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属性結晶(エレメントクリスタル)を生成する
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ドラゴン。RPGなんかでも言わずと知れた、定番のモンスターである。
この異世界『ユグドラシル』の世界でもドラゴンは強力なモンスターとして扱われている。ドラゴンと言ってもピンキリではあるが。LV30前後~LV100程度まで、様々な種類のモンスターが存在している。
この地下迷宮(ダンジョン)『ウロボロス』の第30階層に出現するドラゴン。四大属性を持つドラゴンはLV50前後と言ったところだ。
LV1無名剣士【ノービス】な上にソロプレイヤーとなった来斗にとってLV50のドラゴンというのは強敵どころの話ではない。
当然のように来斗はその事を十分に理解していた。
「「「「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」」」」
けたたましい鳴き声が響き渡る。扉を開いた先には四大属性を持つ、四匹のドラゴンが存在していた。
赤。青。黄。緑。色とりどりの皮膚を持つ、おぞましいドラゴンだ。来斗に二度目の死の恐怖が襲いかかってくる。
来斗とてわかっている。今の来斗の状況で、こんなおぞましいドラゴン達を相手に勝利を納める事が、困難を超えて不可能である事くらい。
そんな事くらい、来斗とてわかっていた。
来斗の目的は別にあったのだ。
「うわっ!」
ドラゴン達は侵入者である来斗を認めると、早速、熾烈な攻撃を仕掛けてくる。その牙もその尻尾も、どれも強烈な攻撃であり、今の来斗など一撃で天に召されるだけの破壊力が備わっていた。
ひりつくような死の恐怖が来斗の全身を襲う。だが、こんなところでまだ死ぬわけにはいかなかった。二回も死ぬのは御免だった。
来斗の目的はこのドラゴン達を倒す事ではない。別の目的があったのだ。当然のようにその目的とは先ほど手に入れた魔晶石と大いに関係があった。
ドラゴンは大きく口を開けた。ドラゴンブレスだ。ドラゴンブレスは人間の魔法師が放つ、魔法のような効果を持つ。ドラゴンが無意識のうちに放つ、魔法攻撃のようなものだ。
「今だ!」
来斗は魔晶石を掲げた。来斗は辛抱強く、このタイミングを待っていたのだ。来斗の持つ魔晶石は魔法を吸収する効果を持つ。そして、その効果は魔法と極めてよく似た性質を持つ、ドラゴンブレスにも適用されるのだ。
来斗の目の前に襲いかかるのは炎の息吹(ブレス)だった。これは火竜(レッドドラゴン)が放ったブレス攻撃である。
来斗の魔晶石はその攻撃が当たる直前に、その息吹(ブレス)を吸収したのである。
「やった! 成功だっ!」
来斗は喜ぶ。だが、まだ目的(ミッション)は成功していない。まだ大きな仕事が残っていた。この作業を後、三回繰り返すのだ。
四つの竜からそれぞれの属性魔法を集める事。それが来斗の目的(ミッション)であった。
そして来斗は気の遠くなるような、作業を終え、四竜の属性を魔晶石に集めたのである。
「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ」
死の恐怖は来斗の精神を確実に削り取っていった。直接攻撃を喰らわずとも、精神的なダメージが大きかった。来斗は肩で息をし、冷や汗を流している。
目的を達成した来斗は命からがら、地下階層第30階層から、一時撤退をする事になる。
こうして来斗は四竜から四つの属性を秘めた、属性結晶(エレメントクリスタル)を生成する事に成功したのだ。
この異世界『ユグドラシル』の世界でもドラゴンは強力なモンスターとして扱われている。ドラゴンと言ってもピンキリではあるが。LV30前後~LV100程度まで、様々な種類のモンスターが存在している。
この地下迷宮(ダンジョン)『ウロボロス』の第30階層に出現するドラゴン。四大属性を持つドラゴンはLV50前後と言ったところだ。
LV1無名剣士【ノービス】な上にソロプレイヤーとなった来斗にとってLV50のドラゴンというのは強敵どころの話ではない。
当然のように来斗はその事を十分に理解していた。
「「「「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!」」」」
けたたましい鳴き声が響き渡る。扉を開いた先には四大属性を持つ、四匹のドラゴンが存在していた。
赤。青。黄。緑。色とりどりの皮膚を持つ、おぞましいドラゴンだ。来斗に二度目の死の恐怖が襲いかかってくる。
来斗とてわかっている。今の来斗の状況で、こんなおぞましいドラゴン達を相手に勝利を納める事が、困難を超えて不可能である事くらい。
そんな事くらい、来斗とてわかっていた。
来斗の目的は別にあったのだ。
「うわっ!」
ドラゴン達は侵入者である来斗を認めると、早速、熾烈な攻撃を仕掛けてくる。その牙もその尻尾も、どれも強烈な攻撃であり、今の来斗など一撃で天に召されるだけの破壊力が備わっていた。
ひりつくような死の恐怖が来斗の全身を襲う。だが、こんなところでまだ死ぬわけにはいかなかった。二回も死ぬのは御免だった。
来斗の目的はこのドラゴン達を倒す事ではない。別の目的があったのだ。当然のようにその目的とは先ほど手に入れた魔晶石と大いに関係があった。
ドラゴンは大きく口を開けた。ドラゴンブレスだ。ドラゴンブレスは人間の魔法師が放つ、魔法のような効果を持つ。ドラゴンが無意識のうちに放つ、魔法攻撃のようなものだ。
「今だ!」
来斗は魔晶石を掲げた。来斗は辛抱強く、このタイミングを待っていたのだ。来斗の持つ魔晶石は魔法を吸収する効果を持つ。そして、その効果は魔法と極めてよく似た性質を持つ、ドラゴンブレスにも適用されるのだ。
来斗の目の前に襲いかかるのは炎の息吹(ブレス)だった。これは火竜(レッドドラゴン)が放ったブレス攻撃である。
来斗の魔晶石はその攻撃が当たる直前に、その息吹(ブレス)を吸収したのである。
「やった! 成功だっ!」
来斗は喜ぶ。だが、まだ目的(ミッション)は成功していない。まだ大きな仕事が残っていた。この作業を後、三回繰り返すのだ。
四つの竜からそれぞれの属性魔法を集める事。それが来斗の目的(ミッション)であった。
そして来斗は気の遠くなるような、作業を終え、四竜の属性を魔晶石に集めたのである。
「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ」
死の恐怖は来斗の精神を確実に削り取っていった。直接攻撃を喰らわずとも、精神的なダメージが大きかった。来斗は肩で息をし、冷や汗を流している。
目的を達成した来斗は命からがら、地下階層第30階層から、一時撤退をする事になる。
こうして来斗は四竜から四つの属性を秘めた、属性結晶(エレメントクリスタル)を生成する事に成功したのだ。
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