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第209死 ラスト・ファミリーランド
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▼ラスト・ファミリーランド▼
『わっつぱーてぃ~ れっつぱーてぃ~ だんすぱーてぃ~ はじめましょ★』
『あなたは王 そう誰にも譲れない王♪──────♪』
アイスたちのパレードが続く。たのしげなメロディーの響く遊園地の変わり種のサプライズイベントに、人々は騙されその愉快さに隠された異様さへの対処が遅れた。
神輿に担がれたチョコナッツ帽のアイスの精霊はコーンを四方八方へとばら撒いていく。こーん、と触れただけで人々はアイスのモンスターと化してしまう。
アイスのゾンビと化した隣の友人や家族の面を笑いながらも数秒後には──自分も似たようなモノになっている。
やがてバケモノたちは高座に居るアイスな彼女のたのしげな歌と滑稽なダンスのパレードへと合流していった。
燦々な陽射しを浴び、カラフルな味をした人形が狂い踊り続ける。ぽたぽたと道端に甘いアイスを溶かしながら。
『あいすだってぇ とけてゆく♡』
『ぶ~らいぎっど♪ ぶ~らいぎっど♪』
▼
▽
氷塊と化したアイスゾンビたちは、ぼむっ、とまとめてピンクに爆発した。
▼NTヒーローズ舞台裏控え室▼
ボンバーオンナはヒーローたちのアイスゾンビ状態をスキル【メディカボム】の回復効果で荒々しく治療した。
安地に運ばれ元の姿を取り戻した面々は────
「うおおおっ助かったお姉ちゃん!」
「礼をいう……きーん……あだま」
「かんぜんに自我ぶっとんでたわ……さんきゅーお客様さん。……って頭イタッ!?」
「リーダーのNTレッドだ。助けてくれて感謝する」
おかしなゾンビにされたうえに氷漬けにされていた4人のイケメンヒーロー達がここに集結、ここに復活した。
少し冷えた頭をおさえ苦悶しながら──。
「さすが大正義のNTヒーローうぅ……!」
▼
▽
赤、青、黄、緑のマスクを脱ぎ見えたイケてるマスクは熱いコーヒーを飲みつつ冷えた身体を温めて回復していく。
控え室にて現在5人が置かれている状況を説明した。
「────────てことで、ピローをメディカボムで助けられたらなんとかなるうぅ……!」
白線が二本ひかれた黒いロングスカートのお尻が、地べたへと座り身体を休ませながら。黒い獣のお面を頭の上へとずらし自身の爆弾の使用方法を丁寧に説明した。
座る彼女を中心に囲み、ぼつぽつと円となり佇むヒーロー達は──
「分かったお兄さんたちにまかしとけ!」
NTレッドはボンバーオンナの話を信じて熱く答えた。
「ほんとに……? あぶないうぅ……?」
心配そうな彼女の表情に、ヒーローたちは────青、黄、緑は顎に手を当てている。そんな謎の沈黙のじかんにリーダーのNTレッドがリーダー権限で全員を集め隅でひそひそと──
▼
▽
「こっそり逃げるか、ドッツの救援を待つ」
「ヒーローじゃない却下だ」
緑の案は赤に即答で破り捨てられた。
「ボンバーお姉ちゃんのボムでみんな治しゃよくない? ぼくが出るまでもなくない?」
「だな」
「無理ぼむっ! メディカボムは他のボムと違ってとってもつかれるぼむぅふんばってあと2、3ボムぼむぅっとてもアイスゾンビ化した全員救えないぼむっ!」
黄に同調した青、の案はボンバーオンナに否定されてむなしく砕け散る。
もういいかと赤は質問タイムを手と雰囲気で制し──
「よぉく、分かった。よしやっぱりヤルぞみんな俺たちはラスファミのヒーローだ!」
「だな」
「んー、俺たちゃここに恩義があるからな?」
「またアイスにされたらどするお兄さん」
「逃げたら俺がおまえらをずぶりっ……殺っす……すとろべりーアイス」
「わざわざ捕まってまで青が黄を殺す価値? キャラメル」
「正義のヒーローをやめた青には失うものがないこれすなわち、バニラ」
「エンドレスな無駄話はその辺だ緑、予定外のおかしなパレードはとっとと終わらせよう! バニラ」
「そうだレッド、ぼくたちのラスファミは絶対守る! 守りたいみんなの遊園地があるんだ! バニラ」
「ええ、緑のガイアパワーで悪は暗黒の世界におかえししましょう! バニラ」
「ずぶりっ……バニルァァ」
「やるぞ」
「やる」
「やる★」
「やるァァ」
「「「「いくぞっ、チームNTヒーローズ!!!!! 勤務! 勤務! 出勤! しゅきしゅき! ラスファミ社長激感謝ッ!(ラヴ!)拾い物じゃなく紛い物?(おいッ!)こんな俺たち経済回す、地球はゆっくり回っとけ★みんなの笑顔がお給金、(ハイッ!)毎日が日曜日なイカしたイカされてきたヒーロー(のっ)ヒーローショーかいえん! ラストファミリーィィィィィらァァァんど!!!!!(ひゅひゅーひゅーひゅひゅーひゅーーーー)」」」」
座る彼女を中心にイケメンたちが円陣を組みまとまった──チームNTヒーローズは、ボンバーオンナが踏ん張り尻から生成したメディカボムを受け取り────イカした色とりどりのマスクを再び被り練られた作戦は決行されていく。
『わっつぱーてぃ~ れっつぱーてぃ~ だんすぱーてぃ~ はじめましょ★』
