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第二章
信じられなかった罪《ミリウス side》
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「これで終わりだ、兄さん」
その言葉を合図に、サミュエルの部下達は剣を振り上げた。
────と、ここでディランが魔術式の短縮版を利用して彼らを吹き飛ばす。
が、普通の魔術より威力はかなり低いため少し体がよろめいた程度で、相手の体勢を崩すことは出来なかった。
なので、サミュエルの部下達は何事もなかったかのようにまた剣を構える。
ダメだ、これは……完全に詰んだ。
回避も防御も逃走も不可能な現実を見据え、私は絶望した。
その瞬間────後ろから、ガサッと草木の揺れる音が聞こえる。
思わずそちらへ目を向けると、グレイス嬢の姿を視認した。
何故、彼女がここに……?まさか、もうあの魔物達を倒したのか!?あれだけの数が居たのに!?
『そんなこと有り得るのか!?』と動揺しつつ、私はふと────サミュエルの言葉を思い返す。
『あの話はあながち、嘘じゃなかったんじゃないか』と不信感を募らせる中、グレイス嬢はこちらを向いた。
と同時に、大きく目を見開く。
「ディラン様……!」
血だらけの恋人を見て、狼狽え……ているように見えるグレイス卿は、慌ててこちらへ向かってくる。
が、どう考えても間に合う距離じゃないため、取り急ぎ風圧で敵を捌いた。
ゴトッと地面へ落ちる彼らの手首を前に、彼女は再び剣を構える。
どこか据わった目で前を見据え、地面を蹴り上げた。
かと思えば、私達の前へ着地する。
「言いたいことはたくさんありますが、後にします。今はディラン様の治療を最優先に動きましょう」
サミュエル側の人間を威嚇しつつ、グレイス卿は私の方へ手を差し出す。
「一先ず、ディラン様をこちらへ」
『自分が背負う』と申し出るグレイス卿に、私はすぐ賛同出来なかった。
彼女を本当に信用していいのか、迷ってしまって。
分かっている……サミュエルの言っていたことは詭弁に過ぎない、と。
現に彼女は私達を助けてくれたし、ボロボロのディランを見て怒ってくれた。
でも、あの異様な強さと経歴の謎には不信感が残る……。
親友の一大事ということもあって、いい加減な判断は出来ず……自分でも驚くほど、慎重になる。
『やっぱり、不安要素のある人間へ大切なものほ託せない』と思案する中、私は顔を上げた。
「いや、ディランの身柄は私の方で管理するよ。グレイス卿はこのまま、敵の牽制と防御に徹してほしい」
「えっ?でも、それだとミリウス殿下の負担が……」
人一人持てないほど非力だと思われているのか、グレイス卿はこちらのことを気に掛ける。
『本当に大丈夫ですか?』と尋ねてくる彼女の前で、私はディランのことをおんぶした。
「この通り、問題ないよ」
「……そうですか。分かりました」
少し不安そうではあったものの、グレイス卿は最終的に理解を示す。
『辛くなったら、いつでも代わりますからね』と声を掛けてから、前の方を見た。
「では、退路を開きますのでとにかく真っ直ぐ走ってください。敵は絶対に近づけません」
そう言うが早いか、グレイス卿は目の前の敵を薙ぎ払う。
一応手加減しているのか、あちらに致命傷はないものの……手首の切断も相まって、もう動く気力など0だ。
地面に尻もちをついてのたうち回るしかない彼らの前で、彼女はこちらを振り返る。
「さあ、お早く」
テントやステージのある方向を手で示し、グレイス卿は先に行くよう促してきた。
なので、私は意を決して駆け出す。
すると、彼女も直ぐにあとを追い掛けてきた。
「えっ?グレイス卿も来るのかい?」
てっきりここに残って敵を一網打尽にするものかと思っていた私は、口を滑らせる。
これでは、彼女のことを疑っているのが丸分かりだ。
『不味い……つい、動揺して』と戸惑う私を前に、グレイス卿は後方へ剣を振るう。
「一応、足止め役としてここに残ることも考えましたが、伏兵の存在や野生動物との遭遇を考えるとあまりにもリスクが大きいため断念しました。今のミリウス殿下では、咄嗟に反撃も出来ないでしょうから」
ディランを背負った状態だと下手に動けないことを指摘し、グレイス卿は『これが最善』と説いた。
確かに……彼女の言い分には、一理あるね。
ここで分断するのは、得策じゃない……けど、グレイス卿に背中を晒すのは少し抵抗があるな。
僅かに表情を強ばらせ、私は頻りに後ろの様子を窺う。
剣を振った時の風圧で、切り刻まれていく敵達を見つめながら。
『この調子なら、森を抜ける前に敵が全滅するかもしれない』と考える中────私は足を滑らせた。
「なっ……!」
反射的に足元を見ると、そこには大量の血が……。
まだ乾き切っていないのか、かなりヌルヌルしている。
まさか、これ全部ディランの……!?いや、それにしては量が……!
