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第一章
第11話『飯屋』
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その後、俺はビアンカの案内の元、無事飯屋へ辿り着くことが出来た。
やっと、飯にありつける····!!
昨日から何も食べてなくて、お腹ペコペコだったんだよ。
ビアンカに案内された店は『飯屋』と言うより、『酒屋』って感じで入店した瞬間ムワァッと香る酒の匂いが特徴的だった。客のほとんどがむさ苦しい男どもで、可愛らしいウェイトレスに時々絡んでいる。前世のファミレスなどの飲食店と違い、席へ案内してくれる訳ではなく、好きなテーブルに自ら腰掛ける感じだ。テーブルがどこも空いていない時は客自ら相席を頼むシステムである。
メニュー表は各テーブル一冊ずつ置いてあり、注文が決まったら手を挙げるか、近くのウェイトレスに声を掛けてオーダーするらしい。
ちなみにこれらの知識は全てビアンカが教えてくれたことだ。エンジェルナビを選んで良かったと、つくづくそう思う。
俺一人じゃ、飯屋でのルールすら分からなかったからな。異世界ファンタジーに関する知識はあるが、あくまでそれはラノベじこみだ。
飯屋での細かいルールや決まりなんてものはラノベに載っていない。ないよりはマシ程度の知識である。
異世界ファンタジーを読んで妄想していた頃は『もし、異世界に行くことになっても俺なら大丈夫!』なんて無駄に自信があったが、実際異世界に来てみると、その自信は粉々に砕け散った。
飯屋のルール一つとっても、こんなに違うんだ。恐らく、俺一人では生きていけなかっただろう。
結構真剣にビアンカが居てくれて、良かった。
『褒められるのは嬉しいですが、もうそろそろ注文を決めては如何ですか?あそこの可愛いウェイトレスが『冷やかしかも····』って疑い始めてますよ』
えっ!?マジ!?
さり気なくチラッと、その可愛いウェイトレスに視線を向けると確かにこちらを訝しむような目で見ていた。
本当だ···。早く注文を決めないと変な言い掛かりを付けてきそうだな。
でも、その前に····このスターリ国王家のブローチとやらが本当に金の支払いの時に使えるのか確認しないと····。
『あぁ、それなら心配要りません。きちんと使えます。支払いの際、チラッとだけでも見せれば王家に請求が行く筈です』
そうなのか?まあ、ビアンカがそう言うなら、そうなんだろうけど····。
でも、『この店では使えません』とかないのか?
このブローチは元居た世界で言うブラックカードみたいなやつなんだろ?カード払い出来る店と出来ない店があるように、この王家の家紋が入ったブローチが使える店と使えない店があるんじゃないか?
『まあ、そうですね。確かに王家のブローチで支払いが出来ない店もあります。ですが、少なくとも王都にそんな店はありません。ここは音羽の元居た世界で言う東京の渋谷や原宿と同じようなものです。人が賑わう街にあるお店でカードが使えない店は極端に少ないでしょう?』
あっ、確かに。
ビアンカの分かりやすい説明のおかげですんなり納得する。
元居た世界ではカード払いや電子マネーでの支払いが流行って来てたからな。田舎の方でもカード払いや電子マネーでの支払いが馴染んで来てたし。もちろん、紙幣での支払いの方が圧倒的に多かったが···。
『分かったら、さっさと注文を決めてください。ウェイトレスの目が疑いから確信に変わりつつありますよ』
えっ、マジか!
俺は慌ててメニュー表を手に取ると、それを覗き込む。
が───────読めない!!
そりゃあ、異世界だから言葉が違うのは当然だ。だが、召喚者特典として『言語理解』とか、そういう能力が身に付いているものじゃないのか!?昨日戦った鎧男とローブ男とは普通に話せてたのに····!
『会話は神の力によって、成り立つようになっていますが文字までは気が回らなかったようです。こればっかりは自主的に勉強するしかありません。まあ、とりあえず今日のところは私が読みますから、それで我慢してください』
分かった。それで頼む。
まさか、言語で躓くとは····。言語理解は異世界ファンタジーにおいて、当たり前の能力だったから特に注視していなかった。王様や鎧男たちに話は通じたから、それで安心してた部分もある。
文字の勉強については後で考えるとして、まずは注文だな。いい加減、空腹がピークに達してきたし、何よりあのウェイトレスの目が怖いし····。
『では、音羽が食いっぱぐれる前にさっさと読み上げてしまいますね。メニューは大きく分けて二つ。鶏の丸焼きと豚の丸焼きだけです。手羽先や豚ロースだけで、と細かく注文することも可能ですが基本的に丸焼きで頼むみたいですね。ちなみにドリンクはお酒と水だけのようです。お酒はたくさん種類がありますよ』
いや、酒はいい。この世界ではどうなのか分からないが、俺はまだ未成年だし。あと、仮に俺が大人だったしても朝から酒を飲みたいとは思わないからな。偏見でしかないが、朝から酒を飲む奴は駄目な大人のイメージがある。
だから、酒はいらん。飲み物は水でいい。
で、問題は注文する料理だが·····。
鶏の丸焼きと豚の丸焼きしかないって、どういう事だよ····。もう少しなんかあっただろ。
ここは王都だろ?もっと、こう····丸焼き以外の料理ないのか!?
