ヤンキー乙女ゲームの主人公になる!虐め?上等!夜露死苦!

美浪

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着付けの練習。そしてルイス兄が帰郷した

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朝、プラゲ国から婚礼衣装が届いた。

「着付けの練習するか!!」
グレンさんが結構やる気で1度本気で着付けしてみるか!となった。

勿論、ルイスとグレンさん。私とローズさんで。

「良し!先ずはルナリーを着付けしてみるか。本当にちゃんと着付け出来ないと本番で恥かくからな!」
ローズさんが送られてきた着物の包みを開けた。
和紙に綺麗に折りたたんであってそういや和ダンスにスッポリ入る感じに作ってあるんだよなあ。と昔を思い出す。

「先ずはこれが下着になるんだよな。」
うんうん。
着物って結構色々着込むよね。四苦八苦しながらも何とか形になった。

赤い着物の上から白無垢を着る。
チラっと見せる感じがプラゲ国で流行っているそうだ。
「おー!出来たし!ルナリーめっちゃ綺麗だよ!」
鏡で確認した。

「わー!良いっすね!」
本当に上品で私でも綺麗に見える。

「じゃあ次はローズさんっすね。」
着物は脱いでシワにならないように綺麗に掛けておかねば。

ローズさんの着物は留袖だ。
「んじゃ着付けしていきまーす!」

「なあ。今日、アルフィが帰ってくるんだ。」
着付けをしながらローズさんはそう言った。
「お兄さんかあ。婚約者さんも?」
そうそうとローズさんは頷くが嬉しそうでは無い。

「どうしたんすか?」
ローズさんは悩みながら答えた。
「私達の事を話そうと思っているんだ。」

そうか。遂にその日が来たのか・・・。

「やっぱり、話しないとさ。私達も居心地悪いし。アルフィ達だけ違うからさあ。そのうちバレるかもしれないし。」
ローズさんは普段の豪快さが無くてまだ悩んでいる様に見えた。

「言いにくかったら私とルイスだけでも暴露しましょうか?ちょっと様子見るとか。」
「そうだなあ。でも・・・。」
親として辛いのは解る。
近親者ってそうかもなあ。
やっぱり私も自分の親には話せない。

「ほら。着付け完了ですよ。」
姉御完成。やっぱりドス持ってて欲しい格好だ。似合いすぎる!

「おっ!似合うじゃん。極妻みたいで良いなあ。」
ローズさんはかなり気に入った様だ。

着付け練習も完了しお昼ちょっと前くらいだった。
アルフィさんとブレンダさんが帰郷した。

「只今、帰りました。」
「ご無沙汰しております。」
相変わらず真面目なお2人に玄関先でご挨拶。
「結婚式楽しみにしてますよ。」
「私まで御招待有り難うございます。」

「こちらこそ。有り難うございます。」
2人でお辞儀。

「お昼ご飯食べましょう。」
「お兄様もブレンダさんもダイニングへどうぞ。」
私もルイスも相変わらず気を使う。

何か本当にこの人達は財閥と社長令嬢って雰囲気が凄いんだよなあ。

「おお。アルフィお帰りない。」
「お帰りなさい。ブレンダさんもどうぞお掛けになって。」
グレンさんもローズさんも余所行きモード。
「ただいま。お父様、お母様。」
「お邪魔致します。」

多分、この雰囲気がグレンさんもローズさんも疲れて来たんだろうなあ。

ルイス兄が滞在するのは2回目だけどやっぱり家の中が金持ちな感じになるんだもんなあ。

「取り敢えず、親父に聞いた。出方を待とう。」
ルイスにそう言われて了解と言って座った。

お昼はピザだった。マルゲリータ。
「やっぱりこの国、我が家の料理は美味しいですね。」
アルフィーさんが嬉しそうに食べている。

「本当に美味しいです。」
ブレンダさんも上品そうに食べる。

本当に言うのかなあ?
グレンさんとローズさんは当たり障りの無い無難な学校の話題などをしている。

「結婚式はジェファーソン君達と一緒になんだね?本当に仲良しだね。」
「王族と御一緒と言うのがびっくりしました。」
普通はそうだろうなあ。
異例なのは解る。

「小さい頃からジェファーソンとは仲良しでしたしね。ルナリーはキャサリンと親友ですし。」
私は横でうんうん。と頷く。

食事が終わり珈琲を飲みながらグレンさんが話すぞ!っと決意した様な顔を見せて私達と目を合わせた。

私達も緊張してきたぞ。
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