などと思いつつ、体勢を崩す。
その際、エテル騎士団の騎士服を身に纏う男性が一瞬だけ見えた。
そうか、彼がこの血の……!
木の幹に背中を預けて絶命している男性に、私は目を見開く。
というのも、多分────彼がサミュエル達のお目付け役として救援隊へ加わり、命を落とした者だから。
そうでなければ、陣営の警備を担当しているエテル騎士団が森へ入る筈ない。
『それにこれは明らかに斬殺だし』と冷静に分析しつつ、ここからどうするか悩む。
倒れた先には、斜面がある……恐らく、このままだと二メートルほど転げ落ちることになるだろう。
幸い、そこまで角度のある斜面じゃないから受け身さえ取れば、私は大丈夫だと思う。
でも、重傷のディランは……。
最悪の未来を想像し、私は歯を食いしばった。
と同時に、己の失態を嘆く。
私の、せいだ……後ろばかり気にして、しっかり前を見てなかったから。
いや、違うな。そもそもの原因は────グレイス卿を信用出来なかったこと。
彼女は言葉や態度でしっかり、味方であることを示してくれていたのに……私はまんまとサミュエルの口車に乗せられてしまった。
どんなに追い込まれてもサミュエル側へ寝返らなかったことを思い返し、私は心底自分を恨む。
本物のスパイならここまでしないだろう、と。
少なくとも、最初に分断したあと戻ってくることはなかった筈だ。
こちらの状況にもよるが、そんなの自滅行為に他ならないから。
情報を持って帰るのが仕事であるスパイにとって、最悪の選択と言える。
その事実にもっと早く気づけていたら……私はこのような過ちを犯さずに済んだのだろうか。
後悔と自己嫌悪に苛まれながら、私は体の向きを変える。
せめて、私が下敷きになる形で着地しようと思って。
そんなことをしても、ディランの容態悪化は避けられないだろうが……今、出来ることはこれくらいしかなかった。
『歯痒いね……本当に』と唇を噛み締める中────不意に左肩を掴まれる。
「ミリウス殿下、ディラン様のことを離さないでくださいね」
聞き覚えのある声が耳を掠め、私は反射的に後ろを振り返った。
すると、そこにはグレイス卿と────彼女に剣を振り下ろすサミュエルの姿があった。
その言葉を合図に、サミュエルの部下達は剣を振り上げた。
────と、ここでディランが魔術式の短縮版を利用して彼らを吹き飛ばす。
が、普通の魔術より威力はかなり低いため少し体がよろめいた程度で、相手の体勢を崩すことは出来なかった。
なので、サミュエルの部下達は何事もなかったかのようにまた剣を構える。
ダメだ、これは……完全に詰んだ。
回避も防御も逃走も不可能な現実を見据え、私は絶望した。
その瞬間────後ろから、ガサッと草木の揺れる音が聞こえる。
思わずそちらへ目を向けると、グレイス嬢の姿を視認した。
何故、彼女がここに……?まさか、もうあの魔物達を倒したのか!?あれだけの数が居たのに!?
『そんなこと有り得るのか!?』と動揺しつつ、私はふと────サミュエルの言葉を思い返す。
『あの話はあながち、嘘じゃなかったんじゃないか』と不信感を募らせる中、グレイス嬢はこちらを向いた。
と同時に、大きく目を見開く。
「ディラン様……!」
血だらけの恋人を見て、狼狽え……ているように見えるグレイス卿は、慌ててこちらへ向かってくる。
が、どう考えても間に合う距離じゃないため、取り急ぎ風圧で敵を捌いた。
ゴトッと地面へ落ちる彼らの手首を前に、彼女は再び剣を構える。
どこか据わった目で前を見据え、地面を蹴り上げた。
かと思えば、私達の前へ着地する。
「言いたいことはたくさんありますが、後にします。今はディラン様の治療を最優先に動きましょう」
サミュエル側の人間を威嚇しつつ、グレイス卿は私の方へ手を差し出す。
「一先ず、ディラン様をこちらへ」
『自分が背負う』と申し出るグレイス卿に、私はすぐ賛同出来なかった。
彼女を本当に信用していいのか、迷ってしまって。
分かっている……サミュエルの言っていたことは詭弁に過ぎない、と。
現に彼女は私達を助けてくれたし、ボロボロのディランを見て怒ってくれた。
でも、あの異様な強さと経歴の謎には不信感が残る……。
親友の一大事ということもあって、いい加減な判断は出来ず……自分でも驚くほど、慎重になる。
『やっぱり、不安要素のある人間へ大切なものほ託せない』と思案する中、私は顔を上げた。
「いや、ディランの身柄は私の方で管理するよ。グレイス卿はこのまま、敵の牽制と防御に徹してほしい」
「えっ?でも、それだとミリウス殿下の負担が……」
