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シリアル Ⅱ
シリアル 8
しおりを挟む一人で挨拶回りという名目で、全ブースへ買い物に出されただけなのではないだろうかと思い始めた遙は思ったよりも緊張せずに鷲尾ゼミの学生だと挨拶が出来ていた。
棒金を崩し、ポケットをじゃらじゃらさせながら、片手にはどんどん購入したCDが増えていく。
どのブースもジャケットが凝っていたりお品書きも手書きからデザイナーに依頼したのだろうかという出来であったり個性豊かだ。
もっと無駄を省いたシンプルな物を想像していた遙は衝撃を受けたが、これだけ音楽ばかりが集まるイベントだ。客の目を惹く工夫も必要なのかも知れない。
試聴音源を用意したところで、音楽はいちいち聴いて回らなくてはいけない。時間が限られてしまう。
イベントに来るような客はきっと事前に気になる人をチェックしてブースも把握してから来るのだろうが、当日ふらりと立ち寄って興味を持ってくれる人を新規ファンとして取り込むだけの工夫は確かに必要なのだ。
同じ列の最後のひとブースに立ち寄った帰り、遙は知った顔を見つけた。
「あ、廉さん」
「え? あ、滝川さん。ああ、鷲尾ゼミで連れてこられたんだね」
「はい」
三波廉はカジュアルを通り越して部屋着なのではないだろうかと思うような装いだった。ジャージとまではいかないが、Tシャツにだぼだぼのパンツ。それに大きなリュックとウエストポーチなのだ。
「廉さんも出店しているんですか?」
「ううん。僕はただの客。全ブース制覇! とはいかないけど、いくつか知り合いのところ回って、それから天使ちゃんのところでサンプリング依頼に行って撃沈する予定」
撃沈まで予定に組み込むのかと驚いたが、どうやら毎回断られているらしい。
「天使ちゃんってもしかして鷹木さんのことですか?」
「うん。同級生なんだ。あの名前どう見ても読めないからってみんなてんしちゃんって呼んでたけど本人はインパクトあるからってお気に入りみたい。サークル名の『天使の尻尾』も読まれない自分の名前と間違えやすい単語から『フェアリーテイル』って読ませてるんだよ。面白いよね」
遙にはよくわからないが、こういうイベントに参加するときはサークル名も必要らしい。
お店の看板のようなものなのだろう。
「廉さんも出店することあるんですか?」
「たまにね。ゆかりちゃんと一緒に」
そう言って、以前出店した時の写真を見せてくれる。
大きな柴犬の看板。
「サークル名が浮かばなくて『タローの尻尾』にしたら天使ちゃんにパクリって言われちゃったけど太郎かわいいからいいよね?」
相当飼い犬がかわいいらしい。
「犬は廉さんの犬?」
「うん。僕が飼ってるよ。今はゆかりちゃんのマンションでお留守番中だけど……僕が近所のおじいちゃんから貰ってきた犬なんだ」
それからしばらく犬の話をされてしまったが、犬の話をしながらもいくつかのブースに付き合ってくれたことは感謝しよう。
特に、遙ひとりでは声をかけるのを躊躇ってしまいそうな強面の男性が居たブースの人は廉の知人だったらしい。そこで鷲尾准教授の名前まで出して遙の紹介をしてくれた。
そこで気づく。
一日で全ブースを回りきるのは無理なのではないだろうか。
特に買い物だけではなく、挨拶までしろとなると、廉のように雑談もしなくてはいけなくなるわけで……。
意外と参加人数が多いのだ。
つまり……。
「先に鷲尾先生が指示していたブースから回るべきだったのでは……」
「え? ああ。全部回れって言われて律儀に端から始めちゃった?」
廉が面白そうに笑う。
彼も同じことをさせられたのかもしれない。
「絶対行った方がいいのはこことここかな? こっちのこの人はね、かわいい女の子しか相手にしないから……うーん、もう少しかわいい格好してないと門前払いされるかも。この人はね、関わらない方がいいよ。マナー悪くて有名なんだ」
廉はマップを手に書き込みながら説明する。
「詳しいんですね」
