1 / 6
第1話 前世、最強賢者は田舎でスローライフを送りたい
しおりを挟む
思えば働き詰めの人生だった。
世界最強賢者と謳われたウェイバーは死の間際、自身の人生をそう振り返る。
幼少期は神童として魔法の勉学に励み、そして青年期は勇者パーティーの一角として、魔王退治の旅に明け暮れていた。
そして、年を取ってからもゆっくりしている暇などなかった。宮廷で魔法の研究に明け暮れる毎日。
充実をした毎日ではあったが、落ち着いて自身の人生について考えている時間もなかった。あっと言う間に終わってしまった人生だった。
願わくば……次の人生があるのならばもっとゆっくりとした人生を歩みたい。
そう、田舎でゆっくりと、平穏な人生を歩んでみたい。
ウェイバーはそういった望みを持つようになっていた。そして自身にとってそれが決して不可能ではないという事を知っていた。
高等魔法において、転生の魔法というものがある。
通常、転生した人間というのは記憶を失われたまま生まれてくる。だが、転生の魔法を使用した場合、前世の記憶が保持されたまま、新たな人生を歩む事にしたのだ。
ウェイバーは死の間際、自身に転生の魔法を使用した。眩い魔法の光が自身を包み込む。
そして、ウェイバーはその長いようで短い、人生に幕を閉じたのだ。
◆
転生の魔法を使用した俺はその前世での記憶を引き継ぎつつ、『ペンドラゴン』家という、名門貴族の長男として新たな生を受けた。
こうして俺の第二の人生が幕を開けたのだ。
「……あなた、観て、元気な男の子よ」
母――フローラが俺にそう語り掛ける。
「おお……よくやった。男の子か。僕達にとっては願ってもない事だ。なにせ、男の子なら我が名門『ペンドラゴン』家の世継ぎになるのだからな。この子が剣の才能を授かったのなら、立派な剣士として育てよう」
父――アベルはそう語っていた。
「いえ、魔法よ。これからの時代は魔法。この子には立派な魔法の才能に授かって貰いたいわ。それでこの子は立派な魔法師として、この家を立派に引き継いで貰いたいの」
父も母も好き勝手に俺に対しての希望を抱いていた。
だが、俺は父と母の希望に応える気はなかったのだ。今回の生では俺はゆっくりとした人生を歩みたい。俺は前世のように懸命に働きたくないのだ。俺は今回の人生では田舎で家庭菜園でもしながら、のんびりと時間が流れる、そんな人生を歩みたい、そう願っていたのだ。
「……けど、養子の件は本当なの? あなた」
「ああ……お父様からの命令だ。父は慎重な人で、万が一の為の保険が欲しいそうだ。もしかしたら、僕達の息子——グレンが何の才能も授からなかった場合の世継ぎが必要だそうだ。君はあまり身体が強くない。これ以上、子供を作るのは僕達には難しいからね」
「そ、そう……お父様の命令なら致し方ないわね」
そう、フローラは渋々と頷いた。
こうして俺に同じ年の義弟ができる事になる。義弟(おとうと)の名はアーサーと言った。こうして、俺の新しい人生の第一歩が踏み出されたのだ。
時間は光のように流れる。
そしてそれから15年後。運命の日を迎えるのであった。
◆
それは15歳の日に行われる『スキル継承の儀』での出来事だった。
この世界では誰もが15歳になるとスキルを授かる。それがこの世界の理(ルール)だった。誰もが天から一つだけ与えられる、才能(ギフト)である。
「二人とも前に出なさい」
司祭がそう言った。この中年男——司祭が大いなる力を利用し、俺達にスキルを授けてくれるのである。とはいえ、彼が授けるスキルを選定するわけではない。俺達に授けられるスキルは大いなる運命に従って、既に決められているのである。言わば彼はその結果を伝えるだけの役割に過ぎない。
俺達は神殿に招かれた。俺——グレン。それから義弟(おとうと)であるアーサーの二人。それだけではない。ペンドラゴン家の父と母。それから祖父もまた同席していたのだ。
「兄貴、いよいよだな。俺達がどんなスキルを授かるのか、ワクワクするぜ」
少し生意気そうな少年——それが俺の義弟であるアーサーだ。両親がなくなり孤児となったアーサーはたまたま父――アベルに拾われる形でペンドラゴン家の養子となったのだ。
「ああ……そうだな」
「それではこれより、そなた達のスキルを授ける。まずは義弟(おとうと)のアーサーから授けるとしよう。アーサー、一歩前へ出なさい」
