運命はティーカップの中に
人間は皆不思議な力を持っている。それを人々は魔法だとか魔力だとかそんな言葉を使って呼んでいるけれど、私のそれは少し人と違うかもしれない。私の力は、一瞬他人の視界を乗っ取るようにして未来を垣間見ること。ただし、自分の未来は見えない。
彼と出会ってから時々記憶が抜け落ちる。どうやって婚約して、結婚したのかさえ思い出せない。
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