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番外編
新婚・未散の休日
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朝だ……
あ……そうだ今日土曜だから早く起きなくていいんだった……
はた、と目線を下げればパジャマ姿の私の胸の下辺りに絡み付く柊さんの腕。
もうこの生活にもだいぶ慣れてきた。
体勢を変えて柊さんの方に向き直り、寝顔をじーっと見つめる。そっと頬に触れてみると少し髭が生えてきててじょりじょりする。
うふふ……
なんて無防備で可愛らしいのかしら……
ニヤニヤが止まらない。
すると起きたのか、薄く目を開けた柊さんが小さな声で呟く。
「その顔変……」
「……」
起きてたなら言ってよ……
***
「じゃあ、昨日話しましたけど昼は美香ちゃんとランチなので」
朝食は柊さんは珈琲と食パンだけ、私はバナナと豆乳だけ。それぞれ食べながら予定の確認。
「了解」
柊さんが新聞を読みながら返事をする。
「柊さん今日の予定は?」
「んー、少し仕事してからちょっと実家に行ってくる。野菜取りに来いって言うから」
笹森家のお陰で、我が家には新鮮な野菜がちょくちょくやってくる。非常にありがたいことです。
「わかりました。私夕方までには戻るんで」
「ゆっくりしておいで」
「はい」
「それと、風祭さんと三上はどうなってるのかよーく聞いてきて」
柊さんは両手で持っていた新聞からヒョイ、と顔を覗かせると楽しそうにニヤニヤしている。
その話が聞きたいんだな、これは。
***
美香ちゃんと目当てのイタリアンのお店近くの駅で待ち合わせをして、店に向かう。
結局私は古巣の総務に戻ることになり、見知った顔の中で仕事が出来る事にそれはもう安堵した。
「で、先輩。結婚式の準備はすすんでますか?」
今日も可愛いミニ丈のワンピースに高いヒールのパンプスを履いた美香ちゃんが興味津々な様子で尋ねてきた。私も以前柊さんに買ってもらった膝丈のワンピース。美香ちゃんみたいにヒールは履かないけど。バレエシューズだけど。
「うんまあ……」
「なんか歯切れ悪いですね」
「笹森家側はホテル希望なんだよね。そこで全部済んじゃうし、夜はそのホテル泊まればいいし。うちの親もそれでいいとは言ってるんだけどさ……」
がくんと項垂れ、はあ~と溜息をつく。
「何か不都合でも?」
美香ちゃんが不思議そうに首を傾げた。
「チャペル挙式が嫌……」
げんなりしながら答えると、美香ちゃんは大きく目を見開いた。
「えーーー?? なんでですか?」
「だ、だって人前でキスするとか、あり得なくない?それに父親とバージンロード歩くなんて恥ずかしくって……」
美香ちゃんが怪訝そうな顔をする。
「いやいや先輩……みんなやってるしね。意外と『なーんだ、こんなもんか』みたいにあっさり終わると思いますよ?」
「そうかもしれないけどさー……なんか考えただけで拒否反応が……」
「そんなこと言わないで先輩! ウエディングドレス絶対似合いますから!」
「ドレス……この私がドレスって……それもちょっと嫌……」
「うっそん、先輩!! ドレス着ましょうよ!! 一生に一度ですよ?」
美香ちゃんが驚きで声を張り上げる。
「私みたいに今まであまり注目を浴びたことのない人間は目立つことに慣れていないのだよ」
憮然としながら到着したイタリアンのお店に入る。カントリー調のお洒落な店内で食事をしてるのは殆どが女性客だ。
「まあ、また決まったら招待状渡すから、よろしくね」
「はい!楽しみにしてますね。で、先輩。その指輪が結婚指輪ですか?」
注文を済ませ、ふうと一息ついたところで美香ちゃんがコップを掴む私の手に視線を送った。
「うん、そう」
「会社に嵌めて来ないですもんねえ。初めて見ました」
婚約指輪はプロポーズ? と一緒に貰ったのだけど、入籍直前に柊さんに見るからに高級そうなジュエリーショップに連れていかれ、そこで結婚指輪を買った。いろんな指輪を見ていたらどれを買っていいのかよくわからなくなって、ほぼ柊さんのセレクトだ。