「は、はい!」
アーサーは答えて一歩前に出る。
「それではこれよりそなたにスキルを授けようぞ。はあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
司祭の手から不思議な力が放たれ、アーサーを満たしていく。
「ん? ……これは」
スキルを授けた司祭だけは授かったスキルがわかる仕組みになっていた。
「な、なんなんですか! 俺はどんなスキルを授かったんですか」
「ふむ……そなたは【剣王】というスキルを授かったようだ」
「【剣王】、そ、それって、一体。どんなスキルなんですか!?」
「ああ、この世で最も優れた剣士。剣士の中の王になる素質を秘めた、まごう事なき、当たりスキルだ」
「へっ! 当たりスキルだってよっ! やったぜ兄貴!」
「ああ……良かったな。アーサー」
「兄貴、ヘマするんじゃねぇぞ」
アーサーは俺にそう言ってきたが、スキルとは既に大いなる力によって決まっている、運命のようなものだった。ヘマも何もない。ただ受け入れるより他にないものだった。
「それでは次は兄であるグレンにスキルを授けるとしよう。はあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
俺の身体もまた、アーサー同様に不思議な力で満たされていく。
「ん? こ、これは」
司祭は明らかに表情を曇らせた。言葉を失っているようだった。
「ど、どうしたんですか! 司祭様!」
「ぼ、僕達の息子は一体、どんなスキルを授かったと言うのですか!」
両親が司祭に詰め寄った。
「そ、それは……私の口から言っていいものか」
「い、言ってください! 司祭様! これは我がペンドラゴン家の命運を左右する、重要な事なのですから」
「う、うむ……では真実を語ろうとしよう」
両親に根負けしたようで、司祭は真実を語り始めた。
「あなた達の息子であるグレン殿は、【農耕】というスキルを授かった」
「【農耕】ですか……」
「そ、それは一体、どんなスキルなのですか! つ、強いスキルなんですよね」
「残念ながら、そうではない。このスキルは主に農民が授かっているスキルだ。戦闘には向かず、土を耕し、作物を実らせる為にあるスキル。当然のように、戦闘には向いているスキルではない」
司祭は苦々しい顔つきでそう告げた。
「そ、そんな!」
母は泣き崩れた。
「そ、そんな! そんな事なんてあるもんか! 嘘だ! 嘘だと言ってくれ!」
取り乱している両親を他所に、俺は歓喜に震えていた。俺の第二の人生設計にぴったりのスキルだったからだ。神は俺の望みを叶えてくれたのだ、そうとしか思えなかった。
「お、お父様! い、一体僕達はどうすれば!」
アベルは祖父——ロイドに泣きついた。初老の白髪をした、厳格そうな男。それが祖父、ロイドである。
「……致し方ない。力を持たない者に我が名家ペンドラゴン家の家督を継がせるわけにはいかない。家督を継がせるのはグレンではなく、アーサーとする」
「そ、そんな!」
「だ、だったらグレンはどうするというのですか!」
「北に領地がある。草木が一本も生えないような辺境ではあるが、耕すにはちょうど良い。農奴風情にはお似合いの場所だ。そこで作物でも耕していればよい」
「だそうだ……兄貴。今まで長い付き合いだったな。だけど、これでお別れだ」
アーサーはにちゃにちゃとして笑みを浮かべる。だが、俺は少しも落ち込んでいなかった。
「な、なんで落ち込んでないんだよ、兄貴……強がってんのか?」
「そういうわけじゃないさ……俺は少しも落ち込んでなんていない」
「な、なんでだよ。草木も生えていないような辺境に追いやられるんだぞ。食っていけるかもわからねぇのに、普通は落ち込むもんじゃないのか」
誰もいないような辺境。それは俺の望んだシチュエーションだった。俺は期待に胸を輝かせる。
「へっ! すかしやがってよ兄貴! てめぇなんて我が栄誉あるペンドラゴン家の恥さらしだ! 生き恥を晒すくらいなら、今俺がこの手でこの世から葬り去ってやるぜ!」
アーサーは携えていた剣を抜く。
「ま、待て! アーサー!」
義父であるアベルの制止の声すら聞こえない程に、アーサーの頭には血が昇っていたようだ。
「死ね! 兄貴!」
アーサーは剣を振り下ろす。
キィン!
