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第一章
第8話『圧勝』
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実体を持って現れた闇─────いや、影は鎧男とローブ男を上から押さえつける形で地面に押し倒す。
グキっ!と鳴っちゃいけない音が鳴ったが、まあ····聞こえなかったことにしよう。骨の一本や二本、折れたところで大丈夫だ····多分。
実体を持った影に力一杯地面に押さえつけられ、男達は手も足も出ない状況だった。
いや、そもそもあれは抵抗してない····?てか、気絶してるよな?吐血して気絶している鎧男と泡を吹いて気絶しているローブ男。
圧勝も良いところだ。
おー····影魔法凄いな。ちょっとやり過ぎな気もするけど···。
だが、まあ奥の手と考えれば悪くない魔法だ。
勝手に影魔法への評価をつける俺の目の前に実体化した影がのそりと現れる。
その影はやけにふっくらして見えた。
何かを抱えている····?でも、何を····?
鎧男とローブ男はすぐそこで伸びてるし····あっ!あの女の子か!?
忍者やら影魔法やらで頭がいっぱいだったため、すっかり忘れていたが俺は女の子を救うためにこいつらに戦いを挑んだんだった!
最も大事なところを本気で忘れていた俺は慌てて影に向き合う。
「女の子は無事か····?」
『·····ブ···ジ····。ケ、ガ····ナイ····』
影って喋れるのか···さすがは異世界。何でもありだな。
言葉に不慣れな影はカタコトではあるが、喋れるらしい。
影はシュルシュルと音を立てて、自分の中から女の子を取り出すと、そっと地面に置いた。
どうやら、女の子も男達と同様に気絶してしまったらしい。被せられていた袋は戦闘中に脱げてしまったのか、その愛らしい寝顔がよく見えた。
癖毛がちな紫檀色の長い髪にふっくらとした頬、潤った唇はプルプルで実に可愛らしい。
なるほど····これなら、人攫いに狙われても可笑しくな····い?んっ!?
「なんだ、この翼····?」
少女がゴロンと地面で寝返りを打った際、背中に小さな翼が見えた。コウモリの翼のように所々、角がついた翼だ。サイズはかなり小さいが····。
そういえばローブ男が最初に『人族には興味無い』とかなんとか言ってたな···。今、考えればその発言は可笑しかった。『男に』とか『大人に』なら、分かる。だが、何故『人族(ヒューマン)に』なんだ····?
その答えは一つしかないだろう。
この女の子が─────────魔族だからだ。
魔族の子供を攫って闇オークションなんかにかけたら、ぼろ儲けだろうな。だから、この男どもはこの子を攫おうとしたのか····。
全ての点が線で繋がった。
はぁ····魔族の子供をオークションねぇ···。
胸糞悪い話だ。
『·····ア、ルジ····オレ···モド、ル····』
「ん?あっ、ああ。分かった。ご苦労だった」
普通の影に戻ると言った実体化した影に労いの言葉をかければ、そいつはすぐに闇夜に溶け込んだ。ドプンッと音を立てて、俺の影に収まる。
『主』か····そう呼ばれるのも悪くないな。厨二心を擽られるフレーズに思わず頬が緩んだ。
さてと、とりあえず男達が目覚める前に場所を移し····。
『───────特殊能力解除。職業が“忍者”から“無職”に戻ります。今回の消費生命力は2000。最大生命力の約半分を消費したことにより、しばらく体に倦怠感と頭痛の症状が出ますが、日常生活には支障がない程度なのでご安心ください』
いや、待て。何が『ご安心ください』だよ!
確かに日常生活に支障をきたさない程度の倦怠感と頭痛が襲ってきたが、ちょっと待ってくれ!
俺は一撃も攻撃を受けていない!なのに何で生命力が減るんだ!可笑しいだろ!
ていうか、何で職業がまた無職に戻ってんだよ!?俺は無職から忍者に転職したんじゃなかったのか!?
『質問が多いです。一つ一つでお願いします』
おわっ!?まだお前居たのかよ····。
てか、お前誰だよ····?
『言葉使いが荒いのは感心しませんが、その質問に答えてあげましょう。私は──────天使です』
天使?天使って、まさか····エンジェルナビのあれか!?
