『魔王討伐クエスト』で役に立たないからと勇者パーティーに追い出された回復師は新たな仲間と無双する〜PK集団が英雄になるって、マジですか!?〜

あーもんど

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第四章

第159話『適性テスト終了』

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◇◆◇◆

 それから十数時間かけてテストを行い、何とか夕方までに長蛇の列を解散させることが出来た。
ヴィエラさんから受け取った合格者のプロフィールデータを眺めつつ、私はようやく一息つく。

「ねぇー!ラミエルー!翼人間と女とチビッ子が、こっちに来たよー!」

「ファルコとアヤとアスタルテ、ね?シムナ。せめて、班長の名前くらい覚えなさい」

「えー!面倒くさーい!」

 『覚える価値ないじゃーん!』と喚くシムナさんに対し、ヴィエラさんは呆れ返る。
何を言っても無駄だと悟る彼女の前で、私は顔を上げた。
と同時に、ゲーム内ディスプレイを一旦閉じる。

「よお、ラミエル。いきなり来てしもうて、悪いな」

「ラミエルさん、こんばんは。ご無沙汰してます」

「こんばんなのです~!治療班の適性テストも無事終わったみたいで、良かったのですよ~」

「ファルコさん、アヤさん、アスタルテさん、こんばんは。お疲れ様です」

 手を振りながらこちらに歩み寄ってくる御三方に、私は会釈で応じる。

「ラミエル、早速で悪いんやけど、班長会議……というか、結果報告会(?)してもええか?」

「ええ、構いませんよ。でも、ここでやるんですか?」

「口頭で結果を言うだけですので、場所はどこでも構いません」

「そんなに大したことでは、ないのです~」

「そうですか。なら、今すぐやりましょう」

 ────と、その前に……。

 私は傍で控えるヴィエラさんとシムナさんに目配せする。
一応、席を外してもらおうと思って。
『これは班長同士の話し合いだからね』と思案する中、二人はこちらの意を汲んで五十メートルほど距離を取ってくれた。

「ほな、時間もあらへんし、早速始めよか」

 イーストダンジョン攻略の最高責任者であるファルコさんは、早速本題を切り出す。

「戦闘班の合格者は全部で百三十五人や」

「合格者それぞれの実力を見てみないと、何とも言えませんが、まあ妥当な人数ですね」

「攻撃力や防御力の平均値が、知りたいところなのです~」

「でも、ステータス関連の情報は無理に聞き出せませんからね……」

 『こればっかりは実践を通して把握していくかしかない』と語る私に、ファルコさんは小さく頷いた。

「まあ、詳しいデータはワイも分からんけど、個人的には結構レベル高かったと思うで。特にあそこにおる青髪の子供は、化け物やった」
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