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C・C・C(カーネイジ・クライシス・クラッシャー)
ファイナル・ストライク
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…………これが、心の中に語りかける、だとか言うヤツなのだろうか……?
聞こえてきたのは……ただの妄想かもしれないが、聞こえてきたのは間違いなくサナ……さんの声。
しかし……魔術であればできるのか? 人の心の中に語りかける、というヤツが。
『あー、えっと、まあ、この声はイデア、の妄想だとか……そういうのはなくて、えっと…私が! 私が直接、語りかけてるの』
『……ならばいいのだが…話し方……はこれであっている……のですか?』
『語尾は合ってないけどね……それで、レイちゃんって、分かるでしょ? そのレイちゃんが、今トンデモない敵と戦ってるワケ。だからある作戦に、イデアの力を貸してほしいの』
『一体全体どんな作戦……なんですか』
『…………その敬語やめて、話しにくいから……んで! 肝心の作戦ってのが……』
*◇*◇*◇*◇
各地で巻き起こる激戦。
その最中で死闘の中にあったのは、人界王直属騎士となったレイも同じであった。
……いいやむしろ、彼女はイデアよりも頑張っているのだろう。
「……はあ……はあ、は……チッ、まだ、倒れないのかよ……!」
「もしかして……この私に、勝てるとでも思いましたか?」
「化け物……め……」
レイが相手していたのは、魔王軍幹部よりカーネイジへと引き抜かれた「断崖」の異名を持つ男、ヘキ。
まるで石像のように灰に塗られたその身体は、如何なる攻撃をも寄せ付けない、まさに壁、断崖絶壁の体現者となる男であった。
「何度やっても無駄です……私の肉体は鋼の如く硬く、そしてあらゆる攻撃を寄せ付けない!
……そろそろ、あなたの体力も無くなってきた頃でしょうか、くたばった後は嬲り殺して差し上げますよ……丁重にね」
「ち……ふふ、流石にコイツは……キツいかも……」
「何を手こずっている、キサマはそれでも王直属の騎士なのか?」
後方。私の真後ろに現れたその人影はおそらく……
「…………人斬りの兄、ね……一体何のよう……あなたは人の手助けなんて、するようには、……見えないんだけど」
「キサマの世界には人斬りかそれ以外の人しかいなかったりするのか。
………………まあ、手助けをしてやるために来てやったんだ。
キサマの手助け……もとい時間稼ぎに来た。…………サナ、が何かをするつもりだ、と言えば、大体何をしでかすか想像はつくだろう」
…………そう。
圧倒的に強固な壁ならば。
さらにそれを超える圧倒的な火力で吹き飛ばす……って訳?
「脳筋もいいとこ。…………私も、人の事言えないけど」
「…………だが、キサマは退いてろ。ヤツがしなくとも、この俺のみで貫いてみせる」
イデアは、その先に見据えた敵に手を翳し、その敵を指した2本の指に魔力が収束する。
「まさか、この私を貫いてみせる、とでも??」
「その通りだ。キサマ如き、この俺の新超必殺技で粉微塵だぜ」
「…………ならば受けてみましょうか、この私を貫くなど、不可能に等しいですがね」
暴風が吹き荒れる。
イデアの身体を覆い尽くす稲妻が、その魔力の質を物語っていた。
凄まじい魔力量。量だけなら、魔法にだって匹敵するほどのものだった。が。
体感、体感だが、1分経過。
……2分経過。
……3分経過……って……!
「…………イデア、まさかあなた……嘘をついて時間稼ぎを……?」
「…………」
「しかしこの魔力量……囮としては申し分ない量だ……凄まじすぎる……!」
「…………」
「まだですか、いい加減、待つのもウンザリしてきたのですが」
敵であるヘキも流石に痺れを切らす。
それでも、まだ魔力溜めは終わらない。
「…………」
「イデア……貴方の時間稼ぎに全てがかかってる……だからもう少し、もう少し魔力を高めるフリを……」
「うるさい……! 集中できんだろう……!」
あ、あるぇー?
これって時間稼ぎしてたんじゃなくて、まさか本当に貫くつもりで……?
「……イデア、まさかあなた、本当にヤツを貫けるとでも……」
「ファイナル、ストライクーーーッッッッ!!!!」
話しかけた瞬間、イデアの手のひらから超高密度に圧縮された魔力弾が発される。
……あれ、もしかして不意打ち……?