俺が今、喋っている相手が天使ならば色々と合点がいくが·····本当にリアル天使が出てくるとは····。
天使って暇なのか?俺みたいな根暗陰キャを相手にする時間があるなんて····暇としか思えない。
『暇ではありませんよ。私はただ仕事だから、やっているだけです。私だって、好きで貴方に構っている訳ではありませんので』
意外と辛辣だな、この天使···。
『それは貴方も同じでしょう。それより、移動しながら話しましょう。夜の森に長居は危険です。低レベルの魔物しか居ないとは言え、不意を突かれる可能性がありますから。それにこの男達がいつ起きるか分かりませんし』
その意見には一理あるな。
正直体調不良の中、戦闘になるのは避けたいし。
日常生活に支障がない程度とは言え、倦怠感も頭痛もかなり酷いからな。
極力、戦闘は避けるべきだろう。
俺は眠っている少女をおぶり、ドゥンケルの森から脱するべく、前へ一歩踏み出した。
あー····重たい。
元々帰宅部で筋力がない上にこの倦怠感····少女一人背負って歩くだけでもう息切れが····。
「はぁはぁ····もっと鍛えておくべきだったか···」
『今更ですね』
うるせぇ!!そんなの俺が一番分かってる!
だって、普通現実世界で本当に異世界召喚が巻き起こるなんて思わないだろ!事前にそれを知っていれば鍛えただろうが、そんなの知る筈ないし····。
てか、そもそも事前にそれを知ってたら俺はあの日、朝日を目にした時点で全速力で逃げてるしな。まあ、運動部の朝日ならすぐに俺の事を捕まえそうだが····。
『その『朝日』という少年なら、スターリ国の王宮にて贅沢な暮らしをしてらっしゃいますよ。今は····美女に囲まれてベッドの上ですね。これから、夜のパーティーでも····』
分かった!分かったから、それ以上言うな!
朝日の性事情なんて一ミリも興味無い!
ちょっと羨ましいとは思うけど····。
まあ、あいつは世界を救う勇者だからな。俺なんかの無職とは····って、あっ!そうだよ!さっきの“あれ”なんだったんだよ!
特殊能力とか、忍者とか、生命力の消費とか···!そんなの全然聞いてないし、意味分からな····。
『だから、質問は一つ一つにしてください。一気に質問されても困ります』
うっ···。まあ、そうだな。
俺だって、一気に答えが返ってきても脳で処理し切れないだろうし···。
脳ミソが平々凡々の俺に複数の質問に対する回答を一気に理解出来る能力はない。
俺は『よっ!』と、ずり落ちそうになった少女を背負い直し、自分の中にある疑問の中から一つ口にした。
「じゃあ、まずはそうだな····エンジェルナビの性能について、教えてくれ。どんなことが出来るんだ?」
声に出す必要は無いが、気分的な問題だ。
少女と一緒とは言え、夜の森に一人は少し怖い。
『簡単に言うなら貴方の生活のサポート、ですかね。異世界の常識や知識を私の知る限り教えることが可能です。もちろん、過度な手助けは出来ませんが····。あくまで私は貴方の異世界生活をサポートする仕事なので』
なるほどな、俺の異世界生活のサポートを···。
確かに異世界での常識や知識を教えてくれるのは有り難い。過度な手助けは出来なくても、知識面をこいつが補ってくれれば異世界での生活はかなり快適になるだろう。
「それって『ナビ』と言うより、『アドバイザー』の方が合っているんじゃないか?」
『それは一理ありますね。次の召喚者が来た際は『エンジェルナビ』から『エンジェルアドバイザー』に改名しましょう』
“次の召喚者が来たときは”?
ってことは、このレベルアップ初回ボーナス特典は召喚者全員に与えられる特権なのか?
『はい、そうです。ただ若林おと····』
「音羽で良いぞ。フルネームは長いだろ」
『そうですね。では、音羽と呼ばせて頂きます。音羽がレベルアップ初回ボーナスで貰った『レベルアップ経験値一定』だけは違います。あくまで全ての召喚者に与えられるのは『選べるレベルアップ初回ボーナス』だけです。なので音羽が持っているその特殊スキルは召喚者の中でも貴方しか持っていません』
なるほど····何故か俺だけ、その特殊スキルを貰えた訳か。
本来なら、召喚者に与えられるレベルアップ初回ボーナスは選択式のボーナス特典だけ。つまり、『鑑定スキル』『魔眼+千里眼セット』『エンジェルアドバイザー(改)』『アイテムボックス』の内の一つだけってことだ。
「でも、何で俺にこの特殊スキルを与えたんだ?何か理由はあるのか?」
神の気まぐれです、とか言われたら笑うしかない。だが、その神の気まぐれには感謝だ。
『残念ながら、神の気まぐれではありません。特殊スキル『レベルアップ経験値一定』を音羽に与えたのにはきちんとした理由があります。ただその説明をする前に貴方の職業“無職”について話さなければなりません。よろしいですか?』
謎の職業“無職”についての説明か。
わざわざ、その説明を先にするってことは恐らく無職の特性か何かが、その特殊スキルを俺に与えた理由に繋がっているんだろう。
「──────分かった。説明してくれ」
グキっ!と鳴っちゃいけない音が鳴ったが、まあ····聞こえなかったことにしよう。骨の一本や二本、折れたところで大丈夫だ····多分。
実体を持った影に力一杯地面に押さえつけられ、男達は手も足も出ない状況だった。
いや、そもそもあれは抵抗してない····?てか、気絶してるよな?吐血して気絶している鎧男と泡を吹いて気絶しているローブ男。
圧勝も良いところだ。
おー····影魔法凄いな。ちょっとやり過ぎな気もするけど···。
だが、まあ奥の手と考えれば悪くない魔法だ。
勝手に影魔法への評価をつける俺の目の前に実体化した影がのそりと現れる。
その影はやけにふっくらして見えた。
何かを抱えている····?でも、何を····?
