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第18話 イチ足すイチ=……
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「次は練り上げてとどめろ」
「ハイ!」
五百里は同じように右の親指を中心とした三本に体内のマジナイチカラを循環させ体温を上げ練り上げていく。そして流れを切り止める白く膨らんだ光、見事自身のジンジュを現実に落とし込んでみせた。
「馬鹿の底辺にしてはなかなか筋が良いな」
「それは……ありがとうございます!」
「フ、回路は分かったか? お前の実力では同時だと使えても前みたいに小さいのを数発だそれか一度で全てを失い気絶がオチだ、高速の切り替えを意識しろ。そうすれば無駄は省かれちゃんとした敵を脅かす技を撃てる」
「……ハイ!! たぶんいけます」
元気よく返事をし周防子を真っ直ぐと見つめた五百里に、コツコツと足音が近づく。突如するどいビンタがお見舞いされた。
「いてええ!? ……いやだからなんで!」
「何を言っているさっさと切り替えろ」
またもその女に突然、腹を真っ直ぐに右脚のヒールで蹴り飛ばされた。
「ぐわああああ、てて。だからいきなり過ぎるんですって!」
五百里の身体は受けた勢いを殺し石のステージをずり下がりなんとか踏ん張り立ちとどまった。何故か危険を感じ取った五百里は咄嗟にオートシルドにスイッチし発動させ無事を得た。
「マジナイチカラはまだあるな、私に1度でもそのガンを当ててみろ」
「だからいきなりィィあぁもうっ!!」
▼▼▼
▽▽▽
「私は生身だぞ、当てられないのか?」
「絶対ウソですよね!!」
「ウソもなにもお前が私に当てられないのが事実だ」
右の三本の指に溜めたマジナイチカラを親指を上にこすりつけスナップさせてレーザーを放つ、ソレが現在の五百里のジンジュ、ガンであるが。
「はぁはぁくそっ! いきなり実戦とか!」
周防子をロックオンする感覚で放つが幾度放っても五百里のガンが彼女に当たることはなかった。
「実戦? 笑わせるな、シールドに頼りっきりだとマジナイチカラを消耗していくだけだぞボロ雑巾」
生身というが、黒スーツの女の動きは人間離れしていた。
地下シアターのやつより速い! くっそ、何か周防子先生のジンジュに仕掛けがあるのか……いやこれは単純に自力の────。
肉薄し放たれる蹴りを五百里は反射神経で避けるが、避けた次にはもう次の同じ脚の蹴りが何故か飛んできている。
予めオートシルドにスイッチしているため防御は間に合うがマジナイチカラは無限ではない攻撃を受ければ受けるほど残量は失われていく。それは既に神呪使いとしてのルーキーである五百里が幾度も経験していることであった。
「強敵には頼らないといけないんですってええ!!」
肉弾戦では絶対に勝ち目はない、なんとか受けた蹴りの威力を利用して距離を取り。
三本、いや今度は左も周防子に習った同じカタチで六本。両の親指に込めて彼女を待ち構える。
「腕を増やそうが脳は一つだぞボロ雑巾!」
躊躇いなくブラウン髪を乱し肉薄してくる黒スーツ、この距離を考えずに撃つか、考えて手数を増やした二発をどうにか当てるか。
答えは既に数時間前に決まっていた。
「イチ足すイチ=……」
「サン弾!!」
三本の両の指を交差し合わせてイチとイチ。親指を上にこすりスナップし白を爆発させる。
両腕を前に伸ばし傾いた井のカタチを成した手から咲き乱れる、白い閃光のアメ。
サン弾と称した技は迫り来たターゲットへと乱雑に広がり爆発する拡散ビームと化した。
いくら素速く動く獣であろうともその咲き乱れた一面をかわす術はない。
黒スーツに突き刺さった白いアメ、五百里のジンジュ。ガン&オートシルド。
眩すぎた前方一面の閃光は止み。
「ハァハァ…………はは当たった!!」
「────それは有効打とはいえない、やり直しだ」
その人物に気付いたときには既に腹を鞭のようにしなる黒脚で抉られていた。
「ッンッぐ!?」
なんとか間に合わせたシールド機能であったが痛みが無い訳ではない、息が詰まるような鋭い一撃に吹き飛ばされ背中から石のステージに打ち身になった。
「痛てえぇ……ハァハ……いや……はぁ当てた当てました!」
「貴様は馬鹿か? そんなしょぼい攻撃が私のような敵に効くわけがないだろ、当てればいいだけなら砂場の砂を握った小学生でも出来る」
地に倒れた自分を見下し妖しくワラう紅茶色の天。
「んなの聞いてないって……」
「それに威力の割にエネルギーの無駄だ、もっと頭を使え、ほら起きろ」
ばしばしばし、と転んだ身体を蹴られ股間を踏まれ尻を蹴られまだまだ終わる気のない周防子先生の個人レッスンを月無五百里は立ち上がり受けることになった。
