それでも【運び屋】は剣を握る~ハズレ職を手に入れてしまった俺達だけど、努力と絆で最強パーティーへと成り上がる!~

 自分にできることが、本当にやりたいことと違う。それはとても、悔しいことだと思うんだ。
例えば冒険者になりたかった俺が【運び屋】の職業適性を言い渡されたとき、世界が色を失ってみえたように。
 人の役に立つ立派な職業だなんて励まされても、俺にとっては戦えない職業なんて【ハズレ職】と同じに思える訳で……。

 でもさ。戦闘職じゃないから冒険者として活躍するのは厳しい。そう言われても、どうしても夢は諦められなくて……。

 そんなときに出会ったんだ。
 最強の力と優しさを持ちながら、職業のせいで周りから忌避されている【魔女】に。 
 臆病で、健気で、誰よりも努力する君に。


 これは【推奨職業】と【夢】の不一致に悩む少年少女が、それでも絶対に夢を叶えようと奮闘する。そんな軌跡を描いた物語。
 
「夢と職業が違ったって、そんなの努力で覆せるんだ。俺がそれを証明してみせる……!」
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