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第125死 DODO
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大阪堺市、DODO本部。サッカー場の跡地に出来た角張った巨大な黒い棺桶。突如現れた威圧感のあるお飾りな施設、その上層階の部屋。
女は黒い革の椅子に座り。呼び出された男は用意された席に座りもしない。
「電境セカイの死のダンジョンを世界展開するにあたって、当然ぼこぼこチューブの規制と棲み分け全年齢化ルールの厳格化、強化には取り組んでくれますね」
「……やっぱり確信した、吐い信者丘梨栄枯彼女こそが僕のぼこぼこチューブの在り方だ」
「丘梨栄枯などただの新参者の探索者の1人です、システムを使いやすい洗練されたものに改築してください死のダンジョンをクリアす」
「変えたら死のダンジョンは怒るぞ」
「またそのようなオカルトな世迷言を、丘梨栄枯の吐い信ではMMOのような変なモノも問題なく動作していました。問題はありません。あなたの持つぼこぼこチューブならダイレクトに」
「たしかにMMO未成熟なアレにはどことなく愛していきたいモノがある、僕の作り上げたぼこぼこチューブにも愛がある。だから今がちょうど良い塩梅なんだ、まだ1年も経っていないんだぞ」
「マークトゥーなるものもあるでしょ、死のダンジョンもこちらに協力し古臭いものをアップデートをしろと催促しているということなのです」
「今が最高だ。MMOもマークツーもあの丘パにのみ死のダンジョンに気に入られて許されたということだ、つまりガワを作った今僕のやっている事は間違っていないね」
「ラストピースを回収して我々が世界のトップに立つためには、あなたは1人愚かな通せんぼうをしています。今こそスピード感と思い切りが大事なのです、いつまでも駄々をこねないでください」
「僕が通せんぼう!? 馬鹿な一握りの人類は最近知ったのにラストピースなんて負の遺産を手に入れれるなんてもっと何百年も先の話だろう? 手に入れたとしてもそれこそオカルト空っぽのがっかりものか、時代に合っていない使えもしないオーパーツかパンドラの箱だ。通せんぼう? 笑わせるなよ! 死のダンジョンすら制御できやしないのにドッツは良い面しか見えちゃいない、リアルではただの一般人を管理軍隊化して目的のために人々のメンタリティをメジャーな媒体を詐称して急速に変えようだなんて釣り餌なんだろう? トップがオカルトや夢を普段否定しているにも関わらずだ。吐い信者ファーストで」
「未来が見えていないですね。巨悪に立ち向かっているヒーロー気取りのようですが私たちドッツも安泰とは限らない。吐い信者ファーストならば独占せずもっと多くの人々を巻き込む安全かつ強固な基盤に迅速でなる必要があるのですよ。言っておきますが私がしなくてももう既に私と同じようにそれ以上に強引に考えている輩はたくさん出てきますよ。分かりましたね? だからこそ愚かなハンドメイドの案山子を突っ立てて通せんぼうをしないでください、他が真似した頃にはもう全て掌握されていたぐらいの」
「僕はドッツじゃない。関係ないね。それに吐い信者は吐い信者だ、ぼこぼこチューブ本来の用途も使い方もそのために最初からつくってきた。おかしいのはあなたとドッツだ! 認められたのはぼこぼこチューブだ! なのに世界世界エロは邪魔だって外圧でもかけられているのか、ぼこぼこチューブは軍事用じゃぁない! エンターテイんメント!!!!」
金髪は、ばーん、と指を刺した。不敵な笑みを浮かべて椅子で脚を組み踏ん反り返る女を長々と。
「……呆れますね。今はまだ大丈夫です幸いにも我々ドッツ側は順調に成長しつづけています、死のダンジョンは電境においてまだまだその扱いは小さい。頑固な弟のせいでこの国が置いていかれても、その分私が素速くみちびいていきます。丘梨栄枯も全ての吐い信者に知恵と厳格なルールと強力なシステムを整備して」
「丘梨栄枯はあなたを選ばない。彼女は僕のものだ」
「今頃私のものになっています、立場を勘違いしていますね」
「おい悪いけど姉弟喧嘩はうるせぇ」
ヒョイと終わらないやり取りを続ける男女の間に割り込み──やわらかく着地した黒装束。任務から帰ってきた男は女の方を見つめた。
「こんなの喧嘩のうちには入りません、甲賀流忍者トシ、丘梨栄枯は手に入れましたか」
「何言ってんだ。お前の部下たちはあんぱんと牛乳を飲み過ぎたぐれぇに体調不良、俺は10回ヤツに殺されて生かされていて今は鈍感な俺の弟子に監視させている」
ギラついた面持ちの忍者は、あんぱんを女の席へと投げつけた。
なかなかの速度のその包装パンの土産を両手で受け止めた女はいきなりの投擲ブツに驚き。