鎧男とローブ男はすぐそこで伸びてるし····あっ!あの女の子か!?
忍者やら影魔法やらで頭がいっぱいだったため、すっかり忘れていたが俺は女の子を救うためにこいつらに戦いを挑んだんだった!
最も大事なところを本気で忘れていた俺は慌てて影に向き合う。
「女の子は無事か····?」
『·····ブ···ジ····。ケ、ガ····ナイ····』
影って喋れるのか···さすがは異世界。何でもありだな。
言葉に不慣れな影はカタコトではあるが、喋れるらしい。
影はシュルシュルと音を立てて、自分の中から女の子を取り出すと、そっと地面に置いた。
どうやら、女の子も男達と同様に気絶してしまったらしい。被せられていた袋は戦闘中に脱げてしまったのか、その愛らしい寝顔がよく見えた。
癖毛がちな紫檀色の長い髪にふっくらとした頬、潤った唇はプルプルで実に可愛らしい。
なるほど····これなら、人攫いに狙われても可笑しくな····い?んっ!?
「なんだ、この翼····?」
少女がゴロンと地面で寝返りを打った際、背中に小さな翼が見えた。コウモリの翼のように所々、角がついた翼だ。サイズはかなり小さいが····。
そういえばローブ男が最初に『人族には興味無い』とかなんとか言ってたな···。今、考えればその発言は可笑しかった。『男に』とか『大人に』なら、分かる。だが、何故『人族(ヒューマン)に』なんだ····?
その答えは一つしかないだろう。
この女の子が─────────魔族だからだ。
魔族の子供を攫って闇オークションなんかにかけたら、ぼろ儲けだろうな。だから、この男どもはこの子を攫おうとしたのか····。
全ての点が線で繋がった。
はぁ····魔族の子供をオークションねぇ···。
胸糞悪い話だ。
『·····ア、ルジ····オレ···モド、ル····』
「ん?あっ、ああ。分かった。ご苦労だった」
普通の影に戻ると言った実体化した影に労いの言葉をかければ、そいつはすぐに闇夜に溶け込んだ。ドプンッと音を立てて、俺の影に収まる。
『主』か····そう呼ばれるのも悪くないな。厨二心を擽られるフレーズに思わず頬が緩んだ。
さてと、とりあえず男達が目覚める前に場所を移し····。
『───────特殊能力解除。職業が“忍者”から“無職”に戻ります。今回の消費生命力は2000。最大生命力の約半分を消費したことにより、しばらく体に倦怠感と頭痛の症状が出ますが、日常生活には支障がない程度なのでご安心ください』
いや、待て。何が『ご安心ください』だよ!
確かに日常生活に支障をきたさない程度の倦怠感と頭痛が襲ってきたが、ちょっと待ってくれ!
俺は一撃も攻撃を受けていない!なのに何で生命力が減るんだ!可笑しいだろ!
ていうか、何で職業がまた無職に戻ってんだよ!?俺は無職から忍者に転職したんじゃなかったのか!?
『質問が多いです。一つ一つでお願いします』
おわっ!?まだお前居たのかよ····。
てか、お前誰だよ····?
『言葉使いが荒いのは感心しませんが、その質問に答えてあげましょう。私は──────天使です』
天使?天使って、まさか····エンジェルナビのあれか!?