その魔力弾が激突し、砂埃の舞うこの場にて。
イデアは、さんざん魔力を溜めまくったうえ、不意打ちまでかましてみせたイデアは、確実に勝ち誇った顔で高笑いをしていた。
「はっはーーっ!! やはり、やはりキサマ如き、この俺様の必殺技、ファイナルストライクにかかれば木っ端微塵に吹き飛ぶんだ……!
愚かだったなあ、自分の判断を悔やむといい!! はーーーっはっはっは!! はーーーっはっは…………あ……!」
「…………あ? あ、って一体何よ」
なぜだろう。
嫌な予感……しかしなかったのだが……?
「どうしました……? その程度で、この私を貫けるとでもお思いで?」
「何……やってんのよ……全っ然、貫けてないじゃないのよ、イデア! この馬鹿っ!」
「ち、くしょう……まさかこの俺の新超必殺技が……!」
ヘキの身体には、目立った損傷……などはなく。
まるで最初から、その攻撃がなかったかの如く、ヘキはただ、仁王立ちでその魔弾を受け止め、消し去っていた。
「……それで、おしまいですか……? ならば今度はこちらから……死になさいっ!!」
ヘキが掲げた両腕の間に、黒い魔力が溜まり始める。
これはおそらく……周りの全ての生命から魔力を吸い上げている…?
「私ノ身体に込めラれた呪詛ヲ用いテ……貴様らを塵にシてやる……!!」
———呪詛?
つまるところ……呪術?
いや、でも……そんなの日ノ國でしか———そもそも、日ノ國でもあまり使われなかった術式だというのに……?
「……チッ、コイツはまずいな……レイ! 今すぐにでも逃げるぞ!」
「コイツはまずい……って、これほとんどあなたが引き起こした事だけどねぇっ!
……ただ、今アイツは呪詛と口にした。つまりヤツが用いるのは呪術ってこと……! 呪術に関しては私も疎いし……はっきり言って、何が起こるか……分からない!」
収束される黒い気。
どう勝つか、そんなものは全く分からないこの状況下で。
『……待たせたわね……できたわよ、多重連奏爆裂魔法の準備が!!』
差し込んだ希望の勝機。
脳に直接語りかけるようにして聞こえた、サナの声。
「……ふ、ふはは、あーっはっは! そうさ、全てはこの為の時間稼ぎ、だったんだよ!」
「サナ、タイミング完璧よ!……でもイデア、その言い訳は……少し無理があると思うケド」
「ふふフ……この私カら逃げルツモりか……ダが無意味ダ……この攻撃が外レようと、貴様ラが死ぬ運命は何モ変わりハしない! まずは……コの一撃で…………ああっ?!」
黒い魔力の玉を放出するべく、ヘキが上を見上げたその瞬間。
その真上には、幾重にも重ねられた魔法陣が。
橙色の魔力描写式魔法陣。……つまり、この幾重にも重ねられた魔法陣、その全てが、爆裂魔法の魔法陣ということ……!!!!
「なん……ナんだと……!!」
「チッ……もっと遠くへ行かなければ……巻き込まれたら確実に死ぬぞ……!」
「圧倒的な火力だけど……そのリスクも圧倒的か……!」
「きさ……貴様ら、貴様らーーっ!! 逃ゲヤガって……覚悟すルがイい……!! 死ねえっ!!」
背後より放たれる最後の魔力玉。
同時に起動する魔法式。
『多重連奏爆裂魔法、クインテットエクスプロージョン!!!!』
上空より降り注ぐ最大級の爆裂魔法。
その風圧だけで凄まじかったが、まだ俺たちにはやるべきことが残っていた。
「おい、レイ! 迎撃……だ! 合わせるぞ、刀を抜けっ!」
「……2人で、合わせるっ!」
迫り来る暗黒の魔力弾。
だがしかし、ここさえ乗り切れば確実に勝てる、というのなら……!
