52 / 97
第三章 奇跡の先のそのまた向こう
52
しおりを挟む
取り引きはさておき、解毒剤のお陰で早く快復できたことには大変感謝していたので、私はエルヴィン王子にお礼を言った。
……リドが行ったとされる口移しの件については、未だ確認していないままですが。
「じゃあさアリス、感謝の気持ちとして俺のおトモダチになってくれない?」
「は? お友達ですか? ……殿下に対して“お友達”なんて恐れ多いですわ」
あまり攻略対象者とはお近付きになりたくないというのが本音ですけど。
「そんなことないよ。寧ろ、王家の血を継いでいるアリスの方が俺より立場は上だから。まずはトモダチからね。アリスが兄上と婚約解消されたら、その先に進もう」
「その先というのがよくわかりませんが、嫌ですわ」
エルヴィン王子が私の両手を取って、ニコニコと微笑む。
すると即座にリドが彼の手を払いのけた。
「お前友達居なさそうだもんな」
「リド、思ってることをなんでも口にしてはいけませんよ。敵をつくることになります」
「そういうキミにも居るようには見えないけどぉ。それと、俺の手を払いのけるなんて不敬甚だしいから。キミ俺のトモダチでもなんでもないからね」
「あら。それならリドがエル様のお友達になって差し上げたらいかが?」
「ぜってぇー嫌だ」
「そんな間髪入れずに否定しなくてもいいじゃないか。なろうよ、トモダチ」
「断る」
殿下とそんな軽口をたたいていると、目の端にふらり……と生垣を抜けて庭園に入ってくる人影が映った。
私は驚きと共にその人影の方に目を向ける。
私のその様子を見て、リドとエルヴィン王子もそちらを振り返った。
「……誰かが庭に入って来ましたけど、どなたかしら?」
胸元が大きくはだけた白いシャツにトラウザーズだけの姿で虚ろげな表情をした初老の男だ。明らかに怪しい。不審者過ぎる。
まぁ、数時間前の私たちも十分怪しかったけど。
その初老の男は、生垣の方に手を伸ばして、真っ白な薔薇の花弁をそっと掌で撫でた。その瞳は、慈愛に満ちた、まるで薔薇が愛しくて仕方ないというような……そんな瞳だった。
そのロイヤルブルーの瞳を細めて……。
…………ん?
……ロイヤルブルー?
「父上!?」
「国王陛下! どうかお待ち下さい!」
エルヴィン王子と、その初老の男を追いかけてきた召使い風の男が声を上げたのは同時だった。
国王陛下!?
あの服装もだらしなく、表情が虚ろな初老の男性が!? あんなに髪の毛が真っ白で呆けの入った老人みたいな人が?
国王陛下って、お父様とあんまり年齢変わらなかったはずだけど……確か三十二歳くらい。それにしては、外見が歳をとり過ぎているわ。
私が訝しげな顔をしていると、エルヴィン王子は私の内心を察したように、軽い溜め息をついた。
「……もう、数年前から父上はあんな感じさ。実年齢よりもグッと老けられて……。ご病気……なのかもしれないが、治癒の魔法も薬も効かなくて主治医も匙を投げた」
窓の向こうにいらっしゃる国王陛下を遠い目で切なげに見つめていたエルヴィン王子は、急にハッと目を見開いて私に向き直った。
“しまった”という顔をしている。わかりやすいですわね。
「もちろん、今日こちらで拝見したことは、決して他言はいたしませんわ」
リドも隣で、私の言葉に同意したように小さく頷いた。
「俺は日頃から、他人を信用しないようにしてるんだけど……見知らぬ侍女の為に毒を飲んじゃうようなお人好しの言葉は……ちょっと信じてみようかな」
エルヴィン王子は、そう言って小さく笑ったけれど……私は思うところがあり、曖昧に笑って返すことしかできなかった。
「エル様は、トーリ・エンイアーをご存知ですか?」
「……トーリ・エンイアー? “トーリ”なら初代国王で“エンイアー”は十代目国王だけど、“トーリ・エンイアー”は知らないな」
「え? 知りませんか?」
「うん。知らないなー」
エルヴィン王子はトーリを知らない……? トーリは王室事情に詳しいし、王室に出入りを許されているような感じだったから、てっきり王室の者ならば誰もが知っているものかと……。
いけないいけない。もしかしてトーリって、ジークフリート殿下の草の者とか何かなのかしら? 正体を知られてはならない者だった!?
