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第三章
第88話『否定と肯定』
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それから、ウリエルと共に真っ直ぐ練習上へ来た俺は倉庫から道具箱を取り出していた。
ちなみにウリエルは俺の後ろで模擬刀を振るっている。さすがはドラゴンと言うべきか、ブォン!と風を切る音が凄まじい。師匠たるベルゼには劣るが、凄い怪力とスピードである。正直、その細い腕のどこにそんな力があるのか謎だった。
こういう場面を見ると、『嗚呼、ウリエルって本当にドラゴンなんだなぁ····』って思うよ。
ターゲットバードを倉庫の木箱から取り出した俺はそれに魔力を注いだ。
ちなみにターゲットバードとは鳥型の魔道具のことで、銃や弓の練習に使うものである。鳥のように空を飛び、動き回るため的当て練習には持ってこいの代物なのだ。
魔力をエネルギーとして動くこれは壊さなければ、ずっと使える優れものでもある。
確かマモンの話だと、この魔道具には浮遊魔法の他に防御魔法も付与されているため、余程のことが無ければ壊れることはないらしい。それこそ、魔力銃の最大火力で撃ち抜かない限り壊れはしない。
被弾した時は攻撃を受けた箇所が数秒間赤くなる仕組みなので、どこに弾が当たったかきちんと分かるしな。この魔道具ほど、銃の練習に向いたものは無い。
マモンやベルゼには好きに使っていいって言われてるし、壊さない程度に遊ばせてもらおう。
今回は長時間練習するつもりは無いから、魔力はこんなもんで良いか。
少量の魔力を込めたターゲットバードは背中にあるスイッチを押すと、パタパタと羽を動かして浮遊し始めた。子犬サイズの白い鳥は宙に浮くなり、自由に飛び回り始める。その姿は鳥そのものだった。
鳥の動きや飛び方を完全に再現したそれは空高く舞い上がる。もちろん、俺の射程圏内からは出ない。遠くに行かれたら、練習どころじゃなくなるからな。そこはきちんと設定されている。
よしっ····!ターゲットバードの動きも滑らかだし、もう練習を始めても大丈夫だろ。
俺はマジックバックから魔力銃を取り出し、それを最低火力に設定した。
これなら、魔力消費量も少なくて済むし、何よりターゲットバードを壊す心配がない。
おっしゃ!練習開始だ!
ニッと自信満々に微笑むと、俺は魔力銃を片手に練習場を走り出した。
動く的を自分も動いた状態で撃つ。実はこれが一番大事だったりする。長距離狙撃手だったら話は別だが、俺は基本近距離戦しかしないからな。近距離戦で立ち止まって銃を打つなんて、命が幾つあっても足りない。
俺はいつもの調子で練習場を駆け回りながら、ふわふわと宙を舞うターゲットバードに魔力弾を放つ。音もなく放たれる弾はヒュンッと風を切って、ターゲットバードの腹部に当たった。
よしっ!狙い通り!