「ッ!? 意味が分かりませんよ甲賀流忍者トシ」
「怒るなよ、ドッツさんのトップなら戦車3台とヤクトドローンの100機ぐらい寄越せ。そのあんぱんと引き換えにな」
「…………」
「はははははは、やっぱりこれは僕のものだ姉さん! いいよ、いいよオカナシ!!!!」
「お前のものでもねぇよガキな弟、迎えに行ってバラバラに刻まれて来い。ハハ」
大笑い、金髪の男はそれまでのヒートアップした会話が嘘のように、あっさり、そそくさと黒くシックな部屋から出ていった。
それを見届けた女はひとつため息を吐き、受け取った土産をしずかに机上に置き。
「監視をつづけてください、これ以上の無駄なヘマをするというのならあなた方みたいな古臭いスパイとの契約は打ち切ります」
「強引にならない分、未来は見えているようだな」
「こちらにはトップ探索者のオーバー未惇がいます。何も喉から手が出る程の価値ではありません、丘梨栄枯もダンジョン帰りの療養期間を終えたらいずれ迎えにいきます。この国は全てはドッツと私がみちびいていくのでよろしくお願いしますね」
「ご苦労なこった、だが忍者としては明確な強い野望を持っているぐらいの主君が丁度いいらしいな。じゃ俺も甲賀流のトップとして修行するから後でな。それとお前の弟なんていつでも俺は殺せるぞ、いくら出せる?」
「まだ1年殺すには早すぎます、馬鹿なアレにも利用価値があります。あなたももう50なら修行なんて遊びは捨ててください。それとドッツの抜け忍は今までどおり全て排除してください、このような時代に時代遅れの忍者として活躍の舞台を与えているのですよ。黒子はそれがうれしいのでしょ」
「フ甘いな、うれしいとは何を言ってるか分からねぇが俺は修行だ、安心しろオーバー未惇とかいうガキはもう殺せる、訳の分からない怪物にも……俺は50にしてまだまだ成長出来るようだぜ、朗報だろ? じゃあな」
女に告げるだけつげてベテラン忍者は跳び上がり消えていった、忍者のような身のこなしで。
「────まったく…………私の周りの男はみんな馬鹿でしかない。…………丘梨栄枯、あなたもそうだと言うのならば許しませんよ。ここが平和な日本でもその美貌と完全な身体、私好みに着飾った旗艦になってもらいます」
がらんとした空虚な黒部屋に取り残されている。クールで少しきつい狐顔をした女、白い制帽と艶めく長い黒髪。帽を脱ぎ、圧された美しい髪をばらっと両手でかき上げ跳ねさせてヒールで蹴った──チェアーを二回転──弱まった回転景色の中で目に入ったブツ、がさごそと、何の変哲もないあんぱんを小さくひと齧りした。
女は黒い革の椅子に座り。呼び出された男は用意された席に座りもしない。
「電境セカイの死のダンジョンを世界展開するにあたって、当然ぼこぼこチューブの規制と棲み分け全年齢化ルールの厳格化、強化には取り組んでくれますね」
「……やっぱり確信した、吐い信者丘梨栄枯彼女こそが僕のぼこぼこチューブの在り方だ」
「丘梨栄枯などただの新参者の探索者の1人です、システムを使いやすい洗練されたものに改築してください死のダンジョンをクリアす」
「変えたら死のダンジョンは怒るぞ」
「またそのようなオカルトな世迷言を、丘梨栄枯の吐い信ではMMOのような変なモノも問題なく動作していました。問題はありません。あなたの持つぼこぼこチューブならダイレクトに」
「たしかにMMO未成熟なアレにはどことなく愛していきたいモノがある、僕の作り上げたぼこぼこチューブにも愛がある。だから今がちょうど良い塩梅なんだ、まだ1年も経っていないんだぞ」
「マークトゥーなるものもあるでしょ、死のダンジョンもこちらに協力し古臭いものをアップデートをしろと催促しているということなのです」
「今が最高だ。MMOもマークツーもあの丘パにのみ死のダンジョンに気に入られて許されたということだ、つまりガワを作った今僕のやっている事は間違っていないね」
「ラストピースを回収して我々が世界のトップに立つためには、あなたは1人愚かな通せんぼうをしています。今こそスピード感と思い切りが大事なのです、いつまでも駄々をこねないでください」
「僕が通せんぼう!? 馬鹿な一握りの人類は最近知ったのにラストピースなんて負の遺産を手に入れれるなんてもっと何百年も先の話だろう? 手に入れたとしてもそれこそオカルト空っぽのがっかりものか、時代に合っていない使えもしないオーパーツかパンドラの箱だ。通せんぼう? 笑わせるなよ! 死のダンジョンすら制御できやしないのにドッツは良い面しか見えちゃいない、リアルではただの一般人を管理軍隊化して目的のために人々のメンタリティをメジャーな媒体を詐称して急速に変えようだなんて釣り餌なんだろう? トップがオカルトや夢を普段否定しているにも関わらずだ。吐い信者ファーストで」
