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断章Ⅱ〜最終兵器にアイの花を〜
撃沈。堕ちよ、神。
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「神には……神核を……って、そんなの……どこにあると……アテナさんを撃ち込む……ワケにはいかないし……」
「……………ここにあるだろ、あの時———お前が繋げた、希望の刀が……!」
「そうか、神威……!」
複合神核製五十三数同時多発連撃式神聖概念武装、神威。
ヘファイストスとオーディン、2つの神核の込められた、カミをも断つ残刀。
それをぶつける……のなら、勝機はある……!
「……分かりました、神爆を食わせましょう、神威に」
……そう、食わせる———ということは、神爆と神威の内部概念の融合ということ。
つまるところ、概念法術だ。
概念法術の実行のために、センはサイドツーから飛び降りる。
「食わせ…………食べさせる、だと?」
「そうです、既に2つ分の神核のこもった神威に、上乗せしてヘスティア神核を付与する。……概念法術はお手のものですから、僕ならいけます……!」
「そうか、それなら早速———っ?!」
また、もう一度来てしまった。
場が閃光に包まれる。
発生源は上、真上、直上。
即ち、機神Aが本格的にこちらに攻撃を仕掛けているということ。
そして、機神Aの注意は……完全にこっちに向いてるということ……!!!!
一瞬の静寂の後、最大級の衝撃と、最高速の突風、最悪の轟音が吹き荒れる。
……が。
その衝撃を、完全に防ぐは———光の盾。
その名もキリエライトシールド。
神の神核を利用した、最強の概念防護である。
『……あぶな、かった……』
「くいな……最高のサポートだ、ほんっとにありがとう……!……今のうちに……概念付与を……!」
白からセンへ、その神威が投げ渡される。
取り出すは、既に装填された『神爆』の概念、ヘスティア神核の一部分。
「概念法術……接続、構成比率改竄…!」
迫るは、概念の奥の奥。
目を閉じ、意識を凝らし、真髄の『線』を見る。
『神爆』と『神威』を同期させ、2つの武器の間にパスを繋ぐ。
———後は……移し替えるのみだ。
「……おわっ?!」
ヘスティアの神核が神威へと移り変わった瞬間、その刀は黄金の輝きを身に纏う。
「これが神威……俺の刀か……!」
1人でに白の手に戻ったその刀を、白は天に掲げ、上を見据えて口走る。
「よく頑張ったな、セン。……ここからは……この俺に任せろ!」
途端に、天を裂く閃光が走る。
雷の如く落ちゆくソレに向けて、白は刀を引く。
「…………さあ、きやがれ!……テメェの攻撃、100億倍にしてはたき返してやるよ……!」
タイミングを測る時間などない。
今ここで決めなければ、全てが終わるというのだから。
一発勝負、出たとこ勝負でも、付け焼き刃でも関係はない。
一切合切、この一撃、この一瞬でケリを付ける———!!
閃光が走った後、見上げた空には、既に跳び上がり神威で光線と拮抗する白さんがいて。
金属の擦れる音、ミシミシと、まるで何かが削れるような鈍い音が、3秒間に渡ってその場に響いた後。
「神威、大蒼月……っ!!!!」
鉄を打つような甲高い音と共に、白さんはその刀を振り上げ、見事なまでにその光線を跳ね返してみせた。
「っしゃあオラア!……やってやったぜ、機神!……この場は———俺の勝ちだあああああっ!!」
白が勝利の雄叫びを上げる最中、上空はるか遠くでは、轟音を上げ瓦解する機神の姿が。
「やった……やったやった、やりましたよ白さん!」
「……いや、まだ終わっちゃいねえ、機神Bが残って———あれ?」
「……………ここにあるだろ、あの時———お前が繋げた、希望の刀が……!」
「そうか、神威……!」
複合神核製五十三数同時多発連撃式神聖概念武装、神威。
ヘファイストスとオーディン、2つの神核の込められた、カミをも断つ残刀。
それをぶつける……のなら、勝機はある……!
「……分かりました、神爆を食わせましょう、神威に」
……そう、食わせる———ということは、神爆と神威の内部概念の融合ということ。
つまるところ、概念法術だ。
概念法術の実行のために、センはサイドツーから飛び降りる。
「食わせ…………食べさせる、だと?」
「そうです、既に2つ分の神核のこもった神威に、上乗せしてヘスティア神核を付与する。……概念法術はお手のものですから、僕ならいけます……!」
「そうか、それなら早速———っ?!」
また、もう一度来てしまった。
場が閃光に包まれる。
発生源は上、真上、直上。
即ち、機神Aが本格的にこちらに攻撃を仕掛けているということ。
そして、機神Aの注意は……完全にこっちに向いてるということ……!!!!
一瞬の静寂の後、最大級の衝撃と、最高速の突風、最悪の轟音が吹き荒れる。
……が。
その衝撃を、完全に防ぐは———光の盾。
その名もキリエライトシールド。
神の神核を利用した、最強の概念防護である。
『……あぶな、かった……』
「くいな……最高のサポートだ、ほんっとにありがとう……!……今のうちに……概念付与を……!」
白からセンへ、その神威が投げ渡される。
取り出すは、既に装填された『神爆』の概念、ヘスティア神核の一部分。
「概念法術……接続、構成比率改竄…!」
迫るは、概念の奥の奥。
目を閉じ、意識を凝らし、真髄の『線』を見る。
『神爆』と『神威』を同期させ、2つの武器の間にパスを繋ぐ。
———後は……移し替えるのみだ。
「……おわっ?!」
ヘスティアの神核が神威へと移り変わった瞬間、その刀は黄金の輝きを身に纏う。
「これが神威……俺の刀か……!」
1人でに白の手に戻ったその刀を、白は天に掲げ、上を見据えて口走る。
「よく頑張ったな、セン。……ここからは……この俺に任せろ!」
途端に、天を裂く閃光が走る。
雷の如く落ちゆくソレに向けて、白は刀を引く。
「…………さあ、きやがれ!……テメェの攻撃、100億倍にしてはたき返してやるよ……!」
タイミングを測る時間などない。
今ここで決めなければ、全てが終わるというのだから。
一発勝負、出たとこ勝負でも、付け焼き刃でも関係はない。
一切合切、この一撃、この一瞬でケリを付ける———!!
閃光が走った後、見上げた空には、既に跳び上がり神威で光線と拮抗する白さんがいて。
金属の擦れる音、ミシミシと、まるで何かが削れるような鈍い音が、3秒間に渡ってその場に響いた後。
「神威、大蒼月……っ!!!!」
鉄を打つような甲高い音と共に、白さんはその刀を振り上げ、見事なまでにその光線を跳ね返してみせた。
「っしゃあオラア!……やってやったぜ、機神!……この場は———俺の勝ちだあああああっ!!」
白が勝利の雄叫びを上げる最中、上空はるか遠くでは、轟音を上げ瓦解する機神の姿が。
「やった……やったやった、やりましたよ白さん!」
「……いや、まだ終わっちゃいねえ、機神Bが残って———あれ?」
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