宮廷ネクロマンサー、アンデッド嫌いの聖女に追放される~「人間は裏切るから戻ってきて!」と土下座されるがもう遅い!

つくも

文字の大きさ
上 下
6 / 20

ジルの暗殺に失敗した聖女、次なる手を企てる

しおりを挟む



異世界転移3日目。
今日も宿が出してくれた朝食も、とてもおいしゅうございました。
さて、今の私のステータスはーーーー



名前:ディアレンシア・ソウル
LV32
性別:女
年齢:16
種族:人族
称号:世界を渡りし者、神に見守られし者
HP:2400/2400
MP:2150/2150
スキル(一部隠蔽中)
言語理解、空間収納、鑑定、経験値倍増、マップ、気配察知、危険察知、隠蔽、状態異常耐性、体力回復上昇、魔力回復上昇、攻撃力上昇、防御力上昇、身体強化、精神耐性、全属性魔法、詠唱破棄、武器作成、思考加速、剣術、体術、転移



ユニークスキル
創造魔法



はい、私の目標にしていたレベル30を超えました!
レイピアもすでに強化済みなの。
それが、これーーーー



レイピア
レア度:《特殊》ユニーク
機能:破壊不可、所有者制限、HP自動回復、MP自動回復、状態異常付与


製作者:ディアレンシア・ソウル




「むふふ、」


今の私、なかなか強いでしょう?
しかも自分の武器が破壊不可なんて、まさにチートすぎるし!


「はぁ、この新しい武器の切れ味とかを早く試したい所だけど・・。」


今日からは、この世界についての情報を集め始めようと思う。
私がこの世界について知っている事と言えば、リグラルドセル大陸って名前と、この国がルーベルンって事だけだし。
そして、ほかに大国と呼ばれる国が3つ。


「・・・それだけなのよね、私が知っている事って。はぁ、全くこの世界の事を知らなすぎる。」


知識は、武器だ。
て、事で、さっそく知識の宝庫である図書館へ向かいたい所だけど。


「その前に、まずは冒険者ギルドに行って、私の冒険者登録をしなくちゃね!」


身分証がないのは、この先で困る。
もしかしたら、図書館へ入るにも身分証の提示が必要かも知れないし。


「さくさく面倒な冒険者登録を終わらせますか!」


今日の予定としては、始めに冒険者ギルドに行って冒険者登録の後、夕方まで図書館でこの世界についての情報集め。
うん、決まりだね!
狩ったモンスターや薬草も、冒険者ギルドで全て売ってしまいたいし。
今、私の空間収納の中身はーーーー



ホーンラビット×29
ワーウルフ×22
ゴブリン×36
コボルト×28
スライム×14



「そして、薬草はーーーー」


回復草×28
毒消し草×16
麻痺消し草×16



の物を、モンスターを倒す合間にこつこつと集めました!!
頑張ったよ!




回復草
ポーションを作る為の薬草。


毒消し草
毒消しを作る為の薬草。


麻痺消し草
麻痺消しを作る為の薬草。




「ふふ、私には鑑定があるから、薬草集めも捗ったし。」


鑑定の恩恵は凄まじい。


「将来は自分でポーション作りもしてみたいな。」


夢が広がる。
が、今は優先すべき事から1つずつ片付けねば。


「ーーーー冒険者ランクも、今回のこれで上がると良いんだけど・・・。」


どうなんだろう?
冒険者ギルド
依頼を斡旋する役割がある。
大規模な討伐依頼は、国や領主などが依頼し、店、職人が素材の依頼を行う。


「ーーかな?」


と、私のファンタジー小説で得た知識の中の冒険者ギルドとは、こんなものだ。
ファンタジー小説でも、そんな感じの説明しかされていなかったし。
が、それよりもーー


「・・まだ結構、人がいるのね。」


冒険者ギルドに足を踏み入れれば、私に向けられる視線。
少し遅めに来れば、あまり人に会わなくて良いと思ったんだけどね。
どうやら、考えが甘かったようだ。


「・・・はぁ、」


値踏み、そして不愉快なまでに下卑た視線に顔を顰めそうになる。


「煩わしい。」


纏わりつく視線に小さく呟く。


「レベルが上がったから、大抵の事は自分で対処出来ると思ってフードを取ったのが間違いだったわね。」


フードを被らなかった事への弊害が出てしまった。
ーーーーさっさと、終わらせよう。
決意を胸に、比較的に空いているカウンターへ並ぶ事にした。
並んで待つ事、数十分。


「ーーーーこんにちは、ようこそ冒険者ギルドへ。本日のご用件はなんでしょうか?」
「っっ、」


受け付けのお姉さんの頭に生えたを見て、私は目を大きく見開いた。
・・・さ、触りたい!
とても手触りの良さそうなケモノ耳に、私の目が釘付けになる。


「・・・・。」
「・・・・。」
「・・・あの?」
「す、すいません。不躾にじろじろと見てしまって。」


無言で見つめ合う事数秒。
困惑した表情で首を傾げる受け付けのお姉さんに、慌てて謝った。
はぁ、失敗したよ。
あんなにじろじろ見られたら、不愉快になるよね。


「・・いえ、大丈夫ですよ?お客様は、獣人族を見るのは初めてなんですね?ようこそ、ルーベルン国の冒険者ギルドへ。」
「獣人族・・・。初めて会いました。嬉しいです!」


街の中にもいたのかも。
お店ばかり目がいっていたから気がつかなかったよ。


「ふふ、ありがとうございます。本日は冒険者ギルドに何の御用でしょうか?」


ピコピコと嬉しそうに揺る受け付けのお姉さんのケモノ耳。
はう、胸を撃ち抜かれました!
ーービバ、異世界。


しおりを挟む
感想 5

あなたにおすすめの小説

【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?

アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。 泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。 16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。 マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。 あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に… もう…我慢しなくても良いですよね? この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。 前作の登場人物達も多数登場する予定です。 マーテルリアのイラストを変更致しました。

強制力がなくなった世界に残されたものは

りりん
ファンタジー
一人の令嬢が処刑によってこの世を去った 令嬢を虐げていた者達、処刑に狂喜乱舞した者達、そして最愛の娘であったはずの令嬢を冷たく切り捨てた家族達 世界の強制力が解けたその瞬間、その世界はどうなるのか その世界を狂わせたものは

父が再婚しました

Ruhuna
ファンタジー
母が亡くなって1ヶ月後に 父が再婚しました

聖女召喚

胸の轟
ファンタジー
召喚は不幸しか生まないので止めましょう。

「魔道具の燃料でしかない」と言われた聖女が追い出されたので、結界は消えます

七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女ミュゼの仕事は魔道具に力を注ぐだけだ。そうして国を覆う大結界が発動している。 「ルーチェは魔道具に力を注げる上、癒やしの力まで持っている、まさに聖女だ。燃料でしかない平民のおまえとは比べようもない」 そう言われて、ミュゼは城を追い出された。 しかし城から出たことのなかったミュゼが外の世界に恐怖した結果、自力で結界を張れるようになっていた。 そしてミュゼが力を注がなくなった大結界は力を失い……

私はもう必要ないらしいので、国を護る秘術を解くことにした〜気づいた頃には、もう遅いですよ?〜

AK
ファンタジー
ランドロール公爵家は、数百年前に王国を大地震の脅威から護った『要の巫女』の子孫として王国に名を残している。 そして15歳になったリシア・ランドロールも一族の慣しに従って『要の巫女』の座を受け継ぐこととなる。 さらに王太子がリシアを婚約者に選んだことで二人は婚約を結ぶことが決定した。 しかし本物の巫女としての力を持っていたのは初代のみで、それ以降はただ形式上の祈りを捧げる名ばかりの巫女ばかりであった。 それ故に時代とともにランドロール公爵家を敬う者は減っていき、遂に王太子アストラはリシアとの婚約破棄を宣言すると共にランドロール家の爵位を剥奪する事を決定してしまう。 だが彼らは知らなかった。リシアこそが初代『要の巫女』の生まれ変わりであり、これから王国で発生する大地震を予兆し鎮めていたと言う事実を。 そして「もう私は必要ないんですよね?」と、そっと術を解き、リシアは国を後にする決意をするのだった。 ※小説家になろう・カクヨムにも同タイトルで投稿しています。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」

音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。 本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。 しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。 *6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。

王子が元聖女と離縁したら城が傾いた。

七辻ゆゆ
ファンタジー
王子は庶民の聖女と結婚してやったが、関係はいつまで経っても清いまま。何度寝室に入り込もうとしても、強力な結界に阻まれた。 妻の務めを果たさない彼女にもはや我慢も限界。王子は愛する人を妻に差し替えるべく、元聖女の妻に離縁を言い渡した。

処理中です...