「……では、アルフレッド・ニース・ザンダーはご存知ですか? ザンダー伯爵家次男の」
「ああ。それなら知ってる。……兄上の腰巾着だろ?」
「……腰巾着。そう、そのアルフレッドですが、今うちで働いておりますの。彼も、国王陛下のこのようなお姿をご存知なのかしら?」
アルフレッドったら、腰巾着呼ばわりされてますよー。プフッ。ウケるわ!
「ああ。兄上は数年前に父上があんな風になってからずっと、原因究明に躍起になっていたんだけど、最近は諦めて自分が国王が摂るはずの責務を代わって摂り始めている。その補助にアルフレッドも携わってるよ。最近あんまり王宮で姿を見ないと思ったら、アリスのトコに居たんだね」
「……ええ。お父様のことを探りに……」
「なるほどね。確かに父上がああなって一番得をするのは、宰相であるシャーリン公爵だもんね」
そうだ。
これで、繋がった。何故、アルフレッドがシャーリン家に偵察に来ていたのか。
なるほどね。
あの国王の症状……。あれは間違いなく我が家に伝わる“毒”の仕業だ。
国王陛下は、私の父に毒を盛られている。
しかも、致死量にはならない少量を毎日少しずつ……間違いない……あの症状は……“トプカ”の幻覚症状だわ。少しずつ精神を蝕み、廃人と化してしまう。
お父様……。
これは国家反逆罪ですわよ。そして私は大罪人の娘。
やってくれましたわね……。
恐ろしさに身体が震えて、背中に嫌な汗が流れた。
“トプカ”なんて、我がシャーリン家でなければ入手困難。更に精製方法はシャーリン家秘伝だ。どんなに怪しくても、それに気付ける者はいないだろう。
毒を作れるのも、解毒剤を作れるのも、シャーリン家の者のみ。
何故ならその精製方法は、全て口伝となっているからだ。お父様と私の頭の中にしかない。
いくらアルフレッドが隈なく探っても、証拠が出ることはないだろう。
「……大変だわ……私、今すぐシャーリン領に戻らなければ……私にしか出来ないことをやらなくちゃ」
「アリス、大丈夫かい? 顔色が真っ青だ」
「エル様には大変お世話になりました。このお礼はまた近々。リド、シャーリン領に戻ります馬車の手配を」
私は淑女の礼をとり、エルヴィン様の私室を出ると、早々にシャーリン領へと戻った。
それにより、またもや不名誉な噂が立つことになってしまったのだが……。
この時の私には、国王陛下の体調とお父様のことで頭がいっぱいで、そんなことに心を割く余裕などなかったのだった。
……リドが行ったとされる口移しの件については、未だ確認していないままですが。
「じゃあさアリス、感謝の気持ちとして俺のおトモダチになってくれない?」
「は? お友達ですか? ……殿下に対して“お友達”なんて恐れ多いですわ」
あまり攻略対象者とはお近付きになりたくないというのが本音ですけど。
「そんなことないよ。寧ろ、王家の血を継いでいるアリスの方が俺より立場は上だから。まずはトモダチからね。アリスが兄上と婚約解消されたら、その先に進もう」
「その先というのがよくわかりませんが、嫌ですわ」
エルヴィン王子が私の両手を取って、ニコニコと微笑む。
すると即座にリドが彼の手を払いのけた。
「お前友達居なさそうだもんな」
「リド、思ってることをなんでも口にしてはいけませんよ。敵をつくることになります」
「そういうキミにも居るようには見えないけどぉ。それと、俺の手を払いのけるなんて不敬甚だしいから。キミ俺のトモダチでもなんでもないからね」
「あら。それならリドがエル様のお友達になって差し上げたらいかが?」
「ぜってぇー嫌だ」
「そんな間髪入れずに否定しなくてもいいじゃないか。なろうよ、トモダチ」
「断る」
殿下とそんな軽口をたたいていると、目の端にふらり……と生垣を抜けて庭園に入ってくる人影が映った。
私は驚きと共にその人影の方に目を向ける。
私のその様子を見て、リドとエルヴィン王子もそちらを振り返った。
「……誰かが庭に入って来ましたけど、どなたかしら?」
胸元が大きくはだけた白いシャツにトラウザーズだけの姿で虚ろげな表情をした初老の男だ。明らかに怪しい。不審者過ぎる。
まぁ、数時間前の私たちも十分怪しかったけど。
その初老の男は、生垣の方に手を伸ばして、真っ白な薔薇の花弁をそっと掌で撫でた。その瞳は、慈愛に満ちた、まるで薔薇が愛しくて仕方ないというような……そんな瞳だった。
そのロイヤルブルーの瞳を細めて……。
…………ん?