柊さんは堂々と嵌めて会社に行っているけど、私は気恥ずかしくてせめて結婚式が終わるまではと今は嵌めて行っていない。
「なんか高そうじゃないですか……? ダイヤもついてるし……」
美香ちゃんがじいいいいっと指輪をみつめる。
「私はもっと安いので良いって言ったんだけど、柊さんがこれがいいって……」
「いいなあー先輩。私もそんな素敵な指輪贈ってくれる彼欲しいなあ~」
美香ちゃんが少しふて腐れたようにグラスワインを飲んだ。
私は運ばれてきたオードブルを食べながら、美香ちゃんにそれとなく切り出す。
「で、美香ちゃん、三上君のその後の反応はどう?」
んー、と美香ちゃんは軽く首を傾げた。
「この前ようやく二人で食事に行くところまでこぎつけたんですけどね、ちょっと私が会話を恋愛モードにするとすぐ話題変えられちゃいますねーー。手ごわいです」
「三上君今まで自分から行ってたから来られるのは慣れてないみたいだしね」
「そうですねえ、それに先輩に振られた傷もまだ癒えて無いのかもしれませんしねえ……」
と言ってニヤリと笑う。
「そ、そこはごめん……」
「ふふ。良いですよ。振ってくれなかったら私一目惚れした瞬間に玉砕でしたからね。却ってお礼を言いたいくらいです」
美香ちゃんはニッコリ微笑んでから、オードブルを口に運んだ。
「でも、ほんと三上君はいい人だと思う。私がいろいろあったときも助けてくれたし」
「そうですよね~、私がこんなにグイグイ迫ってもちゃんと相手してくれますしね。笹森さんが既婚者になった今、次に狙われるのは三上さんだって言ってる人もいますし。ライバルが増える前になんとかもう少しお近づきになりたいもんです」
「はは……」
なんとも、言い難い。
「でも結婚公表した翌日は先輩大変でしたねーー。出社早々囲まれてましたもんね」
美香ちゃんにそう言われ、その時を思い出して溜息が。
「ああ、もう……ね……。割とみんな好意的だったからよかったけど、中にはキツイ視線を向けてくる人もいたからなーー。分ってはいたけど結構怖かったなー」
「先輩が秘書課のお姉さまに囲まれた時は私慌てて営業部まで走っちゃいましたもん。でも笹森さん嫌な顔一つしないで飛んできてくれてかっこよかったですねえ…」
「そうだね。あの時は助かったよー……。じろじろ顔見られて『なんだ普通の子じゃん』とか『笹森君、見る目無いのね』とか言われたい放題言われてもう、恐ろしいったら」
思い出すと寒気がする。
「でも笹森さん、『うちの嫁を侮辱するということは俺も侮辱されてるってことでいいのかな?』なーんて言ってお姉さま達蹴散らしたじゃないですか!かっこよかったなあ……お姉さま達すごすご去って行ったし」
美香ちゃんが楽しそうに笑いながらメインのパスタを口に運ぶ。それを見ながら私も少し「ふ」と笑って、パスタを食べた。
そう、宣言した通り、ちゃんと柊さんは守ってくれてる。
家に戻ると、柊さんがリビングで本を読みながらのんびり寛いでいた。
「ただいまー」
「おう。お帰り」
「実家どうでした?」
「今日も色々貰った。キッチンにあるから見てみ」
グイと親指を立てて示された方を見ると、段ボールに沢山の野菜が。
「うわあああ……、凄い。しばらくうちの食卓は野菜づくしですね」
「時期外れだけど鍋にでもするか」
「そうですねー、あとは野菜スープにでもしようかな~」
献立を悩んでいると、柊さんが私の手を引いてソファーに座らせ、「で、聞いてきた?」とニコニコしている。
ああ、あの話ね。
「二人で食事に行くところまでは行ったみたいですよ」
「ふうん、そう。あとは?」
「いやー、今のところはそこまでかな」
「なんだ」
残念そうにソファーに凭れて腕を組んだ。
「美香ちゃんが恋愛モードに入ろうとすると話逸らされちゃうみたいですよ」
「三上意外と意気地無しだな」
「いやいや…三上君の気持ちも汲んであげてくださいよ……」
「あ、そうだ。未散に荷物届いてた」
と言って柊さんがキッチンカウンターの辺りに置いてある薄い段ボールを指した。
「あっ!あれだっ」
そうそう、ネットで注文してあったんだよねー、アニメ映画化された好きな漫画のDVD!
