黒炎の宝冠

ROSE

文字の大きさ
上 下
13 / 21

12 崩された均衡

しおりを挟む
 テオドラ・セージョに対するレイナの第一印象は喧しい。だった。性格がと言うよりは、動きが、装いが、そして顔が喧しい。なんというのだろうか。自己主張の強い化粧。それは色であるはずなのに喧騒のような響きで、彼を見た瞬間思わず耳を塞ぎたくなった。
 けれどもテオドラの声自体は騒がしさとはかけ離れている。やや女性的な甘さを含んだ、それでもよく響く、言葉の一言一言の響きがとても聞き取りやすい声。だからといって騒音という印象は受けない不思議な声だ。
「レイナ殿下はどのようなドレスをお望みですか?」
 少し大袈裟な仕種で画帳を広げたテオドラは、隣に積み上げた布見本に手を置いて訊ねる。
「その、殿下って言うの少し落ち着かないわ。もっと砕けていいの。正直着る物のことにあまり興味がないから王族として恥ずかしくない範囲でルイスの好みに合わせて欲しいわ」
 あまり露出が多いのは嫌だけれど、ルイスならそう言う物は選ばないだろう。
 当たり前のように背後に寄り添うホセは相変わらずなにを考えているのかわからない。一応はしもべである彼の意見も聞いて主として恥ずかしくない装いか判断して貰うべきなのだろうが、彼は全くそういった面を気にしないのだろうから参考にならない。
 ルイスに選んで貰った眼鏡を掛けながら、広げられた布見本に手を伸ばす。
「エンドピンを引っかけても破れない生地がいいわ」
「当日も演奏を?」
「その予定よ」
 テオドラは画帳の隅にメモを取る。きちんと依頼人の話を聞いてくれるデザイナーのようだ。
 テオドラが布見本をめくりながら生地の説明をしようとすると、慌てた様子で部屋に飛び込んでくる姿。
「す、すまない……お、遅くなってしまった……」
 随分慌てて来たのだろう。息を切らしたルイスは髪も着衣も乱れている。
「ルイス、大丈夫? またなにかあったの?」
「あー、いや……その……たいしたことじゃないよ」
 ルイスは困ったように言う。
「たいしたことじゃないことで婚約者を待たせたの? あんた、仮にも殿下の婚約者でしょう? 最優先することは殿下以外ないでしょ」
 テオドラは厳しい声で言う。怒鳴っているわけではないけれど、声の響きがとても冷たい。
「す、すまない……ノア殿下と話をしていたら随分と……遅くなってしまった」
「なにかあったの?」
 ノアは単純にルイスがお気に入りと言うこともあるかもしれないけれど、今日の予定を知っていて引き留めるのはおかしい。
「あー、色がどうだとか、私にはよくわからない話をされて……今日の服はそんなに酷かったかな?」
 ルイルは困ったように笑う。いつも通り仕立てのいい素敵な装いだけどど、相当急いできて乱れているのが残念というところかしら。
 それに、ノアの話は服のことではないだろう。たぶん、ルイスに纏わり付く魔術の色を見たのだ。
「いつも通り素敵よ。乱れてなかったらもっと素敵だったけど、私の為に急いでくれたのは嬉しいわ」
「すまない。次は完璧に整えてから来るよ」
 だいぶ呼吸が整ってきたルイスはいつもの笑みを見せてくれる。この笑みが自分の為に向けられるのが嬉しいと思うようになったのはいつからだろう。そう考え、それから今日の目的を思い出す。
「そう、即位式のドレスよ。ルイスの好みで選んで貰おうと思って。私からの要求はもうテオドラに伝えてあるわ」
「要求って……エンドピンを引っかけても破れない生地だとかふざけた話?」
 砕けていいとは言ったけれどテオドラは極端すぎる。まるでエレナがレイナの装いを指導する時のような目をしている。
「レイナにとってはそれが最重要だよ。ところで、レイナ、彼は君ととても親しい人間? 王女に対して随分な態度だと思うけれど」
「私が砕けていいって言ったのよ。普段ルイスやアルベルトとしかお話しないから、殿下って呼ばれるのがなんだか落ち着かなくて」
 そう答えればルイスは一瞬納得できないという顔を見せたがすぐにとってつけた笑顔になる。少し室温が下がった気がするのは気のせいだと思いたい。
「そう? レイナが言うなら我慢するよ。それで? 素材以外は君の要求は?」
「ルイスの好みでいいわ。私が服を選ぶといつもエレナお姉様に叱られてしまうもの。それに、ルイスならちゃんと綺麗に見えるのを選んでくれるでしょう?」
 レイナが選んだらきっと黒鳥みたいなドレスになってしまうだろう。