……ロイヤルブルー?
「父上!?」
「国王陛下! どうかお待ち下さい!」
エルヴィン王子と、その初老の男を追いかけてきた召使い風の男が声を上げたのは同時だった。
国王陛下!?
あの服装もだらしなく、表情が虚ろな初老の男性が!? あんなに髪の毛が真っ白で呆けの入った老人みたいな人が?
国王陛下って、お父様とあんまり年齢変わらなかったはずだけど……確か三十二歳くらい。それにしては、外見が歳をとり過ぎているわ。
私が訝しげな顔をしていると、エルヴィン王子は私の内心を察したように、軽い溜め息をついた。
「……もう、数年前から父上はあんな感じさ。実年齢よりもグッと老けられて……。ご病気……なのかもしれないが、治癒の魔法も薬も効かなくて主治医も匙を投げた」
窓の向こうにいらっしゃる国王陛下を遠い目で切なげに見つめていたエルヴィン王子は、急にハッと目を見開いて私に向き直った。
“しまった”という顔をしている。わかりやすいですわね。
「もちろん、今日こちらで拝見したことは、決して他言はいたしませんわ」
リドも隣で、私の言葉に同意したように小さく頷いた。
「俺は日頃から、他人を信用しないようにしてるんだけど……見知らぬ侍女の為に毒を飲んじゃうようなお人好しの言葉は……ちょっと信じてみようかな」
エルヴィン王子は、そう言って小さく笑ったけれど……私は思うところがあり、曖昧に笑って返すことしかできなかった。
「エル様は、トーリ・エンイアーをご存知ですか?」
「……トーリ・エンイアー? “トーリ”なら初代国王で“エンイアー”は十代目国王だけど、“トーリ・エンイアー”は知らないな」
「え? 知りませんか?」
「うん。知らないなー」
エルヴィン王子はトーリを知らない……? トーリは王室事情に詳しいし、王室に出入りを許されているような感じだったから、てっきり王室の者ならば誰もが知っているものかと……。
いけないいけない。もしかしてトーリって、ジークフリート殿下の草の者とか何かなのかしら? 正体を知られてはならない者だった!?
「……では、アルフレッド・ニース・ザンダーはご存知ですか? ザンダー伯爵家次男の」
「ああ。それなら知ってる。……兄上の腰巾着だろ?」
「……腰巾着。そう、そのアルフレッドですが、今うちで働いておりますの。彼も、国王陛下のこのようなお姿をご存知なのかしら?」
アルフレッドったら、腰巾着呼ばわりされてますよー。プフッ。ウケるわ!
「ああ。兄上は数年前に父上があんな風になってからずっと、原因究明に躍起になっていたんだけど、最近は諦めて自分が国王が摂るはずの責務を代わって摂り始めている。その補助にアルフレッドも携わってるよ。最近あんまり王宮で姿を見ないと思ったら、アリスのトコに居たんだね」
「……ええ。お父様のことを探りに……」
「なるほどね。確かに父上がああなって一番得をするのは、宰相であるシャーリン公爵だもんね」
そうだ。
これで、繋がった。何故、アルフレッドがシャーリン家に偵察に来ていたのか。
なるほどね。
あの国王の症状……。あれは間違いなく我が家に伝わる“毒”の仕業だ。
国王陛下は、私の父に毒を盛られている。
しかも、致死量にはならない少量を毎日少しずつ……間違いない……あの症状は……“トプカ”の幻覚症状だわ。少しずつ精神を蝕み、廃人と化してしまう。
お父様……。
これは国家反逆罪ですわよ。そして私は大罪人の娘。
やってくれましたわね……。
恐ろしさに身体が震えて、背中に嫌な汗が流れた。
“トプカ”なんて、我がシャーリン家でなければ入手困難。更に精製方法はシャーリン家秘伝だ。どんなに怪しくても、それに気付ける者はいないだろう。
毒を作れるのも、解毒剤を作れるのも、シャーリン家の者のみ。
何故ならその精製方法は、全て口伝となっているからだ。お父様と私の頭の中にしかない。
いくらアルフレッドが隈なく探っても、証拠が出ることはないだろう。