普段はマモンと練習しているため、ターゲットバードの動きなどスローモーションのように見える。正直こんなのヌルゲーだった。
余裕だな。
『ウリエルの前だからって、張り切り過ぎですよ。格好付けたいのは分かりますが、序盤からそんなに飛ばしたら後でバテます』
張り切ってるのは認めるが、今日はこれでいいんだ。どうせ、直ぐに終わるからな。飛ばすくらいが丁度いい。
俺がバテる頃にはターゲットバードの魔力が切れてるだろうさ。
ま、練習時間が長くてもウリエルの前なら張り切るけどな。ウリエルには格好良いところしか見せたくねぇーし。
『····なんか、今日はやけに素直ですね。いつもなら、『そんなんじゃねぇ!!』とか何とか言ってツッコミを入れてるじゃないですか』
·····そうだな。“いつも”なら····“いつも”の俺なら『ふざけんな!』とか『んな訳ねぇーだろ!』とか言って、ビアンカの意見を全否定してたと思う。
だって───────────否定しないといけない気がしてたから····。
でも、明日死ぬかもしれないと思えば思うほど、“この気持ち”を肯定したくなった。
もちろん、死ぬ気なんて微塵もねぇーし、生き抜く気満々だけど·····死ぬ可能性を否定なんか出来ない。明日は戦。いつ命を落としても可笑しくない日。明日が俺の最期で、命日になるかもしれない。
死を身近に感じれば感じるほど、素直になりたいという気持ちがどんどん大きくなっていく。
不思議だよなぁ····人を嫌い、人に嫌われた俺が誰かを“好き”になるなんて····。それも相手は幼女で····ファンタジー世界の住人。住む世界も環境も価値観も、何もかも違う小さな小さな女の子。
“でも”····いや、違う。“だから”────────こんなにも惹かれてしまう。
幾度となく気持ちに蓋をして、自分の気持ちを否定して、認めないようにして来たのに·····明日が最期かもしれないと思うと、急に手を伸ばしたくなった。
──────────自分の気持ちを認めてしまいたいと思ったんだ。すげぇ今更だけど····。
俺は模擬刀を振り回して遊ぶ紫檀色の長髪幼女を見つめ、僅かに頬を緩める。
『·····今までロリコンとか色々言ってきた私が言うのもなんですが、本当にその気持ちを肯定して良いんですか?今までずっと必死に否定してきた気持ちでしょう?』
死を覚悟する俺にビアンカは慌てて言葉を重ねた。死と前向きに向き合う俺を恐れるように·····ビアンカは酷く弱々しい声で俺に尋ねた。
なあ、ビアンカ。
正直なところ、俺もこの気持ちを肯定していいのか分からんないんだ。否定し続けた方が良い気もするけど、いっそのこと肯定した方が楽になれる気もする。
俺がずっとこの気持ちを否定し続けてきたのはウリエルの人生に····深く踏み込まないためなんだ。
俺はどこまで行っても人間で·····平和ボケした日本人。ドラゴンのウリエルとでは価値観も住む環境も、そして─────────生きる“時間”も違い過ぎる。
『ウリエルのため』って言ったけど、本当は違う。俺が怖いんだ·····ウリエルと結ばれるハッピーエンドが····。
俺がウリエルに告白して、あいつが振ってくれれば良いんだ。でも····多分それはない。ウリエルの言動を見る限り、あいつも俺を好いているのは明白な事実。
『自意識過剰····と言いたいところですが、確かにそうですね。ウリエルはオトハのことを好意的に思っています。それも───────恋愛的な意味で。最近自覚も持ち始めたようですし····今、告白すれば十中八九、付き合うことが出来るでしょう』
ビアンカがそう断言するなら、間違いないな····。この天使は毒舌だが、絶対に嘘は吐かない。そんな奴がウリエルの気持ちを恋愛感情だと断言したなら、間違いないだろう。
ウリエルと両思い、か····。嬉しい筈なのにどこか息苦しく感じるのはきっと···俺が怖がっているから。ウリエルと結ばれるハッピーエンドを····。
病気や酷い怪我でも負わない限り、死ぬのは絶対に俺が先。両親に置いていかれたあいつを····また置いて行ってしまうのが堪らなく怖い。
だから、俺はこの気持ちを否定した。
俺はウリエルのことを好きじゃない。ただの妹みたいな存在。恋愛感情は一切ない。
────────と、呪いのように否定し続けて····馬鹿みたいに逃げ回った。
