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【ブラックギルドside】宰相と結託して王国の支配を目論む
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冒険者ギルドでの事だった。その日もまたブラック・リベリオンから冒険者が派遣されてきたのである。
何となく異様な雰囲気を感じ取った男二人が会話をしていた。
「なんていうか、変わったよな。ブラック・リベリオンから派遣されてくる冒険者」
「えらく無口になったよな」
「それに生気を感じないし。機械みたいで」
「まさか、ゾンビにさせられてたりして。アッハッハッハッハッハッハ!」
「アッハッハッハ! って笑えねぇよ!」
「だ、だよな。すまない」
そのゾンビになったというのが当たっているとは話している二人も思っていなかった。
◇
「報告があります」
「なんだ? アルバート。申してみろ」
【ブラック・リベリオン】の役員会議での事だった。
「ええ。冒険者ギルドに派遣したギルド員、そのピンハネ事業は順調です。なにせ言う事をなんでも聞くようになり、給料を一銭も払わなくてよくなったのですから」
「そうだろう! そうだろう!」
「やはり我々の考えは完璧でした! 今まで一度として間違ったことはないのです! クックック」
シオンを追い出した失策を全てアルバートに転嫁し、役員は悦に入っていた。
「しかし、ひとつだけ残念な報告があります」
「なに!? なんだと、申してみろ!」
「竜人国にばらまいたウィルスですが、無事に竜死病を発症させたのは良いのですが、あのシオンの奴が竜人達を治療していったそうです」
「な、なに! なんだと! またあのシオンの奴か!」
「あやつめ! どれだけ我々の邪魔をするのだ!」
「どうするのですか? 役員殿。これから我々は」
「仕方があるまい。竜人国の支配は諦めよう」
「何事も諦めは肝心ですぞ。そう! 計画は柔軟に修正していかなければなりませぬっ!」
「では、次なる手はどのようにすれば」
「実は我々は王国の宰相と裏で繋がっているのですよ」
「宰相と!?」
「宰相は国王になりたがっております。しかし国王の正当な後継者はその娘であるエミリア様です。ですから彼はそこを何とかしたいのです。そこで我々の出番です。何とかしてあげましょう。その見返りとして、共同による王国の実質的な支配を行うのです!」
「流石役員殿! 考える事が違います!」
「そうです! 流石役員殿です!」
レイドールも一緒になって役員を持ちあげ始めた。立場上そうせざるを得ない。
「そうでしょう。そうでしょう。名案でしょう。王国デュランダルを我が物とし、それから獣人国と竜人国を何とかしていきましょう」
役員達は悦に入っていた。
「シオンの動向は気がかりですが、例えばそうです。人間を大量に人質とし、無理矢理いう事を聞かせるなんてどうでしょうか?」
「め、名案です!」
「さ、流石役員殿! 素晴らしいお考えです!」
「あやつはかねてより、命を大切にし過ぎるところがありました。人間として優しすぎるのです。我々との大きな違いです! その弱点を突いて無理矢理屈服させるのです! 」
「そうだ! そうだ! そしてそれから再び竜人国と獣人国に病魔を振りまくのだ!」
「それから再びの医療独占! 我々の植民地となります!」
「その為の足掛かりとして、宰相と結託して王国デュランダルを我が物としましょうぞ! クックック!
「「「「アッハッハッハッハッハッハッハ!!!」」」
役員達の哄笑が暗い会議室に響き渡った。
何となく異様な雰囲気を感じ取った男二人が会話をしていた。
「なんていうか、変わったよな。ブラック・リベリオンから派遣されてくる冒険者」
「えらく無口になったよな」
「それに生気を感じないし。機械みたいで」
「まさか、ゾンビにさせられてたりして。アッハッハッハッハッハッハ!」
「アッハッハッハ! って笑えねぇよ!」
「だ、だよな。すまない」
そのゾンビになったというのが当たっているとは話している二人も思っていなかった。
◇
「報告があります」
「なんだ? アルバート。申してみろ」
【ブラック・リベリオン】の役員会議での事だった。
「ええ。冒険者ギルドに派遣したギルド員、そのピンハネ事業は順調です。なにせ言う事をなんでも聞くようになり、給料を一銭も払わなくてよくなったのですから」
「そうだろう! そうだろう!」
「やはり我々の考えは完璧でした! 今まで一度として間違ったことはないのです! クックック」
シオンを追い出した失策を全てアルバートに転嫁し、役員は悦に入っていた。
「しかし、ひとつだけ残念な報告があります」
「なに!? なんだと、申してみろ!」
「竜人国にばらまいたウィルスですが、無事に竜死病を発症させたのは良いのですが、あのシオンの奴が竜人達を治療していったそうです」
「な、なに! なんだと! またあのシオンの奴か!」
「あやつめ! どれだけ我々の邪魔をするのだ!」
「どうするのですか? 役員殿。これから我々は」
「仕方があるまい。竜人国の支配は諦めよう」
「何事も諦めは肝心ですぞ。そう! 計画は柔軟に修正していかなければなりませぬっ!」
「では、次なる手はどのようにすれば」
「実は我々は王国の宰相と裏で繋がっているのですよ」
「宰相と!?」
「宰相は国王になりたがっております。しかし国王の正当な後継者はその娘であるエミリア様です。ですから彼はそこを何とかしたいのです。そこで我々の出番です。何とかしてあげましょう。その見返りとして、共同による王国の実質的な支配を行うのです!」
「流石役員殿! 考える事が違います!」
「そうです! 流石役員殿です!」
レイドールも一緒になって役員を持ちあげ始めた。立場上そうせざるを得ない。
「そうでしょう。そうでしょう。名案でしょう。王国デュランダルを我が物とし、それから獣人国と竜人国を何とかしていきましょう」
役員達は悦に入っていた。
「シオンの動向は気がかりですが、例えばそうです。人間を大量に人質とし、無理矢理いう事を聞かせるなんてどうでしょうか?」
「め、名案です!」
「さ、流石役員殿! 素晴らしいお考えです!」
「あやつはかねてより、命を大切にし過ぎるところがありました。人間として優しすぎるのです。我々との大きな違いです! その弱点を突いて無理矢理屈服させるのです! 」
「そうだ! そうだ! そしてそれから再び竜人国と獣人国に病魔を振りまくのだ!」
「それから再びの医療独占! 我々の植民地となります!」
「その為の足掛かりとして、宰相と結託して王国デュランダルを我が物としましょうぞ! クックック!
「「「「アッハッハッハッハッハッハッハ!!!」」」
役員達の哄笑が暗い会議室に響き渡った。
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