「……大変だわ……私、今すぐシャーリン領に戻らなければ……私にしか出来ないことをやらなくちゃ」
「アリス、大丈夫かい? 顔色が真っ青だ」
「エル様には大変お世話になりました。このお礼はまた近々。リド、シャーリン領に戻ります馬車の手配を」
私は淑女の礼をとり、エルヴィン様の私室を出ると、早々にシャーリン領へと戻った。
それにより、またもや不名誉な噂が立つことになってしまったのだが……。
この時の私には、国王陛下の体調とお父様のことで頭がいっぱいで、そんなことに心を割く余裕などなかったのだった。
0
お気に入りに追加
1,439
あなたにおすすめの小説
変な転入生が現れましたので色々ご指摘さしあげたら、悪役令嬢呼ばわりされましたわ
奏音 美都
恋愛
上流階級の貴族子息や令嬢が通うロイヤル学院に、庶民階級からの特待生が転入してきましたの。
スチュワートやロナルド、アリアにジョセフィーンといった名前が並ぶ中……ハルコだなんて、おかしな
悪役令嬢が美形すぎるせいで話が進まない
陽炎氷柱
恋愛
「傾国の美女になってしまったんだが」
デブス系悪役令嬢に生まれた私は、とにかく美しい悪の華になろうとがんばった。賢くて美しい令嬢なら、だとえ断罪されてもまだ未来がある。
そう思って、前世の知識を活用してダイエットに励んだのだが。
いつの間にかパトロンが大量発生していた。
ところでヒロインさん、そんなにハンカチを強く嚙んだら歯並びが悪くなりますよ?
婚約破棄された侯爵令嬢は、元婚約者の側妃にされる前に悪役令嬢推しの美形従者に隣国へ連れ去られます
葵 遥菜
恋愛
アナベル・ハワード侯爵令嬢は婚約者のイーサン王太子殿下を心から慕い、彼の伴侶になるための勉強にできる限りの時間を費やしていた。二人の仲は順調で、結婚の日取りも決まっていた。
しかし、王立学園に入学したのち、イーサン王太子は真実の愛を見つけたようだった。
お相手はエリーナ・カートレット男爵令嬢。
二人は相思相愛のようなので、アナベルは将来王妃となったのち、彼女が側妃として召し上げられることになるだろうと覚悟した。
「悪役令嬢、アナベル・ハワード! あなたにイーサン様は渡さない――!」
アナベルはエリーナから「悪」だと断じられたことで、自分の存在が二人の邪魔であることを再認識し、エリーナが王妃になる道はないのかと探り始める――。
「エリーナ様を王妃に据えるにはどうしたらいいのかしらね、エリオット?」
「一つだけ方法がございます。それをお教えする代わりに、私と約束をしてください」
「どんな約束でも守るわ」
「もし……万が一、王太子殿下がアナベル様との『婚約を破棄する』とおっしゃったら、私と一緒に隣国ガルディニアへ逃げてください」
これは、悪役令嬢を溺愛する従者が合法的に推しを手に入れる物語である。
※タイトル通りのご都合主義なお話です。
※他サイトにも投稿しています。
目が覚めたら夫と子供がいました
青井陸
恋愛
とある公爵家の若い公爵夫人、シャルロットが毒の入ったのお茶を飲んで倒れた。
1週間寝たきりのシャルロットが目を覚ましたとき、幼い可愛い男の子がいた。
「…お母様?よかった…誰か!お母様が!!!!」
「…あなた誰?」
16歳で政略結婚によって公爵家に嫁いだ、元伯爵令嬢のシャルロット。
シャルロットは一目惚れであったが、夫のハロルドは結婚前からシャルロットには冷たい。
そんな関係の二人が、シャルロットが毒によって記憶をなくしたことにより少しずつ変わっていく。
なろう様でも同時掲載しています。
ここは乙女ゲームの世界でわたくしは悪役令嬢。卒業式で断罪される予定だけど……何故わたくしがヒロインを待たなきゃいけないの?
ラララキヲ
恋愛
乙女ゲームを始めたヒロイン。その悪役令嬢の立場のわたくし。
学園に入学してからの3年間、ヒロインとわたくしの婚約者の第一王子は愛を育んで卒業式の日にわたくしを断罪する。
でも、ねぇ……?
何故それをわたくしが待たなきゃいけないの?
