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王子とデート?と卒業までカウントダウン
グレースのバレンタインデー
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つ・・・遂に!この日が来た!
毎年、パティシエの作った最高級の美味しいチョコをアンディーには渡していたのだが。
「チョコは手作りすべきよ!そこに愛を込めるのよ♡」
と、アリスねーさんがどうしてもと譲らないから・・作っちゃったわよ。
練習して本番に望んだし。アリスねーさんと家の料理人が側で見ててくれたし。味見もしたし。
と言うか、アリスねーさんもルーカス様にあげるらしく隣で作ってた。
「義理よ!義理チョコ!!」
ねーさんは何やら聞き慣れない言葉を何度も繰り返していた。
義理?義理チョコって?
バレンタインにあげるチョコレートは1人にしかあげないわよね?
ちゃんと意味を聞けば良かったかな。
でも、意味不明な事を言いつつもねーさん、チョコ作り上手いのよね。
はぁ・・・溜息出るわ。流石、ねーさん。
あああああー!!もう!!
本当に大丈夫かしら!?パティシエには敵わない。でも、ねーさんが言うには多分、ジュリエットは手作り勝負してくると言っていた。
確かに・・私もそう言われて予想は当たりそうな気がしている。
果たして誰にあげるの?
生徒会長なら良いんだけどなあ・・。
それにしても例年に無いくらい私はチョコに対する自信の無さからか?不思議なくらいの動揺でずっとおかしい・・・。
学校に着き、一先ず普通にアンディーに挨拶した。
「あの。放課後。時間作って欲しい。チョコ渡したいの。」
「ありがとう。毎年楽しみなんだ。」
アンディーは優しく微笑んでくれた。
うん毎年、パティシエの美味しいチョコをね。
今年は・・不味かったらごめんと素直に言おう。
ソワソワ、ドキドキの放課後。
早く渡したいと思っているのに今日に限って教科係の仕事で職員室にノートを持っていく事になってしまった。
アンディーは教室で待つと行ってくれたし急がなくちゃ!!
走っていた足を止めた。
・・・もう皆、帰った筈の教室から話し声が聞こえた。
聞き慣れた声。
「アンディー様。私、アンディー様の為にチョコレートを手作りして来たんです。受け取って下さい。」
ジュ・・ジュリエットの声だ!!!
私は何故か足が止まってしまい隠れる様に教室のドアの横に立った。
どうしよう。
入って止めなきゃ。
邪魔・・・しなきゃ・・。そう思っているのに体が動かない。
アンディーは受け取るの?
受け取るわよね。優しいから。
私の手作りと比べられるの?
辛い。
泣きそう。
何時からこんな弱い子になっちゃったのかしら。虐めてた女にチョコ渡すの先越されて動けないなんて。
アンディーは私の婚約者なのよ。堂々と登場すれば良いじゃない。
ほら!ほら!!ほら!!!
動かない足を叩いた。
その時だった。
「ごめんなさい。ホワイトさん。受け取れないよ。」
中から聞こえたアンディーの声。
「えっ?どうしてですか?」
ジュリエットの食い下がる声。
どうして?私が聞きたいわよ!
そーっと教室を覗き込むと気まづそうにアンディーは顔を背けていた。
「どうしてって。婚約者が居るから。」
そんな当たり前なセリフでアンディーはかわそうとしていた。
「私、本気で・・・貴方の事を。」
ジュリエットは潤んだ瞳でアンディーをじっと見詰めた。
ぐっ!!!何よ!その目!!!
あー!どうしよう!?出ていく?まだ様子見る?何この2択!
「ホワイトさん。僕はグレースが大好きなんだ。チョコレートは受け取れない。」
アンディーがそう言った。
私の体は力を失う様にヘタりと床に座り込んでしまった。
アンディー・・・本当に?
「解りました。さようなら。」
ジュリエットの声がしたかと思うと教室の後ろのドアが勢いよく開いて私はジュリエットと目が合った。
ゲッ・・・!!
