルインベーダーゲームは始まっていた……。
▼チャネル7▼
広大な宇宙を彩るレーザーと栄枯たちは聞いた事もないがどこか懐かしい電子音と短いBGMがループし鳴り響く。
「【自・ホトプス】!」
規則正しくカラフルなブロックの足場に降り注ぐレーザーを盾役のホットプレートは吸い寄せ受け持ちこのゲームの生命線である足場を崩させはしない。
「【クヘーェン】!!!」
更に金ポデの操るイエローストーンの弾丸はこちらの陣へとせまるブロックで作られた敵の戦闘機を撃ち抜いて撃墜していった。
この援護射撃を得て栄枯をコックピットに乗せたペンギンのせんとうきは宇宙遠くをぎんぎんと突き進んでいったが多数の敵機に追いつかれあえなく撃沈。
事前に購入したあんぜんそうちを自動作動させブロックの地のスタート地点へと栄枯は涼しい顔をし舞い戻ってきた。
「オカエリィどだったエイコ?」
「ええ、やはり器用貧乏のペンギンはスピードが足りずあの魔の中間地点を抜けられないのでダメダメです。ですがこれで全機試しました攻略法を……ふふ、完璧な攻略法を見つけました、ええ、ひじょうに!」
▼しんりゃくしゃおかなしえいこのドック
せんとうき
メカお玉杓子100EN
機動■■■■■■■
電量■
装甲■
スキル【ケロっとペロっと】
30秒後に蛙になる。
メタボ忍者蛙
機動■■
電量■■■■■■■
装甲■■■■■
スキルなし
黒豚500EN
機動■■■
電量■■■
装甲■■■■■■■
スキル【焼肉】
ダメージを受け装甲をカリカリに焼くことで装甲ステータスが上がる機能。
猫仙人300EN
機動■■■■■
電量■■■
装甲■■
スキル【キャットフード】
で電量を回復。
ぎんぎんペンギン400EN
機動■■■■
電量■■■■
装甲■■■■
スキル【なかまをよぶ】
なかまをよぶ。
あんぜんそうち200EN
ブロックしゅうふく500EN
▼
しんりゃくしゃ側のリーダーの丘梨栄枯はゲームルールに則り敵機を撃墜し貯めたENでせんとうきメカお玉杓子×2とあんぜんそうち×2をドックのメニュービジョンから購入。
作戦会議で自信満々のリーダーの掲げた完璧なステージ攻略法の要約はこうだ。
まずはこの場の4人ぜんいんでべらぼぅな一斉射撃の敵のお掃除からはじめましょうこのブロックの地上でしかスキルは打てないとわかりましたからね、ええその後直ぐにメンバーの内の2人がお玉杓子さんに乗り込みます。
そして地上からスキルでキュプローの傘と金ポデさんのイエローストーンのデブリを中間地点へと射程ギリギリに待機させ然るべきタイミングで……ふふ。
そのまま魔の中間地点をこのお玉杓子さんのスピードであちら側の月面のブロックを目指して抜けていく、ええ! ひじょうに完璧なこれしかない攻略法だと思います、ええ!
────というシンプルで完璧なものを熱心にすらすらと仲間たちに披露していた。
演説後、謎の静寂の間をつくりだし見つめる星色の瞳を制するために、白い日傘はパラっとひらき……。
「なんでその完璧なはずの攻略法に来たばかりの私が計算に入ってるのよ、はじめて聞かされたわよ」
「ええ、来られたので更にべらぼぅにつぎはぎし完璧に成功率が上がりました」
「つぎはぎされる穴あきの完璧ってなんなのさね。それにパラッと丘梨栄枯オリはどうしたのよ、オリは」
「おり?」
「折り畳み傘よ! まったく、一字一句そのトーンまでそう言うと思ったわ」
「ええ、マジックでせっせきゅっきゅ弱音を書き連ねていましたので結局送れませんでした、ふふ」
「どんなかよわいボケよ! 丘梨栄枯でしょ! ふふふふふふふ」
「エイコわたすもここまで! エイコホップが行って! 2体2ならどちもモンクないからっ、手伝うレーゲンシルムガール」
「どこぞの誰よ! ふふふふぱらってるわね丘パは……。ならパパッと完璧に行きなさい丘梨栄枯!」
「ええ! パパッと終わらせに行ってきます! 茶でも飲んでいてください」
「ママのシュトレンまた持ってくるねエイコ!」
「ふふ」
「会話はキャッチボールしなさい、ふふふふふふ、それにおまけくんもパラっとしっかりなさい」
「えっと、ハイ!!!」
ブロックの地で敵の侵略を耐えて待つ者たちとこの先の攻略しんりゃくをする者たち──堺市から送られてきた栄枯と面識のあるラッキーな人物も唐突に加わり、丁度恨みっ子なしの半半で分かれる事になった。
元気な青年の返事の後──中間地点への制御系スキルでの傘と石の仕掛けを終え程よく敵機が群がって来たところで作戦は決行。
宇宙を制する4人の一斉射撃から始まり、カラフルな爆発景色をメカお玉杓子に乗り込んだ丘梨栄枯と狩野千晶の2機が一直線に敵の居ない道を進んでいく。
一定距離を過ぎ魔の中間地点に続々と左右からお玉杓子を圧し潰すように現れた──回転しながら素速く飛び迫るC字ブロックのブーメラン状戦闘機の大群を、決して置き忘れてはいない置いていた傘と石を起動操作。