でも───────────明日死んでしまうかもしれないなら、肯定してもいい気がしたんだ。最後くらい、素直になっても良いんじゃないかって思えた。
『·····ウリエルにその気持ちを伝える気ですか?』
それは────────────ないな。
俺はウリエルに気持ちを伝える気なんてねぇーよ。
俺はただこの気持ちを肯定するだけで、外に出す気はない。明日戦を生き抜いても、無様に死んでも···俺はウリエルにこの気持ちを明かすつもりはないぜ。
この気持ちは死ぬまで隠し続けて、墓まで持っていく。
『そう、ですか····』
どこか不満を滲ませた声。でも、ビアンカがこれ以上俺に何か言うことは無かった。
脳内に鳴り響いていた声が消え去り、耳が聞こえやすくなる。
俺の耳に届くのは俺の足音と風を切る音、それから─────────“愛する少女”の笑い声だけ。
愛してるよ、ウリエル。でも、この気持ちは伝えられない。ごめんな····。
────────懺悔にも似た俺の『ごめんなさい』は一生ウリエルに届くことはなかった。
ちなみにウリエルは俺の後ろで模擬刀を振るっている。さすがはドラゴンと言うべきか、ブォン!と風を切る音が凄まじい。師匠たるベルゼには劣るが、凄い怪力とスピードである。正直、その細い腕のどこにそんな力があるのか謎だった。
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ちなみにターゲットバードとは鳥型の魔道具のことで、銃や弓の練習に使うものである。鳥のように空を飛び、動き回るため的当て練習には持ってこいの代物なのだ。
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マモンやベルゼには好きに使っていいって言われてるし、壊さない程度に遊ばせてもらおう。
今回は長時間練習するつもりは無いから、魔力はこんなもんで良いか。
少量の魔力を込めたターゲットバードは背中にあるスイッチを押すと、パタパタと羽を動かして浮遊し始めた。子犬サイズの白い鳥は宙に浮くなり、自由に飛び回り始める。その姿は鳥そのものだった。
鳥の動きや飛び方を完全に再現したそれは空高く舞い上がる。もちろん、俺の射程圏内からは出ない。遠くに行かれたら、練習どころじゃなくなるからな。そこはきちんと設定されている。
よしっ····!ターゲットバードの動きも滑らかだし、もう練習を始めても大丈夫だろ。
俺はマジックバックから魔力銃を取り出し、それを最低火力に設定した。
これなら、魔力消費量も少なくて済むし、何よりターゲットバードを壊す心配がない。
おっしゃ!練習開始だ!
ニッと自信満々に微笑むと、俺は魔力銃を片手に練習場を走り出した。
動く的を自分も動いた状態で撃つ。実はこれが一番大事だったりする。長距離狙撃手だったら話は別だが、俺は基本近距離戦しかしないからな。近距離戦で立ち止まって銃を打つなんて、命が幾つあっても足りない。
俺はいつもの調子で練習場を駆け回りながら、ふわふわと宙を舞うターゲットバードに魔力弾を放つ。音もなく放たれる弾はヒュンッと風を切って、ターゲットバードの腹部に当たった。
よしっ!狙い通り!
普段はマモンと練習しているため、ターゲットバードの動きなどスローモーションのように見える。正直こんなのヌルゲーだった。
余裕だな。
『ウリエルの前だからって、張り切り過ぎですよ。格好付けたいのは分かりますが、序盤からそんなに飛ばしたら後でバテます』
張り切ってるのは認めるが、今日はこれでいいんだ。どうせ、直ぐに終わるからな。飛ばすくらいが丁度いい。
俺がバテる頃にはターゲットバードの魔力が切れてるだろうさ。
ま、練習時間が長くてもウリエルの前なら張り切るけどな。ウリエルには格好良いところしか見せたくねぇーし。
『····なんか、今日はやけに素直ですね。いつもなら、『そんなんじゃねぇ!!』とか何とか言ってツッコミを入れてるじゃないですか』
·····そうだな。“いつも”なら····“いつも”の俺なら『ふざけんな!』とか『んな訳ねぇーだろ!』とか言って、ビアンカの意見を全否定してたと思う。
だって───────────否定しないといけない気がしてたから····。
でも、明日死ぬかもしれないと思えば思うほど、“この気持ち”を肯定したくなった。