「せー……のっ!」
2人でタイミングを合わせ、その魔力を両断する。
黒い瘴気が吹き荒れた後、意識は目の前の白い光に飲まれてゆく。
「ぐ……ぐグ……こ……この私が……こンな……人間の技如きニ……!! ち……ちくショおおおおおおおおっ……!!!」
聞こえてきたのは……ただの妄想かもしれないが、聞こえてきたのは間違いなくサナ……さんの声。
しかし……魔術であればできるのか? 人の心の中に語りかける、というヤツが。
『あー、えっと、まあ、この声はイデア、の妄想だとか……そういうのはなくて、えっと…私が! 私が直接、語りかけてるの』
『……ならばいいのだが…話し方……はこれであっている……のですか?』
『語尾は合ってないけどね……それで、レイちゃんって、分かるでしょ? そのレイちゃんが、今トンデモない敵と戦ってるワケ。だからある作戦に、イデアの力を貸してほしいの』
『一体全体どんな作戦……なんですか』
『…………その敬語やめて、話しにくいから……んで! 肝心の作戦ってのが……』
*◇*◇*◇*◇
各地で巻き起こる激戦。
その最中で死闘の中にあったのは、人界王直属騎士となったレイも同じであった。
……いいやむしろ、彼女はイデアよりも頑張っているのだろう。
「……はあ……はあ、は……チッ、まだ、倒れないのかよ……!」
「もしかして……この私に、勝てるとでも思いましたか?」
「化け物……め……」
レイが相手していたのは、魔王軍幹部よりカーネイジへと引き抜かれた「断崖」の異名を持つ男、ヘキ。
まるで石像のように灰に塗られたその身体は、如何なる攻撃をも寄せ付けない、まさに壁、断崖絶壁の体現者となる男であった。
「何度やっても無駄です……私の肉体は鋼の如く硬く、そしてあらゆる攻撃を寄せ付けない!
……そろそろ、あなたの体力も無くなってきた頃でしょうか、くたばった後は嬲り殺して差し上げますよ……丁重にね」
「ち……ふふ、流石にコイツは……キツいかも……」
「何を手こずっている、キサマはそれでも王直属の騎士なのか?」
後方。私の真後ろに現れたその人影はおそらく……
「…………人斬りの兄、ね……一体何のよう……あなたは人の手助けなんて、するようには、……見えないんだけど」
「キサマの世界には人斬りかそれ以外の人しかいなかったりするのか。
………………まあ、手助けをしてやるために来てやったんだ。
キサマの手助け……もとい時間稼ぎに来た。…………サナ、が何かをするつもりだ、と言えば、大体何をしでかすか想像はつくだろう」
…………そう。
圧倒的に強固な壁ならば。
さらにそれを超える圧倒的な火力で吹き飛ばす……って訳?
「脳筋もいいとこ。…………私も、人の事言えないけど」
「…………だが、キサマは退いてろ。ヤツがしなくとも、この俺のみで貫いてみせる」
イデアは、その先に見据えた敵に手を翳し、その敵を指した2本の指に魔力が収束する。
「まさか、この私を貫いてみせる、とでも??」
「その通りだ。キサマ如き、この俺の新超必殺技で粉微塵だぜ」
「…………ならば受けてみましょうか、この私を貫くなど、不可能に等しいですがね」
暴風が吹き荒れる。
イデアの身体を覆い尽くす稲妻が、その魔力の質を物語っていた。
凄まじい魔力量。量だけなら、魔法にだって匹敵するほどのものだった。が。
体感、体感だが、1分経過。
……2分経過。
……3分経過……って……!
「…………イデア、まさかあなた……嘘をついて時間稼ぎを……?」
「…………」
「しかしこの魔力量……囮としては申し分ない量だ……凄まじすぎる……!」
「…………」
「まだですか、いい加減、待つのもウンザリしてきたのですが」
敵であるヘキも流石に痺れを切らす。
それでも、まだ魔力溜めは終わらない。
「…………」
「イデア……貴方の時間稼ぎに全てがかかってる……だからもう少し、もう少し魔力を高めるフリを……」
「うるさい……! 集中できんだろう……!」
あ、あるぇー?
これって時間稼ぎしてたんじゃなくて、まさか本当に貫くつもりで……?
「……イデア、まさかあなた、本当にヤツを貫けるとでも……」
「ファイナル、ストライクーーーッッッッ!!!!」
話しかけた瞬間、イデアの手のひらから超高密度に圧縮された魔力弾が発される。
……あれ、もしかして不意打ち……?
