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決戦へ向けて
マーシェルファミリー
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皆が特訓に勤しんでいる時、俺とジハードとディードの3人はリオのマーシェルファミリーのアジト前に来ていた。
ジハードからヴェガにある程度の話はしてもらっているが最終交渉はあちらのボスへ了解を貰わないと。そこはケジメって奴だ。
「初めてだなあ。マーシェルファミリーのアジトって!ジハードとディードは?来た事あるの?」
手広くやっているだけの事はあるなあ。会社っぽいビルだ。思わず見上げてしまう。15階建て?だな。
「あるよ。一応、双子だし。」
「俺は此処に入った事は無いけど、ボスの事は知ってる。」
そうかあ。
知らないのは俺だけか。
ビルの中に入るとやはり会社みたいな感じだ。
「へー?オフィス?」
「表の企業だよ。」
ジハードがクスッと笑う。
しっかりしてる。マフィアだけどこれだとクリーンなイメージに見える。
まあ、ヤバいマフィアならジハードもディードも直ぐにヴェガとガブリエルを引き抜いているだろうしな。
「よう。いらっしゃい!」
ヴェガとガブリエル、ビクターが出迎えてくれた。
「すまない。色々と頼み事ばかりだな。」
3人はお互い様と笑ってエレベーターに案内してくれた。
「しかし、なかなか凄いネタだな?ジハードに全部聞いたよ。」
ヴェガは俺の肩をポンと叩いた。
「上手く行くかは解らないがなあ。やらなきゃ来年の今頃はこの世界は異世界人だらけだ。」
漫画家さんの言っていた計画が開始されたら・・・。俺達の生活は終わる。
「あっ。ボスはうちのボスと会うのは初めてだったな。」
最上階に着いてヴェガがチラっと俺の顔を見た。
「そうだな。初めてだ。これだけの大所帯を纏めているから一筋縄じゃいかない感じか?」
覚悟はしている。
断られても説得はするし。脅しや威圧はあるだろうな。
「取り敢えず。変わっているから。露骨に驚かないでくれ。」
ヴェガは溜息を付きガブリエルとビクターはクスクスと笑った。
ん?変わり者かあ。
1階も綺麗だったがこの最上階も正に優良企業と言った雰囲気の洒落たオフィス。
奥の部屋は社長室と言ったイメージの扉だった。
トントントントン!
「ヴェガです。カプリスの皆様をお連れしました。」
ヴェガがノックして声をかけると中から男性が扉を開けてくれた。
秘書風のスーツ姿の男性。
「此方へどうぞ。」
案内された部屋の中は社長室兼応接室といった感じで広く落ち着いた雰囲気のソファーとガラスのテーブル。
窓際には趣味の良い机と座り心地の良さそうな椅子に男性が座っていた。
年は少し上か。ストレートロングの金髪。くっきりした綺麗な顔立ち。身長も高そうだしガタイも良い。スーツは派手なブルーで目を引く。
何よりもこの人もレア異能だ。
もっと悪そうなおじさんを想像していた。
「初めまして。カプリスのランジャンと申します。この度は失礼を承知で参りました。」
先ずは御挨拶。
「初めまして。私はマーシェルファミリー社長のヴァレンティーナよ。宜しくね。」
・・・?ん?
「ボス!困らせてどうするんですか!えーと。うちのボス、ヴァレンティノだ。」
ヴェガが苦笑いしながらそう言った。
「やーだぁ!もう!社長か姐さんって呼んで♪ヴァレンティーナでーす。カプリスのボスはイケメンねぇ!ジハードもディードもお久ぶりー。」
どう扱うべきか・・・な?
全く!知ってるなら話せよジハードもディードも!