『あなたは王 そう誰にも譲れない王♪──────♪』
アイスたちのパレードが続く。たのしげなメロディーの響く遊園地の変わり種のサプライズイベントに、人々は騙されその愉快さに隠された異様さへの対処が遅れた。
神輿に担がれたチョコナッツ帽のアイスの精霊はコーンを四方八方へとばら撒いていく。こーん、と触れただけで人々はアイスのモンスターと化してしまう。
アイスのゾンビと化した隣の友人や家族の面を笑いながらも数秒後には──自分も似たようなモノになっている。
やがてバケモノたちは高座に居るアイスな彼女のたのしげな歌と滑稽なダンスのパレードへと合流していった。
燦々な陽射しを浴び、カラフルな味をした人形が狂い踊り続ける。ぽたぽたと道端に甘いアイスを溶かしながら。
『あいすだってぇ とけてゆく♡』
『ぶ~らいぎっど♪ ぶ~らいぎっど♪』
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氷塊と化したアイスゾンビたちは、ぼむっ、とまとめてピンクに爆発した。
▼NTヒーローズ舞台裏控え室▼
ボンバーオンナはヒーローたちのアイスゾンビ状態をスキル【メディカボム】の回復効果で荒々しく治療した。
安地に運ばれ元の姿を取り戻した面々は────
「うおおおっ助かったお姉ちゃん!」
「礼をいう……きーん……あだま」
「かんぜんに自我ぶっとんでたわ……さんきゅーお客様さん。……って頭イタッ!?」
「リーダーのNTレッドだ。助けてくれて感謝する」
おかしなゾンビにされたうえに氷漬けにされていた4人のイケメンヒーロー達がここに集結、ここに復活した。
少し冷えた頭をおさえ苦悶しながら──。
「さすが大正義のNTヒーローうぅ……!」
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赤、青、黄、緑のマスクを脱ぎ見えたイケてるマスクは熱いコーヒーを飲みつつ冷えた身体を温めて回復していく。
控え室にて現在5人が置かれている状況を説明した。
「────────てことで、ピローをメディカボムで助けられたらなんとかなるうぅ……!」
白線が二本ひかれた黒いロングスカートのお尻が、地べたへと座り身体を休ませながら。黒い獣のお面を頭の上へとずらし自身の爆弾の使用方法を丁寧に説明した。
座る彼女を中心に囲み、ぼつぽつと円となり佇むヒーロー達は──
「分かったお兄さんたちにまかしとけ!」
NTレッドはボンバーオンナの話を信じて熱く答えた。
「ほんとに……? あぶないうぅ……?」
心配そうな彼女の表情に、ヒーローたちは────青、黄、緑は顎に手を当てている。そんな謎の沈黙のじかんにリーダーのNTレッドがリーダー権限で全員を集め隅でひそひそと──
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「こっそり逃げるか、ドッツの救援を待つ」
「ヒーローじゃない却下だ」
緑の案は赤に即答で破り捨てられた。
「ボンバーお姉ちゃんのボムでみんな治しゃよくない? ぼくが出るまでもなくない?」
「だな」
「無理ぼむっ! メディカボムは他のボムと違ってとってもつかれるぼむぅふんばってあと2、3ボムぼむぅっとてもアイスゾンビ化した全員救えないぼむっ!」
黄に同調した青、の案はボンバーオンナに否定されてむなしく砕け散る。
もういいかと赤は質問タイムを手と雰囲気で制し──
「よぉく、分かった。よしやっぱりヤルぞみんな俺たちはラスファミのヒーローだ!」
「だな」
「んー、俺たちゃここに恩義があるからな?」
「またアイスにされたらどするお兄さん」
「逃げたら俺がおまえらをずぶりっ……殺っす……すとろべりーアイス」
「わざわざ捕まってまで青が黄を殺す価値? キャラメル」
「正義のヒーローをやめた青には失うものがないこれすなわち、バニラ」
「エンドレスな無駄話はその辺だ緑、予定外のおかしなパレードはとっとと終わらせよう! バニラ」
「そうだレッド、ぼくたちのラスファミは絶対守る! 守りたいみんなの遊園地があるんだ! バニラ」
「ええ、緑のガイアパワーで悪は暗黒の世界におかえししましょう! バニラ」
「ずぶりっ……バニルァァ」
「やるぞ」
「やる」
「やる★」
「やるァァ」
「「「「いくぞっ、チームNTヒーローズ!!!!! 勤務! 勤務! 出勤! しゅきしゅき! ラスファミ社長激感謝ッ!(ラヴ!)拾い物じゃなく紛い物?(おいッ!)こんな俺たち経済回す、地球はゆっくり回っとけ★みんなの笑顔がお給金、(ハイッ!)毎日が日曜日なイカしたイカされてきたヒーロー(のっ)ヒーローショーかいえん! ラストファミリーィィィィィらァァァんど!!!!!(ひゅひゅーひゅーひゅひゅーひゅーーーー)」」」」
座る彼女を中心にイケメンたちが円陣を組みまとまった──チームNTヒーローズは、ボンバーオンナが踏ん張り尻から生成したメディカボムを受け取り────イカした色とりどりのマスクを再び被り練られた作戦は決行されていく。
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