段ボールからDVDを取り出して、パッケージを見てニンマリする。
「うふふふふ」
「なんだ、DVDか」
「そうなんです。今晩柊さんが寝たら一人で観ます」
私の言葉に、少しムッとする柊さん。
「俺一人で寝るの?」
「今晩だけ!私DVD見始めると集中して言葉発しなくなるんで、できれば一人で観たいんですよ。そしてリビングの大画面で観たいので」
テヘ。
と笑ってごまかす。
「ふうん、じゃあ」
柊さんの顔が、途端に不敵な表情へと変わる。
「俺の相手は今してもらっちゃおうかなー」
「え?」
「はい、未散ちゃんこっち」
「えっ? えっ?」
柊さんに手を引かれそのまま寝室に連れ込まれる。
「しゅ、柊さん!! まだ夜じゃないですよ!!」
「時間なんか関係ない。俺昼間一人で寂しかったんだけどなあー、未散?」
「うっ……」
綺麗な顔を綻ばせて微笑んだ柊さんは、そのまま私の唇を塞ぐと同時進行で私の服を脱がせ始めた。
「あ、の……柊さ……」
「黙って」
「……」
素直に黙り込んで、柊さんの唇を受け止める。
いつもこんな感じで柊さんのペースに嵌っちゃう私って……
と思いつつ、柊さんの首に腕を絡めた。
あ……そうだ今日土曜だから早く起きなくていいんだった……
はた、と目線を下げればパジャマ姿の私の胸の下辺りに絡み付く柊さんの腕。
もうこの生活にもだいぶ慣れてきた。
体勢を変えて柊さんの方に向き直り、寝顔をじーっと見つめる。そっと頬に触れてみると少し髭が生えてきててじょりじょりする。
うふふ……
なんて無防備で可愛らしいのかしら……
ニヤニヤが止まらない。
すると起きたのか、薄く目を開けた柊さんが小さな声で呟く。
「その顔変……」
「……」
起きてたなら言ってよ……
***
「じゃあ、昨日話しましたけど昼は美香ちゃんとランチなので」
朝食は柊さんは珈琲と食パンだけ、私はバナナと豆乳だけ。それぞれ食べながら予定の確認。
「了解」
柊さんが新聞を読みながら返事をする。
「柊さん今日の予定は?」
「んー、少し仕事してからちょっと実家に行ってくる。野菜取りに来いって言うから」
笹森家のお陰で、我が家には新鮮な野菜がちょくちょくやってくる。非常にありがたいことです。
「わかりました。私夕方までには戻るんで」
「ゆっくりしておいで」
「はい」
「それと、風祭さんと三上はどうなってるのかよーく聞いてきて」
柊さんは両手で持っていた新聞からヒョイ、と顔を覗かせると楽しそうにニヤニヤしている。
その話が聞きたいんだな、これは。
***
美香ちゃんと目当てのイタリアンのお店近くの駅で待ち合わせをして、店に向かう。
結局私は古巣の総務に戻ることになり、見知った顔の中で仕事が出来る事にそれはもう安堵した。
「で、先輩。結婚式の準備はすすんでますか?」
今日も可愛いミニ丈のワンピースに高いヒールのパンプスを履いた美香ちゃんが興味津々な様子で尋ねてきた。私も以前柊さんに買ってもらった膝丈のワンピース。美香ちゃんみたいにヒールは履かないけど。バレエシューズだけど。
「うんまあ……」
「なんか歯切れ悪いですね」
「笹森家側はホテル希望なんだよね。そこで全部済んじゃうし、夜はそのホテル泊まればいいし。うちの親もそれでいいとは言ってるんだけどさ……」
がくんと項垂れ、はあ~と溜息をつく。
「何か不都合でも?」
美香ちゃんが不思議そうに首を傾げた。
「チャペル挙式が嫌……」
げんなりしながら答えると、美香ちゃんは大きく目を見開いた。
