ヤンキー乙女ゲームの主人公になる!虐め?上等!夜露死苦!

美浪

文字の大きさ
上 下
364 / 369

2年後

しおりを挟む
「みんなー!!コンサートにようこそー!」
観客の歓声と大きな拍手。

「楽しんでねー!」
ノネット!ノネット!!ノネット!!!
沢山のコールが聞こえる。

「先ずは新曲だよ!」
喜びの歓声。
待ちわびる拍手。


全国ツアーの最終日は国立音楽ホールだ。
勿論、即日完売。

結婚式から2年が経った。

全国ツアーに国外ツアー。
レコード販売にラジオ放送。

お陰様でノネット・クライムの活動は順調そのものだ。

まだこれが始まりだよ?と会長は何時もそう言う。

確かに歌で世界制覇はまだまだだ。

近隣だけじゃない。もっと各国へ。


そうそう。ラジオはパルドデアとパトリック、アルフィさん、ブレンダさんの共同開発でかなり格安小型化に成功した。

今、開発しているのは活動写真だ。所謂、映画の始まり。チャップリンとかのやつだな。

テレビに関してはアルフィさんとブレンダさんの頭の中ではもう作れそうらしいが歴史を壊さずゆっくりと進めたいそうだ。

あとこの2年での進展はー。
この度、会長とクライスが同棲を始める。
目出度い。

目出度いと言えばエミリアが再来月に結婚する。

後は?
現在、私とキャサリンが妊婦だと言う事くらいかな。ある意味計算だなあ。

見事に子供達は同級生。狙ったと言えばそうなのだが。
私とルイスは普通に友達と思っているのだけど。

お互いが男女と分かれたら婚約者に!!と王子とキャサリンは張り切っている。

うーん?
こればっかりは本人が決める事だしなあ。
まあ、産まれないと性別も解らないし。

この時代はお産も大変そうだし頑張らないとね。


でも、元気にコンサートをこなしている。

「ルナリーどうしたの?」
キャサリンだ。
「んー。結婚も2年目だなあと振り返ってた。」
キャサリン達も相変わらず仲良しで私達と同じだ。

しかし妊婦になって。
「なかなか沢山歌わせてくれないんだよなあ。」
「そうなのよねぇ。休めってジェファーソンもうるさいわ。」
舞台袖でキャサリンと眺める。

「動かないと太るし。」
「だよなあ。」
優しいんだが甘やかし過ぎは良くない。

「よーし!歌うか!」
「出番ね!」
キャサリンと仲良く舞台へ。

「新曲行くよー!」
イエーイ!!
キャサリン様!!ルナリー様!!