「ハイ!」
五百里は同じように右の親指を中心とした三本に体内のマジナイチカラを循環させ体温を上げ練り上げていく。そして流れを切り止める白く膨らんだ光、見事自身のジンジュを現実に落とし込んでみせた。
「馬鹿の底辺にしてはなかなか筋が良いな」
「それは……ありがとうございます!」
「フ、回路は分かったか? お前の実力では同時だと使えても前みたいに小さいのを数発だそれか一度で全てを失い気絶がオチだ、高速の切り替えを意識しろ。そうすれば無駄は省かれちゃんとした敵を脅かす技を撃てる」
「……ハイ!! たぶんいけます」
元気よく返事をし周防子を真っ直ぐと見つめた五百里に、コツコツと足音が近づく。突如するどいビンタがお見舞いされた。
「いてええ!? ……いやだからなんで!」
「何を言っているさっさと切り替えろ」
またもその女に突然、腹を真っ直ぐに右脚のヒールで蹴り飛ばされた。
「ぐわああああ、てて。だからいきなり過ぎるんですって!」
五百里の身体は受けた勢いを殺し石のステージをずり下がりなんとか踏ん張り立ちとどまった。何故か危険を感じ取った五百里は咄嗟にオートシルドにスイッチし発動させ無事を得た。
「マジナイチカラはまだあるな、私に1度でもそのガンを当ててみろ」
「だからいきなりィィあぁもうっ!!」
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「私は生身だぞ、当てられないのか?」
「絶対ウソですよね!!」
「ウソもなにもお前が私に当てられないのが事実だ」
右の三本の指に溜めたマジナイチカラを親指を上にこすりつけスナップさせてレーザーを放つ、ソレが現在の五百里のジンジュ、ガンであるが。
「はぁはぁくそっ! いきなり実戦とか!」
周防子をロックオンする感覚で放つが幾度放っても五百里のガンが彼女に当たることはなかった。
「実戦? 笑わせるな、シールドに頼りっきりだとマジナイチカラを消耗していくだけだぞボロ雑巾」
生身というが、黒スーツの女の動きは人間離れしていた。
地下シアターのやつより速い! くっそ、何か周防子先生のジンジュに仕掛けがあるのか……いやこれは単純に自力の────。
肉薄し放たれる蹴りを五百里は反射神経で避けるが、避けた次にはもう次の同じ脚の蹴りが何故か飛んできている。
予めオートシルドにスイッチしているため防御は間に合うがマジナイチカラは無限ではない攻撃を受ければ受けるほど残量は失われていく。それは既に神呪使いとしてのルーキーである五百里が幾度も経験していることであった。
「強敵には頼らないといけないんですってええ!!」
肉弾戦では絶対に勝ち目はない、なんとか受けた蹴りの威力を利用して距離を取り。
三本、いや今度は左も周防子に習った同じカタチで六本。両の親指に込めて彼女を待ち構える。
「腕を増やそうが脳は一つだぞボロ雑巾!」
躊躇いなくブラウン髪を乱し肉薄してくる黒スーツ、この距離を考えずに撃つか、考えて手数を増やした二発をどうにか当てるか。
答えは既に数時間前に決まっていた。
「イチ足すイチ=……」
「サン弾!!」
三本の両の指を交差し合わせてイチとイチ。親指を上にこすりスナップし白を爆発させる。
両腕を前に伸ばし傾いた井のカタチを成した手から咲き乱れる、白い閃光のアメ。
サン弾と称した技は迫り来たターゲットへと乱雑に広がり爆発する拡散ビームと化した。
いくら素速く動く獣であろうともその咲き乱れた一面をかわす術はない。
黒スーツに突き刺さった白いアメ、五百里のジンジュ。ガン&オートシルド。
眩すぎた前方一面の閃光は止み。
「ハァハァ…………はは当たった!!」
「────それは有効打とはいえない、やり直しだ」
その人物に気付いたときには既に腹を鞭のようにしなる黒脚で抉られていた。
「ッンッぐ!?」
なんとか間に合わせたシールド機能であったが痛みが無い訳ではない、息が詰まるような鋭い一撃に吹き飛ばされ背中から石のステージに打ち身になった。
「痛てえぇ……ハァハ……いや……はぁ当てた当てました!」
「貴様は馬鹿か? そんなしょぼい攻撃が私のような敵に効くわけがないだろ、当てればいいだけなら砂場の砂を握った小学生でも出来る」
地に倒れた自分を見下し妖しくワラう紅茶色の天。
「んなの聞いてないって……」
「それに威力の割にエネルギーの無駄だ、もっと頭を使え、ほら起きろ」
ばしばしばし、と転んだ身体を蹴られ股間を踏まれ尻を蹴られまだまだ終わる気のない周防子先生の個人レッスンを月無五百里は立ち上がり受けることになった。
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