『大体どこのご飯屋もこんな感じですよ。この世界は食文化があまり進んでいないので。とりあえず、焼いて塩かければ良いだろって考えている人が多いみたいです。凝った料理が作れるのも、食べれられるのも王宮だけみたいです。まあ、『凝った』と言っても音羽が思い描くようなものではありませんが···。多少盛り付けが豪華になったくらいですね。味自体は特に変わりません』
マジか····この世界の食文化が大雑把過ぎて、日本食が恋しくなってきた。
周りのテーブルを見た感じ、当たり前だが米はない。申し訳程度に少量のサラダと硬そうなパンが付いてくるくらい。
まだ主食となるパンがあるだけマシだが、さすがにそれが毎日では飽きるだろう。この世界の住人は飯に興味が無いのか?
『この世界には、音羽が元居た世界で言う“味覚を楽しむ”って文化自体がないんです。食事はエネルギー補給のために行う作業のようなもので、そこに娯楽を求める人は居ません。料理よりも酒文化の方が圧倒的に進んでいます』
料理より酒ねぇ····だから、こんな時間から酒屋がやっている訳だ。
周囲のテーブルには料理の皿よりも空いたジョッキや酒瓶の方が圧倒的に多い。酒瓶のラベルだけでも三種類はある。確かに酒文化はある程度進んでいるみたいだ。
酒好きの奴からしたら天国のような世界かもしれないが、残念ながら俺は未成年。酒の味など知らぬ子供である。酒文化が進んだ世界に召喚されても、ちっとも嬉しくない。
はぁ····元居た世界に帰りたい。
そう強く願ったのは今が初めてだ。祖国の味が恋しいぜ····。
『祖国の味を恋しく思うのは別に構いませんが、本当にもうそろそろ注文しないと店から追い出されますよ。軽く見積もっても入店から30分は経過しています。『冷やかし』と断定されても可笑しくありません』
えっ!?もうそんな時間が!?
チラリと恐る恐るウェイトレスを横目で捉えれば、鬼の形相でこちらに歩み寄ってくるところだった。
あっ、これ本気でやばいやつだ···。
大股で歩み寄ってくる可愛いウェイトレスさんは俺の座るテーブルの前で立ち止まると、バンッ!と両手でテーブルを思い切り叩いた。
「冷やかしなら、他所でやってください!注文しないなら、今すぐ帰って!」
女性特有の甲高い金切り声が俺の鼓膜を容赦なく叩いた。
やっと、飯にありつける····!!
昨日から何も食べてなくて、お腹ペコペコだったんだよ。
ビアンカに案内された店は『飯屋』と言うより、『酒屋』って感じで入店した瞬間ムワァッと香る酒の匂いが特徴的だった。客のほとんどがむさ苦しい男どもで、可愛らしいウェイトレスに時々絡んでいる。前世のファミレスなどの飲食店と違い、席へ案内してくれる訳ではなく、好きなテーブルに自ら腰掛ける感じだ。テーブルがどこも空いていない時は客自ら相席を頼むシステムである。
メニュー表は各テーブル一冊ずつ置いてあり、注文が決まったら手を挙げるか、近くのウェイトレスに声を掛けてオーダーするらしい。
ちなみにこれらの知識は全てビアンカが教えてくれたことだ。エンジェルナビを選んで良かったと、つくづくそう思う。
俺一人じゃ、飯屋でのルールすら分からなかったからな。異世界ファンタジーに関する知識はあるが、あくまでそれはラノベじこみだ。
飯屋での細かいルールや決まりなんてものはラノベに載っていない。ないよりはマシ程度の知識である。
異世界ファンタジーを読んで妄想していた頃は『もし、異世界に行くことになっても俺なら大丈夫!』なんて無駄に自信があったが、実際異世界に来てみると、その自信は粉々に砕け散った。
飯屋のルール一つとっても、こんなに違うんだ。恐らく、俺一人では生きていけなかっただろう。
結構真剣にビアンカが居てくれて、良かった。
『褒められるのは嬉しいですが、もうそろそろ注文を決めては如何ですか?あそこの可愛いウェイトレスが『冷やかしかも····』って疑い始めてますよ』
えっ!?マジ!?
さり気なくチラッと、その可愛いウェイトレスに視線を向けると確かにこちらを訝しむような目で見ていた。
本当だ···。早く注文を決めないと変な言い掛かりを付けてきそうだな。
でも、その前に····このスターリ国王家のブローチとやらが本当に金の支払いの時に使えるのか確認しないと····。
『あぁ、それなら心配要りません。きちんと使えます。支払いの際、チラッとだけでも見せれば王家に請求が行く筈です』
そうなのか?まあ、ビアンカがそう言うなら、そうなんだろうけど····。
でも、『この店では使えません』とかないのか?