「未来が見えていないですね。巨悪に立ち向かっているヒーロー気取りのようですが私たちドッツも安泰とは限らない。吐い信者ファーストならば独占せずもっと多くの人々を巻き込む安全かつ強固な基盤に迅速でなる必要があるのですよ。言っておきますが私がしなくてももう既に私と同じようにそれ以上に強引に考えている輩はたくさん出てきますよ。分かりましたね? だからこそ愚かなハンドメイドの案山子を突っ立てて通せんぼうをしないでください、他が真似した頃にはもう全て掌握されていたぐらいの」
「僕はドッツじゃない。関係ないね。それに吐い信者は吐い信者だ、ぼこぼこチューブ本来の用途も使い方もそのために最初からつくってきた。おかしいのはあなたとドッツだ! 認められたのはぼこぼこチューブだ! なのに世界世界エロは邪魔だって外圧でもかけられているのか、ぼこぼこチューブは軍事用じゃぁない! エンターテイんメント!!!!」
金髪は、ばーん、と指を刺した。不敵な笑みを浮かべて椅子で脚を組み踏ん反り返る女を長々と。
「……呆れますね。今はまだ大丈夫です幸いにも我々ドッツ側は順調に成長しつづけています、死のダンジョンは電境においてまだまだその扱いは小さい。頑固な弟のせいでこの国が置いていかれても、その分私が素速くみちびいていきます。丘梨栄枯も全ての吐い信者に知恵と厳格なルールと強力なシステムを整備して」
「丘梨栄枯はあなたを選ばない。彼女は僕のものだ」
「今頃私のものになっています、立場を勘違いしていますね」
「おい悪いけど姉弟喧嘩はうるせぇ」
ヒョイと終わらないやり取りを続ける男女の間に割り込み──やわらかく着地した黒装束。任務から帰ってきた男は女の方を見つめた。
「こんなの喧嘩のうちには入りません、甲賀流忍者トシ、丘梨栄枯は手に入れましたか」
「何言ってんだ。お前の部下たちはあんぱんと牛乳を飲み過ぎたぐれぇに体調不良、俺は10回ヤツに殺されて生かされていて今は鈍感な俺の弟子に監視させている」
ギラついた面持ちの忍者は、あんぱんを女の席へと投げつけた。
なかなかの速度のその包装パンの土産を両手で受け止めた女はいきなりの投擲ブツに驚き。
「ッ!? 意味が分かりませんよ甲賀流忍者トシ」
「怒るなよ、ドッツさんのトップなら戦車3台とヤクトドローンの100機ぐらい寄越せ。そのあんぱんと引き換えにな」
「…………」
「はははははは、やっぱりこれは僕のものだ姉さん! いいよ、いいよオカナシ!!!!」
「お前のものでもねぇよガキな弟、迎えに行ってバラバラに刻まれて来い。ハハ」
大笑い、金髪の男はそれまでのヒートアップした会話が嘘のように、あっさり、そそくさと黒くシックな部屋から出ていった。
それを見届けた女はひとつため息を吐き、受け取った土産をしずかに机上に置き。
「監視をつづけてください、これ以上の無駄なヘマをするというのならあなた方みたいな古臭いスパイとの契約は打ち切ります」
「強引にならない分、未来は見えているようだな」
「こちらにはトップ探索者のオーバー未惇がいます。何も喉から手が出る程の価値ではありません、丘梨栄枯もダンジョン帰りの療養期間を終えたらいずれ迎えにいきます。この国は全てはドッツと私がみちびいていくのでよろしくお願いしますね」
「ご苦労なこった、だが忍者としては明確な強い野望を持っているぐらいの主君が丁度いいらしいな。じゃ俺も甲賀流のトップとして修行するから後でな。それとお前の弟なんていつでも俺は殺せるぞ、いくら出せる?」
「まだ1年殺すには早すぎます、馬鹿なアレにも利用価値があります。あなたももう50なら修行なんて遊びは捨ててください。それとドッツの抜け忍は今までどおり全て排除してください、このような時代に時代遅れの忍者として活躍の舞台を与えているのですよ。黒子はそれがうれしいのでしょ」
「フ甘いな、うれしいとは何を言ってるか分からねぇが俺は修行だ、安心しろオーバー未惇とかいうガキはもう殺せる、訳の分からない怪物にも……俺は50にしてまだまだ成長出来るようだぜ、朗報だろ? じゃあな」
女に告げるだけつげてベテラン忍者は跳び上がり消えていった、忍者のような身のこなしで。
「────まったく…………私の周りの男はみんな馬鹿でしかない。…………丘梨栄枯、あなたもそうだと言うのならば許しませんよ。ここが平和な日本でもその美貌と完全な身体、私好みに着飾った旗艦になってもらいます」
がらんとした空虚な黒部屋に取り残されている。クールで少しきつい狐顔をした女、白い制帽と艶めく長い黒髪。帽を脱ぎ、圧された美しい髪をばらっと両手でかき上げ跳ねさせてヒールで蹴った──チェアーを二回転──弱まった回転景色の中で目に入ったブツ、がさごそと、何の変哲もないあんぱんを小さくひと齧りした。
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