「ニュームーンに逢いましょう」
2人の新曲はWinkの曲にしてみた。

激しい動きは無いし歌いやすいし。可愛いし。

拍手喝采で出番は終了。

仕方ない。今回のツアーは大人しく。


子育ても大変だろう。
でも、楽しみで仕方ない。

「キャサリン。私ら幸せだよなあ。」
「しみじみそう思うわね。」

この世界に生まれたことへ感謝。

皆と出会えた事へ感謝。

これからの人生にも感謝。

「2人共!座ってて下さい!」
王子だ。
「はいはい。優しいなあ。」
「ありがとう。大丈夫よ。」

「ルナリー、キャサリン。頑張り過ぎるなよー。」
ルイスも優しい。甘いよなあ。庶民の妊婦はこんな扱い受けないぞ・・。

キャー!!!会場が今日イチの揺れ。
会場はカイン、クライス、ジョージ、会長のイケメンユニットが会場を沸かせている。
相変わらずの人気だ。

「ルナリー、キャサリンお腹触って良い?」
「まだあんまり出てないぞ。」
歌い終わったエミリアが舞台袖に来た。

「あれね。太った?って思われるくらいなのね。」
そうそう。
「結婚式楽しみにしてるぞ!」

「ありがとう。私も楽しみ。」
エミリアの結婚式も国立教会で行われる。

「終わったー!」
「御令嬢達もやっぱり倒れたね。」
カインとジョージは変わらず誰も相手が居ない。今の所まだ興味無しだそうだ。

「さて、アンコールだね。」
会長が全員で行こうか!と声をかける。

「ツアーは終わりだから明日からちょっと休めるね。」
クライスは嬉しそう。

皆で舞台に上がる。
この歓声がやっぱり好きだ。

何年も何十年後も・・・。

ずっとノネット・クライムで。

「ありがとう!!!」

皆に感謝して生きていこう。



             ・・・・・・・・・・・

本編これにて完結です。
今まで読んで頂きありがとうございましたm(_ _)m

番外編が数話あります。
もし、宜しければ読んで下さい(*^^*)
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

親切なミザリー

みるみる
恋愛
第一王子アポロの婚約者ミザリーは、「親切なミザリー」としてまわりから慕われていました。 ところが、子爵家令嬢のアリスと偶然出会ってしまったアポロはアリスを好きになってしまい、ミザリーを蔑ろにするようになりました。アポロだけでなく、アポロのまわりの友人達もアリスを慕うようになりました。 ミザリーはアリスに嫉妬し、様々な嫌がらせをアリスにする様になりました。 こうしてミザリーは、いつしか親切なミザリーから悪女ミザリーへと変貌したのでした。 ‥ですが、ミザリーの突然の死後、何故か再びミザリーの評価は上がり、「親切なミザリー」として人々に慕われるようになり、ミザリーが死後海に投げ落とされたという崖の上には沢山の花が、毎日絶やされる事なく人々により捧げられ続けるのでした。 ※不定期更新です。

旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます

結城芙由奈@2/28コミカライズ発売
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】 ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。

村娘になった悪役令嬢

枝豆@敦騎
恋愛
父が連れてきた妹を名乗る少女に出会った時、公爵令嬢スザンナは自分の前世と妹がヒロインの乙女ゲームの存在を思い出す。 ゲームの知識を得たスザンナは自分が将来妹の殺害を企てる事や自分が父の実子でない事を知り、身分を捨て母の故郷で平民として暮らすことにした。 村娘になった少女が行き倒れを拾ったり、ヒロインに連れ戻されそうになったり、悪役として利用されそうになったりしながら最後には幸せになるお話です。 ※他サイトにも掲載しています。(他サイトに投稿したものと異なっている部分があります) アルファポリスのみ後日談投稿しております。

【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。

氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。 私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。 「でも、白い結婚だったのよね……」 奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。 全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。 一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。 断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

婚約者に毒を飲まされた私から【毒を分解しました】と聞こえてきました。え?

こん
恋愛
成人パーティーに参加した私は言われのない罪で婚約者に問い詰められ、遂には毒殺をしようとしたと疑われる。 「あくまでシラを切るつもりだな。だが、これもお前がこれを飲めばわかる話だ。これを飲め!」 そう言って婚約者は毒の入ったグラスを渡す。渡された私は躊躇なくグラスを一気に煽る。味は普通だ。しかし、飲んでから30秒経ったあたりで苦しくなり初め、もう無理かも知れないと思った時だった。 【毒を検知しました】 「え?」 私から感情のない声がし、しまいには毒を分解してしまった。私が驚いている所に友達の魔法使いが駆けつける。 ※なろう様で掲載した作品を少し変えたものです

わたしを捨てた騎士様の末路

夜桜
恋愛
 令嬢エレナは、騎士フレンと婚約を交わしていた。  ある日、フレンはエレナに婚約破棄を言い渡す。その意外な理由にエレナは冷静に対処した。フレンの行動は全て筒抜けだったのだ。 ※連載

王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません

きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」 「正直なところ、不安を感じている」 久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー 激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。 アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。 第2幕、連載開始しました! お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。 以下、1章のあらすじです。 アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。 表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。 常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。 それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。 サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。 しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。 盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。 アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?

妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢

岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか? 「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」 「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」 マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。

処理中です...