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第一章
第26話『答え』
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ブーブー文句を垂れるビアンカの言葉を無視し、俺はひたすらウリエルの答えを待ち続けた。眉間に深い皺を刻み、口を八の字に折り曲げるウリエルは険しい面持ちで答えを必死に探す。俺からすれば簡単な問題でも、知識が乏しいウリエルからすれば難題そのものだろう。ここは急かしたりせず、ただゆっくり待てば良い。子供の思考を邪魔してはいけない。
ゆったりと流れる時に身を任せ、時折吹くそよ風に思いを馳せる。悟りでも開けそうな夜の静けさに僅かに目を細めた。元いた世界と違い、明かり一つ見当たらない闇の深い夜の景色。こうして見ると、元いた世界がどれだけ発展していたのか、よく分かるな。
「····分かった。答え見つけた!」
すぐ横で弾んだ声が聞こえる。子供らしい明るい声色に俺はゆるりと頬を緩めた。
今回は自分一人で導き出した答えに自信があるらしい。ウリエルの弾んだ声色から安易に察しがつく。
俺は夜空に向けていた視線を、隣に座る紫檀色の長髪幼女に向ける。キラキラと宝石のように輝く藤の瞳が目を引いた。
「じゃあ、その答えを聞かせてくれるか?」
「うんっ!あのね····答えは3!だって、宝石を奪うためにブレスを使うのはその····駄目だもん!盗みはダメだって、師匠が言ってた」
満点回答ではないが、まあ····まずまずの答えだな。理由はさておき、正解には違いない。ここは素直に褒めてあげるべきだろう。子供は褒められて伸びるタイプの子が多いからな。頭ごなしに否定するのは良くない。きちんと良いところを褒めた上で、改善点を述べる必要があった。子育てなんてしたことがない俺だが、その程度の知識は兼ね備えている。
肩に置いた手を、紫檀色の柔らかな髪の上に乗せ丁寧に優しく撫でてやる。癖毛がちな柔らかな髪は艶があり、手触りが良かった。
「正解だ。凄いな、ウリエル。ヒントなしで正解なんて、流石だな」
「えへへっ」
照れたように頬を赤らめて笑うウリエルは誇らしげに胸を反らした。白い歯を見せてニコニコと笑うウリエルは嬉しそうだ。
褒め下手な俺の言葉でもこんなに喜んでくれるのか。
自慢じゃないが、俺は人を褒めることが苦手だ。今まで誰かを褒める機会が無かったこともそうだが、コミュニケーション能力が著しく低いことも関係している。正直、上手く褒めることが出来るが不安だったが、その心配はなかったらしい。俺の下手くそな褒め言葉を素直に受け取るウリエルは本当に凄く良い子だと思う。こんな根暗陰キャに懐いてくれる子供なんて、そうそう居ないからな。
俺は紫檀色の柔らかな髪から、そっと手を離し緩んだ頬を引き締めた。ここからは真面目な話だ。頬を緩めてする話じゃない。
「ウリエル、例その3は他の例その1、2と何が違うと思う?」
「んー····盗み?」
「あー····それはちょっと違うな」
盗み、か····。そう来るとは思わなかったな···。
子供は時に大人の予想を遥かに上回る返答を返してくるときがある。今の返答がまさにそれだ。
まあ、盗みって答えもあながち間違いではない···か?広い視野で見れば答えに近いものではあるが、本質的には全然違う。盗みという答えは不正解とみなすべきだろう。
「簡単に言うと、“殺るか殺られるか”の状況であるかどうか···だな。例その1、2はこっちが殺らなきゃ殺られる状況だ。だが、例その3はどうだ?殺らなきゃ殺られる状況か?」
「ううん····」
「だよな。例その3は盗むために殺す····まあ、要するに自分の欲望のために殺すってことだ」
「自分の欲望のために····」
思案顔のウリエルが眉間に皺を寄せて黙り込んだ。“自分の欲望のために殺す”と言う定義と境界線をウリエルなりに模索しているのだろう。まあ、ヒントと言うか····考えるための材料はもう既に揃ってる。あとはウリエルがその材料をどう調理し、答えを導き出すか···。材料はどれも質のいいものばかりだ。正しい答えを導き出すことが出来るだろう。
「····必要な殺しと不要な殺しがあるってこと····?」
恐る恐るといった様子で尋ねてくるウリエルは少し不安そうだ。
そうだな····ウリエルの言う通り、必要な殺しと不要な殺しがある。ここは死と隣り合わせの危険な世界だ。だから、どうしても“殺し”が必要になってくる。異世界に来てからまだ一週間も経たないが、この短期間でその事が痛い程よく分かった。
「あぁ、そうだ。この世界には生きる残るために必要な殺しとそうでない殺しがある。お師匠様がその約束に込めた意味は恐らく····不要な殺しはするなってことだと思う。まあ、憶測の域を出ないがな。そこでウリエルにもう一つだけ質問だ。お前のお師匠様はウリエルが助かるための殺しを不要な殺しだと判断する奴か?お師匠様はお前が死んでもいいと思っているダメ親か?」
「っ·····!!違う!!師匠は厳しいけど、ちゃんと優しい!私の事、ちゃんと考えてくれてる!だから、師匠は·····師匠はっ!!」
ウリエルはそこで言葉を切ると、グッと奥歯を噛み締めた。喉元まで出かかった言葉を言っていいのかどうか、思い悩んでいる。今にも泣き出しそうな表情をした幼女はギリギリと歯を食いしばっていた。
ここでその言葉を口にしてしまえばウリエルは師匠との約束を破る決意をすることになる。お師匠様が口下手で言葉の言い回しに問題があったとは言え、約束内容を破ることには違いないからな。
だが、逆にその言葉を飲み込めばお師匠様は『ウリエルが死んでもいいと思っているダメ親』だと証明することになる。見たところ、ウリエルはお師匠様のことを相当慕っているみたいだし、お師匠様をダメ親だと認識されることを嫌がる筈だ。
お師匠様との約束を破る決意をするか、お師匠様をダメ親だと証明するか····ウリエルからすれば究極の選択だろう。
まあ、そうなるよう仕向けたのは俺だが····。
『子供相手に大人げないですね』
うるせぇ!!そんなのは俺が一番分かってる!!