その魔力弾が激突し、砂埃の舞うこの場にて。
イデアは、さんざん魔力を溜めまくったうえ、不意打ちまでかましてみせたイデアは、確実に勝ち誇った顔で高笑いをしていた。
「はっはーーっ!! やはり、やはりキサマ如き、この俺様の必殺技、ファイナルストライクにかかれば木っ端微塵に吹き飛ぶんだ……!
愚かだったなあ、自分の判断を悔やむといい!! はーーーっはっはっは!! はーーーっはっは…………あ……!」
「…………あ? あ、って一体何よ」
なぜだろう。
嫌な予感……しかしなかったのだが……?
「どうしました……? その程度で、この私を貫けるとでもお思いで?」
「何……やってんのよ……全っ然、貫けてないじゃないのよ、イデア! この馬鹿っ!」
「ち、くしょう……まさかこの俺の新超必殺技が……!」
ヘキの身体には、目立った損傷……などはなく。
まるで最初から、その攻撃がなかったかの如く、ヘキはただ、仁王立ちでその魔弾を受け止め、消し去っていた。
「……それで、おしまいですか……? ならば今度はこちらから……死になさいっ!!」
ヘキが掲げた両腕の間に、黒い魔力が溜まり始める。
これはおそらく……周りの全ての生命から魔力を吸い上げている…?
「私ノ身体に込めラれた呪詛ヲ用いテ……貴様らを塵にシてやる……!!」
———呪詛?
つまるところ……呪術?
いや、でも……そんなの日ノ國でしか———そもそも、日ノ國でもあまり使われなかった術式だというのに……?
「……チッ、コイツはまずいな……レイ! 今すぐにでも逃げるぞ!」
「コイツはまずい……って、これほとんどあなたが引き起こした事だけどねぇっ!
……ただ、今アイツは呪詛と口にした。つまりヤツが用いるのは呪術ってこと……! 呪術に関しては私も疎いし……はっきり言って、何が起こるか……分からない!」
収束される黒い気。
どう勝つか、そんなものは全く分からないこの状況下で。
『……待たせたわね……できたわよ、多重連奏爆裂魔法の準備が!!』
差し込んだ希望の勝機。
脳に直接語りかけるようにして聞こえた、サナの声。
「……ふ、ふはは、あーっはっは! そうさ、全てはこの為の時間稼ぎ、だったんだよ!」
「サナ、タイミング完璧よ!……でもイデア、その言い訳は……少し無理があると思うケド」
「ふふフ……この私カら逃げルツモりか……ダが無意味ダ……この攻撃が外レようと、貴様ラが死ぬ運命は何モ変わりハしない! まずは……コの一撃で…………ああっ?!」
黒い魔力の玉を放出するべく、ヘキが上を見上げたその瞬間。
その真上には、幾重にも重ねられた魔法陣が。
橙色の魔力描写式魔法陣。……つまり、この幾重にも重ねられた魔法陣、その全てが、爆裂魔法の魔法陣ということ……!!!!
「なん……ナんだと……!!」
「チッ……もっと遠くへ行かなければ……巻き込まれたら確実に死ぬぞ……!」
「圧倒的な火力だけど……そのリスクも圧倒的か……!」
「きさ……貴様ら、貴様らーーっ!! 逃ゲヤガって……覚悟すルがイい……!! 死ねえっ!!」
背後より放たれる最後の魔力玉。
同時に起動する魔法式。
『多重連奏爆裂魔法、クインテットエクスプロージョン!!!!』
上空より降り注ぐ最大級の爆裂魔法。
その風圧だけで凄まじかったが、まだ俺たちにはやるべきことが残っていた。
「おい、レイ! 迎撃……だ! 合わせるぞ、刀を抜けっ!」
「……2人で、合わせるっ!」
迫り来る暗黒の魔力弾。
だがしかし、ここさえ乗り切れば確実に勝てる、というのなら……!
「せー……のっ!」
2人でタイミングを合わせ、その魔力を両断する。
黒い瘴気が吹き荒れた後、意識は目の前の白い光に飲まれてゆく。
「ぐ……ぐグ……こ……この私が……こンな……人間の技如きニ……!! ち……ちくショおおおおおおおおっ……!!!」
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