「凄い大役を任せられたな……ああ、君のために最高のドレスにするよ」
 がっちりと手を握られ、あまり右手を強く握らないで欲しいと思う。弓を持てなくなってしまう。それに、左手もあんまり強く握らないで欲しい。
「出来れば手以外の部分を握るようにして欲しいわ。指先に力が入らなくなったら演奏に支障がでるもの」
「……君は本当に音楽のことしか考えていないね」
 ルイスはがっかりしたような表情を見せる。
「本当は嫌われてるんじゃないの? ほら、布見本、さっさと色だけでも決めて頂戴」
 テオドラは忌々しそうにルイスを睨んだ。
 この二人はもしかしてとても中が悪いのだろうか。レイナの記憶には二人の接点が浮かばない。けれどもこの場の空気が一気に悪くなってしまった気がした。
「瞳に合わせて赤にするべきか、美しさを引き立てる黒にするべきか……いや、楽器が映えるなら赤の方かな。赤系の色見本はどれかな?」
「赤もいろいろあるわ。生地の素材と染料や顔料によっても変わってくるからこっちとこっちは赤系ね。中でも丈夫な素材となるとこっちかしら。普通は引っかけないように注意するのだけど……レイナ様、楽器にしか気を遣えないみたいだし」
 テオドラは溜息を吐く。
 悪かったわね。チェロ以外に大事なのはルイスだけよ。思わず心の中で毒づいた。
「レイナは明るい赤と暗い赤、どっちが好きかな?」
「どっちも好きよ。この前ルイスがつけていたタイはとっても落ち着いた色合いで素敵だったと思うけれど、あれはなんていう色かしら?」
 たまには音楽以外のことでも見ているのよアピールをしておこうなんて慣れないことを考えたけれど上手くいったとは思えない。
「え? この前って……うーん、いつかな?」
「一緒にお散歩したとき。いつだったかしら?」
 演奏の内容ならすぐに覚えられるのに、日付というのは覚えていられない。
「落ち着いた色よ。ちょっと葡萄酒みたいな色だったかも」
 ルイスのヴィオラと並ぶと素敵な色だった。なんというか美味しそうな……、チョコレートとワインの組み合わせみたいで素敵だと感じたのを強く覚えている。
「美味しそうな色だったわ」
「珍しい。レイナがそんな風に言うなんて」
「ルイスのヴィオラとよく合う色だったから素敵だなって」
 そう言ってしまったと思う。楽器のこと抜きでもルイスのことをちゃんと見ているわと伝えたいはずなのに……。
「ルイスにも凄く良く似合っていたのよ?」
「ありがとう。うーん、葡萄酒みたいな色ってことは赤葡萄酒っぽい色だよね。この辺りかな」
 ルイスが布見本をめくって見せてくれる。
「あ、こんな感じだったわ」
「そのまんま葡萄酒色よ。それにしても、美味しそうな色だなんて、レイナ様、食に関心がなさそうなのに意外と食いしん坊なのね」
 テオドラはからかうように言った。
「そう? 毎日同じ物が続いても気にならないけれど美味しい物は好きよ」
 美味しくない物を食べるよりは美味しい物を食べた方が嬉しいわ。
 そう考えている間に、ルイスは布見本を比べ葡萄酒色の生地を選ぶ。
「これなら透けないし、思いっきり引っ張ったりしない限り大丈夫じゃないかな」
「……基準がおかしいわ……。まぁ……次は形ね」
 テオドラは呆れた顔を見せる。
「まずはできるだけ露出が少ないように。多くの人の視線が集まるからね。レイナの肌は誰にも見せたくない。それと、袖は拡がりすぎると演奏に支障が出るから拡がらない物を。袖周りは装飾を減らしてくれ。それと、チェロは体に密着する楽器だから、胸元の装飾も演奏に支障が出ないように。あとは足で挟む楽器だからね。十分な丈と広がりが必要だよ」
 テオドラがルイスの指示通りにデザイン画を描いていく。が、こめかみがどんどんひくついている。
「あんたふざけてるの? 地味! 仮にも即位式よ? こんな地味な女王が誕生したら他国から嘗められるに決まってるじゃない!」
 スタンドカラーでタイトな長袖、胸元の飾りはなし。スカートはロング丈で裾がとっても拡がる。うん。ルイスの指示通りね。とっても演奏しやすそう。
「これ、練習着に欲しいわ」
 流石に本番でこんなものを着てはエレナに殺されてしまいそうだ。
「レイナ……やっぱり華やかさが足りない? でも、レイナの美しさは、こういう徹底的に装飾を削っていくことによってより引き立つと思うんだ」
「私は好きよ。凄く私の好みを考えてくれていて嬉しいわ。でも、これを着て本番に挑んだら私たち二人揃ってエレナお姉様に殺されちゃう」
