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卒業式そしてホワイトデー
お説教タイム
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「ちょっと!!何やってるの!!」
教室に踏み込み生徒会長の手を掴んだ。
「止めなさい!女の子に掴みかかるもんじゃないわ!!」
フーフーと荒い息遣いで生徒会長は私を睨みつけた。
私も負けずに握った手に力を込めた。一応、私も男なので強引に引っ叩くことも出来るんだけど。
この子。本気でジュリエットが好きなのね。少し暴走し過ぎてるけど。
「落ち着きなさい。好きな子を怖がらせるバカは確実に振られるわよ。」
まあ、落ち着いてもこう言うタイプの男は無理ねぇ。オススメ出来ないわぁ。
「クッ・・・、悪かったよ。」
生徒会長はジュリエットから手を離して目をギュッと瞑り俯いた。
やれやれ。問題を解決しないと。
「一旦、落ち着いて話をしましょうよ?」
教室に集まった皆の顔をそう言って眺めた。
不服そうな顔やら落ち込んだ顔やら。
婚約者君達だけはスッキリした顔している。
「ジュリエット。少しは自分のした行動に反省したかしら?」
解っているのかいないのか。
本当、ちょっと価値観ズレてる子だし。
「・・・・・・。」
ジュリエットは無言のまま目を瞑り眉間に皺を寄せて頷いた。
態度悪いわね!
イマイチ解って無いのかしら。
うーん・・。じゃあ別の角度から攻めるか。
「ジュリエットは本当は誰が好きなの?もうこの状態を収拾するには貴女がハッキリしなさい。」
私もジュリエットの本命が知りたいし!
「えっと・・・。好きな人?」
何故か困惑した顔で口が半開きなままで・・顔固まっちゃった。
うん?言えない?
それとも?もしかして?
「貴女、好きな人いないの?」
思わずそう聞いてしまったら彼女は気まずそうに頷いた。
あっちゃー!!そう来たか!
男を誘惑しまくるこの女は・・母親のまさに言いなり。兎に角玉の輿に乗りたいただけ・・・。
いや?母親がそうさせたいだけなのよね。
「そう。貴女の人生なのに。それで良いの?」
ジュリエットは口を噤んで頷いた。
ちょっと・・同情モードだわ。
「はぁ。貴女!!何も解ってないわ!好きでも無い金持ちと結婚して幸せになれると本気で思っているの?」
困惑顔で頷くジュリエットにまたも溜息が出る。
「家柄が違う貴女を選んだ御子息は御両親から認めて貰う為に努力はすると思うわよ?でも、嫁姑の関係がそんなに上手く行く訳無いのよ?!それに舅に親戚も出てくるの!」
「貴女が相手を好きって気持ちが無いと乗り越えられないの!!!」
うん!すっきりした!
理解してくれたかしら・・?
「好きって気持ち・・・。」
ジュリエットの目が潤んだ。
「私。私・・ね?同じ移民街に住む幼なじみが昔、好きだった。」
母親に反対されて付き合う事も告白も出来ずに終わった初恋の話を切なそうに話てくれた。
「ジュリエット。もう逆らってしまいなさいよ。何も結婚に囚われなくても良いじゃない?仕事して稼いでも母親に恩返し出来るわよ。」
ジュリエットの肩をポンっと叩いた。
「ちょっと遅いけど。今から反抗期ってのもアリよ。」
「反抗期?逆らうなんて考えた事も無かった!」
涙を拭いながら笑顔を見せたジュリエットは凄く可愛く見えた。
「そっか反抗か。出来るかな?」
「大丈夫!努力は報われるわよ。」
ジュリエットの頭をポンポンっと撫でた。
きっと。大丈夫。
その場は何とか収まった。振られた御子息や生徒会長も納得?してくれた様なしてくれて無い様な。
今後のジュリエットへのアプローチは御自由にと言う事で幕を下ろした。
この後、この子の将来がどうなるかの責任は取れないけれどぉ・・・。
多分、これで良かったのよね?
私がこの世界に来た事でレールを外れる事をさせちゃったけど。
ゲームには告白後の世界は描かれて居ないもの。
好きでもない人と結婚する主人公って・・・無いわぁ。ゲーム製作者ももう少し優しい設定にしてあげたら良かったのに。
無事に卒業式終了!!
グレースちゃんも幸せそうだし。
あっ。私、今から城へ行くんだったわ。
忘れてたわぁぁぁ!!
どうなる私!??
教室に踏み込み生徒会長の手を掴んだ。
「止めなさい!女の子に掴みかかるもんじゃないわ!!」
フーフーと荒い息遣いで生徒会長は私を睨みつけた。
私も負けずに握った手に力を込めた。一応、私も男なので強引に引っ叩くことも出来るんだけど。
この子。本気でジュリエットが好きなのね。少し暴走し過ぎてるけど。
「落ち着きなさい。好きな子を怖がらせるバカは確実に振られるわよ。」
まあ、落ち着いてもこう言うタイプの男は無理ねぇ。オススメ出来ないわぁ。
「クッ・・・、悪かったよ。」
生徒会長はジュリエットから手を離して目をギュッと瞑り俯いた。
やれやれ。問題を解決しないと。
「一旦、落ち着いて話をしましょうよ?」
教室に集まった皆の顔をそう言って眺めた。
不服そうな顔やら落ち込んだ顔やら。
婚約者君達だけはスッキリした顔している。
「ジュリエット。少しは自分のした行動に反省したかしら?」
解っているのかいないのか。
本当、ちょっと価値観ズレてる子だし。
「・・・・・・。」
ジュリエットは無言のまま目を瞑り眉間に皺を寄せて頷いた。
態度悪いわね!
イマイチ解って無いのかしら。
うーん・・。じゃあ別の角度から攻めるか。
「ジュリエットは本当は誰が好きなの?もうこの状態を収拾するには貴女がハッキリしなさい。」
私もジュリエットの本命が知りたいし!
「えっと・・・。好きな人?」
何故か困惑した顔で口が半開きなままで・・顔固まっちゃった。
うん?言えない?
それとも?もしかして?
「貴女、好きな人いないの?」
思わずそう聞いてしまったら彼女は気まずそうに頷いた。
あっちゃー!!そう来たか!
男を誘惑しまくるこの女は・・母親のまさに言いなり。兎に角玉の輿に乗りたいただけ・・・。
いや?母親がそうさせたいだけなのよね。
「そう。貴女の人生なのに。それで良いの?」
ジュリエットは口を噤んで頷いた。
ちょっと・・同情モードだわ。
「はぁ。貴女!!何も解ってないわ!好きでも無い金持ちと結婚して幸せになれると本気で思っているの?」
困惑顔で頷くジュリエットにまたも溜息が出る。
「家柄が違う貴女を選んだ御子息は御両親から認めて貰う為に努力はすると思うわよ?でも、嫁姑の関係がそんなに上手く行く訳無いのよ?!それに舅に親戚も出てくるの!」
「貴女が相手を好きって気持ちが無いと乗り越えられないの!!!」
うん!すっきりした!
理解してくれたかしら・・?
「好きって気持ち・・・。」
ジュリエットの目が潤んだ。
「私。私・・ね?同じ移民街に住む幼なじみが昔、好きだった。」
母親に反対されて付き合う事も告白も出来ずに終わった初恋の話を切なそうに話てくれた。
「ジュリエット。もう逆らってしまいなさいよ。何も結婚に囚われなくても良いじゃない?仕事して稼いでも母親に恩返し出来るわよ。」
ジュリエットの肩をポンっと叩いた。
「ちょっと遅いけど。今から反抗期ってのもアリよ。」
「反抗期?逆らうなんて考えた事も無かった!」
涙を拭いながら笑顔を見せたジュリエットは凄く可愛く見えた。
「そっか反抗か。出来るかな?」
「大丈夫!努力は報われるわよ。」
ジュリエットの頭をポンポンっと撫でた。
きっと。大丈夫。
その場は何とか収まった。振られた御子息や生徒会長も納得?してくれた様なしてくれて無い様な。
今後のジュリエットへのアプローチは御自由にと言う事で幕を下ろした。
この後、この子の将来がどうなるかの責任は取れないけれどぉ・・・。
多分、これで良かったのよね?
私がこの世界に来た事でレールを外れる事をさせちゃったけど。
ゲームには告白後の世界は描かれて居ないもの。
好きでもない人と結婚する主人公って・・・無いわぁ。ゲーム製作者ももう少し優しい設定にしてあげたら良かったのに。
無事に卒業式終了!!
グレースちゃんも幸せそうだし。
あっ。私、今から城へ行くんだったわ。
忘れてたわぁぁぁ!!
どうなる私!??
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