精霊の愛し子が濡れ衣を着せられ、婚約破棄された結果

あーもんど

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序章

プロローグ

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 私には昔から、普通の人には見えないものが見えた。
 蝶の羽根を持つ小人、宝石が埋め込まれた美しい獣、意思のある木や花······。
 それらの生物は────精霊と呼ばれている。
精霊とは四大元素から成る生物で、自然を操ることが出来る。

 人は精霊を尊び、敬い、崇めていた。


「────アリス、精霊が見えることは誰にも言ってはいけないよ。君が“精霊の愛し子”だと周囲に知られれば、君は汚い大人達に利用されてしまうからね」

「誰にも言っちゃいけないの······?母様や父様にも?」

「ああ、そうだよ。これは僕と君だけの秘密だ。誰にも言わないと約束出来るね?」

「うんっ!でも、約束破ったらどうなるの?」

「ふふっ。そうだねぇ····その時は───」

 彼はそこで一旦言葉を切ると、怪しい笑みを浮かべた。

「────罰として、僕のお嫁さんになってもらおうかな」

 冗談なのか本気なのか分からないトーンでそう言った、銀髪金眼の美青年。

 彼の名はサナトス。
またの名を─────終焉を招く精霊王と言った。
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