「えーーー?? なんでですか?」
「だ、だって人前でキスするとか、あり得なくない?それに父親とバージンロード歩くなんて恥ずかしくって……」
美香ちゃんが怪訝そうな顔をする。
「いやいや先輩……みんなやってるしね。意外と『なーんだ、こんなもんか』みたいにあっさり終わると思いますよ?」
「そうかもしれないけどさー……なんか考えただけで拒否反応が……」
「そんなこと言わないで先輩! ウエディングドレス絶対似合いますから!」
「ドレス……この私がドレスって……それもちょっと嫌……」
「うっそん、先輩!! ドレス着ましょうよ!! 一生に一度ですよ?」
美香ちゃんが驚きで声を張り上げる。
「私みたいに今まであまり注目を浴びたことのない人間は目立つことに慣れていないのだよ」
憮然としながら到着したイタリアンのお店に入る。カントリー調のお洒落な店内で食事をしてるのは殆どが女性客だ。
「まあ、また決まったら招待状渡すから、よろしくね」
「はい!楽しみにしてますね。で、先輩。その指輪が結婚指輪ですか?」
注文を済ませ、ふうと一息ついたところで美香ちゃんがコップを掴む私の手に視線を送った。
「うん、そう」
「会社に嵌めて来ないですもんねえ。初めて見ました」
婚約指輪はプロポーズ? と一緒に貰ったのだけど、入籍直前に柊さんに見るからに高級そうなジュエリーショップに連れていかれ、そこで結婚指輪を買った。いろんな指輪を見ていたらどれを買っていいのかよくわからなくなって、ほぼ柊さんのセレクトだ。
柊さんは堂々と嵌めて会社に行っているけど、私は気恥ずかしくてせめて結婚式が終わるまではと今は嵌めて行っていない。
「なんか高そうじゃないですか……? ダイヤもついてるし……」
美香ちゃんがじいいいいっと指輪をみつめる。
「私はもっと安いので良いって言ったんだけど、柊さんがこれがいいって……」
「いいなあー先輩。私もそんな素敵な指輪贈ってくれる彼欲しいなあ~」
美香ちゃんが少しふて腐れたようにグラスワインを飲んだ。
私は運ばれてきたオードブルを食べながら、美香ちゃんにそれとなく切り出す。
「で、美香ちゃん、三上君のその後の反応はどう?」
んー、と美香ちゃんは軽く首を傾げた。
「この前ようやく二人で食事に行くところまでこぎつけたんですけどね、ちょっと私が会話を恋愛モードにするとすぐ話題変えられちゃいますねーー。手ごわいです」
「三上君今まで自分から行ってたから来られるのは慣れてないみたいだしね」
「そうですねえ、それに先輩に振られた傷もまだ癒えて無いのかもしれませんしねえ……」
と言ってニヤリと笑う。
「そ、そこはごめん……」
「ふふ。良いですよ。振ってくれなかったら私一目惚れした瞬間に玉砕でしたからね。却ってお礼を言いたいくらいです」
美香ちゃんはニッコリ微笑んでから、オードブルを口に運んだ。
「でも、ほんと三上君はいい人だと思う。私がいろいろあったときも助けてくれたし」
「そうですよね~、私がこんなにグイグイ迫ってもちゃんと相手してくれますしね。笹森さんが既婚者になった今、次に狙われるのは三上さんだって言ってる人もいますし。ライバルが増える前になんとかもう少しお近づきになりたいもんです」
「はは……」
なんとも、言い難い。
「でも結婚公表した翌日は先輩大変でしたねーー。出社早々囲まれてましたもんね」
美香ちゃんにそう言われ、その時を思い出して溜息が。