ジュリエットは今迄、見た事無い様なそれはキツい悪女の様な顔をして私を睨みつけて去って行った。
こっわぁ・・・。あれがアリスねーさんの言ってた本性って奴かしら。
良かった。立たなきゃ。
安心したのも束の間。今度は私の告白の番だ。
教室のドアをそっと開けた。
「あの・・・アンディー?」
「グレース!待ってたよ!」
アンディーはクルっと振り返って満面の笑みで迎えてくれた。
さっきの言葉が嬉しくて上手く話せそうに無い。
「ち・・ちょっと待ってね。」
深呼吸しながら鞄の中から頑張ってラッピングもしたチョコレートを取り出した。
「楽しみだなあ。」
またそう言うプレッシャー・・・!!
「あのね。アンディー。このチョコレートは美味しくないかもしれないの。」
私がそう言うとアンディーは首を傾げた。
「パティシエが変わったのかな?」
大丈夫だよ?とアンディーは微笑む。
私が作るって発想には行かないわよね。
「いやぁ。その。練習して。私が・・作りま・・・した。」
沈黙が流れた。
「グレースが?!」
「はい。」
アンディーがそっと近付いたかと思うとギュッと抱き締められた。
だっ抱き締められてる!!
顔に熱が上がるのが解った。
「ありがとう。グレース、大好きだよ。」
涙が溢れた。
さっきジュリエットに言ってたのは本気だったんだ。
「うん。私も・・大好きぃ・・。」
アンディーは泣く私にちょっと焦りながら涙を拭ってくれてチョコレートを受け取ってくれた。
「本当に嬉しいよ。」
「私も受け取ってくれて嬉しい。」
帰ろうか。とアンディーは手を出した。
手繋いで帰るなんて初めてかも。
お互い照れながら教室を出た。
心がフワフワっとして温かくて幸せ。
照れ過ぎてあまり話せなかったけれどお互いの迎えの車まで手を繋いでいるだけで気持ちが通じた。
私にとって人生最高のバレンタインデー。
帰ったらねーさんに報告しなきゃ!
毎年、パティシエの作った最高級の美味しいチョコをアンディーには渡していたのだが。
「チョコは手作りすべきよ!そこに愛を込めるのよ♡」
と、アリスねーさんがどうしてもと譲らないから・・作っちゃったわよ。
練習して本番に望んだし。アリスねーさんと家の料理人が側で見ててくれたし。味見もしたし。
と言うか、アリスねーさんもルーカス様にあげるらしく隣で作ってた。
「義理よ!義理チョコ!!」
ねーさんは何やら聞き慣れない言葉を何度も繰り返していた。
義理?義理チョコって?
バレンタインにあげるチョコレートは1人にしかあげないわよね?
ちゃんと意味を聞けば良かったかな。
でも、意味不明な事を言いつつもねーさん、チョコ作り上手いのよね。
はぁ・・・溜息出るわ。流石、ねーさん。
あああああー!!もう!!
本当に大丈夫かしら!?パティシエには敵わない。でも、ねーさんが言うには多分、ジュリエットは手作り勝負してくると言っていた。
確かに・・私もそう言われて予想は当たりそうな気がしている。
果たして誰にあげるの?
生徒会長なら良いんだけどなあ・・。
それにしても例年に無いくらい私はチョコに対する自信の無さからか?不思議なくらいの動揺でずっとおかしい・・・。
学校に着き、一先ず普通にアンディーに挨拶した。
「あの。放課後。時間作って欲しい。チョコ渡したいの。」
「ありがとう。毎年楽しみなんだ。」
アンディーは優しく微笑んでくれた。
うん毎年、パティシエの美味しいチョコをね。
今年は・・不味かったらごめんと素直に言おう。
ソワソワ、ドキドキの放課後。
早く渡したいと思っているのに今日に限って教科係の仕事で職員室にノートを持っていく事になってしまった。
アンディーは教室で待つと行ってくれたし急がなくちゃ!!