でも、これ以外方法が思い付かなかったんだよ!仕方ないだろ!!
俺だって、もっと方法があったんじゃないかって思うけど、コミュ障の俺にはこれ以外方法が思い付かなかった。大人げないと呆れるビアンカの言葉は否定しないが、出来れば口に出して欲しくないことである。痛いところを的確に····そして、着実に突いてくる天使は俺の真の敵と言えた。
「師匠は·····師匠は·····」
何かの呪文のように『師匠は····』と何度も呟くウリエルは柔らかな頬に一筋の涙を零す。頬を伝って滑り落ちた涙はポタリとウリエルの手の甲に落ちた。月光が頬に出来た涙の筋を浮かび上がらせる。
俺を真っ直ぐに見つめる涙で潤んだ紫結晶の瞳からは強い決意を感じた。子供らしからぬ強いオーラを放つウリエルは震える唇で言葉を紡いだ。
「───────師匠は私が死んでもいいなんて思ってない!だって、師匠は·····私が一人でも生きていけるようにブレスを教えてくれたんだもん!だから···だから、私は!!自分の身を守るために····師匠の元へ無事に帰るためにっ───────ブレスを使う!」
師匠との約束を破る決断を下したウリエルに、俺はゆるりと口角を上げた。ニヒルな笑みを浮かべる俺は悪魔にも似た意地悪な笑みを浮かべていることだろう。
「───────満点回答だ、ウリエル」
俺はそれだけ言うと、ウリエルの頭を両手でぐしゃぐしゃと撫で回した。
ゆったりと流れる時に身を任せ、時折吹くそよ風に思いを馳せる。悟りでも開けそうな夜の静けさに僅かに目を細めた。元いた世界と違い、明かり一つ見当たらない闇の深い夜の景色。こうして見ると、元いた世界がどれだけ発展していたのか、よく分かるな。
「····分かった。答え見つけた!」
すぐ横で弾んだ声が聞こえる。子供らしい明るい声色に俺はゆるりと頬を緩めた。
今回は自分一人で導き出した答えに自信があるらしい。ウリエルの弾んだ声色から安易に察しがつく。
俺は夜空に向けていた視線を、隣に座る紫檀色の長髪幼女に向ける。キラキラと宝石のように輝く藤の瞳が目を引いた。
「じゃあ、その答えを聞かせてくれるか?」
「うんっ!あのね····答えは3!だって、宝石を奪うためにブレスを使うのはその····駄目だもん!盗みはダメだって、師匠が言ってた」
満点回答ではないが、まあ····まずまずの答えだな。理由はさておき、正解には違いない。ここは素直に褒めてあげるべきだろう。子供は褒められて伸びるタイプの子が多いからな。頭ごなしに否定するのは良くない。きちんと良いところを褒めた上で、改善点を述べる必要があった。子育てなんてしたことがない俺だが、その程度の知識は兼ね備えている。
肩に置いた手を、紫檀色の柔らかな髪の上に乗せ丁寧に優しく撫でてやる。癖毛がちな柔らかな髪は艶があり、手触りが良かった。
「正解だ。凄いな、ウリエル。ヒントなしで正解なんて、流石だな」
「えへへっ」
照れたように頬を赤らめて笑うウリエルは誇らしげに胸を反らした。白い歯を見せてニコニコと笑うウリエルは嬉しそうだ。
褒め下手な俺の言葉でもこんなに喜んでくれるのか。
自慢じゃないが、俺は人を褒めることが苦手だ。今まで誰かを褒める機会が無かったこともそうだが、コミュニケーション能力が著しく低いことも関係している。正直、上手く褒めることが出来るが不安だったが、その心配はなかったらしい。俺の下手くそな褒め言葉を素直に受け取るウリエルは本当に凄く良い子だと思う。こんな根暗陰キャに懐いてくれる子供なんて、そうそう居ないからな。
俺は紫檀色の柔らかな髪から、そっと手を離し緩んだ頬を引き締めた。ここからは真面目な話だ。頬を緩めてする話じゃない。
「ウリエル、例その3は他の例その1、2と何が違うと思う?」
「んー····盗み?」
「あー····それはちょっと違うな」
盗み、か····。そう来るとは思わなかったな···。
子供は時に大人の予想を遥かに上回る返答を返してくるときがある。今の返答がまさにそれだ。
まあ、盗みって答えもあながち間違いではない···か?広い視野で見れば答えに近いものではあるが、本質的には全然違う。盗みという答えは不正解とみなすべきだろう。