俺が今、喋っている相手が天使ならば色々と合点がいくが·····本当にリアル天使が出てくるとは····。
天使って暇なのか?俺みたいな根暗陰キャを相手にする時間があるなんて····暇としか思えない。
『暇ではありませんよ。私はただ仕事だから、やっているだけです。私だって、好きで貴方に構っている訳ではありませんので』
意外と辛辣だな、この天使···。
『それは貴方も同じでしょう。それより、移動しながら話しましょう。夜の森に長居は危険です。低レベルの魔物しか居ないとは言え、不意を突かれる可能性がありますから。それにこの男達がいつ起きるか分かりませんし』
その意見には一理あるな。
正直体調不良の中、戦闘になるのは避けたいし。
日常生活に支障がない程度とは言え、倦怠感も頭痛もかなり酷いからな。
極力、戦闘は避けるべきだろう。
俺は眠っている少女をおぶり、ドゥンケルの森から脱するべく、前へ一歩踏み出した。
あー····重たい。
元々帰宅部で筋力がない上にこの倦怠感····少女一人背負って歩くだけでもう息切れが····。
「はぁはぁ····もっと鍛えておくべきだったか···」
『今更ですね』
うるせぇ!!そんなの俺が一番分かってる!
だって、普通現実世界で本当に異世界召喚が巻き起こるなんて思わないだろ!事前にそれを知っていれば鍛えただろうが、そんなの知る筈ないし····。
てか、そもそも事前にそれを知ってたら俺はあの日、朝日を目にした時点で全速力で逃げてるしな。まあ、運動部の朝日ならすぐに俺の事を捕まえそうだが····。
『その『朝日』という少年なら、スターリ国の王宮にて贅沢な暮らしをしてらっしゃいますよ。今は····美女に囲まれてベッドの上ですね。これから、夜のパーティーでも····』
分かった!分かったから、それ以上言うな!
朝日の性事情なんて一ミリも興味無い!
ちょっと羨ましいとは思うけど····。
まあ、あいつは世界を救う勇者だからな。俺なんかの無職とは····って、あっ!そうだよ!さっきの“あれ”なんだったんだよ!
特殊能力とか、忍者とか、生命力の消費とか···!そんなの全然聞いてないし、意味分からな····。
『だから、質問は一つ一つにしてください。一気に質問されても困ります』
うっ···。まあ、そうだな。
俺だって、一気に答えが返ってきても脳で処理し切れないだろうし···。
脳ミソが平々凡々の俺に複数の質問に対する回答を一気に理解出来る能力はない。
俺は『よっ!』と、ずり落ちそうになった少女を背負い直し、自分の中にある疑問の中から一つ口にした。
「じゃあ、まずはそうだな····エンジェルナビの性能について、教えてくれ。どんなことが出来るんだ?」
声に出す必要は無いが、気分的な問題だ。
少女と一緒とは言え、夜の森に一人は少し怖い。
『簡単に言うなら貴方の生活のサポート、ですかね。異世界の常識や知識を私の知る限り教えることが可能です。もちろん、過度な手助けは出来ませんが····。あくまで私は貴方の異世界生活をサポートする仕事なので』
なるほどな、俺の異世界生活のサポートを···。
確かに異世界での常識や知識を教えてくれるのは有り難い。過度な手助けは出来なくても、知識面をこいつが補ってくれれば異世界での生活はかなり快適になるだろう。
「それって『ナビ』と言うより、『アドバイザー』の方が合っているんじゃないか?」
『それは一理ありますね。次の召喚者が来た際は『エンジェルナビ』から『エンジェルアドバイザー』に改名しましょう』
“次の召喚者が来たときは”?
ってことは、このレベルアップ初回ボーナス特典は召喚者全員に与えられる特権なのか?
『はい、そうです。ただ若林おと····』
「音羽で良いぞ。フルネームは長いだろ」
『そうですね。では、音羽と呼ばせて頂きます。音羽がレベルアップ初回ボーナスで貰った『レベルアップ経験値一定』だけは違います。あくまで全ての召喚者に与えられるのは『選べるレベルアップ初回ボーナス』だけです。なので音羽が持っているその特殊スキルは召喚者の中でも貴方しか持っていません』
なるほど····何故か俺だけ、その特殊スキルを貰えた訳か。
本来なら、召喚者に与えられるレベルアップ初回ボーナスは選択式のボーナス特典だけ。つまり、『鑑定スキル』『魔眼+千里眼セット』『エンジェルアドバイザー(改)』『アイテムボックス』の内の一つだけってことだ。
「でも、何で俺にこの特殊スキルを与えたんだ?何か理由はあるのか?」
神の気まぐれです、とか言われたら笑うしかない。だが、その神の気まぐれには感謝だ。
『残念ながら、神の気まぐれではありません。特殊スキル『レベルアップ経験値一定』を音羽に与えたのにはきちんとした理由があります。ただその説明をする前に貴方の職業“無職”について話さなければなりません。よろしいですか?』
謎の職業“無職”についての説明か。
わざわざ、その説明を先にするってことは恐らく無職の特性か何かが、その特殊スキルを俺に与えた理由に繋がっているんだろう。
「──────分かった。説明してくれ」
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