フードコートの天使

美浪

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君が可愛いから feat.アキラ

幸せ

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「ジュン・・。」

めちゃくちゃ・・・良かった・・・。
こんな幸せなエッチは初めて。

「抜くね・・・。」
ズルっとゆっくり抜いた。

「はぁ・・はぁ・・・。何か凄かった。」
ジュンが蕩けた顔で微笑む。

「良かった。」
俺も凄かったと思う。

身体だけじゃなくて心の満たされ具合が凄い。

「ちょっとティッシュ・・・。」
「待ってね。身体拭こうか。」

ジュンは動けそうにない。大の字で寝転んだままのジュンの身体を優しく拭いた。
「ごめん。ありがとう。」
「ううん。気にしないでー。」
これも好きでやってる事だし。

まっ。こんなもんかな。
「朝からシャワー浴びる?」
「そうだね。」
俺も眠気がきてる・・・。
ジュンも眠そうだ。

スマホのアラームをセットしてジュンの隣に寝転んだ。

「狭いよね。ごめん。」
「アキラさんと寝たいから。」
ジュンは幸せそうな顔をして抱き着いて来た。

「俺も。」
一緒に居る事かこんなに幸せな気分になるとか。

初体験・・・。

俺も初体験だった。

「アキラって呼び捨てにされるの嬉しい。」
最中に呼ばれると特に興奮してしまった。
「アキラ・・。何か慣れん!」
照れた様に俺の肩に顔を付けてジュンは
「おやすみ!」
と顔を埋めた。

「ふふ。おやすみ。」
可愛いな。何もかも可愛い。

はぁ・・・。めちゃくちゃ幸せだー。

ジュンの肌の温かさが心地よくて目を閉じると直ぐに眠りについた。


♪♪♪♪~♪♪
・・・アラーム・・・?もう朝?

昼前11時。

何時もより遅起きなのになかなか眠い。
アラームを再度セットし直し。

ジュンは俺の腕に絡む様に横向きで寝ていた。

うわぁ。寝顔が無防備ぃー!

ふふふ。ジュンの方を向いてそっと抱き締めた。

俺も休みなら良かったのに。

ウトウトとしながら幸せに浸る。

「ん・・・うーん。」
ジュンがモゾモゾと動いた。

「起きた?」
そっと声をかけるとパチっと目が開いた。
「おはよー。まだ寝みぃ・・・。でもトイレ行きたい。」
ジュンは欠伸しながら伸びをして起き上がった。

「あっ・・痛ったぁ・・・。」
「そーだよね。ごめん。」

「いやいや。いいよ。」
うー。とちょっと唸りつつ腰を押さえてジュンはトイレへ。

なるべく激しくしない様に努力したがやっぱり翌日辛いか・・。

シャワー浴びて1度家に帰って着替えないとな。

はぁ。それにしても良いなあー。
ニヤっと顔が自然とユルユルと。

「ぷッ!何、ニヤニヤしてんだよ。」
トイレから出てきたジュンが俺の顔を見て笑い出した。

「いやぁ。幸せだなぁって。」
フフっ。俺も何か笑えて来た。

「ほら。はよ、シャワー浴びて来なよ。」
ジュンはちょっと照れながら俺を風呂場へ行くように促した。

「了解。」

朝のシャワーが気持ちいい。
はぁ。思い出すと・・またしたくなりそう。
いやいや、連チャンはお尻が痛いだろ性欲抑えよ・・・。

自分がこんなにエロいとは思わなかった。困ったね。


「シャワーありがとう。ジュンも浴びたら?」
「うん。とりあえずコーヒーでも飲んでて。」

「ありがとう!」

何か良いなあー。
こう言うの。

でも、そろそろ仕事モードに入らないとな。
時計を見ると間もなく12時。

「ぼちぼち着替えに一旦帰るよ。」
風呂から出てきたジュンにそう言うと少しつまらなさそうに頷いた。

「しゃーないね。」
「次は休み合わせよ。」
世間が仕事している時にゆっくり休もう。

「そやな!ゴールデンウィーク明けに!」
「うん。じゃ、行ってきます。」

見送るジュンにキス。
「また明日ね。」
「うん。明日、店で。」

ジュンに手を振り家を出た。
「良し。家帰ろ!」
車を出して自宅へ。


家へ帰りSSSバーガーの制服に着替えてっと。
洗濯機かけて。

ジュンのカレー美味かったなあ。何て考えながらブランチは冷凍うどん。

今度はうちに招待して何か持て成したいな。

シーツ洗ったり大変だし。近いからって負担かけるのは悪いから交互がベストだな。

そんな事を考えながら食べ終わり出勤。

店はなかなか忙しそうだった。

理由は現在、新人育成中だから。

もう暫く皆には苦労をかけそうだ。

「店長、おはようございます。」
「おはようございます。」

「おはよーございまーす!」
そんな挨拶が飛び交う中でマネージャールームに向かうと。

バソコンの上に紙が伏せられていた。

ん?

「ゲッ・・クレームじゃん。」

モールならでは。
商業施設には必ずある。有難いお客様の御意見。略して『御意見』と呼んでいる。

99%はクレームだ。1%は感謝の言葉。

たまにはありがとうと言われたい。
本当にお礼の『御意見』貰ってみたい。

クレーム内容はフードコートへの不満でうちはあまり関係ない物だったが謝罪を書かなきゃね。

もうすぐゴールデンウィーク。

この『御意見』に振り回される何てこの時は思っていなかった。
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