「簡単に言うと、“殺るか殺られるか”の状況であるかどうか···だな。例その1、2はこっちが殺らなきゃ殺られる状況だ。だが、例その3はどうだ?殺らなきゃ殺られる状況か?」
「ううん····」
「だよな。例その3は盗むために殺す····まあ、要するに自分の欲望のために殺すってことだ」
「自分の欲望のために····」
思案顔のウリエルが眉間に皺を寄せて黙り込んだ。“自分の欲望のために殺す”と言う定義と境界線をウリエルなりに模索しているのだろう。まあ、ヒントと言うか····考えるための材料はもう既に揃ってる。あとはウリエルがその材料をどう調理し、答えを導き出すか···。材料はどれも質のいいものばかりだ。正しい答えを導き出すことが出来るだろう。
「····必要な殺しと不要な殺しがあるってこと····?」
恐る恐るといった様子で尋ねてくるウリエルは少し不安そうだ。
そうだな····ウリエルの言う通り、必要な殺しと不要な殺しがある。ここは死と隣り合わせの危険な世界だ。だから、どうしても“殺し”が必要になってくる。異世界に来てからまだ一週間も経たないが、この短期間でその事が痛い程よく分かった。
「あぁ、そうだ。この世界には生きる残るために必要な殺しとそうでない殺しがある。お師匠様がその約束に込めた意味は恐らく····不要な殺しはするなってことだと思う。まあ、憶測の域を出ないがな。そこでウリエルにもう一つだけ質問だ。お前のお師匠様はウリエルが助かるための殺しを不要な殺しだと判断する奴か?お師匠様はお前が死んでもいいと思っているダメ親か?」
「っ·····!!違う!!師匠は厳しいけど、ちゃんと優しい!私の事、ちゃんと考えてくれてる!だから、師匠は·····師匠はっ!!」
ウリエルはそこで言葉を切ると、グッと奥歯を噛み締めた。喉元まで出かかった言葉を言っていいのかどうか、思い悩んでいる。今にも泣き出しそうな表情をした幼女はギリギリと歯を食いしばっていた。
ここでその言葉を口にしてしまえばウリエルは師匠との約束を破る決意をすることになる。お師匠様が口下手で言葉の言い回しに問題があったとは言え、約束内容を破ることには違いないからな。
だが、逆にその言葉を飲み込めばお師匠様は『ウリエルが死んでもいいと思っているダメ親』だと証明することになる。見たところ、ウリエルはお師匠様のことを相当慕っているみたいだし、お師匠様をダメ親だと認識されることを嫌がる筈だ。
お師匠様との約束を破る決意をするか、お師匠様をダメ親だと証明するか····ウリエルからすれば究極の選択だろう。
まあ、そうなるよう仕向けたのは俺だが····。
『子供相手に大人げないですね』
うるせぇ!!そんなのは俺が一番分かってる!!
でも、これ以外方法が思い付かなかったんだよ!仕方ないだろ!!
俺だって、もっと方法があったんじゃないかって思うけど、コミュ障の俺にはこれ以外方法が思い付かなかった。大人げないと呆れるビアンカの言葉は否定しないが、出来れば口に出して欲しくないことである。痛いところを的確に····そして、着実に突いてくる天使は俺の真の敵と言えた。
「師匠は·····師匠は·····」
何かの呪文のように『師匠は····』と何度も呟くウリエルは柔らかな頬に一筋の涙を零す。頬を伝って滑り落ちた涙はポタリとウリエルの手の甲に落ちた。月光が頬に出来た涙の筋を浮かび上がらせる。
俺を真っ直ぐに見つめる涙で潤んだ紫結晶の瞳からは強い決意を感じた。子供らしからぬ強いオーラを放つウリエルは震える唇で言葉を紡いだ。
「───────師匠は私が死んでもいいなんて思ってない!だって、師匠は·····私が一人でも生きていけるようにブレスを教えてくれたんだもん!だから···だから、私は!!自分の身を守るために····師匠の元へ無事に帰るためにっ───────ブレスを使う!」
師匠との約束を破る決断を下したウリエルに、俺はゆるりと口角を上げた。ニヒルな笑みを浮かべる俺は悪魔にも似た意地悪な笑みを浮かべていることだろう。
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