27 / 53
文化祭
変人に連絡を取ってみる
しおりを挟む
悪役令嬢のお茶会が終わって3人が帰って行くとグレースちゃんは急かす様に王子に連絡してみろと言う。
「えー?何て連絡するのよー?」
連絡する気が無かった訳では無いけれど。
何と言うか乙女心がガッツいて連絡するのが負けな気がするのよねえ。
「男なら誰でも良い訳では無いのよ?グレースちゃんもそうでしょ?」
本当に性格が好みじゃないの。
「ジュリエットに取られても良いの!?まだ解らないじゃない!」
それは何か嫌だけど。
仕方なく?ポチポチメールを打つ。
『アリスです。アドレス登録お願いします。電話番号は・・・。』
これで良し。
送信!!
横で見ていたグレースちゃんは不満そうだけど。
王子の癖に暇なのかしら直ぐにメールの返事は来た。
『おー!アリス!昨日ぶりだな!』
うーん。想像の斜め上を行く返事だったわ。
上からと言うかやっぱり変な人だ。
「アリスねーさん。返事しないの?」
「これに何て返事するのよー!」
勝手にくっつけようとしないで欲しいわぁ。
紅茶のおかわりを飲みながら携帯を見詰めるが返事が思いつかずパタンと閉じた。
「連絡しただけましよね。」
「王子だけど・・第2王子はやっぱり難ありだったのねー。」
グレースちゃんも少し苦笑して文化祭の事考えようとなった時だった。
携帯が鳴った。
「ルーカス・・。」
仕方なく電話を取った。
「はい。アリスです。」
「何故返事をしないんだ?」
えー?面倒くさーい!
そう思えるけど相手は一応王子だ。
「返事に迷っていたのよ。もう少し疑問形にするとか長文打ちなさいよ。」
本当にもう!
「ぷッ!!あはははは!相変わらずだなアリス!そうか質問にしないと困るのか!」
「そりゃそうよ。」
私と王子の電話のやり取りをグレースちゃんはニヤニヤと眺めているし。
「ねえ。ルーカス王子。私から質問して良いかしら?」
ちょっと聞きたかったのよね。何か今後のヒントになるかも。
「なんだ!何でも答えるぞ?」
上からの態度は崩さずルーカス王子の声は少し嬉しそうだった。
「ジュリエットからの誘いに乗らなかったのは何故?」
男として彼はジュリエットをどう思ったのか。そこの所知りたいわ。
「ジュリエット?あー。あの娘か。」
ルーカス王子は鼻で笑った後でこう答えた。
「明らかに金と権力目当てな顔をしていただろう?見れば解る。女に嫌われるタイプの女だな!」
ルーカス王子ったらやるわね!一目で見破るなんて。
ちょっと気が合うかもと思えてしまった。
「ねー。それでもあの女モテるのよ。」
「そうだろうな。顔だけは良い。」
うんうん。解っているわこの人。
「それで?ジュリエットがどうかしたのか?私は興味が無いので違う話をしたいのだが?」
正直者と言うか。変人だけど案外会話が楽しくなってきた。
他の男共もジュリエットの顔だけじゃなくて気が多い所も見て欲しいわ。
「今、うちのグレースちゃんと文化祭の美男美女コンテストの話をしていたのよ。」
知っているか解らなかったが試しに王子にも話をしてみた。
「まだ学院はコンテストをやっているのか?あれは大迷惑なイベントだった。」
王族も通う学校だったのか。
それから暫く王子の愚痴に付き合う事になった。
まあ、美男コンテスト優勝したらしいけど相手の女性と踊らなかったとかそりゃ何か自慢げに話ているけれど。
この王子は?無自覚なだけでゲイ友では無いのかしら?