走っていた足を止めた。
・・・もう皆、帰った筈の教室から話し声が聞こえた。
聞き慣れた声。
「アンディー様。私、アンディー様の為にチョコレートを手作りして来たんです。受け取って下さい。」
ジュ・・ジュリエットの声だ!!!
私は何故か足が止まってしまい隠れる様に教室のドアの横に立った。
どうしよう。
入って止めなきゃ。
邪魔・・・しなきゃ・・。そう思っているのに体が動かない。
アンディーは受け取るの?
受け取るわよね。優しいから。
私の手作りと比べられるの?
辛い。
泣きそう。
何時からこんな弱い子になっちゃったのかしら。虐めてた女にチョコ渡すの先越されて動けないなんて。
アンディーは私の婚約者なのよ。堂々と登場すれば良いじゃない。
ほら!ほら!!ほら!!!
動かない足を叩いた。
その時だった。
「ごめんなさい。ホワイトさん。受け取れないよ。」
中から聞こえたアンディーの声。
「えっ?どうしてですか?」
ジュリエットの食い下がる声。
どうして?私が聞きたいわよ!
そーっと教室を覗き込むと気まづそうにアンディーは顔を背けていた。
「どうしてって。婚約者が居るから。」
そんな当たり前なセリフでアンディーはかわそうとしていた。
「私、本気で・・・貴方の事を。」
ジュリエットは潤んだ瞳でアンディーをじっと見詰めた。
ぐっ!!!何よ!その目!!!
あー!どうしよう!?出ていく?まだ様子見る?何この2択!
「ホワイトさん。僕はグレースが大好きなんだ。チョコレートは受け取れない。」
アンディーがそう言った。
私の体は力を失う様にヘタりと床に座り込んでしまった。
アンディー・・・本当に?
「解りました。さようなら。」
ジュリエットの声がしたかと思うと教室の後ろのドアが勢いよく開いて私はジュリエットと目が合った。
ゲッ・・・!!
ジュリエットは今迄、見た事無い様なそれはキツい悪女の様な顔をして私を睨みつけて去って行った。
こっわぁ・・・。あれがアリスねーさんの言ってた本性って奴かしら。
良かった。立たなきゃ。
安心したのも束の間。今度は私の告白の番だ。
教室のドアをそっと開けた。
「あの・・・アンディー?」
「グレース!待ってたよ!」
アンディーはクルっと振り返って満面の笑みで迎えてくれた。
さっきの言葉が嬉しくて上手く話せそうに無い。
「ち・・ちょっと待ってね。」
深呼吸しながら鞄の中から頑張ってラッピングもしたチョコレートを取り出した。
「楽しみだなあ。」
またそう言うプレッシャー・・・!!
「あのね。アンディー。このチョコレートは美味しくないかもしれないの。」
私がそう言うとアンディーは首を傾げた。
「パティシエが変わったのかな?」
大丈夫だよ?とアンディーは微笑む。
私が作るって発想には行かないわよね。
「いやぁ。その。練習して。私が・・作りま・・・した。」
沈黙が流れた。
「グレースが?!」
「はい。」
アンディーがそっと近付いたかと思うとギュッと抱き締められた。
だっ抱き締められてる!!
顔に熱が上がるのが解った。
「ありがとう。グレース、大好きだよ。」
涙が溢れた。
さっきジュリエットに言ってたのは本気だったんだ。
「うん。私も・・大好きぃ・・。」
アンディーは泣く私にちょっと焦りながら涙を拭ってくれてチョコレートを受け取ってくれた。
「本当に嬉しいよ。」
「私も受け取ってくれて嬉しい。」
帰ろうか。とアンディーは手を出した。
手繋いで帰るなんて初めてかも。
お互い照れながら教室を出た。
心がフワフワっとして温かくて幸せ。
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