 そう告げれば、ルイスははっとしたような表情を見せる。
「しかしドレープやフリルは邪魔にならないかい?」
「演奏家視点で考えて貰えるのは本当に嬉しいわ。だったら柄や刺繍で考えるのはどうかしら?」
 華やかさを足せばいいのよねとテオドラを見ればまた溜息を吐かれる。
「私から言わせて貰えばいっそ演奏の方を諦めて欲しいところだけど……即位式での演奏は伝統だものね。何代か前はフルート奏者がきついコルセットでそれはもう悲惨だったと聞くから……そうね、レースを重ねて華やかにするのはどうかしら?」
 別の布見本を見せられる。どうやらテオドラも演奏優先を認めてくれるらしい。
「すごい、たくさんあるのね。目移りしちゃうわ」
 私の楽器にはどれが合うかしら。そう考えながらレースの見本を眺める。
「ホセ、楽器」
 後ろに突っ立っているホセにそう告げれば、すぐに演奏できるように整えられたレイナの楽器を渡される。調弦も一瞬ね。
「この子によく会うレースってどれかしら?」
「うーん、難しいね。これなんて伝統模様だけどどうかな?」
「素敵。ねぇ、ルイスもなにかお揃いの物を作って貰いましょうよ。このレース気に入ったわ。ねぇ、テオドラ、これでルイスにもなにか作って。当日の上着はどうかしら?」
「勿論。けど、本当にいいの? 私に言わせれば地味よ。とにかく地味。だって宝石も着けないのでしょう?」
 弦楽器奏者だ。楽器を傷つける可能性のある物は徹底的に排除するべきだ。
「頭に冠が載るわ」
 うんざりするほど重そうだけど。それひとつで十分だと思う。
「本を載せて演奏する練習をしているのだけど、本番はそれで大丈夫だと思う?」
 ルイスに訊ねれば面白そうに笑う。
「大丈夫、演奏の時は外せるよ。あんなに重たい物、レイナの体でずっと支えるのは無理だ」
「そうなの? 酷い。お兄様方はちっともそんなことを教えてくれなかったわ」
 きっと意地悪されたのねと大袈裟に拗ねる仕種を見せればルイスが優しく頭を撫でてくれる。
「レイナがそんなことを考えて真剣に練習していることを知らなかっただけだよ。当日は私も冠が必要だ。君の物ほど重くはないけどね。あれも結構首が疲れるんだ。辛くない角度を維持して周囲と雑談を続けるのが辛いよ」
 ルイスは笑っているけれど、笑い事じゃない。
「だめよ。ルイスの首がおかしくなったら大変。即位したら真っ先にこの冠を廃止するべきね。演奏家にとっては本当に邪魔者よ」
 そう力説すれば、ルイスもテオドラもお腹を抱えて笑い出す。
「ほんっと、ヘンな人。こんな子が女王様になるなんて……面白いわ」
「あなたも十分面白いわ。ルイスの上着の出来が素敵だったら私たちの結婚式の衣装もあなたに任せようと思う」
 そう告げればテオドラは驚いたような顔を見せ、ルイスは信じられないと言う顔をする。
「レイナ、本気?」
「ルイスに似合う素敵な物が作れる人なら誰でもいいと思っていたけれど、この人全然遠慮しないところが面白いと思うの。それに、ギター奏者でしょ。私たちとは視点も違うだろうし」
 同じ弦楽器でも弓を使わないもの見る場所がきっと違うのよ。
「……レイナがいいならいいけれど……私の希望としては……婚礼装束くらいは楽器のこと抜きで考えて欲しい」
 そう言われるとどきりとする。もしや当日の演奏曲を考えていたことがばれてしまったのだろうか。
「わかったわ。ルイスがそう言うなら当日の合奏は諦めるわ。でも、ちゃんと演奏会の機会も用意してね」
「……わかったよ。レイナの為ならもっと真面目に練習する」
 優しく抱き寄せられ、手が滑る。
 一瞬楽器を落としそうになってしまった自分に驚いた。
 今、レイナは魂を壊しそうになったのだ。
「ごめんなさい。今日はちょっと疲れちゃったみたい。あとはルイスに任せてもいいかしら?」
「え? あ、ああ……大丈夫? 部屋まで送るよ」
「ううん。ホセも居るし。ドレスのことはルイスにしか任せられないから」
 今のは完全に逃げだ。
 あの一瞬、私は楽器を手放してでも、ルイスに抱きしめられたいと思った。なにを考えているのだろう。楽器はレイナの魂だ。
 気分が悪いと言うよりは気味が悪い。
 演奏家としての自分と女としての自分。ふたつを天秤に掛けて女に揺らぎそうになった瞬間だ。
 ホセに楽器を預け、自室へ向かう。
 やっぱり、ルイスとは少し距離をおいた方がいいのかもしれない。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

【掌編集】今までお世話になりました旦那様もお元気で〜妻の残していった離婚受理証明書を握りしめイケメン公爵は涙と鼻水を垂らす

まほりろ
恋愛
新婚初夜に「君を愛してないし、これからも愛するつもりはない」と言ってしまった公爵。  彼は今まで、天才、美男子、完璧な貴公子、ポーカーフェイスが似合う氷の公爵などと言われもてはやされてきた。  しかし新婚初夜に暴言を吐いた女性が、初恋の人で、命の恩人で、伝説の聖女で、妖精の愛し子であったことを知り意気消沈している。  彼の手には元妻が置いていった「離婚受理証明書」が握られていた……。  他掌編七作品収録。 ※無断転載を禁止します。 ※朗読動画の無断配信も禁止します 「Copyright(C)2023-まほりろ/若松咲良」  某小説サイトに投稿した掌編八作品をこちらに転載しました。 【収録作品】 ①「今までお世話になりました旦那様もお元気で〜ポーカーフェイスの似合う天才貴公子と称された公爵は、妻の残していった離婚受理証明書を握りしめ涙と鼻水を垂らす」 ②「何をされてもやり返せない臆病な公爵令嬢は、王太子に竜の生贄にされ壊れる。能ある鷹と天才美少女は爪を隠す」 ③「運命的な出会いからの即日プロポーズ。婚約破棄された天才錬金術師は新しい恋に生きる!」 ④「4月1日10時30分喫茶店ルナ、婚約者は遅れてやってきた〜新聞は星座占いを見る為だけにある訳ではない」 ⑤「『お姉様はズルい!』が口癖の双子の弟が現世の婚約者! 前世では弟を立てる事を親に強要され馬鹿の振りをしていましたが、現世では奴とは他人なので天才として実力を充分に発揮したいと思います!」 ⑥「婚約破棄をしたいと彼は言った。契約書とおふだにご用心」 ⑦「伯爵家に半世紀仕えた老メイドは伯爵親子の罠にハマり無一文で追放される。老メイドを助けたのはポーカーフェイスの美女でした」 ⑧「お客様の中に褒め褒めの感想を書ける方はいらっしゃいませんか? 天才美文感想書きVS普通の少女がえんぴつで書いた感想!」

もう死んでしまった私へ

ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。 幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか? 今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!! ゆるゆる設定です。

旦那様、そんなに彼女が大切なら私は邸を出ていきます

おてんば松尾
恋愛
彼女は二十歳という若さで、領主の妻として領地と領民を守ってきた。二年後戦地から夫が戻ると、そこには見知らぬ女性の姿があった。連れ帰った親友の恋人とその子供の面倒を見続ける旦那様に、妻のソフィアはとうとう離婚届を突き付ける。 if 主人公の性格が変わります(元サヤ編になります) ※こちらの作品カクヨムにも掲載します

五歳の時から、側にいた

田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。 それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。 グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。 前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。

お嬢様はお亡くなりになりました。

豆狸
恋愛
「お嬢様は……十日前にお亡くなりになりました」 「な……なにを言っている?」

愛のゆくえ【完結】

春の小径
恋愛
私、あなたが好きでした ですが、告白した私にあなたは言いました 「妹にしか思えない」 私は幼馴染みと婚約しました それなのに、あなたはなぜ今になって私にプロポーズするのですか? ☆12時30分より1時間更新 (6月1日0時30分 完結) こう言う話はサクッと完結してから読みたいですよね? ……違う? とりあえず13日後ではなく13時間で完結させてみました。 他社でも公開

王妃そっちのけの王様は二人目の側室を娶る

家紋武範
恋愛
王妃は自分の人生を憂いていた。国王が王子の時代、彼が六歳、自分は五歳で婚約したものの、顔合わせする度に喧嘩。 しかし王妃はひそかに彼を愛していたのだ。 仲が最悪のまま二人は結婚し、結婚生活が始まるが当然国王は王妃の部屋に来ることはない。 そればかりか国王は側室を持ち、さらに二人目の側室を王宮に迎え入れたのだった。

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません

ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは 私に似た待望の男児だった。 なのに認められず、 不貞の濡れ衣を着せられ、 追い出されてしまった。 実家からも勘当され 息子と2人で生きていくことにした。 * 作り話です * 暇つぶしにどうぞ * 4万文字未満 * 完結保証付き * 少し大人表現あり

処理中です...