「ああ、もう……ね……。割とみんな好意的だったからよかったけど、中にはキツイ視線を向けてくる人もいたからなーー。分ってはいたけど結構怖かったなー」
「先輩が秘書課のお姉さまに囲まれた時は私慌てて営業部まで走っちゃいましたもん。でも笹森さん嫌な顔一つしないで飛んできてくれてかっこよかったですねえ…」
「そうだね。あの時は助かったよー……。じろじろ顔見られて『なんだ普通の子じゃん』とか『笹森君、見る目無いのね』とか言われたい放題言われてもう、恐ろしいったら」
思い出すと寒気がする。
「でも笹森さん、『うちの嫁を侮辱するということは俺も侮辱されてるってことでいいのかな?』なーんて言ってお姉さま達蹴散らしたじゃないですか!かっこよかったなあ……お姉さま達すごすご去って行ったし」
美香ちゃんが楽しそうに笑いながらメインのパスタを口に運ぶ。それを見ながら私も少し「ふ」と笑って、パスタを食べた。
そう、宣言した通り、ちゃんと柊さんは守ってくれてる。
家に戻ると、柊さんがリビングで本を読みながらのんびり寛いでいた。
「ただいまー」
「おう。お帰り」
「実家どうでした?」
「今日も色々貰った。キッチンにあるから見てみ」
グイと親指を立てて示された方を見ると、段ボールに沢山の野菜が。
「うわあああ……、凄い。しばらくうちの食卓は野菜づくしですね」
「時期外れだけど鍋にでもするか」
「そうですねー、あとは野菜スープにでもしようかな~」
献立を悩んでいると、柊さんが私の手を引いてソファーに座らせ、「で、聞いてきた?」とニコニコしている。
ああ、あの話ね。
「二人で食事に行くところまでは行ったみたいですよ」
「ふうん、そう。あとは?」
「いやー、今のところはそこまでかな」
「なんだ」
残念そうにソファーに凭れて腕を組んだ。
「美香ちゃんが恋愛モードに入ろうとすると話逸らされちゃうみたいですよ」
「三上意外と意気地無しだな」
「いやいや…三上君の気持ちも汲んであげてくださいよ……」
「あ、そうだ。未散に荷物届いてた」
と言って柊さんがキッチンカウンターの辺りに置いてある薄い段ボールを指した。
「あっ!あれだっ」
そうそう、ネットで注文してあったんだよねー、アニメ映画化された好きな漫画のDVD!
段ボールからDVDを取り出して、パッケージを見てニンマリする。
「うふふふふ」
「なんだ、DVDか」
「そうなんです。今晩柊さんが寝たら一人で観ます」
私の言葉に、少しムッとする柊さん。
「俺一人で寝るの?」
「今晩だけ!私DVD見始めると集中して言葉発しなくなるんで、できれば一人で観たいんですよ。そしてリビングの大画面で観たいので」
テヘ。
と笑ってごまかす。
「ふうん、じゃあ」
柊さんの顔が、途端に不敵な表情へと変わる。
「俺の相手は今してもらっちゃおうかなー」
「え?」
「はい、未散ちゃんこっち」
「えっ? えっ?」
柊さんに手を引かれそのまま寝室に連れ込まれる。
「しゅ、柊さん!! まだ夜じゃないですよ!!」
「時間なんか関係ない。俺昼間一人で寂しかったんだけどなあー、未散?」
「うっ……」
綺麗な顔を綻ばせて微笑んだ柊さんは、そのまま私の唇を塞ぐと同時進行で私の服を脱がせ始めた。
「あ、の……柊さ……」
「黙って」
「……」
素直に黙り込んで、柊さんの唇を受け止める。
いつもこんな感じで柊さんのペースに嵌っちゃう私って……
と思いつつ、柊さんの首に腕を絡めた。
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