このブローチは元居た世界で言うブラックカードみたいなやつなんだろ?カード払い出来る店と出来ない店があるように、この王家の家紋が入ったブローチが使える店と使えない店があるんじゃないか?
『まあ、そうですね。確かに王家のブローチで支払いが出来ない店もあります。ですが、少なくとも王都にそんな店はありません。ここは音羽の元居た世界で言う東京の渋谷や原宿と同じようなものです。人が賑わう街にあるお店でカードが使えない店は極端に少ないでしょう?』
あっ、確かに。
ビアンカの分かりやすい説明のおかげですんなり納得する。
元居た世界ではカード払いや電子マネーでの支払いが流行って来てたからな。田舎の方でもカード払いや電子マネーでの支払いが馴染んで来てたし。もちろん、紙幣での支払いの方が圧倒的に多かったが···。
『分かったら、さっさと注文を決めてください。ウェイトレスの目が疑いから確信に変わりつつありますよ』
えっ、マジか!
俺は慌ててメニュー表を手に取ると、それを覗き込む。
が───────読めない!!
そりゃあ、異世界だから言葉が違うのは当然だ。だが、召喚者特典として『言語理解』とか、そういう能力が身に付いているものじゃないのか!?昨日戦った鎧男とローブ男とは普通に話せてたのに····!
『会話は神の力によって、成り立つようになっていますが文字までは気が回らなかったようです。こればっかりは自主的に勉強するしかありません。まあ、とりあえず今日のところは私が読みますから、それで我慢してください』
分かった。それで頼む。
まさか、言語で躓くとは····。言語理解は異世界ファンタジーにおいて、当たり前の能力だったから特に注視していなかった。王様や鎧男たちに話は通じたから、それで安心してた部分もある。
文字の勉強については後で考えるとして、まずは注文だな。いい加減、空腹がピークに達してきたし、何よりあのウェイトレスの目が怖いし····。
『では、音羽が食いっぱぐれる前にさっさと読み上げてしまいますね。メニューは大きく分けて二つ。鶏の丸焼きと豚の丸焼きだけです。手羽先や豚ロースだけで、と細かく注文することも可能ですが基本的に丸焼きで頼むみたいですね。ちなみにドリンクはお酒と水だけのようです。お酒はたくさん種類がありますよ』
いや、酒はいい。この世界ではどうなのか分からないが、俺はまだ未成年だし。あと、仮に俺が大人だったしても朝から酒を飲みたいとは思わないからな。偏見でしかないが、朝から酒を飲む奴は駄目な大人のイメージがある。
だから、酒はいらん。飲み物は水でいい。
で、問題は注文する料理だが·····。
鶏の丸焼きと豚の丸焼きしかないって、どういう事だよ····。もう少しなんかあっただろ。
ここは王都だろ?もっと、こう····丸焼き以外の料理ないのか!?
『大体どこのご飯屋もこんな感じですよ。この世界は食文化があまり進んでいないので。とりあえず、焼いて塩かければ良いだろって考えている人が多いみたいです。凝った料理が作れるのも、食べれられるのも王宮だけみたいです。まあ、『凝った』と言っても音羽が思い描くようなものではありませんが···。多少盛り付けが豪華になったくらいですね。味自体は特に変わりません』
マジか····この世界の食文化が大雑把過ぎて、日本食が恋しくなってきた。
周りのテーブルを見た感じ、当たり前だが米はない。申し訳程度に少量のサラダと硬そうなパンが付いてくるくらい。
まだ主食となるパンがあるだけマシだが、さすがにそれが毎日では飽きるだろう。この世界の住人は飯に興味が無いのか?
『この世界には、音羽が元居た世界で言う“味覚を楽しむ”って文化自体がないんです。食事はエネルギー補給のために行う作業のようなもので、そこに娯楽を求める人は居ません。料理よりも酒文化の方が圧倒的に進んでいます』
料理より酒ねぇ····だから、こんな時間から酒屋がやっている訳だ。
周囲のテーブルには料理の皿よりも空いたジョッキや酒瓶の方が圧倒的に多い。酒瓶のラベルだけでも三種類はある。確かに酒文化はある程度進んでいるみたいだ。
酒好きの奴からしたら天国のような世界かもしれないが、残念ながら俺は未成年。酒の味など知らぬ子供である。酒文化が進んだ世界に召喚されても、ちっとも嬉しくない。
はぁ····元居た世界に帰りたい。
そう強く願ったのは今が初めてだ。祖国の味が恋しいぜ····。
『祖国の味を恋しく思うのは別に構いませんが、本当にもうそろそろ注文しないと店から追い出されますよ。軽く見積もっても入店から30分は経過しています。『冷やかし』と断定されても可笑しくありません』
えっ!?もうそんな時間が!?
チラリと恐る恐るウェイトレスを横目で捉えれば、鬼の形相でこちらに歩み寄ってくるところだった。
あっ、これ本気でやばいやつだ···。
大股で歩み寄ってくる可愛いウェイトレスさんは俺の座るテーブルの前で立ち止まると、バンッ!と両手でテーブルを思い切り叩いた。
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