俺達、この世界の男性異能者は男性好きが大半だがおネエさんと言うのは珍しい。昔、ミナキとそんな会話をしたな。
「姐さんお久しぶりです。」
「いつもヴェガがお世話になってます。」
ディードとジハードは笑顔でサラッと御挨拶。
「まあ、座ってゆっくりお話聞かせて貰おうかしら。飲み物お出しして!」
ヴァレンティノは立ち上がって秘書風男性にそう言った。
身長、俺よりデカい・・・。シアンと同じ?いや?190センチありそうだ。
ソファに座るように促され俺達は座った。
「えーと。では社長。お話させていただきます。」
運ばれてきた珈琲を1口飲んで俺の計画を話始めた。
俺の計画にはヴェガ達の異能協力が絶対必要だ。彼等をこのマフィアから足抜けとは言わないが自由に此方の希望する時に助っ人参戦をして欲しい。
「なるほどね。でも、大元帥よ?倒す必要って何?」
やっぱり突っ込まれたか。教えるべきだろうな。
「内密にして下さい。この場のメンバー以外にはマーシェル内でも、後は他のマフィアにも他言無用で。」
下手に動かれたら政府の護りが増える。
「いいわ。話して。」
そう言われてこれ迄の経緯を話した。
「厳しい戦いになるとは思います。」
話終わるとヴァレンティノは腕組みして眉間に皺も寄せて大きな溜息をひとつ。
「それでヴェガ達か・・・。洗脳への対抗手段って言うのが難しいわね。貴方達にはこの前、世話になったしね。」
うんうん。とヴァレンティノは頷いて
「良いわよ!でもぉ。条件があるわ。」
彼はニッコリと企んだ様な顔を見せる。
金かな?
それとも俺達もマーシェルファミリーに入れとか?
「飲める条件なら飲みますが。」
聞かなきゃ何も始まらない。
ヴァレンティノはモジモジと言いにくそうに上目遣いで俺の顔を見た。
うーん?これは・・そっち系の話かな。
「誰かぁ良い男いないかしら?」
やっぱりかあ。
俺は浮気する気は無いし。
「ボス!またその話ですか?」
ヴェガが呆れた顔をし。
「もう乙女なんだから。白馬に乗った王子様は現れませんって!諦めましょうよ。」
ガブリエルもツッコミを入れている。
「だってー。デートとかしたいんだもん!お姫様抱っこされたいー!」
無茶苦茶だ。
この人がバリタチなら何の問題も無いんだろうけど。
乙女っぽいし。あんまりこう言うタイプってモテないんだよなあ。
顔はイケメンなのに。残念だ。
待てよ・・・?
「デートだけで良いんですか?」
確認してみる。
ヴァレンティノは照れ笑いを見せて。
「先ずはデートね。エッチもしたいけどそれはお互いの相性次第でしょ?」
あー。なるほど。彼は純粋乙女だ。
「好きなタイプってどんな感じですか?」
聞いておこう。ヴェガは聞かなくて良い!と止めるけど。
「私よりガタイが良い人が良いなあ。無理なら貴方みたいなイケメン♡」
あはははは。
うちのカプリスに1人居ます・・・。
でもなあ?好みに合うかな。安請け合いは出来ないな。
「こちら側も少し考えます。社長も今後の未来の為に御検討下さい。」
ヴァレンティノは笑顔でそうね。と言って考えてくれると言う。
また近いうちに来ますとアポイントを取ってからマーシェルファミリーのアジトを出た。
「悪いなあ。うちのボスって変だろ?言う事聞かなくても良いんだぜ?ごり押しで何とかなるぞ!」
ヴェガが見送りに出てきてそう言った。
「今迄に会ったことないタイプだな。でも彼の異能もレアだし。体術も強いだろ?」
「そうだよ。めちゃくちゃ強い。」
ヴェガは変わっているけどうちのボスは本当に強いと言う。
欲しいなあ。この人も。
それには相手の要求を飲みたいんだ。
