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巨大マンモスの狩りをする

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「竜人が満足する料理って?」

「竜人は実に大雑把な種族です。量さえ食べられれば問題ないでしょう。最低限の味さえ保障できれば細かいことは言ってこないはずです」

 ユースは言った。

「簡単にいうなよ。そもそもその量を確保するのが問題だろうよ」

「それも確かにそうです。竜人の国、その山を北に降りたところに絶対氷度地獄(コキュートス)という非常に冷たい台地があるそうです。なんでもそこら辺には巨大マンモスがいるそうです」

「マンモスか。けど、捕まえてもどうやって運べばいいんだ?」

「おーーーーーーーーす。人間ーーーーーー! エルフーーーーーーーー!」

 フレイムが現れる。竜人の少女だ。

「旨い飯が食えそうか?」

「食べられるように頑張っているよ」

「そうか。そうか。フレイムが手伝ってやろうか」

「え? いいの?」

「竜が食べられるくらいの食糧、人間とエルフで運べるわけがない!」

「確かに」

「それでどこに行くんだ?」

「絶対氷度地獄(コキュートス)には巨大なマンモスがいるらしい。それを狩猟して料理しようと思っているんだ」

「絶対氷度地獄(コキュートス)か。わかった! じゃあ、フレイム運んでく!」

 フレイムは瞬く間に竜の形に変化した。

「乗るが良い」

「まさか二度もドラゴンに乗る事になるとは」

「一度目は乗ったんじゃなくて、食糧として連れていかれたんだけどね」

 俺は苦笑した。

竜人の国を離れてしばらく行ったところに絶対氷度地獄(コキュートス)はあった。

「ついたーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」

 俺達は降ろされる。

「寒い……」

吹雪がごうごうと吹いている。銀世界だ。

 フレイムは人の形に戻る。またすっぽんぽんだ。無邪気に胸を揺らしている。

「フェイ様!」

 ユースは睨む。

「なんで俺が悪いみたいになるんだよ!」

「そうですね。何でもありません。妬いていただけです」

「……それよりフレイムさん。寒くないの?」

「フレイムは火竜。身体は凄く熱いの。だから寒くない!」

 胸を張られる。

「寒くなくても視覚的によくないよ。何か着てよ」

「わかった。服をよこせ」

「はい。こちらをどうぞ」

 ユースは布の服を渡す。

「ありがとう。んっしょ」

 フレイムは服を着た。しかしノーパンでノーブラなのだ。見方においてはそれもまずいだろう。ともかくだ。

「さて。それじゃマンモスを狩るか」

「けど、どこにいるんだ?」

「いた!!」

 フレイムは指した。

 パオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!

 巨大マンモスがこちらに突進してきた。でかい。とにかくでかい。竜もデカかったが、それの数倍くらいだ。こんな巨大な生き物を俺は初めて見た。

「確かにあれは俺達では運べそうにないな」

「ですね」

「けど確かにあれだけの肉があれば竜人のお腹も満ちそうです」

「けどあれは倒せるかどうかって問題があるぞ」

「やるしかありません」

「こんな事もあろうかと……」

 俺はミスリル弓矢を取り出す。かつて狩人に作った武具である。

「……矢は猛毒性だ。効くかは怪しいが。あれだけ大きいと」

 ともかくやってみなければ始まらない。矢を放つ。当たる。しかし、巨大マンモスは怯みすらしない。

「……だめだ。皆も協力してくれ」

 弓と矢を渡す。いくつか持ってきたのだ。

「はい」

「わかりました」

 三人で毒矢、麻痺矢、睡眠矢を乱れ打ちする。ピュンピュンと矢を放つ。

パオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!

 やっとの事で巨大マンモスは倒れた。

「ふう……やったか。じゃあ、フレイムさん運んでくれ」

「はーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーい!」

 フレイムは火竜に変身した。

「じゃあ、背中に乗って」

「はい。お願いします」

「それじゃあ、この巨大マンモスをぶら下げて。いくよーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」

 こうして巨大マンモスを手に入れた俺達。だが、残る問題はこの肉をどうやって料理をするのか、という問題だった。

相当に巨大な調理器具がなければ料理ができない事だろう。

残る問題を抱えつつ、ひとつの問題の目処がついた事に俺は安堵のため息をついた。

だが安心するのはまだ早い。まだまだ解決しなければならない問題は山積みなのだ。



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