傘ミサイルとイエローストーンのデブリは大量のCに狙い通りにぶち当たり、ポニーテールを広げた金髪と、白傘の下で佇む海月バンダナの女が見つめる爆光の先────。
2機のお玉杓子は完璧に魔の中間地点を突破した。
▼
▽
────やがてメカお玉杓子はメタボ忍者蛙へとその姿を黒く大きく変えていき。
栄枯の目をつけていた高い電量ステータスを活かし、
ギリギリ発動したバトルカード【UR】金平糖手榴弾をその蛙の手で投下し、月面の固定砲台の防衛機能を鮮やかに破壊。
「よっしゃーーーー!!! あ、あの栄枯さん、月面に降りたらヤっちゃっていんすか!?」
「ええ、適当にチカラいっぱい暴れてくれて構いません! やはりムーンベースではなくこのニオイは月のナカからです私を死ぬ気で追って来てください!」
「ハイッ!!!」
無事、攻略法通りに月面のブロックへと忍者蛙は着陸を果たし──そのがまぐちから飛び出て来た黒黄カーキは、
「【出・ホトプス】月面斬りィィィ」
「【チンキスブレード+170】ッ!」
ホットプレートと包丁の放つ白黒のイカれた最大出力を合わせた斬撃が月面ブロックを粉々と斬り裂いていく────。
M字の敵機の湧き出てくる月面のムーンベースを無視し、月の裂け目そのナカへと────生身の丘梨栄枯と背を追う狩野千晶の2人は降下していった。
互いの背をかばい合いエメラルドとホットプレートビームで並み居るOTHERアルファベット文字の敵機を燃やしてノリに乗った2人はやがてカオスを抜けて心臓へとたどり着く……ギラギラとうるさい輝きを放つ月の欠片を一刀両断に斬り裂きワラい。
丘梨栄枯は戦士珊瑚に言われた通りにしつこくマザー・テンに刻んだその微かなニオイを追い続けていく。散った月の欠片はやがてキラキラと霧散し、離れないよう……のばし合わせて固く手は結び次のチャネルへと────。
豪華なUFOがキラキラと輝き彼方へと飛び消え、既にリアルインベーダーゲームは始まっていた……。
▼チャネル7▼
広大な宇宙を彩るレーザーと栄枯たちは聞いた事もないがどこか懐かしい電子音と短いBGMがループし鳴り響く。
「【自・ホトプス】!」
規則正しくカラフルなブロックの足場に降り注ぐレーザーを盾役のホットプレートは吸い寄せ受け持ちこのゲームの生命線である足場を崩させはしない。
「【クヘーェン】!!!」
更に金ポデの操るイエローストーンの弾丸はこちらの陣へとせまるブロックで作られた敵の戦闘機を撃ち抜いて撃墜していった。
この援護射撃を得て栄枯をコックピットに乗せたペンギンのせんとうきは宇宙遠くをぎんぎんと突き進んでいったが多数の敵機に追いつかれあえなく撃沈。
事前に購入したあんぜんそうちを自動作動させブロックの地のスタート地点へと栄枯は涼しい顔をし舞い戻ってきた。
「オカエリィどだったエイコ?」
「ええ、やはり器用貧乏のペンギンはスピードが足りずあの魔の中間地点を抜けられないのでダメダメです。ですがこれで全機試しました攻略法を……ふふ、完璧な攻略法を見つけました、ええ、ひじょうに!」
▼しんりゃくしゃおかなしえいこのドック
せんとうき
メカお玉杓子100EN
機動■■■■■■■
電量■
装甲■
スキル【ケロっとペロっと】
30秒後に蛙になる。
メタボ忍者蛙
機動■■
電量■■■■■■■
装甲■■■■■
スキルなし
黒豚500EN
機動■■■
電量■■■
装甲■■■■■■■
スキル【焼肉】
ダメージを受け装甲をカリカリに焼くことで装甲ステータスが上がる機能。
猫仙人300EN
機動■■■■■
電量■■■
装甲■■
スキル【キャットフード】
で電量を回復。
ぎんぎんペンギン400EN
機動■■■■
電量■■■■
装甲■■■■
スキル【なかまをよぶ】
なかまをよぶ。
あんぜんそうち200EN
ブロックしゅうふく500EN
▼
しんりゃくしゃ側のリーダーの丘梨栄枯はゲームルールに則り敵機を撃墜し貯めたENでせんとうきメカお玉杓子×2とあんぜんそうち×2をドックのメニュービジョンから購入。
作戦会議で自信満々のリーダーの掲げた完璧なステージ攻略法の要約はこうだ。
まずはこの場の4人ぜんいんでべらぼぅな一斉射撃の敵のお掃除からはじめましょうこのブロックの地上でしかスキルは打てないとわかりましたからね、ええその後直ぐにメンバーの内の2人がお玉杓子さんに乗り込みます。
そして地上からスキルでキュプローの傘と金ポデさんのイエローストーンのデブリを中間地点へと射程ギリギリに待機させ然るべきタイミングで……ふふ。
そのまま魔の中間地点をこのお玉杓子さんのスピードであちら側の月面のブロックを目指して抜けていく、ええ! ひじょうに完璧なこれしかない攻略法だと思います、ええ!
────というシンプルで完璧なものを熱心にすらすらと仲間たちに披露していた。
演説後、謎の静寂の間をつくりだし見つめる星色の瞳を制するために、白い日傘はパラっとひらき……。
「なんでその完璧なはずの攻略法に来たばかりの私が計算に入ってるのよ、はじめて聞かされたわよ」
「ええ、来られたので更にべらぼぅにつぎはぎし完璧に成功率が上がりました」
「つぎはぎされる穴あきの完璧ってなんなのさね。それにパラッと丘梨栄枯オリはどうしたのよ、オリは」
「おり?」
「折り畳み傘よ! まったく、一字一句そのトーンまでそう言うと思ったわ」
「ええ、マジックでせっせきゅっきゅ弱音を書き連ねていましたので結局送れませんでした、ふふ」
「どんなかよわいボケよ! 丘梨栄枯でしょ! ふふふふふふふ」
「エイコわたすもここまで! エイコホップが行って! 2体2ならどちもモンクないからっ、手伝うレーゲンシルムガール」
「どこぞの誰よ! ふふふふぱらってるわね丘パは……。ならパパッと完璧に行きなさい丘梨栄枯!」
「ええ! パパッと終わらせに行ってきます! 茶でも飲んでいてください」
「ママのシュトレンまた持ってくるねエイコ!」
「ふふ」
「会話はキャッチボールしなさい、ふふふふふふ、それにおまけくんもパラっとしっかりなさい」
「えっと、ハイ!!!」
ブロックの地で敵の侵略を耐えて待つ者たちとこの先の攻略しんりゃくをする者たち──堺市から送られてきた栄枯と面識のあるラッキーな人物も唐突に加わり、丁度恨みっ子なしの半半で分かれる事になった。
元気な青年の返事の後──中間地点への制御系スキルでの傘と石の仕掛けを終え程よく敵機が群がって来たところで作戦は決行。
宇宙を制する4人の一斉射撃から始まり、カラフルな爆発景色をメカお玉杓子に乗り込んだ丘梨栄枯と狩野千晶の2機が一直線に敵の居ない道を進んでいく。
一定距離を過ぎ魔の中間地点に続々と左右からお玉杓子を圧し潰すように現れた──回転しながら素速く飛び迫るC字ブロックのブーメラン状戦闘機の大群を、決して置き忘れてはいない置いていた傘と石を起動操作。
傘ミサイルとイエローストーンのデブリは大量のCに狙い通りにぶち当たり、ポニーテールを広げた金髪と、白傘の下で佇む海月バンダナの女が見つめる爆光の先────。
2機のお玉杓子は完璧に魔の中間地点を突破した。
▼
▽
────やがてメカお玉杓子はメタボ忍者蛙へとその姿を黒く大きく変えていき。
栄枯の目をつけていた高い電量ステータスを活かし、
ギリギリ発動したバトルカード【UR】金平糖手榴弾をその蛙の手で投下し、月面の固定砲台の防衛機能を鮮やかに破壊。
「よっしゃーーーー!!! あ、あの栄枯さん、月面に降りたらヤっちゃっていんすか!?」
「ええ、適当にチカラいっぱい暴れてくれて構いません! やはりムーンベースではなくこのニオイは月のナカからです私を死ぬ気で追って来てください!」
「ハイッ!!!」
無事、攻略法通りに月面のブロックへと忍者蛙は着陸を果たし──そのがまぐちから飛び出て来た黒黄カーキは、
「【出・ホトプス】月面斬りィィィ」
「【チンキスブレード+170】ッ!」
ホットプレートと包丁の放つ白黒のイカれた最大出力を合わせた斬撃が月面ブロックを粉々と斬り裂いていく────。
M字の敵機の湧き出てくる月面のムーンベースを無視し、月の裂け目そのナカへと────生身の丘梨栄枯と背を追う狩野千晶の2人は降下していった。
互いの背をかばい合いエメラルドとホットプレートビームで並み居るOTHERアルファベット文字の敵機を燃やしてノリに乗った2人はやがてカオスを抜けて心臓へとたどり着く……ギラギラとうるさい輝きを放つ月の欠片を一刀両断に斬り裂きワラい。
丘梨栄枯は戦士珊瑚に言われた通りにしつこくマザー・テンに刻んだその微かなニオイを追い続けていく。散った月の欠片はやがてキラキラと霧散し、離れないよう……のばし合わせて固く手は結び次のチャネルへと────。
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