「ネットで活動すると嫌でも情報が入ってくるよ。特にイベントに参加するような人はだいたい同じ顔になってくから」
廉は相当SNSでの活動が長いのかもしれない。殆どの人と相互フォローだったり、フォローしていたりすると言う。
「片っ端からフォローしてフォロバ狙いするのもいいけど、同じジャンルの人だとイベントの情報とか自分が使わないテクニックの話とか、セール情報とかが入りやすくなるから日常とは分けてアカウント作っておくのもお薦め。間違っても自撮り写真載せないようにね。それで家特定された人いるから」
さらりと怖いことまで教えてくれる。
やはり廉はネットでの活動が長そうだ。
廉は廉で挨拶があるからと、途中で別れ、寄った方がいいと言われたブースを優先して回っていると、声をかけられた。
「やっほー、ハルちゃん」
急に呼ばれて誰だろうと振り向くと、やたらとキラキラした美形。バッチリメイクを施された中性的な雰囲気だけれど、たぶん男性だろう。凜に近い物を感じる。
ただし、彼が誰なのか覚えがなかった。
一方的に知られているのは気持ちが悪いと思う。けれども彼のように見た目がよければ記憶に残りそうなものだ。
「あれ? もしかして俺のこと覚えてない系?」
相手は明らかに驚きを見せる。
脱色されたブロンドに、女性物のアクセサリー。衣類は女性物と男性ものが混ざっていると思うが、どれもブランド物に疎い遙でさえ聞いたことがあるような高級ブランドの品ばかりだ。
「俺だよ俺! カオル!」
そう言われてもピンとこない。
遙の人生で出会ったカオルという子は女の子だったはずだ。
「えー……その顔ぜんっぜん覚えてないやつじゃん。ほら、小学校一緒だったでしょ? ってか高校も一緒だったんですけど……」
彼は明らかに傷ついたと言う様子を見せる。
「え? 小学校一緒だったカオルって……カオルちゃん?」
女の子だと思っていた。
「いつもふりふりのかわいいお洋服着て、ヘアアレンジとか凄かった……」
「あー、ハルちゃんも俺のこと女の子だと思ってた子か。こないだ凜ちゃんにも同じこと言われたよ」
だから高校で全然気づかれなかったのかと彼は頷く。
「実は大学も一緒なんだよ? 俺服飾ー」
ぴったりでしょと笑う。
「そ、そうなんだ……」
「ハルちゃんまだピアノやってんの? ピアノ専攻?」
「……うん。あ、でも専攻は……作曲になった」
そう答えると、カオルは更に驚きを見せる。
「作曲! すごいじゃん! 俺さ、メイク動画に使う曲作ってくれる人探してんだよねー」
ちらりと、やって欲しそうな視線を向けられる。
「探せばいるかも。ここ、たくさん曲作る人いるから」
正直、カオルにあまりいい思い出がない。
たぶん悪い子ではないのだが、とにかく自己中心的な面が目立つ。常に自分が一番でなければ気が済まないだとかそう言った空気の子なのだ。
そして、なにより凜と相性が悪い。
どちらも目立ちたがりだから余計に。
「あいっかわらずにっぶいなぁ。俺、ハルちゃんがいいって言ってんだけど? ハルちゃんも名前売るチャンスだと思うけど」
俺のフォロワーすごくすごいんだからと自慢気にSNSアカウントを見せられる。
お洒落な子達が使う写真がたくさんのSNSは遙の目には異界に見えた。そして、フォロワーの数が見たことも無い数字になっている。
「じゅ、う……さん、まん?」
遙の記憶が間違っていなければ、カオルは遙と同じ年で、同じ大学で、つまり彼も学生のはずなのだ。それなのに、フォロワーの数が十三万人もいるアカウントを持っているなんて、一体なにをしている子なのだろう。
「え? ハルちゃんマジで俺のこと知らなかった? 結構知名度あると思ったんだけどな……いや、ハルちゃんらしいか……昔っから流行とか全然興味なかったし」
「え、あ、ごめん……これ、全部カオルちゃんなの?」
「ん? うん。俺ね、メイクアーティスト兼モデルとして結構売れてきたところなんだよ。将来的には自分のコスメブランド作る予定だから、ハルちゃんも今のうちに腕磨いてさ、俺のブランドでCM作るときはハルちゃんに曲依頼してあげるよ」