「どうする?一旦、俺は帰る。ジハードとディードは泊まって行きな。」
勿論、ちょっと交渉に。
「良いの?やった!」
ディードは嬉しそうだし。
「もしかして?バックスレー?」
ジハードはクスッと笑った。
「そうそう。試しにバックスレー。」
交渉してみないと解らないけど。
お互いの好みが一致するかなあ?しないさそうだけど。
何事もやって見ないとね。
2人を残して張さんに連絡して俺だけエバーステイに帰国した。
ジハードからヴェガにある程度の話はしてもらっているが最終交渉はあちらのボスへ了解を貰わないと。そこはケジメって奴だ。
「初めてだなあ。マーシェルファミリーのアジトって!ジハードとディードは?来た事あるの?」
手広くやっているだけの事はあるなあ。会社っぽいビルだ。思わず見上げてしまう。15階建て?だな。
「あるよ。一応、双子だし。」
「俺は此処に入った事は無いけど、ボスの事は知ってる。」
そうかあ。
知らないのは俺だけか。
ビルの中に入るとやはり会社みたいな感じだ。
「へー?オフィス?」
「表の企業だよ。」
ジハードがクスッと笑う。
しっかりしてる。マフィアだけどこれだとクリーンなイメージに見える。
まあ、ヤバいマフィアならジハードもディードも直ぐにヴェガとガブリエルを引き抜いているだろうしな。
「よう。いらっしゃい!」
ヴェガとガブリエル、ビクターが出迎えてくれた。
「すまない。色々と頼み事ばかりだな。」
3人はお互い様と笑ってエレベーターに案内してくれた。
「しかし、なかなか凄いネタだな?ジハードに全部聞いたよ。」
ヴェガは俺の肩をポンと叩いた。
「上手く行くかは解らないがなあ。やらなきゃ来年の今頃はこの世界は異世界人だらけだ。」
漫画家さんの言っていた計画が開始されたら・・・。俺達の生活は終わる。
「あっ。ボスはうちのボスと会うのは初めてだったな。」
最上階に着いてヴェガがチラっと俺の顔を見た。
「そうだな。初めてだ。これだけの大所帯を纏めているから一筋縄じゃいかない感じか?」
覚悟はしている。
断られても説得はするし。脅しや威圧はあるだろうな。
「取り敢えず。変わっているから。露骨に驚かないでくれ。」
ヴェガは溜息を付きガブリエルとビクターはクスクスと笑った。
ん?変わり者かあ。
1階も綺麗だったがこの最上階も正に優良企業と言った雰囲気の洒落たオフィス。
奥の部屋は社長室と言ったイメージの扉だった。
トントントントン!
「ヴェガです。カプリスの皆様をお連れしました。」
ヴェガがノックして声をかけると中から男性が扉を開けてくれた。
秘書風のスーツ姿の男性。
「此方へどうぞ。」
案内された部屋の中は社長室兼応接室といった感じで広く落ち着いた雰囲気のソファーとガラスのテーブル。
窓際には趣味の良い机と座り心地の良さそうな椅子に男性が座っていた。
年は少し上か。ストレートロングの金髪。くっきりした綺麗な顔立ち。身長も高そうだしガタイも良い。スーツは派手なブルーで目を引く。
何よりもこの人もレア異能だ。
もっと悪そうなおじさんを想像していた。
「初めまして。カプリスのランジャンと申します。この度は失礼を承知で参りました。」
先ずは御挨拶。
「初めまして。私はマーシェルファミリー社長のヴァレンティーナよ。宜しくね。」
・・・?ん?
「ボス!困らせてどうするんですか!えーと。うちのボス、ヴァレンティノだ。」
ヴェガが苦笑いしながらそう言った。
「やーだぁ!もう!社長か姐さんって呼んで♪ヴァレンティーナでーす。カプリスのボスはイケメンねぇ!ジハードもディードもお久ぶりー。」
どう扱うべきか・・・な?
全く!知ってるなら話せよジハードもディードも!
俺達、この世界の男性異能者は男性好きが大半だがおネエさんと言うのは珍しい。昔、ミナキとそんな会話をしたな。
「姐さんお久しぶりです。」
「いつもヴェガがお世話になってます。」
ディードとジハードは笑顔でサラッと御挨拶。
「まあ、座ってゆっくりお話聞かせて貰おうかしら。飲み物お出しして!」
ヴァレンティノは立ち上がって秘書風男性にそう言った。
身長、俺よりデカい・・・。シアンと同じ?いや?190センチありそうだ。
ソファに座るように促され俺達は座った。
「えーと。では社長。お話させていただきます。」
運ばれてきた珈琲を1口飲んで俺の計画を話始めた。
俺の計画にはヴェガ達の異能協力が絶対必要だ。彼等をこのマフィアから足抜けとは言わないが自由に此方の希望する時に助っ人参戦をして欲しい。
「なるほどね。でも、大元帥よ?倒す必要って何?」
やっぱり突っ込まれたか。教えるべきだろうな。
「内密にして下さい。この場のメンバー以外にはマーシェル内でも、後は他のマフィアにも他言無用で。」
下手に動かれたら政府の護りが増える。
「いいわ。話して。」
そう言われてこれ迄の経緯を話した。
「厳しい戦いになるとは思います。」
話終わるとヴァレンティノは腕組みして眉間に皺も寄せて大きな溜息をひとつ。
「それでヴェガ達か・・・。洗脳への対抗手段って言うのが難しいわね。貴方達にはこの前、世話になったしね。」
うんうん。とヴァレンティノは頷いて
「良いわよ!でもぉ。条件があるわ。」
彼はニッコリと企んだ様な顔を見せる。
金かな?
それとも俺達もマーシェルファミリーに入れとか?
「飲める条件なら飲みますが。」
聞かなきゃ何も始まらない。
ヴァレンティノはモジモジと言いにくそうに上目遣いで俺の顔を見た。
うーん?これは・・そっち系の話かな。
「誰かぁ良い男いないかしら?」
やっぱりかあ。
俺は浮気する気は無いし。
「ボス!またその話ですか?」
ヴェガが呆れた顔をし。
「もう乙女なんだから。白馬に乗った王子様は現れませんって!諦めましょうよ。」
ガブリエルもツッコミを入れている。
「だってー。デートとかしたいんだもん!お姫様抱っこされたいー!」
無茶苦茶だ。
この人がバリタチなら何の問題も無いんだろうけど。
乙女っぽいし。あんまりこう言うタイプってモテないんだよなあ。
顔はイケメンなのに。残念だ。
待てよ・・・?
「デートだけで良いんですか?」
確認してみる。
ヴァレンティノは照れ笑いを見せて。
「先ずはデートね。エッチもしたいけどそれはお互いの相性次第でしょ?」
あー。なるほど。彼は純粋乙女だ。
「好きなタイプってどんな感じですか?」
聞いておこう。ヴェガは聞かなくて良い!と止めるけど。
「私よりガタイが良い人が良いなあ。無理なら貴方みたいなイケメン♡」
あはははは。
うちのカプリスに1人居ます・・・。
でもなあ?好みに合うかな。安請け合いは出来ないな。
「こちら側も少し考えます。社長も今後の未来の為に御検討下さい。」
ヴァレンティノは笑顔でそうね。と言って考えてくれると言う。
また近いうちに来ますとアポイントを取ってからマーシェルファミリーのアジトを出た。
「悪いなあ。うちのボスって変だろ?言う事聞かなくても良いんだぜ?ごり押しで何とかなるぞ!」
ヴェガが見送りに出てきてそう言った。
「今迄に会ったことないタイプだな。でも彼の異能もレアだし。体術も強いだろ?」
「そうだよ。めちゃくちゃ強い。」
ヴェガは変わっているけどうちのボスは本当に強いと言う。
欲しいなあ。この人も。
それには相手の要求を飲みたいんだ。
「どうする?一旦、俺は帰る。ジハードとディードは泊まって行きな。」
勿論、ちょっと交渉に。
「良いの?やった!」
ディードは嬉しそうだし。
「もしかして?バックスレー?」
ジハードはクスッと笑った。
「そうそう。試しにバックスレー。」
交渉してみないと解らないけど。
お互いの好みが一致するかなあ?しないさそうだけど。
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