もちろん、死ぬ気なんて微塵もねぇーし、生き抜く気満々だけど·····死ぬ可能性を否定なんか出来ない。明日は戦。いつ命を落としても可笑しくない日。明日が俺の最期で、命日になるかもしれない。
死を身近に感じれば感じるほど、素直になりたいという気持ちがどんどん大きくなっていく。
不思議だよなぁ····人を嫌い、人に嫌われた俺が誰かを“好き”になるなんて····。それも相手は幼女で····ファンタジー世界の住人。住む世界も環境も価値観も、何もかも違う小さな小さな女の子。
“でも”····いや、違う。“だから”────────こんなにも惹かれてしまう。
幾度となく気持ちに蓋をして、自分の気持ちを否定して、認めないようにして来たのに·····明日が最期かもしれないと思うと、急に手を伸ばしたくなった。
──────────自分の気持ちを認めてしまいたいと思ったんだ。すげぇ今更だけど····。
俺は模擬刀を振り回して遊ぶ紫檀色の長髪幼女を見つめ、僅かに頬を緩める。
『·····今までロリコンとか色々言ってきた私が言うのもなんですが、本当にその気持ちを肯定して良いんですか?今までずっと必死に否定してきた気持ちでしょう?』
死を覚悟する俺にビアンカは慌てて言葉を重ねた。死と前向きに向き合う俺を恐れるように·····ビアンカは酷く弱々しい声で俺に尋ねた。
なあ、ビアンカ。
正直なところ、俺もこの気持ちを肯定していいのか分からんないんだ。否定し続けた方が良い気もするけど、いっそのこと肯定した方が楽になれる気もする。
俺がずっとこの気持ちを否定し続けてきたのはウリエルの人生に····深く踏み込まないためなんだ。
俺はどこまで行っても人間で·····平和ボケした日本人。ドラゴンのウリエルとでは価値観も住む環境も、そして─────────生きる“時間”も違い過ぎる。
『ウリエルのため』って言ったけど、本当は違う。俺が怖いんだ·····ウリエルと結ばれるハッピーエンドが····。
俺がウリエルに告白して、あいつが振ってくれれば良いんだ。でも····多分それはない。ウリエルの言動を見る限り、あいつも俺を好いているのは明白な事実。
『自意識過剰····と言いたいところですが、確かにそうですね。ウリエルはオトハのことを好意的に思っています。それも───────恋愛的な意味で。最近自覚も持ち始めたようですし····今、告白すれば十中八九、付き合うことが出来るでしょう』
ビアンカがそう断言するなら、間違いないな····。この天使は毒舌だが、絶対に嘘は吐かない。そんな奴がウリエルの気持ちを恋愛感情だと断言したなら、間違いないだろう。
ウリエルと両思い、か····。嬉しい筈なのにどこか息苦しく感じるのはきっと···俺が怖がっているから。ウリエルと結ばれるハッピーエンドを····。
病気や酷い怪我でも負わない限り、死ぬのは絶対に俺が先。両親に置いていかれたあいつを····また置いて行ってしまうのが堪らなく怖い。
だから、俺はこの気持ちを否定した。
俺はウリエルのことを好きじゃない。ただの妹みたいな存在。恋愛感情は一切ない。
────────と、呪いのように否定し続けて····馬鹿みたいに逃げ回った。
でも───────────明日死んでしまうかもしれないなら、肯定してもいい気がしたんだ。最後くらい、素直になっても良いんじゃないかって思えた。
『·····ウリエルにその気持ちを伝える気ですか?』
それは────────────ないな。
俺はウリエルに気持ちを伝える気なんてねぇーよ。
俺はただこの気持ちを肯定するだけで、外に出す気はない。明日戦を生き抜いても、無様に死んでも···俺はウリエルにこの気持ちを明かすつもりはないぜ。
この気持ちは死ぬまで隠し続けて、墓まで持っていく。
『そう、ですか····』
どこか不満を滲ませた声。でも、ビアンカがこれ以上俺に何か言うことは無かった。
脳内に鳴り響いていた声が消え去り、耳が聞こえやすくなる。
俺の耳に届くのは俺の足音と風を切る音、それから─────────“愛する少女”の笑い声だけ。
愛してるよ、ウリエル。でも、この気持ちは伝えられない。ごめんな····。
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