人一人持てないほど非力だと思われているのか、グレイス卿はこちらのことを気に掛ける。
『本当に大丈夫ですか?』と尋ねてくる彼女の前で、私はディランのことをおんぶした。
「この通り、問題ないよ」
「……そうですか。分かりました」
少し不安そうではあったものの、グレイス卿は最終的に理解を示す。
『辛くなったら、いつでも代わりますからね』と声を掛けてから、前の方を見た。
「では、退路を開きますのでとにかく真っ直ぐ走ってください。敵は絶対に近づけません」
そう言うが早いか、グレイス卿は目の前の敵を薙ぎ払う。
一応手加減しているのか、あちらに致命傷はないものの……手首の切断も相まって、もう動く気力など0だ。
地面に尻もちをついてのたうち回るしかない彼らの前で、彼女はこちらを振り返る。
「さあ、お早く」
テントやステージのある方向を手で示し、グレイス卿は先に行くよう促してきた。
なので、私は意を決して駆け出す。
すると、彼女も直ぐにあとを追い掛けてきた。
「えっ?グレイス卿も来るのかい?」
てっきりここに残って敵を一網打尽にするものかと思っていた私は、口を滑らせる。
これでは、彼女のことを疑っているのが丸分かりだ。
『不味い……つい、動揺して』と戸惑う私を前に、グレイス卿は後方へ剣を振るう。
「一応、足止め役としてここに残ることも考えましたが、伏兵の存在や野生動物との遭遇を考えるとあまりにもリスクが大きいため断念しました。今のミリウス殿下では、咄嗟に反撃も出来ないでしょうから」
ディランを背負った状態だと下手に動けないことを指摘し、グレイス卿は『これが最善』と説いた。
確かに……彼女の言い分には、一理あるね。
ここで分断するのは、得策じゃない……けど、グレイス卿に背中を晒すのは少し抵抗があるな。
僅かに表情を強ばらせ、私は頻りに後ろの様子を窺う。
剣を振った時の風圧で、切り刻まれていく敵達を見つめながら。
『この調子なら、森を抜ける前に敵が全滅するかもしれない』と考える中────私は足を滑らせた。
「なっ……!」
反射的に足元を見ると、そこには大量の血が……。
まだ乾き切っていないのか、かなりヌルヌルしている。
まさか、これ全部ディランの……!?いや、それにしては量が……!
などと思いつつ、体勢を崩す。
その際、エテル騎士団の騎士服を身に纏う男性が一瞬だけ見えた。
そうか、彼がこの血の……!
木の幹に背中を預けて絶命している男性に、私は目を見開く。
というのも、多分────彼がサミュエル達のお目付け役として救援隊へ加わり、命を落とした者だから。
そうでなければ、陣営の警備を担当しているエテル騎士団が森へ入る筈ない。
『それにこれは明らかに斬殺だし』と冷静に分析しつつ、ここからどうするか悩む。
倒れた先には、斜面がある……恐らく、このままだと二メートルほど転げ落ちることになるだろう。
幸い、そこまで角度のある斜面じゃないから受け身さえ取れば、私は大丈夫だと思う。
でも、重傷のディランは……。
最悪の未来を想像し、私は歯を食いしばった。
と同時に、己の失態を嘆く。
私の、せいだ……後ろばかり気にして、しっかり前を見てなかったから。
いや、違うな。そもそもの原因は────グレイス卿を信用出来なかったこと。
彼女は言葉や態度でしっかり、味方であることを示してくれていたのに……私はまんまとサミュエルの口車に乗せられてしまった。
どんなに追い込まれてもサミュエル側へ寝返らなかったことを思い返し、私は心底自分を恨む。
本物のスパイならここまでしないだろう、と。
少なくとも、最初に分断したあと戻ってくることはなかった筈だ。
こちらの状況にもよるが、そんなの自滅行為に他ならないから。
情報を持って帰るのが仕事であるスパイにとって、最悪の選択と言える。
その事実にもっと早く気づけていたら……私はこのような過ちを犯さずに済んだのだろうか。
後悔と自己嫌悪に苛まれながら、私は体の向きを変える。
せめて、私が下敷きになる形で着地しようと思って。
そんなことをしても、ディランの容態悪化は避けられないだろうが……今、出来ることはこれくらいしかなかった。
『歯痒いね……本当に』と唇を噛み締める中────不意に左肩を掴まれる。
「ミリウス殿下、ディラン様のことを離さないでくださいね」
聞き覚えのある声が耳を掠め、私は反射的に後ろを振り返った。
すると、そこにはグレイス卿と────彼女に剣を振り下ろすサミュエルの姿があった。
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