※細かい描写は一切無いけど一応『R15』指定に。
◇テンプレ乙女ゲームモノ。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇なろうにも上げてます。
【完結】死がふたりを分かつとも
杜野秋人
恋愛
「捕らえよ!この女は地下牢へでも入れておけ!」
私の命を受けて会場警護の任に就いていた騎士たちが動き出し、またたく間に驚く女を取り押さえる。そうして引っ立てられ連れ出される姿を見ながら、私は心の中だけでそっと安堵の息を吐く。
ああ、やった。
とうとうやり遂げた。
これでもう、彼女を脅かす悪役はいない。
私は晴れて、彼女を輝かしい未来へ進ませることができるんだ。
自分が前世で大ヒットしてTVアニメ化もされた、乙女ゲームの世界に転生していると気づいたのは6歳の時。以来、前世での最推しだった悪役令嬢を救うことが人生の指針になった。
彼女は、悪役令嬢は私の婚約者となる。そして学園の卒業パーティーで断罪され、どのルートを辿っても悲惨な最期を迎えてしまう。
それを回避する方法はただひとつ。本来なら初回クリア後でなければ解放されない“悪役令嬢ルート”に進んで、“逆ざまあ”でクリアするしかない。
やれるかどうか何とも言えない。
だがやらなければ彼女に待っているのは“死”だ。
だから彼女は、メイン攻略対象者の私が、必ず救う⸺!
◆男性(王子)主人公の乙女ゲーもの。主人公は転生者です。
詳しく設定を作ってないので、固有名詞はありません。
◆全10話で完結予定。毎日1話ずつ投稿します。
1話あたり2000字〜3000字程度でサラッと読めます。
◆公開初日から恋愛ランキング入りしました!ありがとうございます!
◆この物語は小説家になろうでも同時投稿します。
【完結】伝説の悪役令嬢らしいので本編には出ないことにしました~執着も溺愛も婚約破棄も全部お断りします!~
イトカワジンカイ
恋愛
「目には目をおおおお!歯には歯をおおおお!」
どごおおおぉっ!!
5歳の時、イリア・トリステンは虐められていた少年をかばい、いじめっ子をぶっ飛ばした結果、少年からとある書物を渡され(以下、悪役令嬢テンプレなので略)
ということで、自分は伝説の悪役令嬢であり、攻略対象の王太子と婚約すると断罪→死刑となることを知ったイリアは、「なら本編にでなやきゃいいじゃん!」的思考で、王家と関わらないことを決意する。
…だが何故か突然王家から婚約の決定通知がきてしまい、イリアは侯爵家からとんずらして辺境の魔術師ディボに押しかけて弟子になることにした。
それから12年…チートの魔力を持つイリアはその魔法と、トリステン家に伝わる気功を駆使して診療所を開き、平穏に暮らしていた。そこに王家からの使いが来て「不治の病に倒れた王太子の病気を治せ」との命令が下る。
泣く泣く王都へ戻ることになったイリアと旅に出たのは、幼馴染で兄弟子のカインと、王の使いで来たアイザック、女騎士のミレーヌ、そして以前イリアを助けてくれた騎士のリオ…
旅の途中では色々なトラブルに見舞われるがイリアはそれを拳で解決していく。一方で何故かリオから熱烈な求愛を受けて困惑するイリアだったが、果たしてリオの思惑とは?
更には何故か第一王子から執着され、なぜか溺愛され、さらには婚約破棄まで!?
ジェットコースター人生のイリアは持ち前のチート魔力と前世での知識を用いてこの苦境から立ち直り、自分を断罪した人間に逆襲できるのか?
困難を力でねじ伏せるパワフル悪役令嬢の物語!
※地学の知識を織り交ぜますが若干正確ではなかったりもしますが多めに見てください…
※ゆるゆる設定ですがファンタジーということでご了承ください…
※小説家になろう様でも掲載しております
※イラストは湶リク様に描いていただきました
全ては望んだ結末の為に
皐月乃 彩月
恋愛
ループする世界で、何度も何度も悲惨な目に遭う悪役令嬢。
愛しの婚約者や仲の良かった弟や友人達に裏切られ、彼女は絶望して壊れてしまった。
何故、自分がこんな目に遇わなければならないのか。
「貴方が私を殺し続けるなら、私も貴方を殺し続ける事にするわ」
壊れてしまったが故に、悪役令嬢はヒロインを殺し続ける事にした。
全ては望んだ結末を迎える為に──
※主人公が闇落ち?してます。
※カクヨムやなろうでも連載しています作:皐月乃 彩月
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる