264 / 293
第244死 一気攻略!雨雷襲来!黒い塔!
しおりを挟む
▼6S GODPARTY▼
「あの恐竜さんのような小賢しいのはここまでいませんでしたね……バランスを間違えたのでしょうか、ふふ」
100の砂鹿のモンスターを討ち熱砂のステージを悠々とクリアした丘梨栄枯は砂の山からじりじりと現れた黒いエレベーターに乗り込んだ。
2Sのデスラプトル達とのアレンジ頭と身体を駆使した熱戦がウソのように──、ここ6Sまですんなりとモンスターを蹴散らしながら一気攻略して来た丘梨栄枯。
微妙に乾いた喉、マメな彼女は思い立ち行動、こまめなエネルギーの補給は大事だ。トートバッグから取り出したアップルアップルジュースでひんやりと喉を満たし水分を補給しながら────エレベーターは上昇。
「ぷふぅ……ダンジョンというよりは断片でしょうか、ええ」
ぷふぅと……無言。
レスポンスの無い鉄の籠は上昇していく。
▼
▽
エレベーターを降りて慣れたルーティン。ヤルべき事といえばもう慣れたこのモンスター駆除のクエスト。
既にカラフルに激しく交戦中──
▼7S GODPARTY▼
「今度は金平糖を投げるイカしたイカさんですか、イカれてますね、ええッ!」
イカした純白ドレスの大王イカとの交戦、慣れない足場の巨大な蓮の葉の上をリズムよく金平糖の爆撃を避けながら跳躍躍動する。
海を走りカゼとゲソを斬る────、ハードな道を選んでしまったのかもしれない、だが丘梨栄枯となった彼女はこのエンターテイんメントの攻略に勤しみながら白い歯を見せた。
▼▼▼
▽▽▽
風を切る──搭乗するカーゴから後ろに投げ捨てたトンカチはくるくると──迫る白黒斑模様フライングウツボの大口に呑まれていった。
なおも追いつこうと迫るウツボに対して白衣の女は翳した両手からピンクの鍵をばら撒き、ロック。その大口を開けることを禁じ口を閉じさせて、
再度襲ったトンカチが脳天を痛烈に割り飛ぶウツボは地に腹を擦り失速していった。
「おいおい私よりか弱いとは話にならないぞ弟くん! そんなトンカチでモンスターがヤレるかっ非戦闘員の女研究者は男に守られるべきだろう!」
「僕のスキルはぼこがないと使えないんだから仕方がないだろ! それに女も男もここ電世じゃ強さはチグハグだスキルをもってれば分かってるだろ! ははははは姉さんたのんだよしっかり! たった一人の弟は守られるべきだろう!」
前からやってきた白斑のウツボは風の刃にその身を縦に開かれて──瞬間その間を乗り物が通り抜けて──滅、前部座席でかわったハンドルを握り事務局長は運転しながら邪魔な障害をスキル行使で排除していく。
「全くあっちの弟の方が役に立ったのかもしれませんよ! 何故こうもッ……ウツボが地を這わず飛ぶというのですか!」
「なんだそれ!? さっきから可笑しいぞ姉さん! しかし姉さんのスキルはなかなかすごいな、そらよっ! ──はははははははカラフルエンターテイんメント!」
「──ッ──のわっ……いきなり投げるなよ弟! あははは! だからこの調子の私は戦士としてはたたかえないぞ、事務局長ちゃんと守ってくれたまえ! スカイハイを目指さず集まっていた使える探索者が分散し出払っていたのはキミのミスなんだからな、あはっは!」
「チッ! 過ぎたことですッ明智マリアあなたもカードを使って援護なさい! 何もしないのであれば男も女も向かう先は死です!」
後部座席の弟が後方に捨て去った金平糖は、追っ手の宙を這う虫蛇ウツボをまとめてカラフルに染め上げて──
狗雨雷叢雲、雷亜、明智マリア。黒い塔へと向けて出発した道中は予想外に険しく、後ろの軍勢に引き返すことも……追っ手を巻き突破するのみ、奇しくもこの状況は死のダンジョンを攻略する探索者パーティーのようであり。
悪天候などもはや露ほど気にするところでもない。風と雨に打たれて雷轟く道を切り裂いて────
DODOトップ、ぼこぼこチューブの創始者、電境技術研究者、奇妙な組み合わせの3人と諸々の機材を乗せた爽やかなアイスブルー色の中型カーゴはスピードと熱量を上げ堺市の街路迷宮を駆け抜けていく。
「あの恐竜さんのような小賢しいのはここまでいませんでしたね……バランスを間違えたのでしょうか、ふふ」
100の砂鹿のモンスターを討ち熱砂のステージを悠々とクリアした丘梨栄枯は砂の山からじりじりと現れた黒いエレベーターに乗り込んだ。
2Sのデスラプトル達とのアレンジ頭と身体を駆使した熱戦がウソのように──、ここ6Sまですんなりとモンスターを蹴散らしながら一気攻略して来た丘梨栄枯。
微妙に乾いた喉、マメな彼女は思い立ち行動、こまめなエネルギーの補給は大事だ。トートバッグから取り出したアップルアップルジュースでひんやりと喉を満たし水分を補給しながら────エレベーターは上昇。
「ぷふぅ……ダンジョンというよりは断片でしょうか、ええ」
ぷふぅと……無言。
レスポンスの無い鉄の籠は上昇していく。
▼
▽
エレベーターを降りて慣れたルーティン。ヤルべき事といえばもう慣れたこのモンスター駆除のクエスト。
既にカラフルに激しく交戦中──
▼7S GODPARTY▼
「今度は金平糖を投げるイカしたイカさんですか、イカれてますね、ええッ!」
イカした純白ドレスの大王イカとの交戦、慣れない足場の巨大な蓮の葉の上をリズムよく金平糖の爆撃を避けながら跳躍躍動する。
海を走りカゼとゲソを斬る────、ハードな道を選んでしまったのかもしれない、だが丘梨栄枯となった彼女はこのエンターテイんメントの攻略に勤しみながら白い歯を見せた。
▼▼▼
▽▽▽
風を切る──搭乗するカーゴから後ろに投げ捨てたトンカチはくるくると──迫る白黒斑模様フライングウツボの大口に呑まれていった。
なおも追いつこうと迫るウツボに対して白衣の女は翳した両手からピンクの鍵をばら撒き、ロック。その大口を開けることを禁じ口を閉じさせて、
再度襲ったトンカチが脳天を痛烈に割り飛ぶウツボは地に腹を擦り失速していった。
「おいおい私よりか弱いとは話にならないぞ弟くん! そんなトンカチでモンスターがヤレるかっ非戦闘員の女研究者は男に守られるべきだろう!」
「僕のスキルはぼこがないと使えないんだから仕方がないだろ! それに女も男もここ電世じゃ強さはチグハグだスキルをもってれば分かってるだろ! ははははは姉さんたのんだよしっかり! たった一人の弟は守られるべきだろう!」
前からやってきた白斑のウツボは風の刃にその身を縦に開かれて──瞬間その間を乗り物が通り抜けて──滅、前部座席でかわったハンドルを握り事務局長は運転しながら邪魔な障害をスキル行使で排除していく。
「全くあっちの弟の方が役に立ったのかもしれませんよ! 何故こうもッ……ウツボが地を這わず飛ぶというのですか!」
「なんだそれ!? さっきから可笑しいぞ姉さん! しかし姉さんのスキルはなかなかすごいな、そらよっ! ──はははははははカラフルエンターテイんメント!」
「──ッ──のわっ……いきなり投げるなよ弟! あははは! だからこの調子の私は戦士としてはたたかえないぞ、事務局長ちゃんと守ってくれたまえ! スカイハイを目指さず集まっていた使える探索者が分散し出払っていたのはキミのミスなんだからな、あはっは!」
「チッ! 過ぎたことですッ明智マリアあなたもカードを使って援護なさい! 何もしないのであれば男も女も向かう先は死です!」
後部座席の弟が後方に捨て去った金平糖は、追っ手の宙を這う虫蛇ウツボをまとめてカラフルに染め上げて──
狗雨雷叢雲、雷亜、明智マリア。黒い塔へと向けて出発した道中は予想外に険しく、後ろの軍勢に引き返すことも……追っ手を巻き突破するのみ、奇しくもこの状況は死のダンジョンを攻略する探索者パーティーのようであり。
悪天候などもはや露ほど気にするところでもない。風と雨に打たれて雷轟く道を切り裂いて────
DODOトップ、ぼこぼこチューブの創始者、電境技術研究者、奇妙な組み合わせの3人と諸々の機材を乗せた爽やかなアイスブルー色の中型カーゴはスピードと熱量を上げ堺市の街路迷宮を駆け抜けていく。
0
お気に入りに追加
78
あなたにおすすめの小説
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
【R-18】クリしつけ
蛙鳴蝉噪
恋愛
男尊女卑な社会で女の子がクリトリスを使って淫らに教育されていく日常の一コマ。クリ責め。クリリード。なんでもありでアブノーマルな内容なので、精神ともに18歳以上でなんでも許せる方のみどうぞ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる