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第四章
第155話『適性テスト』
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報告会議から、一週間ほど経過したある日。
リーダーのところにヘスティアさんから連絡が入り、私・ヴィエラさん・シムナさんは『紅蓮の夜叉』の私有地である黒森を訪れていた。
その目的はただ一つ────班決めに必要なテストを行うため。
テストと言っても厳しいものではなく、希望している班に相応しい実力と能力を持っているのか調べる程度だ。
『戦闘能力皆無なのに戦闘班を希望した』くらい、極端な話じゃなければ不合格になることはない。
「あちこちで、爆発が起きているねー!もうテスト、始まってるのかなー?」
「そうみたいね」
「じゃあ、田中達のところもー?」
「さあ?それは分からないわ」
田中さん達、アイテム製造組は『プタハのアトリエ』のギルド本部でテストをやっているもんね。
ちなみに後方支援組の方は『プタハのアトリエ』のサブマスがテストを行うことになっている。
「じゃあ、私は自分の班のテスト監督がありますので。ここで失礼します」
「はーい!頑張ってねー!」
「テストが終わったら、そっちの手伝いに行くわ」
「はい、ありがとうございます」
黒森の中心部あたりでシムナさん達と別れ、私は足早に治療班のテスト会場場所へと向かう。
まだテスト開始時刻じゃないのに、戦闘班やサポート班はもう始めているみたいだし、私も急がなくちゃ!
『もう皆待っているかも!』と思いつつ、指定の場所へ着くと大きく目を見開いた。
「……えっ?何でミラさんが勝手にテストを始めているの……?」
ニコニコ笑いながら『次の人どうぞー』と呼び掛けるミラさんの姿に、私は目眩を覚える。
が、直ぐに立て直した。
「……み、ミラさん!勝手にテストを始められては、困ります!テスト監督は各班の班長がやる、と定められているんですから!」
「えー?そんなお堅いことを言わなくても、いいじゃないですかぁ!」
「お堅いとかじゃなくて……!これはルールです!勝手な行動は慎んでください!」
「そんな怒らないでくださいよぉ!貴方の到着が遅かったから、先に始めていただけの事じゃないですかぁ」
「確かに私の到着は遅かったかもしれませんが、テスト開始時刻には遅れていません」
「えー?だってぇ……」
ああ言えばこう言う、とでも言うべきか……ミラさんは全く引き下がらない。
『親切心でやってあげたのにぃ』と述べる彼女を前に、私は小さく頭を振った。
リーダーのところにヘスティアさんから連絡が入り、私・ヴィエラさん・シムナさんは『紅蓮の夜叉』の私有地である黒森を訪れていた。
その目的はただ一つ────班決めに必要なテストを行うため。
テストと言っても厳しいものではなく、希望している班に相応しい実力と能力を持っているのか調べる程度だ。
『戦闘能力皆無なのに戦闘班を希望した』くらい、極端な話じゃなければ不合格になることはない。
「あちこちで、爆発が起きているねー!もうテスト、始まってるのかなー?」
「そうみたいね」
「じゃあ、田中達のところもー?」
「さあ?それは分からないわ」
田中さん達、アイテム製造組は『プタハのアトリエ』のギルド本部でテストをやっているもんね。
ちなみに後方支援組の方は『プタハのアトリエ』のサブマスがテストを行うことになっている。
「じゃあ、私は自分の班のテスト監督がありますので。ここで失礼します」
「はーい!頑張ってねー!」
「テストが終わったら、そっちの手伝いに行くわ」
「はい、ありがとうございます」
黒森の中心部あたりでシムナさん達と別れ、私は足早に治療班のテスト会場場所へと向かう。
まだテスト開始時刻じゃないのに、戦闘班やサポート班はもう始めているみたいだし、私も急がなくちゃ!
『もう皆待っているかも!』と思いつつ、指定の場所へ着くと大きく目を見開いた。
「……えっ?何でミラさんが勝手にテストを始めているの……?」
ニコニコ笑いながら『次の人どうぞー』と呼び掛けるミラさんの姿に、私は目眩を覚える。
が、直ぐに立て直した。
「……み、ミラさん!勝手にテストを始められては、困ります!テスト監督は各班の班長がやる、と定められているんですから!」
「えー?そんなお堅いことを言わなくても、いいじゃないですかぁ!」
「お堅いとかじゃなくて……!これはルールです!勝手な行動は慎んでください!」
「そんな怒らないでくださいよぉ!貴方の到着が遅かったから、先に始めていただけの事じゃないですかぁ」
「確かに私の到着は遅かったかもしれませんが、テスト開始時刻には遅れていません」
「えー?だってぇ……」
ああ言えばこう言う、とでも言うべきか……ミラさんは全く引き下がらない。
『親切心でやってあげたのにぃ』と述べる彼女を前に、私は小さく頭を振った。
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