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第14話 第2彼氏様

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「んっんっんんん……五百里様ァァァ」

 既に拘束は解かれていたが……抗う気は起こらなかった。

 彼女の興奮はエスカレート、メイド服は脱ぎ捨てられており密着する素肌と素肌。

 対面座位で口を何度もついばむように貪られながら唾液が絡み合うよく分からないキス。

 陰茎は彼女の膣内を擦り付け、覆い抱きつくメイドのくねる腰使いに五百里の快感も、お互いの快感が高まっていく。

 もう幾度も搾り取られた。

 彼女の、ベージュ色の瞳もまた特別であり黒髪は前髪のほうが長いさっぱりとしたクールなメイドの印象。

 色々なことを分からされていく。

 胸はメプルさんのほうが……。


 快感と熱、脱力でぼやける頭でねちねちと搾られていく、汗ばむ女体とクールから乱れたメイドの表情のギャップ、目の前のエロい──────。

「はぁはぁあっ、あ、きゅんきゅん来てます、んんんん」

 第2彼氏様は掻鬼谷江子かきたにえいこに熱烈に朝まで搾られ。朝食の手作りパンケーキをシェアし記念写真を撮り、四混高校の教室へと魂と精神を振り絞りむかった。



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 人数に対して無駄に多い机と椅子。

 またこの場にすっかりお馴染みとなってきた4人は集まっていた。

 ブラウン髪を揺らし、バン、と両手で教卓を叩いた。

「さて、今日は貴様ら乙組の実技訓練というわけだが」

「すわちゃん先生、暗黒くんが死んでるぽい」

「ボロ雑巾の事は気にするな」

「貴様ら落ちこぼれズについてだが今日は自分の技というものを知れ、この用紙に1000の技を思いついた限り書き埋めろ、以上だ」

「ええ1000!? なんそれええむりむりいい、てか落ちこぼれズ!?」

「1000はきついぐみ」

「出来なければ退学だ、貴様らなどいらん。私が役に立たないと判断した神呪使いはこれからは切り捨てることにした」

「う、うそおお!?」

「ここさいきんいきなり教育方針が変わった……鬼ぐみ」

「フフ、貴様ら特異個体はどうせ卒業後の大手企業の就職を餌に釣られたのだろう? それも退学ならなしだ、それに無駄話をしている時間などないぞボロ雑巾を見てみろ」

 黒紫の学ランは無言でカリカリと鉛筆を白紙に滑らせ書き込んでいる。月のように静かで不気味でもあるその横顔。

「うわ、すごいこのアングルちょっと暗黒くんの横顔かっこいいかも、真剣……私もやっかーー」

「ぐみみ……あんこく」



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 田武攻周防子は空いていた後ろの席で自慢の美脚を組みコーヒーを飲んでくつろいでいた。

 くつろいでいるだけであったが、生徒たちは緊張の背筋、ぼそぼそと独り言、うるさいギャルの秘技相談は周防子に禁止されてしまい。

 静かに立ち上がった教師に用紙はパパッと強引に回収されていった。物理的に1000を書き込むほどの時間は無かったが。

 ピリついた静寂のなか紅茶色の目を通していく、ものの1分ほどで読み終え2枚の用紙を各々に返却した。

 そして1枚の白を突然にビリビリと破り捨てた。無造作に片手で紙片は上へと舞い上げられ、紙吹雪が落ちていく。

「よし、暗黒ボロ雑巾貴様は合格だ、ついて来い」

 合格、だが笑いもせず見合う両者。

「…………」

「ええええ!? あたしは!?」

 びりびりに破かれた方が合格、まさかの事態に黒と紅の髪は驚いた顔でじぶんを指差した。

「緑ひどり、貴様は自分のポテンシャルを舐めているな。宝の持ち腐れだ全部消してやり直せ、もっと想像しろ妄想しろそして現実に落とし込めそれが我々神呪使いだ。いつまでもそのしょぼい炎を垂れ流すだけでは話にならない、クズが、ゴミが、アバズレが!!」

「ええええ……しゅん……はぁい……」

 怒涛の罵倒、耳をながれたすべてを貰い落ち込んだギャルは机に滑るように突っ伏した。

「ぐみ」

 氷色の髪、紫色のジト目は威圧している。

「貴様については私はわからん、適当に考えておけ」

「ぐみっ!? 扱いが!?」

 黄組味きすみぷには、ジト目を見開き解放し驚いている。

「貴様のふざけた能力など専門外だ、敵を殺せる技を考えろ」

「さて、では暗黒ボロ雑巾たのしいたのしいすわちゃん先生の個人レッスンだついて来い」

「はい教官……」

 妖しい微笑みにしたがい席を立ち上がり接近。

 教壇を降りた周防子は彼を迎え、鋭いビンタが飛んだ。

 突如の事態に口を開け女生徒たちは唖然。

「まずはそれの制御からだな自覚はしているな」

 ピリリと痺れた右手のひらの感触を左手の甲でさすりあげた。
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