もう自分が成功するのは当然だと確信した上での発言。
昔からカオルはどこか根拠のない自信を持っていたことを思い出す。
いや、根拠がないのではない。カオルは努力家だ。人に見せずにこっそり努力を重ねて、なにもしていない振りをする。
疲れ果てるまで遊んだ後にもしっかり宿題を終わらせ、自主学習までしていた。
「てっきりカオルちゃんは語学系に進むのかと思ってた」
「え? まあ、四カ国語できるけど、俺かわいい方が好きだし」
「あ、うん……」
どう動くか、明確な方針がある。なんというか、カオルにはブレない軸がしっかりと存在している。だから魅力的に見えるのだ。遙にだってそれは理解出来る。
「俺ハルちゃんのこと結構気に入ってるけどさ、ハルちゃんって自分のことあんま好きじゃないよね」
カオルの言葉がぐさりと刺さる。
それは殆ど事実だ。
積極的に嫌うほどではないけれど、好きではない。変われるのであれば変わりたいと考えている。
「なんて言うかさ、自信のなさが姿勢に出てる」
バシッと背中を叩かれ、遙は思わず呻いた。
「強すぎっ……痛かった……」
「姿勢悪すぎるからでしょ。楽器弾くとき困るやつじゃないの?」
日頃から気をつけているつもりではあっても、開場の落ち着かない雰囲気も合わさって丸くなってしまっていたのかもしれない。
「……そういうカオルちゃんは……すごく姿勢きれいだけど……」
モデルと言っていたから本当に普段から気をつけているのだろう。
背筋がきれいで、立ち方も常に人から見られることを意識しているようだ。
同じ目立ちたがり屋の凜と比較しても、圧倒的なものを感じてしまう。
「ハルちゃんに褒められるの超うれしい! ハルちゃん思ったことしか言わないから」
カオルは心底嬉しそうに、口を大きく開けて笑う。
昔見ていた笑顔より、ずっと嬉しそうな表情に見える。
なんというか、なにかから解放されたようだ。
「カオルちゃんのことはすごいと思ってるよ」
けれどもここであまり足止めされてしまうのも問題だ。鷲尾准教授からの課題をまだ終わらせていないのだから。
「ハルちゃんのブースどこ? 案内して」
「え? あ、まだ課題の途中で……」
「課題?」
「全ブース回って挨拶しろって」
まだ半分も周りきれてないと開場のマップを見せる。
廉に教えられたブースを優先しているとは言え、それすら回りきれるか微妙なのだ。
「えー、そんなのSNSで挨拶しとけばいいじゃん。全部回るとか効率悪っ」
カオルは遙の腕を掴む。
「はい、笑ってー」
「へ?」
突然のことで遙の頭は理解を拒絶した。
シャッター音が響いていた気がする。
それからカオルがスマホでなにかを……。
「俺の親友ってことにしておいたからよろしく」
「へ?」
「これでハルちゃんも顔が売れたってことで、相手の方から声掛けに来てくれるって」
見せられた画面には、完璧なキメ顔のカオルとマヌケ面した遙が映っている。お洒落な子専用のSNS画面に、遙のマヌケ面が……。
「な、なにしてんの? え? なんで?」
「え? 挨拶回りめんどいでしょ? 俺のアカウントなら見てる人多いから」
ほら行くよと手を引かれる。
とんでもないことをされてしまったと思う。
ただでさえ自分が目立つのは嫌だというのに。
「消して」
「えー? 消したってもう広まってると思うけど」
「……個人情報ばら撒かないで」
できるだけ目立たずひっそりと過ごしたいのに。お洒落な子達に遙のマヌケ面が広まってしまった。
それだけでも気が重くなるのに、なぜかブースの場所を知らないはずのカオルに引きずられるように手を引かれながら歩く羽目になっている。
昔からこうだった。
カオルは自己中心的で、まったく悪気がない。そして、凜と相性が悪い。
凜も来る予定だったはずだ。
ということは、二人が鉢合わせる。
そう考えただけで、遙は胃がキリキリと痛むような気がした。
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