その話は置いといて。
ジュリエットを何とか優勝させたくないと言う話を相談した。
「うーん?あれが何故モテるかさっぱり解らんのだが。」
そう言いながらも何か考えてくれている。
「アリス。すまないが兄が呼んでおる。後でこの件はメールする。」
「OK。ありがとー!」
じゃあ、また。と電話を切った。
「良い感じじゃないのぉー!」
グレースちゃんがニヤニヤとして困ったものだ。
「違うわよ。でも、ちょっとこの王子とは気が合うかもね。」
上からの態度と口調は仕方ないけどうちのグレースちゃんや他の悪役令嬢達の味方にはなってくれそうだし。
それから晩御飯を食べ終わり風呂にも入り部屋でのんびりしているとメールが来た。
結構、律儀な人ね。
『女性を味方につけろ。女性票を一手に獲得出来たら情勢は激変する。』
ルーカス王子のメールにはそう書いてあった。
なるほど確かに。良い案かもしれない。
『ジュリエットのライバルがうちのグレースちゃんだけでは無いのよね。全部で4人なのよー。』
他薦ってこう言うのが面倒だわ。
返事は長くせずに来た。
『結託しろ。1人に集中する様に友人関係を丸め込むしかなかろう。最悪は裏金か?』
裏金って。それも解らなくは無いけど。
女性票を確実に集中出来たら行けるのか。
『ありがとう。少し悩んでみるわ!そろそろ寝るわね。おやすみなさい!』
『これからも遠慮せずメールして良いぞ。おやすみ。』
ルーカス王子の返事は早い。
きっと友達居ないんだろうなあ。
私もこの世界では?腹を割って話せる友達はまだ居ない。
グレースちゃんは雇い主だし。ルカ君も友達とまではいかないしなあ。
ちょっとこの変人王子と友達になるのも良いかも。
うんうん。また明日、何か考えよーっと。おやすみなさい。
「えー?何て連絡するのよー?」
連絡する気が無かった訳では無いけれど。
何と言うか乙女心がガッツいて連絡するのが負けな気がするのよねえ。
「男なら誰でも良い訳では無いのよ?グレースちゃんもそうでしょ?」
本当に性格が好みじゃないの。
「ジュリエットに取られても良いの!?まだ解らないじゃない!」
それは何か嫌だけど。
仕方なく?ポチポチメールを打つ。
『アリスです。アドレス登録お願いします。電話番号は・・・。』
これで良し。
送信!!
横で見ていたグレースちゃんは不満そうだけど。
王子の癖に暇なのかしら直ぐにメールの返事は来た。
『おー!アリス!昨日ぶりだな!』
うーん。想像の斜め上を行く返事だったわ。
上からと言うかやっぱり変な人だ。
「アリスねーさん。返事しないの?」
「これに何て返事するのよー!」
勝手にくっつけようとしないで欲しいわぁ。
紅茶のおかわりを飲みながら携帯を見詰めるが返事が思いつかずパタンと閉じた。
「連絡しただけましよね。」
「王子だけど・・第2王子はやっぱり難ありだったのねー。」
グレースちゃんも少し苦笑して文化祭の事考えようとなった時だった。
携帯が鳴った。
「ルーカス・・。」
仕方なく電話を取った。
「はい。アリスです。」
「何故返事をしないんだ?」
えー?面倒くさーい!
そう思えるけど相手は一応王子だ。
「返事に迷っていたのよ。もう少し疑問形にするとか長文打ちなさいよ。」
本当にもう!
「ぷッ!!あはははは!相変わらずだなアリス!そうか質問にしないと困るのか!」
「そりゃそうよ。」
私と王子の電話のやり取りをグレースちゃんはニヤニヤと眺めているし。
「ねえ。ルーカス王子。私から質問して良いかしら?」
ちょっと聞きたかったのよね。何か今後のヒントになるかも。
「なんだ!何でも答えるぞ?」
上からの態度は崩さずルーカス王子の声は少し嬉しそうだった。
「ジュリエットからの誘いに乗らなかったのは何故?」
男として彼はジュリエットをどう思ったのか。そこの所知りたいわ。
「ジュリエット?あー。あの娘か。」
ルーカス王子は鼻で笑った後でこう答えた。
「明らかに金と権力目当てな顔をしていただろう?見れば解る。女に嫌われるタイプの女だな!」
ルーカス王子ったらやるわね!一目で見破るなんて。
ちょっと気が合うかもと思えてしまった。
「ねー。それでもあの女モテるのよ。」
「そうだろうな。顔だけは良い。」
うんうん。解っているわこの人。
「それで?ジュリエットがどうかしたのか?私は興味が無いので違う話をしたいのだが?」
正直者と言うか。変人だけど案外会話が楽しくなってきた。
他の男共もジュリエットの顔だけじゃなくて気が多い所も見て欲しいわ。
「今、うちのグレースちゃんと文化祭の美男美女コンテストの話をしていたのよ。」
知っているか解らなかったが試しに王子にも話をしてみた。
「まだ学院はコンテストをやっているのか?あれは大迷惑なイベントだった。」
王族も通う学校だったのか。
それから暫く王子の愚痴に付き合う事になった。
まあ、美男コンテスト優勝したらしいけど相手の女性と踊らなかったとかそりゃ何か自慢げに話ているけれど。
この王子は?無自覚なだけでゲイ友では無いのかしら?