しかし、アーサーが剣を振り下ろした直後に、剣が真っ二つに割れたのだ。
「なっ!? そんな馬鹿な」
俺は前世で得た魔法を秘密にしていた。この秘密を知られたら、俺は強制的に世継ぎにされるのがわかっていたからだ。
魔力の障壁により、アーサーの剣は真っ二つに割れたのだ。
「な、なんだと! わ、わしは何か夢を見ているのか……」
ロイドはあんぐりと口を開けていた。
「はぁ……良かった。剣にヒビが入ってたんですね」
俺は安堵の溜息を吐く……振りをした。
「それじゃあ、皆さん、今までお世話になりました」
俺は深々と頭を下げ、その場から去っていった。
こうして、俺は実家であるペンドラゴン家を追われ、遥か彼方にある北の辺境へと追いやられた。
いや、意気揚々と向かっていったのである。
そしてその北の辺境で俺の新しい人生が始まるのであった。
世界最強賢者と謳われたウェイバーは死の間際、自身の人生をそう振り返る。
幼少期は神童として魔法の勉学に励み、そして青年期は勇者パーティーの一角として、魔王退治の旅に明け暮れていた。
そして、年を取ってからもゆっくりしている暇などなかった。宮廷で魔法の研究に明け暮れる毎日。
充実をした毎日ではあったが、落ち着いて自身の人生について考えている時間もなかった。あっと言う間に終わってしまった人生だった。
願わくば……次の人生があるのならばもっとゆっくりとした人生を歩みたい。
そう、田舎でゆっくりと、平穏な人生を歩んでみたい。
ウェイバーはそういった望みを持つようになっていた。そして自身にとってそれが決して不可能ではないという事を知っていた。
高等魔法において、転生の魔法というものがある。
通常、転生した人間というのは記憶を失われたまま生まれてくる。だが、転生の魔法を使用した場合、前世の記憶が保持されたまま、新たな人生を歩む事にしたのだ。
ウェイバーは死の間際、自身に転生の魔法を使用した。眩い魔法の光が自身を包み込む。
そして、ウェイバーはその長いようで短い、人生に幕を閉じたのだ。
◆
転生の魔法を使用した俺はその前世での記憶を引き継ぎつつ、『ペンドラゴン』家という、名門貴族の長男として新たな生を受けた。
こうして俺の第二の人生が幕を開けたのだ。
「……あなた、観て、元気な男の子よ」
母――フローラが俺にそう語り掛ける。
「おお……よくやった。男の子か。僕達にとっては願ってもない事だ。なにせ、男の子なら我が名門『ペンドラゴン』家の世継ぎになるのだからな。この子が剣の才能を授かったのなら、立派な剣士として育てよう」
父――アベルはそう語っていた。
「いえ、魔法よ。これからの時代は魔法。この子には立派な魔法の才能に授かって貰いたいわ。それでこの子は立派な魔法師として、この家を立派に引き継いで貰いたいの」
父も母も好き勝手に俺に対しての希望を抱いていた。
だが、俺は父と母の希望に応える気はなかったのだ。今回の生では俺はゆっくりとした人生を歩みたい。俺は前世のように懸命に働きたくないのだ。俺は今回の人生では田舎で家庭菜園でもしながら、のんびりと時間が流れる、そんな人生を歩みたい、そう願っていたのだ。
「……けど、養子の件は本当なの? あなた」
「ああ……お父様からの命令だ。父は慎重な人で、万が一の為の保険が欲しいそうだ。もしかしたら、僕達の息子——グレンが何の才能も授からなかった場合の世継ぎが必要だそうだ。君はあまり身体が強くない。これ以上、子供を作るのは僕達には難しいからね」
「そ、そう……お父様の命令なら致し方ないわね」
そう、フローラは渋々と頷いた。
こうして俺に同じ年の義弟ができる事になる。義弟(おとうと)の名はアーサーと言った。こうして、俺の新しい人生の第一歩が踏み出されたのだ。
時間は光のように流れる。
そしてそれから15年後。運命の日を迎えるのであった。
◆
それは15歳の日に行われる『スキル継承の儀』での出来事だった。
この世界では誰もが15歳になるとスキルを授かる。それがこの世界の理(ルール)だった。誰もが天から一つだけ与えられる、才能(ギフト)である。
「二人とも前に出なさい」
司祭がそう言った。この中年男——司祭が大いなる力を利用し、俺達にスキルを授けてくれるのである。とはいえ、彼が授けるスキルを選定するわけではない。俺達に授けられるスキルは大いなる運命に従って、既に決められているのである。言わば彼はその結果を伝えるだけの役割に過ぎない。
俺達は神殿に招かれた。俺——グレン。それから義弟(おとうと)であるアーサーの二人。それだけではない。ペンドラゴン家の父と母。それから祖父もまた同席していたのだ。
「兄貴、いよいよだな。俺達がどんなスキルを授かるのか、ワクワクするぜ」
少し生意気そうな少年——それが俺の義弟であるアーサーだ。両親がなくなり孤児となったアーサーはたまたま父――アベルに拾われる形でペンドラゴン家の養子となったのだ。
「ああ……そうだな」
「それではこれより、そなた達のスキルを授ける。まずは義弟(おとうと)のアーサーから授けるとしよう。アーサー、一歩前へ出なさい」
「は、はい!」
アーサーは答えて一歩前に出る。
「それではこれよりそなたにスキルを授けようぞ。はあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
司祭の手から不思議な力が放たれ、アーサーを満たしていく。
「ん? ……これは」
スキルを授けた司祭だけは授かったスキルがわかる仕組みになっていた。
「な、なんなんですか! 俺はどんなスキルを授かったんですか」
「ふむ……そなたは【剣王】というスキルを授かったようだ」
「【剣王】、そ、それって、一体。どんなスキルなんですか!?」
「ああ、この世で最も優れた剣士。剣士の中の王になる素質を秘めた、まごう事なき、当たりスキルだ」
「へっ! 当たりスキルだってよっ! やったぜ兄貴!」
「ああ……良かったな。アーサー」
「兄貴、ヘマするんじゃねぇぞ」
アーサーは俺にそう言ってきたが、スキルとは既に大いなる力によって決まっている、運命のようなものだった。ヘマも何もない。ただ受け入れるより他にないものだった。
「それでは次は兄であるグレンにスキルを授けるとしよう。はあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
俺の身体もまた、アーサー同様に不思議な力で満たされていく。
「ん? こ、これは」
司祭は明らかに表情を曇らせた。言葉を失っているようだった。
「ど、どうしたんですか! 司祭様!」
「ぼ、僕達の息子は一体、どんなスキルを授かったと言うのですか!」
両親が司祭に詰め寄った。
「そ、それは……私の口から言っていいものか」
「い、言ってください! 司祭様! これは我がペンドラゴン家の命運を左右する、重要な事なのですから」
「う、うむ……では真実を語ろうとしよう」
両親に根負けしたようで、司祭は真実を語り始めた。
「あなた達の息子であるグレン殿は、【農耕】というスキルを授かった」
「【農耕】ですか……」
「そ、それは一体、どんなスキルなのですか! つ、強いスキルなんですよね」
「残念ながら、そうではない。このスキルは主に農民が授かっているスキルだ。戦闘には向かず、土を耕し、作物を実らせる為にあるスキル。当然のように、戦闘には向いているスキルではない」
司祭は苦々しい顔つきでそう告げた。
「そ、そんな!」
母は泣き崩れた。
「そ、そんな! そんな事なんてあるもんか! 嘘だ! 嘘だと言ってくれ!」
取り乱している両親を他所に、俺は歓喜に震えていた。俺の第二の人生設計にぴったりのスキルだったからだ。神は俺の望みを叶えてくれたのだ、そうとしか思えなかった。
「お、お父様! い、一体僕達はどうすれば!」
アベルは祖父——ロイドに泣きついた。初老の白髪をした、厳格そうな男。それが祖父、ロイドである。
「……致し方ない。力を持たない者に我が名家ペンドラゴン家の家督を継がせるわけにはいかない。家督を継がせるのはグレンではなく、アーサーとする」
「そ、そんな!」
「だ、だったらグレンはどうするというのですか!」
「北に領地がある。草木が一本も生えないような辺境ではあるが、耕すにはちょうど良い。農奴風情にはお似合いの場所だ。そこで作物でも耕していればよい」
「だそうだ……兄貴。今まで長い付き合いだったな。だけど、これでお別れだ」
アーサーはにちゃにちゃとして笑みを浮かべる。だが、俺は少しも落ち込んでいなかった。
「な、なんで落ち込んでないんだよ、兄貴……強がってんのか?」
「そういうわけじゃないさ……俺は少しも落ち込んでなんていない」
「な、なんでだよ。草木も生えていないような辺境に追いやられるんだぞ。食っていけるかもわからねぇのに、普通は落ち込むもんじゃないのか」
誰もいないような辺境。それは俺の望んだシチュエーションだった。俺は期待に胸を輝かせる。
「へっ! すかしやがってよ兄貴! てめぇなんて我が栄誉あるペンドラゴン家の恥さらしだ! 生き恥を晒すくらいなら、今俺がこの手でこの世から葬り去ってやるぜ!」
アーサーは携えていた剣を抜く。
「ま、待て! アーサー!」
義父であるアベルの制止の声すら聞こえない程に、アーサーの頭には血が昇っていたようだ。
「死ね! 兄貴!」
アーサーは剣を振り下ろす。
キィン!
しかし、アーサーが剣を振り下ろした直後に、剣が真っ二つに割れたのだ。
「なっ!? そんな馬鹿な」
俺は前世で得た魔法を秘密にしていた。この秘密を知られたら、俺は強制的に世継ぎにされるのがわかっていたからだ。
魔力の障壁により、アーサーの剣は真っ二つに割れたのだ。
「な、なんだと! わ、わしは何か夢を見ているのか……」
ロイドはあんぐりと口を開けていた。
「はぁ……良かった。剣にヒビが入ってたんですね」
俺は安堵の溜息を吐く……振りをした。
「それじゃあ、皆さん、今までお世話になりました」
俺は深々と頭を下げ、その場から去っていった。
こうして、俺は実家であるペンドラゴン家を追われ、遥か彼方にある北の辺境へと追いやられた。
いや、意気揚々と向かっていったのである。
そしてその北の辺境で俺の新しい人生が始まるのであった。
10
お気に入りに追加
100
あなたにおすすめの小説

特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。

勇者召喚に巻き込まれたモブキャラの俺。女神の手違いで勇者が貰うはずのチートスキルを貰っていた。気づいたらモブの俺が世界を救っちゃってました。
つくも
ファンタジー
主人公——臼井影人(うすいかげと)は勉強も運動もできない、影の薄いどこにでもいる普通の高校生である。
そんな彼は、裏庭の掃除をしていた時に、影人とは対照的で、勉強もスポーツもできる上に生徒会長もしている——日向勇人(ひなたはやと)の勇者召喚に巻き込まれてしまった。
勇人は異世界に旅立つより前に、女神からチートスキルを付与される。そして、異世界に召喚されるのであった。
始まりの国。エスティーゼ王国で目覚める二人。当然のように、勇者ではなくモブキャラでしかない影人は用無しという事で、王国を追い出された。
だが、ステータスを開いた時に影人は気づいてしまう。影人が勇者が貰うはずだったチートスキルを全て貰い受けている事に。
これは勇者が貰うはずだったチートスキルを手違いで貰い受けたモブキャラが、世界を救う英雄譚である。
※他サイトでも公開

無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

二度目の勇者は救わない
銀猫
ファンタジー
異世界に呼び出された勇者星谷瞬は死闘の果てに世界を救い、召喚した王国に裏切られ殺された。
しかし、殺されたはずの殺されたはずの星谷瞬は、何故か元の世界の自室で目が覚める。
それから一年。人を信じられなくなり、クラスから浮いていた瞬はクラスメイトごと異世界に飛ばされる。飛ばされた先は、かつて瞬が救った200年後の世界だった。
復讐相手もいない世界で思わぬ二度目を得た瞬は、この世界で何を見て何を成すのか?
昔なろうで投稿していたものになります。
拾った子犬がケルベロスでした~実は古代魔法の使い手だった少年、本気出すとコワい(?)愛犬と楽しく暮らします~
荒井竜馬@書籍発売中
ファンタジー
旧題: ケルベロスを拾った少年、パーティ追放されたけど実は絶滅した古代魔法の使い手だったので、愛犬と共に成り上がります。
=========================
<<<<第4回次世代ファンタジーカップ参加中>>>>
参加時325位 → 現在5位!
応援よろしくお願いします!(´▽`)
=========================
S級パーティに所属していたソータは、ある日依頼最中に仲間に崖から突き落とされる。
ソータは基礎的な魔法しか使えないことを理由に、仲間に裏切られたのだった。
崖から落とされたソータが死を覚悟したとき、ソータは地獄を追放されたというケルベロスに偶然命を助けられる。
そして、どう見ても可愛らしい子犬しか見えない自称ケルベロスは、ソータの従魔になりたいと言い出すだけでなく、ソータが使っている魔法が古代魔であることに気づく。
今まで自分が規格外の古代魔法でパーティを守っていたことを知ったソータは、古代魔法を扱って冒険者として成長していく。
そして、ソータを崖から突き落とした本当の理由も徐々に判明していくのだった。
それと同時に、ソータを追放したパーティは、本当の力が明るみになっていってしまう。
ソータの支援魔法に頼り切っていたパーティは、C級ダンジョンにも苦戦するのだった……。
他サイトでも掲載しています。

冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない
一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。
クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。
さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。
両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。
……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。
それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。
皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。
※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる