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【妹SIDE】結界を破られモンスターが侵入してくる
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「ふっ……これで私の天下ですわ!」
王城でセシリアの腹違いの妹アリシアは勝ち誇っていた。邪魔なセシリアを追い出し、その上で婚約者ルドルフまで寝取ったのだ。
さらにはこれで『聖女』の地位が自分のものになった。セシリアの代わりの聖女などここにいる。そう、妹であるアリシアがいるのだ。
母こそ異なれど同じ父を持つ姉妹。自分なら必ずやれると思っていた。
まずアリシアはセシリアがいなくなった事で消失した結界を張った。結界は国を外的から守るために聖女に求められている仕事である。
アリシアは魔力を使用して結界を作った。無色透明の魔力の壁が結界として国を覆う。
「ふう……やってみると結構疲れますわね」
結界を張る仕事をしたアリシアは王城に帰って眠った。その夜の事であった。
◇
「すーぴー、すーぴー」
アリシアは鼻提灯を作って呑気に眠っていた。結界を張るのに魔力と体力を消費したのである。
その時、慌ただしい声が聞こえてきた。アリシアは目覚める。
「お、おい! 結界が破られたらしいぞっ!」
「ああ! モンスターが続々とこの国に流れ込んできているらしい!」
「な、何かしらこの声は? え? 結界が破られたですって!」
ガバッ!
アリシアは飛び起きた。
◇
「うわああああああああああああああああ!」
「グハハッ! 脆すぎるぞ! 人間!」
城門近くには多くのモンスターが出現していた。そして迎撃に向かった騎士団の多くが傷つき、地面に倒れていた。
「な、なんだこれは! 結界が破られるなんて!」
「こんな事! セシリア様がいる時は一度としてなかったのに!」
騎士団は戦いていた。
「くらえっ!」
モンスターはファイアーボールを放つ。
「「「うわああああああああああああああああああああああああああああああ」」」
大勢の兵士がファイアーボールの巻き添えになった。
「な、なんですって! 結界が破られたですって! なんでそんな事が!」
アリシアは戦いていた。なぜこんな事が起こったのか。
結局騎士団総出でモンスター達を追い返す事に成功したのではあるが、多くの騎士達がアリシアの失態で傷ついたのだ。
騎士団は大きな不満をアリシアに持つようになった。なにせセシリアが聖女としてこの国を支えていた時にはそのような事は一度として起きなかったからである。
アリシアはこの失態をただの不運だと捉えた。しかし今後もアリシアの失態は続いていくのであった。
そして王国リンカーンは滅亡への一途を辿っていくのである。
王城でセシリアの腹違いの妹アリシアは勝ち誇っていた。邪魔なセシリアを追い出し、その上で婚約者ルドルフまで寝取ったのだ。
さらにはこれで『聖女』の地位が自分のものになった。セシリアの代わりの聖女などここにいる。そう、妹であるアリシアがいるのだ。
母こそ異なれど同じ父を持つ姉妹。自分なら必ずやれると思っていた。
まずアリシアはセシリアがいなくなった事で消失した結界を張った。結界は国を外的から守るために聖女に求められている仕事である。
アリシアは魔力を使用して結界を作った。無色透明の魔力の壁が結界として国を覆う。
「ふう……やってみると結構疲れますわね」
結界を張る仕事をしたアリシアは王城に帰って眠った。その夜の事であった。
◇
「すーぴー、すーぴー」
アリシアは鼻提灯を作って呑気に眠っていた。結界を張るのに魔力と体力を消費したのである。
その時、慌ただしい声が聞こえてきた。アリシアは目覚める。
「お、おい! 結界が破られたらしいぞっ!」
「ああ! モンスターが続々とこの国に流れ込んできているらしい!」
「な、何かしらこの声は? え? 結界が破られたですって!」
ガバッ!
アリシアは飛び起きた。
◇
「うわああああああああああああああああ!」
「グハハッ! 脆すぎるぞ! 人間!」
城門近くには多くのモンスターが出現していた。そして迎撃に向かった騎士団の多くが傷つき、地面に倒れていた。
「な、なんだこれは! 結界が破られるなんて!」
「こんな事! セシリア様がいる時は一度としてなかったのに!」
騎士団は戦いていた。
「くらえっ!」
モンスターはファイアーボールを放つ。
「「「うわああああああああああああああああああああああああああああああ」」」
大勢の兵士がファイアーボールの巻き添えになった。
「な、なんですって! 結界が破られたですって! なんでそんな事が!」
アリシアは戦いていた。なぜこんな事が起こったのか。
結局騎士団総出でモンスター達を追い返す事に成功したのではあるが、多くの騎士達がアリシアの失態で傷ついたのだ。
騎士団は大きな不満をアリシアに持つようになった。なにせセシリアが聖女としてこの国を支えていた時にはそのような事は一度として起きなかったからである。
アリシアはこの失態をただの不運だと捉えた。しかし今後もアリシアの失態は続いていくのであった。
そして王国リンカーンは滅亡への一途を辿っていくのである。
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