フードコートの天使

美浪

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フードコートの天使 feat.アキラ&ジュン

そして日常

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満喫しまくった温泉旅行から帰宅。

また日常が始まった。
楽しい時間が過ぎるのは本当に早すぎる。

仕事の時間の1時間は長いのになあ。

「店長。ミーティングはこの辺の席で良いですか?」
「あー。OKだよ。」

ゴールデンウィーク明けて一段落着いたら次へ向けてのマネージャーミーティング。
普通のSSSバーガーの店舗はマネージャールームとかで行うんだけれど我が店舗は狭すぎるからこう言う事もフードコートを利用する。
平日の昼御飯時を過ぎたら席も空くし結構都合が良い。

ミーティングの間は別のSSSの店舗からマネージャーを1人ヘルプでお借りしたり。それが無理な場合はフードコートから何時でも店へ飛んで行く体制で店舗の様子を伺いながら。

今日は他店舗からヘルプは来て貰わずに時期マネージャー候補の子が店を見ている感じだ。

昼御飯タイムも終わったし多分大丈夫だろう。

「さて、ゴールデンウィークは皆さんお疲れ様でした!」
そう声を掛けてからミーティング開始。

「売上なんだけど前年比102%かな。少し頑張りました。」
うん。本当にまあまあ。

「あー。結構売ったつもりだったけど南部店には負けてるー!」
「本当だ。やっぱ南部店強い!」
データを見ながら他店と比較。

「じゃあ次の目標を考えて行こうか。」

後、何年この店舗任されるのかなあ。
マネージャー陣が話し合っている間、ふと考えたりして。

ジュンもずっと此処に居るのかな。

そう思うと少しばかり不安になったりする。

「店長?」
「あっ。ごめん。ボーッとしてた。リクルートは絶対しないとね。」
あはは。とマネージャー達から笑いが起こる。

この店舗はやっぱり良いよね。
暫く転勤はスルーさせて貰おっと。


おっ。休憩から戻って来た。
今日もジュン頑張ってるなあ。

エプロン姿が似合うし可愛い。

「では夏休みまでに求人募集とトレーニング。特にマネージャートレーニングとトレーナートレーニング。売上は前年比アップ。」
纏めてっと。

「では、お疲れ様でした。」
ミーティングは解散。
俺は上司にこのミーティングで決まった目標を更に纏めあげてメールしないとならない。


ゲームセンターの軽い騒音と人の話し声。

そんな中での仕事も慣れた。


ふと顔を上げるとジュンと目が合った。

ニッコリと微笑むジュンの顔を見ると幸せが込み上げる。

また逢えて良かった。

ずっと思い続けて良かった。

君に打ち明けて良かった。


今日も俺のフードコートの天使はクルクルとたこ焼きを焼いている。

仕事終わったらメールしよっと。

この日常はこれからも続いて行くだろう。

きっと。ずっと・・・。
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