その話は置いといて。
ジュリエットを何とか優勝させたくないと言う話を相談した。
「うーん?あれが何故モテるかさっぱり解らんのだが。」
そう言いながらも何か考えてくれている。
「アリス。すまないが兄が呼んでおる。後でこの件はメールする。」
「OK。ありがとー!」
じゃあ、また。と電話を切った。
「良い感じじゃないのぉー!」
グレースちゃんがニヤニヤとして困ったものだ。
「違うわよ。でも、ちょっとこの王子とは気が合うかもね。」
上からの態度と口調は仕方ないけどうちのグレースちゃんや他の悪役令嬢達の味方にはなってくれそうだし。
それから晩御飯を食べ終わり風呂にも入り部屋でのんびりしているとメールが来た。
結構、律儀な人ね。
『女性を味方につけろ。女性票を一手に獲得出来たら情勢は激変する。』
ルーカス王子のメールにはそう書いてあった。
なるほど確かに。良い案かもしれない。
『ジュリエットのライバルがうちのグレースちゃんだけでは無いのよね。全部で4人なのよー。』
他薦ってこう言うのが面倒だわ。
返事は長くせずに来た。
『結託しろ。1人に集中する様に友人関係を丸め込むしかなかろう。最悪は裏金か?』
裏金って。それも解らなくは無いけど。
女性票を確実に集中出来たら行けるのか。
『ありがとう。少し悩んでみるわ!そろそろ寝るわね。おやすみなさい!』
『これからも遠慮せずメールして良いぞ。おやすみ。』
ルーカス王子の返事は早い。
きっと友達居ないんだろうなあ。
私もこの世界では?腹を割って話せる友達はまだ居ない。
グレースちゃんは雇い主だし。ルカ君も友達とまではいかないしなあ。
ちょっとこの変人王子と友達になるのも良いかも。
うんうん。また明日、何か考えよーっと。おやすみなさい。
0
お気に入りに追加
47
あなたにおすすめの小説
人生を共にしてほしい、そう言った最愛の人は不倫をしました。
松茸
恋愛
どうか僕と人生を共にしてほしい。
そう言われてのぼせ上った私は、侯爵令息の彼との結婚に踏み切る。
しかし結婚して一年、彼は私を愛さず、別の女性と不倫をした。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
王子妃教育に疲れたので幼馴染の王子との婚約解消をしました
さこの
恋愛
新年のパーティーで婚約破棄?の話が出る。
王子妃教育にも疲れてきていたので、婚約の解消を望むミレイユ
頑張っていても落第令嬢と呼ばれるのにも疲れた。
ゆるい設定です
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
覚悟はありますか?
翔王(とわ)
恋愛
私は王太子の婚約者として10年以上すぎ、王太子妃教育も終わり、学園卒業後に結婚し王妃教育が始まる間近に1人の令嬢が発した言葉で王族貴族社会が荒れた……。
「あたし、王太子妃になりたいんですぅ。」
ご都合主義な創作作品です。
異世界版ギャル風な感じの話し方も混じりますのでご了承ください。
恋愛カテゴリーにしてますが、恋愛要素は薄めです。
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢
岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか?
「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」
「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」
マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。
【完結】皇太子の愛人が懐妊した事を、お妃様は結婚式の一週間後に知りました。皇太子様はお妃様を愛するつもりは無いようです。
五月ふう
恋愛
リックストン国皇太子ポール・リックストンの部屋。
「マティア。僕は一生、君を愛するつもりはない。」
今日は結婚式前夜。婚約者のポールの声が部屋に響き渡る。
「そう……。」
マティアは小さく笑みを浮かべ、ゆっくりとソファーに身を預けた。
明日、ポールの花嫁になるはずの彼女の名前はマティア・ドントール。ドントール国第一王女。21歳。
リッカルド国とドントール国の和平のために、マティアはこの国に嫁いできた。ポールとの結婚は政略的なもの。彼らの意志は一切介入していない。
「どんなことがあっても、僕は君を王妃とは認めない。」
ポールはマティアを憎しみを込めた目でマティアを見つめる。美しい黒髪に青い瞳。ドントール国の宝石と評されるマティア。
「私が……ずっと貴方を好きだったと知っても、妻として認めてくれないの……?」
「ちっ……」
ポールは顔をしかめて舌打ちをした。
「……だからどうした。幼いころのくだらない感情に……今更意味はない。」
ポールは険しい顔でマティアを睨みつける。銀色の髪に赤い瞳のポール。マティアにとってポールは大切な初恋の相手。
だが、ポールにはマティアを愛することはできない理由があった。
二人の結婚式が行われた一週間後、マティアは衝撃の事実を知ることになる。
「サラが懐妊したですって‥‥‥!?」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる